我が国
そんな中、リムル殿は、レンム様とシズさんを連れてブルムンド王国へ向かった。
ブルムンド王国に来た俺と
シズ:「それじゃあ、私はフューズ君の所に行ってくるね」
リムル:「ああ」
煉武:「それでは、私と
シズ:「うん、二人とも頑張ってね」
リムル:「シズさんも気をつけて」
俺と煉武はミョルマイルの館へ、シズさんはブルムンド支部の
リムル:「シズさんの護衛に、お前の部下三人は大げさだろう」
煉武:「恩人に何かあっては遅い、それくらいせねば筋が通らん」
リムル:「あっそ…」
全く、コイツが直接鍛えた部下って多分ベニマルといい勝負出来るぞ。それを三人…確かにシズさんの護衛にはとても心強いが少し心配だ。
煉武:「しかし、
リムル:「いや、俺もアイツの前世の仕事量をもっと早くに知っていたら、無理矢理休ませてたよ」
そう、リードの前世の休日が、月に一度あるかないかというブラック企業以上に最悪な環境だったと知り、先日強制休暇を与え、今は
他にも、リグルドは各国へ招待状を送り、シュナはウォズを護衛にイングラシア王国へ行き、
そして、俺達は、ミョルマイルに企画などを依頼するためにブルムンドにやって来た。
煉武:「それで、ここがミョルマイルという商人の館か?」
リムル:「ああ、そうだよ」
ミョルマイルの館へ到着し、俺達は、ミョルマイルのいる部屋へ向かった。
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ミョルマイルのいる部屋を見つけ、扉を開けようとした時、煉武がいきなり俺を拘束してきた。
煉武:「悟、ちょっと待て」
リムル:「なんだよいきなり!」
小声で、話し始める煉武に、俺も小声で対応するが無視され、煉武は扉に耳を近づけた。
煉武:「‥‥‥」
リムル:「煉武?」
どうやら、ミョルマイルは誰かと話しているようでその内容を盗み聞きしているようだ。
すると、突然煉武の表情が怒りに変わり、扉を開けた。
ミョルマイル:「!?」
カザック:「な、なんだきさ───」
ミョルマイルの話していた男は威圧的に言っているが、煉武はそれを無視して手刀で気絶させた。
リムル:「おう煉武!いきなりどうした!?」
煉武:「悟、ミョルマイルという男はどっちだ?」
リムル:「え?そこの向かい側の人だけど…」
煉武:「そうか…ミョルマイル」
ミョルマイル:「は、はい!」
煉武:「いきなりすまなかった。この男の発言があまりにも不快だったのでな」
ミョルマイル:「そ、そうですか…リムルの旦那、このお人は?」
リムル:「ああ、紹介するよ。コイツは
ミョルマイル:「な、なんと!リードの旦那の!?」
リムル:「で、煉武、こちらがミョルマイル君、ウチと取引している商人だ」
煉武:「はじめまして」
リムル:「それで煉武、なんでいきなりこんな行動にでたんだ?」
煉武:「実は───」
煉武が言うには、俺がドアノブに触れる直前、奴隷という言葉が聞こえ、その情報を聞くために俺を押さえて、話を聞いていたようだ。
内容は、煉武の推測からだが、先ほど気絶させたこの男、カザックは奴隷を扱った店の開業資金の融資を、ミョルマイルに依頼していたようだ。
しかも奴隷は、森に隠れ住むエルフだそうで、それを聞いてこんな行動に出たそうだ。
確かに、縁護を保護してくれた魔導王朝サリオンの皇帝がエルフだったな。そりゃあ怒るわ。
リムル:「なるほど、ミョルマイル君?」
ミョルマイル:「ご、誤解ですリムルの旦那、あっしはどうやって断ろうと考えていて、そこにレンムの旦那が!」
リムル:「分かってる、お前がそういうヤツだって俺は知ってる。煉武、ミョルマイルは、ちゃんと一線は見極めることが出来る。だから、その怒りはソイツにだけ向けてくれないか?」
煉武:「…わかった」
煉武も納得してくれたみたいで、手をたたくと残りの部下が現れた。
煉武:「タナトス、アイアコス、ミーノス。コイツがどこでエルフの奴隷を入手したのか、また管理しているのはどこか調べろ」
タナトス・アイアコス・ミーノス:『はは!』
三人はカザックを連れてどこかへ転移した。
リムル:「さて、ミョルマイル君、君に依頼したい仕事があるのだが」
ミョルマイル:「もちろんですとも、リムルの旦那のアイデアはどれも面白いですからな」
こうして、俺はミョルマイルに仕事の依頼内容を話した。
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ブルムンド支部の
フューズ:「シズさん本当なんですか?リード殿が、あの
シズ:「本当だよ。私も知った時はすごく驚いたよ。それと今は
シズの言葉にフューズは再び頭を抱えた。
あの時の会談で会った
フューズ:「マズイぞ…西方聖教会への働きかけが上手くいかず、結局は
シズ:「今回は仕方ないと思うよ。リード君もそれには期待していなかったみたいだし」
フューズ:「え?どういうことですか?」
シズは、西方聖教会の一件が七曜の老師によって仕組まれていたことを話し、その内容にフューズは驚きを隠せていなかった。
フューズ:「七曜が…」
シズ:「それに、そのお陰でリード君はヒナタと本当の意味で再会出来たから、気にしなくていいよ」
フューズ:「そうですか…それなら肩の荷が下りた気分です」
シズの説明に、フューズは安心して笑った。
その後、シズはフューズに開国祭の事を話し、紹介状をフューズの分とブルムンド王の分、そしてユウキの分を渡した。
シズ:「お願いしていい、フューズ君?」
フューズ:「ええ、確かに俺が預かりました。王と
シズ:「あ、それと魔王ミリムも来るけど、それはリムルさんとリード君に任せておけば大丈夫だよ」
フューズ:「え、ちょっと!?シズさん?」
シズ:「それじゃあ、私は行くね」
シズはそう言って去ると、「待ってください!冗談ですよね!?ね!?おいィーー!!」という声が投げかけられた。
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リムル:「君ぃ、当然わかっているだろうね?」
ミョルマイル:「ふっふっふっふ、ご安心を。このミョルマイル、金勘定は得意分野に御座います。きっと、リムルの旦那に御満足頂ける結果を出してご覧に入れますとも!」
リムル:「そうだろうとも。やはり、君に任せるのが正解のようだ」
リムルとミョルマイルは、握手をして笑い合う光景を見ていた煉武は
煉武:(…茶番だ)
と、リムルと同行したことを後悔していた。
煉武:(こんなことなら、縁護か自然と同行した方がマシだったな。アイツら大丈夫か?)
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自然は、配下のフラメアをビートゴウラムの後ろに乗せて、
フラメア:「シゼン様~、本当に帰らないとダメですか?」
自然:「あったり前だ!いい加減、諦めろ!」
フラメアは、自然に故郷がこのジュラの大森林にあることを、昨日まで黙っていたのだが、ゲリオン達の報告で知られてしまい、自然は一旦里帰りする事を命令したのだ。
フラメアは帰りたくないと主張したが、自然が自分も同行すると言って強引に決定させた。
フラメア:「うぅ…」
自然:「そもそも、なんでそんな事言えるんだよ。俺達はもう戻れないかもしれねえのに」
フラメア:「!」
自然の言葉に、フラメアはその心意に気づいた。
主達異世界人は、もう故郷に戻れないかもしれない。だけど、自分は帰れる故郷がある。
しかし、それがいつまでも続くとは限らない。だから少しでも故郷にいる時間を持たせようと、自然は強引にでも決行させたのだ。
フラメア:(お気持ちは嬉しいですシゼン様、だけど…シゼン様に里の者達が敵意を持たないとは限らないのですよ)
フラメアは、そう心配したが今まで
ゆえに、フラメアは大抵の荒事は、思っても言わないようにしていた。
そして、ビートゴウラムは
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縁護は、魔導王朝サリオンにいる招待状を渡す相手の事を思い出すと気が重くなっていた。
縁護:(絶対に拗ねているな。手紙のやり取りをしていたが、定期的に直接会わないと拗ねてしまって話すこと事態困難になる)
縁護は、エラルドの分とリードとリムルから、保護していただいた者の分の招待状をみて何度目かわからない溜め息をついた。
縁護:「…お土産のスイーツ、もっと持ってくれば良かったか?」
縁護は、シュナとコハクに頼んで作ってもらったスイーツの入った箱を見て、数を増やしておけば良かったのではないかと心配していた。
縁護:「はぁ…兄上達が知ったら、きっと殺到するでしょうね」
縁護は再び、溜め息をついて招待状を渡す相手の元へ歩み始めた。
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ミョルマイルとの話は終わり、俺と煉武はシズさんとの合流場所に向かっていた
煉武:「お前の言う通り、筋は通す男だったな」
リムル:「だろう?」
煉武:「しかし、武闘大会か…」
リムル:「お前とリードは絶対に出るなよ」
煉武:「分かっている」
リムル:「しかし、ミョルマイル君が夢中になるっていう『
煉武:「…さあな」
ミョルマイルがマサユキというヤツの話は、ざっくりいうとかなりの実力者のようだ。
剣と体術で圧倒し、まさに武人としては国の近衛騎士をも凌駕する強さのようだ。
話を聞いていた煉武は、何故か笑うのを堪えていたが、ミョルマイルはそれに気づいていなかった。
まあ、コイツ縁護程ではないが、表情はあまり出さない性格をしてるし、気づくけるのは俺くらいだがな。
そして、シズさんと待ち合わせの場所で合流し、『空間支配』で町へと帰った。
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ベルン:(なんで私がこんなところに…)
ガゼル王への招待状を届けに、武装国家ドワルゴンに一時帰郷していたベルンだったが、何故か、重要会議に参加させられていた。
ベルン:「あの~ガゼル王、私はなんでこんなところに?」
ガゼル:「お前に来てくれたのは、真実の確認だ」
ベルン:「‥‥‥」
ガゼルの言葉で、ベルンはここに連れてこられた意味を気づいた。
ガゼル:「リードがあの聖人ヒナタの実の弟というのは、本当か?」
ベルン:「…はい」
ジェーン:「そうかい…ガゼル王、暗部の情報でもわかってるように、魔王リードはもはや紛れもない脅威だよ」
ベルン:「…へぇ?」
ジェーンの言葉に、最初に反応したのはベルンだった。
ベルン:「‥‥‥歳を取ると、言葉選びも出来なくなるのですか?ジェーンさん」
ベルンは怒りの籠った目でジェーンを睨み、『
その様子を見ていたバーン、ドルフ、アンリエッタが戦闘態勢を取ろうとすると、ガゼル王が『英雄覇気』で全員の動きを止めた
ガゼル:「ベルンよ勘違いをするな。余はリードの人となりを知っている。敵対などするつもりはない」
ベルン:「‥‥‥用件は、リード様とヒナタ様の確認だけですか?」
ガゼル:「その通り。事が事だったのでな誰かに聞かれる訳にはいかなかったのだ。すまんな」
ベルン:「‥‥‥そうですか、では私は戻ります」
ベルンは、ガゼル王達のいる会議室から退出すると、バーンが大きく息を吐いた。
バーン:「ぶはぁー!あの目!本当に親子だな」
ドルフ:「ええ、容姿と頭脳は母親、戦闘センスは父親譲り」
アンリエッタ:「昔を思い出します」
ジェーン:「確かにね。両親によく似てるよ」
ガゼル:「そうだな」
ドルフ達の言葉に、ガゼルは同意する。
ベルンの父親、つまりベスターの弟はドワルゴンでは一目置かれる戦士であった。
先ほどのベルンの目が、怒りの彼とそっくりだったため、ガゼル達はこの短期間で、ベルンが成長したことに喜んでいたが、すぐに本題に戻し、会議は再開された。
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俺は今、姉さんに
リード:「慕われすぎて、働きすぎが出ないかいつも心配してるよ」
日向:「既に働きすぎて、強制休暇を受けた人が何言ってるの!」
リード:「俺は良いの!色々慣れてるから」
実はこの案内、姉さんのお説教を無しにする代わりにやることになったのだ。
宴会の時、煉武
その内容は、進化前の俺がカリュブティスの時に、時魔流武術
時魔流武術極は、その難易度故に破壊力や性能は素晴らしいが体に掛かる負担は計り知れない。
体が成長しきる前の者が、使えば寿命を縮める程なのだ。
それが、姉さんにも知られ、怒られない事を条件に二人で
そして、最後に紹介する場所、そこは孤児院だ。
日向:「ここが、リティスの言っていた孤児院?」
リード:「うん。森に住む親のいない子供達を、ここに集めて一緒に生活させてる」
魔物の子供:「あっ!リード様だ!」
人間の子供:「ヒナタ様もいるよ!」
孤児院の子供たちが俺と姉さんに気づくと、全員やってきた。
人間の子供:「リード様、一緒に遊ぼ!」
魔物の子供:「リード様、シュナ様は一緒じゃないの?」
魔物の子供:「ヒナタ様見て!ヒナタ様の似顔絵描いたの!」
ギドラ:「今は掃除の時間だぞ。それにリード様もヒナタ様もお忙しいのだ。また今度な」
子供たち:『『『ハーーイ!』』』
ギドラの号令で子供たちは、掃除場所に戻っていくとギドラは挨拶をしてきた。
ギドラ:「リード様、ヒナタ様の案内はここで最後ですか?」
リード:「ああ。少しの間ここは俺と姉さんに任せて、お前は少し休め」
ギドラ:「それでは、お言葉に甘えて」
俺は、ギドラを休めませ、姉さんを連れて孤児院の案内を始めた。
こうして、私達の祭りの準備で各々、大忙しであった。
しばらくの間は、別の意味で忙しくなりそうだよ。