シゼン様がリード様に、
しかし、皆さんには、なぜそうなったのか経緯を話さなくてはなりません。
一体何故、
ビートゴウラムで森を駆けていくが、日が暮れたため、自然とフラメアは野宿をしていた。
焚き火を起こし、鍋の中には肉や野菜を煮込み、フラメアはそれを器によそい、自然に手渡す。
フラメア:「どうぞ、シゼン様」
自然:「サンキュー」
自然は器の中身を一気に口に入れ、味わって食べると一気にのみ込んだ。
自然:「…なんか、こうして二人でメシを食ってると、初めて会った日を思い出すな」
フラメア:「そうですね」
自然の言葉に、フラメアは賛同して、昔の事を思い出していた。
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外の世界に興味を持って里から飛び出したフラメアに最初に訪れた危機。それは、
フラメア(
悲鳴をあげ必死になって走るフラメア、しかし
フラメア(
(ここまでなの?まだ…色々な物…見れて‥‥‥ないのに…)
すると、一つの大きな影がフラメアの上を通過すると、
フラメア(
自然:「おいおい、マジでドラゴンいるんだけど!本当にこの世界は退屈しねえな!」
フラメアの危機を救ったのは、その時この世界に転移したばかりの自然だった。
まともに自然の蹴りを受けた
自然:「俺のロケットキックくらっても起きるか…おもしれぇ来いよ。丸焼きにして食ってやる!」
自然が戦闘態勢になるが
自然:「おいおい
自然が倒れているフラメアに視線を向けると、既に意識を失っていた。
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自然:「あの後、手当てをして終わりって思ってたのに、お前はしつこく俺に付きまとってたよな」
フラメア:「助けてもらっておいて、なにもしないなんてあり得ませんよ」
自然:「そうかよ」
フラメア:(…本当はそれだけじゃないですけど)
フラメアは、自然が誰とも組まなかった理由は、最初は、誰も自分についてこれない事だと思っていたが、それは違うとすぐに気づいた。
本当の理由は、同族であるはずの人間から『拒絶』。人間は、ほどよい強さを持つものに対して『敬意』や『憧れ』などの称賛するような態度を示すが、異常なまでの強さを持つものに対して『恐怖』そして『拒絶』の対応を示す。
自然は、それが向けられると知っていたから誰とも組まなかった。
しかし、フラメアは、助けてもらった自然に少しでも恩返しをするために、無理やりでも同行すると決め、どんな煙たがれようと、諦めず傍を離れようとしなかった。
いつしか自然はフラメアを傍にいさせるようになり、同行するようになった。さらに、ミュウランが加わり三人で冒険者として活動するようになった。
そうしていくうちに、ミュウランに指摘されたフラメアは、自然に対して特別な感情を抱いていたことに気付いた。
フラメア:(シゼン様…私もシュナ様を見習って諦めませんよ!)
フラメアの心は、焚き火の炎以上に自分の目的に燃えていた。
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自然:「じゃあ、フラメアの父親は、族長『代理』で里をまとめていているんだな」
フラメア:「はい、それで私が跡を継げって言われていたのです」
自然:「ふ~ん。しかし、耳の違いで立場が変わるって、言っちゃあアレだけだが、馬鹿なのか?」
フラメア:「はい、私も最近そう思います」
そう言って進む途中、崖から大岩が転がってきたが、自然は顔色一つ変えず、片手で止めた。
自然:「…フラメア、
フラメア:「そんなワケありませんよ!?」
自然:「あ、そう」
自然は、指先に力を僅かに込めると、大岩にヒビが入った次の瞬間、粉々に砕けると、崖の上に
自然:「俺は、魔王リード=テンペストの
自然:「俺達は族長達に用がある。案内してくれないか?」
耳が曲がっている
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自然:「そうかい」
族長の間がある洞窟に、
自然:「ふ~ん…それじゃあ、そこにある
自然の言葉に、部屋にいた者達の目に動揺が浮かぶが、族長は冷や汗を流していたが、表情を崩していなかった。
自然:「ああそういう言い訳いいから」
自然達時魔家は常に命を狙われ続けていた。
その手段は数知れず、中には『毒殺』ももちろんあった。
しかし、千年続く時魔家は、遺伝として、直感で毒などの有無を気付けるという、信じがたい事をやるようになり、さらにそれが危機察知能力を強化していた。
もちろん、自然自身『状態異常』は『
自然:「大方、俺を一時的に人質にとって、フラメアをこの里に縛る事を約束させる気だったんだろうけどな。無駄だぜ」
自然:「あ?」
自然:「‥‥‥」
族長が手をあげると、先ほど会った
自然:「‥‥‥」
自然は、表情を少しも崩さず、さらに果物を食べ続ける。
族長の号令と同時に、戦士達全員が同時に仕掛けた。
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フラメアは、父から族長のやろうとしていることを知って全力疾走で自然のもとへ向かっていた。
フラメア父:「ふ、フラメア待て!もう既に族長は始めている!もう手遅れだ!」
フラメア:「何言ってるんですか!あのシゼン様がそう簡単に負けるはずありませんし、それこそ一大事です!」
フラメア父:「し、しかしお前が騙されてるだけかもしれ───」
フラメア:「もし偽者ならとっくにこの世からあの人消されてますよ!」
フラメアは、父の言葉を強く否定した。
それも、兄貴分であるリムルと長男である
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フラメア:(何故私だけ!?)
フラメアは、今すぐにでも逃げ出したい気持ちになっていた。
ソファーに座り向かいの椅子には、自然の実の兄であり、時魔兄弟長男
フラメア:(私何かしちゃったのかな?)
リムル:「フラメア」
フラメア:「は、はい!」
リムル:「君は半年以上も自然と行動を共にしたって聞いたのだけど、本当かい?」
フラメア:「は、はい…」
リムルの問いに、フラメアはただ答える。二人の意図がフラメアに分かるはずもなく、フラメアは怯えるしかなかった。
煉武:「出会ったきっかけは、
フラメア:「は、はい」
煉武:「…なるほど、恩返しを理由に、あの子に取り入ろうとしたのか」
フラメア:「っ!」
煉武:「確かに、私達兄弟に取り入る事が出来れば、種族の地位や守りは飛躍的に向上する。恩返しという理由でなら、縁護達にも怪しまれずに───」
煉武の言葉を、フラメアは机を叩くことで遮った。
先ほどまで怯えていた表情から一変し、その顔は怒りに満ちていた。
フラメア:「私は、一度としてそんな事を考えたことはありません!」
リムル・煉武:「「‥‥‥」」
フラメア:「確かに、シゼン様はとても強い上に優しいです!しかし、それ以上に同族である筈の人間から、恐れられていた!あの方ほど素敵なお方があんな酷い仕打ちを受けて良いはずがありません!」
リムル・煉武:「「‥‥‥」」
フラメア:「私は、少しでもあの人の支えになりたいと思ってずっと行動を共にしていました!その思いを侮辱することは、お二人でも許せません!」
リムル・煉武:「「‥‥‥プッ/く…」」
フラメア:「?」
リムル:「アハハハハハ!」
煉武:「ハッハッハッハ!」
フラメア:「…え?」
フラメアの反論に、リムルと煉武は声を上げて笑り、フラメアは何がなんだが分からなくなっていた。
リムル:「だから言っただろう大丈夫だって」
煉武:「仕方ないだろう。経験上、やらないと気がすまなかったのだから」
フラメア:「え?え?」
リムル:「悪かったなフラメア、実は煉武に頼まれてたんだ」
フラメア:「頼まれた?」
煉武:「ああ、私達を利用しようとしたものは多くてなそれでついな」
フラメア:「ええっと…つまり」
リムル:「お前の真意を探ってただけなんだよ」
煉武:「私と
フラメア:「!も、申し訳ありません…」
煉武:「謝るな‥‥‥
フラメア:「…はい!」
煉武の言葉に、フラメアは強く頷いた。
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フラメアは、そんな事を思い出しながらも全力疾走した。
そして洞窟付近に近づくと、突然地震が起き、洞窟が崩壊した。
フラメア父:「な、なんだ」
フラメア:「まさか…」
洞窟は外側が崩壊しただけで、中は無事だったために中に入ると、そこにいたのは、気絶した戦士達と、腰が抜けて立てなくなった長老、そして、拳を空に向かって高く上げていた自然だった。
自然:(やべぇ…やりすぎた)
フラメア:「シゼン様?」
自然:「!?」
フラメアに呼びかけに、自然は壊れた人形のようにギギギと振り向くと、笑っているが目が笑っていないフラメアがいた。
自然:(あ…これお説教だわ)
フラメア:「そこに正座してください」
自然:「…はい」
その後、フラメアのお説教が終わると
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自然:「───ていうのが、事の顛末です」
リムル:「なるほどなって済むわけないだろう!」
自然の報告の詳細を聞いたリムルは、自然に特大の雷を落とした。
自然:「勘弁して下さいよ!俺、フラメアにも怒られてるんですよ!」
リムル:「それとこれとは話は別だ!お前また何か壊して問題解決させたのか!」
そう、前世でも、リムルは、自然が喧嘩などで必ず相手の骨を折るなどのをした時はいつも雷を落とした。
その理由は、
リムル:「これで何度目だよ、何かを壊して解決するなって言うのは!」
自然:「…確か、百十六度目だと思います」
リムル:「何で百回も越えてるのに反省しない!」
自然:「だってそうした方が手っ取り早いんですよ!」
リムル:「言い訳無用!」
その後、リムルの説教は二時間近く続いた。
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リムルからの説教から解放された自然は、フラメアと共に帰っていた。
自然:「たくっ、
フラメア:「アレくらいがシゼン様には丁度いいです」
自然:「お前は、俺の保護者か」
フラメア:「…でも」
自然:「ん?」
フラメア:「ご無事で本当に良かったです!」
自然:「っ!」(‥‥‥ん?なんだ今の?)
フラメアの笑みを見た自然は、一瞬自分の胸に痛みを感じたが、それが攻撃等からくる痛みではないと気付くと、自然は首を傾げながら帰っていった。
それを影で見ていた者が二名。
リムル:「煉武、今のどう見る?」
煉武:「‥‥‥わからん」
リムル:「だよなあ。自然は超がつくほどの鈍感だし」
煉武:「私の予想では一年はかかるだろうな」
リムル:「
リムルと煉武は、二人の関係がいつ変化するのか話し合い始めた。
以上が、私とシゼン様のお話です。
まさか、私が次期族長として認められるなんて、継ぐつもりなんてなかったのにどうしてこうなってしまったのでしょう…