転生したら天魔人だった件   作:通りすがりの気分屋

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遂に我が魔王と接触することができた。
しかし、我が魔王は私を警戒し、こちらの自己紹介が終わるとどこかへ行ってしまった。
だがこの『時空魔王伝説』によると、間もなくシズエ・イザワの中のイフリートが暴走し、我が魔王は彼女を救う為に…
おっと、少し先を読みすぎてしまった。
ここから先はどうかお楽しみに。


祝え!時の王者の誕生を

冒険者達が天幕で食事を済ませ向こうの自己紹介を終えると、リードは少しの間一人になり、カイジンに頼んで町から少し離れ木に囲まれている、先日完成した自分専用の家に向かっていた。

 

「へぇ~、あの人達3日も追われてたんっすね」

 

「そうだから今向こうの天幕で食事中。それとゴブタ、スマンが酒を持ってきてくれるか?」

 

「え!?今からっすか?」

 

「ちょっと、息抜きしたいだけだから………頼む!」

 

「………わかったっす、でも酒樽一つだけっすよ!」

 

「ああ、スマン」

 

俺はゴブタ(ドワルゴンですっかり忘れていたが、自力で逃げて来た)に酒を持ってくるように頼み、着く頃にはゴブタが丁度酒樽を持って来てくれた。その後、他のみんなに嵐牙狼族(テンペストウルフ)の呼び出し方を教えるために町に戻った。しかしゴブタの教え方は感覚をそのまま教えるからみんなが覚えるのはまだ先になるだろう。

俺の部屋の1つは取り敢えず机と窓に椅子、そして食器棚を置いてある無難な部屋だった。

部屋に入り酒樽を置き、食器棚からジョッキを出し机にジョッキを置き、酒をジョッキの半分程注ぎ飲みながら少し考えていた。

 

(俺の予知夢はどうやら夢で見たことが100%そうなるとは限らないみたいだな……しかし、ウォズ達と出会ったことに変わりない……

…うん?誰か近付いてきているな…)

 

夢では俺はあのとき全滅させたが、現実だと1匹生き残って襲ってきた。しかし、彼らに会ったという結果には変わりはない。

そんなことを考えていると、俺は誰かが近付いているのを『魔力感知』で気づいた。

 

「ですから!リード様は今は一人になりたいとおっしゃったのでお通しすることは出来ません!」

 

「私はただあのお方と話がしたいだけです」

 

声からしてリグルが気を利かせて人払いしてくれて俺を一人にさせてくれてたみたいだな、そこにウォズが来て揉めてるみたいだ。しかしウォズが来たのなら丁度良い。

俺はジョッキを机の上に置き、扉を開けると思った通り取っ組み合いをしているウォズとリグルの姿があった。

 

「リグル良いぞ通して、でも出来ればリムル以外の奴が来ないよう見張っといてくれ」

 

「しかし「リグル!」…!」

 

「…大丈夫」

 

「…わかりました」

 

リグルそう言うとウォズを軽く睨んでこの場から離れた。ウォズはリグルの姿が見えなくなると、俺の部屋に入った。

 

「なんのようだ、先に言っとくが俺は「オーマジオウになる気はない」…なんだと?」

 

「ご安心を我が魔王、私の目的はあなた様を最低最悪の魔王オーマジオウではなく、最善最良の魔王に導くことです」

 

ウォズが言うことが信じられなかった。俺の知ってるウォズはソウゴをオーマジオウにさせるために未来から来た人物の筈。それなのにこの世界のウォズはオーマジオウのことを最低最悪と言っているし、それとは違う魔王にさせると言っている。

 

「どうゆうことだ?」

 

「残念ながら今は言えません……ですが、私の言葉に偽りはありません!」

 

「………」

 

ウォズはまっすぐと俺を見て言った、俺はこの言葉に嘘はないと、何故か感じた。

だが、これだけでは信用出来ない。

 

「………リード様」

 

「リグル聞いてたのか!?」

 

「申し訳ありません、気になってしまい、それよりこの者はもしものときに私が対処します、それにこの人間は嘘を言ってるようには見えません」

 

「………わかった、リグルもしものときは頼んだぞ」

 

「ハイ!」

 

リグルは強く言った、こいつは真面目過ぎるがその分信用出来るし、それ相応の実力もある、任せても問題無いだろう。

 

「あっ、それとリード様に報告することが他にございます」

 

「なんだ?」

 

「先程、リムル様とシズという女性が少しの間出かけるようなのでその報告を」

 

「そうか、報告ありがと………今何て言った?」

 

危うくリグルの報告をそのまま聞いてしまうところだった。

リムルがシズさんと二人で出かける?どこに?あの時夢で見た景色はたしか周りが樹々があった筈。ここは森。いや、考えすぎか?

 

「?いえ、ですから、リムル様がシズという女性と少し出かけるそうです」

 

「そうか、わかった………!」

 

どうやら俺がドワルゴンで見た予知夢はこれから起きるみたいだな、嫌な予感ほど当たってしまうのは最悪の気分だ。だって、さっきシズさんの魔素の質が僅かに変化した。

しかし本人はまだ気づいていないレベルの変化だ。

…どうやらいよいよ覚悟した方が良いみたいだな。

俺はジョッキを置くとリムルの元へ行く準備を始めた。そのうち、『ジクウドライバー』と『ジオウウォッチ』そして【クウガ】から【ビルド】の『レジェンドライドウォッチ』の確認もやった。

 

「………リード様?」

 

リグルが俺の行動を不思議そうに見ているが、俺は準備することは止めずに

 

「俺のユニークスキルをリムルに教えるときが来たかもしれない…」

 

「!?………分かりました」

 

「あと、すまないがリムルに俺も行くと伝えといてくれ」

 

「はい」

 

これだけで言うとリグルはすぐにリムルの元へ行った。

ウォズも何か言いたげな顔をしていた何も言わず、俺が出るとついて来た。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪      

「お待たせリムル、シズさん!」

 

「いや、俺達も今準備出来たから大丈夫だ」

 

「ええ」

 

入り口のところにいるランガに乗ったリムルとシズのところに合流した、リードとウォズ。ランガは配下の1匹を召還し、待機させていた。

 

「ウォズ、お前は乗っていけ」

 

「リード殿は?」

 

「俺は練習を兼ねて飛んでいく」

 

「…分かりました」

 

ウォズは少し残念そうな顔をしていたが、俺はシズさんの事が少し気になるし、ウォズから少し距離を置きたかった。

ウォズが配下の嵐牙狼族に乗ろうとすると僅かに睨み唸ったが、すぐに乗せてくれた。

 

「じゃあ、リグル、リグルド少しの間留守を頼む」

 

「お任せを!」

 

「お気をつけて」

 

「よし!ランガ出発だ!」

 

「ハッ!」

 

リグルド達に少しの間留守を任せて、リムルとシズ、ウォズは嵐牙狼族で、リードは翼と羽で森の散歩に向かった。

そんな中リードはこれから起こる事態の事もあり、あまり気楽になれなかった。

 

        ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

「わあ!」

 

ランガの背に跨がり颯爽と森を駆け抜けるとシズはまるで子供のような声を上げた。

 

「速いね、嵐牙狼族(テンペストウルフ)だっけ?」

 

「そうだよ、名前はランガ」

 

「ランガ、ご主人をちゃんと守るんだよ」

 

「無論です、我が主の朋友よ」

 

シズとリムルが楽しそうに会話をしているのを上空から見ていたリードはどうすればシズをあのあと救う事が出来るのかずっと考えていた。

 

(さて、どうすればああなってしまったシズさんを救う事が出来る?やっぱりリムルの『捕食者』で?いやでもなあ)

 

「……の!あの!リード君!」

 

「!ああ、ごめんちょっと考え事をしてて、何シズさん?」

 

「スライムさんから聞いたけど、リード君も転生してこの世界に来たの?」

 

「ああ車に引かれそうになった子供を助けて、その時に」

 

「そう、凄いね」

 

「いえ、それ程でも」

 

シズの言葉にリードはちょっとむず痒くなったが、それ以上に嬉しくなった。あの時は体が勝手に動いていた、その後どうなったのかは死んだから分からない。でも誰かから褒められるのは嬉しかった。

 

(リードの奴、ドワルゴンから帰ってきてからなんか変だな?何か隠してるのか)

 

リムルはここ最近、リードの様子が変であると思っているが本人が話すまで待つことにした。余計な詮索をしてリードの気持ちが不安定になるのは防ぎたかったからだ。

 

「そうだシズさん面白いものをみせるよ」

(大賢者『思念伝達』でシズに俺の記憶の一部を見せたい)

 

〖了。〗

 

『(おっ?じゃあ俺も良いよ)』

 

『(サンキュー!)』

 

「何か見えるか?」

 

「うーん…誰かの部屋?」

 

「ちょっ!間違った今のなし!!」

 

リムルがシズに『思念伝達』で見せたのは、おそらくリムルが人間だったときの部屋だろう、しかし見間違いでなければ、パソコンの画面に見ちゃダメな画像があり少し思考停止しまった。リムルは慌てて消したことでシズさんには気づかなかったが、リードは気づき大人の生活の一部を知ってしまったというのが正直な感想であった。

 

「キレイだったよ?」

 

シズがきょとんとした顔で言ったが、リードは気づかなくてよかったと思っていた。

そこから何もなかった町が徐々に活気づく光景にシズの瞳から一筋の光が見えたが、リムルとリードは気づかないフリをした。

 

「そっか…あの炎に包まれた町が、こんなにキレイになったんだね」

 

「こっちでも同じさ、皆で楽しく暮らせる町を作るそれに向かって俺達も頑張っているんだ」

 

「これからもだんだん数が増えていくだろうし、その分規模が大きくなるだろうけど、そう考えると家族が増えるみたいで嬉しいんだ」

 

自分達の思い描く町の発展をリムルは素直に伝え、リードはこれからのことを考え子供のように笑いながら言った。

 

「同郷のシズさんにも第二の故郷と思ってくれると嬉しい」

 

「そうそう、なんなら住んでみるのもアリだよ」

 

「…ありがとう、二人とも」

 

三人が笑って約束をした瞬間リードはシズの魔素の質が大きく乱れるのに気づき、シズは苦しそうに胸を押さえた。

 

(ま、まさかもう!?)

 

(なんだこの魔素!?まるで()()()()()()()()()

動きをしてる)

 

「し、シズ「そういえば、シズさんを召喚したのは誰なんだそんなことを一人で出来るなんて人間業とは思えない」

 

リムルの質問にシズさんは心配させまいと、平然と答えた。リードはシズの動きに細心の注意をはらっていた。

 

「…その人はこの世界の頂点の一角

魔王 レオン・クロムウェル

 

「「魔王!?」」

 

(いるとは聞いていたが思わぬところで名前が出たな、しかもイケメンそうな名前でムカツク)

 

(もしかして、シズさんのこの魔素もその魔王のせい?)

 

シズから出た言葉に驚いている二人は様々なこと考えていた。シズさんはさらに胸を強く押さえた。

 

(早すぎる!!このままではこの子達を巻き込んでしまう、離れないと…)

 

だが、既に限界だった。

 

「さっき『最後の旅』って言ってたろ、もしかしてその魔王に…シズさん?」

 

シズの様子が明らかにおかしいことに気づいたリムルは声をかけたが、リードはとっさにシズを横抱きにし、広いところに向かった。

 

「オイ!どうした、リード!?」

 

リムルはリードに質問するが、答えなかった。

 

「シズさん、もうちょっとだけ頑張って」

 

「う…うん」

 

シズは苦しそうにリードの言葉にうなずき、すぐに木の少ない広い場所に着いた途端突然シズのからだから炎が吹き出し手を放してしまった。

 

「…しまった!」

 

「「「リード!/主よ!/リード殿!」」」

 

追ってきたリムルとランガ、ウォズが合流した。

 

「どうしちゃったんだよ!?二人とも!」

 

〖告。対象の魔力が増大しました。警戒してください。〗

 

大賢者の警告と同時にシズの周りから炎が吹き荒れる。

瞳は黄色くなり、目は赤くなりはじめていた。

 

「おおい、リムルの旦那!リードの旦那!」

 

そこにガバル達が街の方から走ってきた。

 

「なんかすげえ火柱が見えたけど…げ!?あれ、シズさんか?何がどうなって…」

 

「ん?」

 

「どうしたの、ギド?」

 

ガバルは今の状況が飲み込めず、ギドは何かに気付きエレンの言葉が聞こえないほどぶつぶつ何か言っていた。

 

「シズ…シズエ?シズエ・イザワ?え、まさかあの??」

 

「察しが良いねギド君、君の考えてる通り彼女は爆炎の支配者シズエ・イザワ、イフリートを宿す精霊使役者(エレメンタラー)だ」

 

「イフリート!?めっちゃ上位の精霊じゃねーか!!」

 

「冗談でしょ!?伝説的英雄じゃない!!」

 

ギドの考えの答えを教えたウォズの言葉にガバルとエレンは騒いでいたが、 リムルとリードは

 

((うるせえ/さい!!))

 

と同じことを考えていたがリードがウォズの方を向き

 

「ウォズ!みんなを連れて逃げ「そんな訳にいかねえよ」

 

逃げるように言ったが、ガバルが遮り、ガバルにギド、そしてエレンは武器を構いた。

 

「あの人がなんで殺意を剥き出しにしてるのか知らねーが」

 

「俺達の仲間でやんすよ」

 

「ほっとけないわ!」

 

この三人の表情を見て、逃がすのを諦めたリードは再びシズの方に向き直った。

 

ハナ…レテ

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

シズは残ってる力を振り絞りなんとかみんなを逃がすように言った。

 

オサエキレナイ…ワタシカラ…ハナレテ…

 

(抑えきれない?)

 

(そう言えば、天幕でシズさんは呪いと言ってた)

 

((まさか!/ひょっとして?))

 

〖個体名シズエ・イザワに同化しているイフリートが主導権を取り戻そうと暴走しているようです。〗

 

「だったら、イフリートからシズさんを救えば「リード殿」何だウォズ!?」

 

大賢者からの結論で光明が見えたかもしれないところに水を差され、少しイラつきながらリードは聞いた。

 

「おそらく、シズさんとイフリートを分離させたらシズさんの命はないでしょう」

 

「「ええ!?/はあ!?」」

 

ウォズの言葉にリムルとリードは声を上げ、ガバル達は絶句していたが、リードがウォズの胸ぐらを掴んだ。

 

「どういうことだ!?」

 

「シズさんの中にあるイフリートは、シズさんの命を引き延ばしている役割を果たしている、イフリートがいなくなればシズさんの命は持って一月未満だろう」

 

「………そんな」

 

折角シズを救えるかもしれないのに自分達のやろうとしておることが逆にシズを殺してしまうかもしれない。そんな無慈悲な現実にリードは視線を落としそうになった。

 

「…しかし方法なら………ある」

 

「「「「!!」」」」

 

「どんな方法だ?」

 

リードは僅かな可能性にすがりたかった。こんな力があるのに何も出来ないのは悔しくいからだ。

ウォズもそんなリードの気持ちに気づき、リードの耳元に近づくと方法を告げた。

 

「それは______」

 

「!!」

 

その言葉でリードは理解した、あの夢は『魔王になる覚悟を決めた』夢だと、そして

 

「ウォズ」

 

「はい」

 

「本当にシズさんを助けれるんだな?」

 

「あくまでも一時的ですが可能です」

 

「わかった」

 

「…話はまとまったか?」

 

「…ああ」

 

リード達の話がまとまるのを待っていたリムルの問いにリードは静かに答えた。

そしてリードはみんなより少し前に出た。

 

「リード?」

 

「リムル、これ片付いたら全部話すけど良いか?」

 

「ああ、もちろん!」

 

「ごめんな、隠し事ばっかりで」

 

そして、リードは自身のユニークスキルを発動させ、腰に『ジクウドライバー』が出現した。

 

「何だそれ!?」

 

ガバルは驚いていたが、リムルは静かに見守っていた。

 

(あれがリードのユニークスキル…)

 

さらにリードの右手に光だし、黒と白のデバイス【ジオウウォッチ】が現れた。

 

「ウォズ!」

 

「…はい」

 

「俺はまだお前を信用してない!」

 

「………はい」

 

「信用してほしかったら、それ相応の働きで示してもらう、良いな!!」

 

「!……はい!」

 

(なってやろうじゃねえか、最高最善の魔王に!!!)

 

リードは遂に覚悟を決め、【ジオウウォッチ】の表面の顔を回しボタンを押した

 

ジオウ!

 

そして『ジクウドライバー』の右のくぼみ『D'9スロット』に嵌め込むとライドオンリューザー押すと『ジクウドライバー』は傾き、リードの背後に巨大なアナログな時計が現れた。

 

「今度は時計でやんす!」

 

「でもあの時計、逆に回ってるよ?」

 

エレンの言う通り巨大な時計の針は長針と短針の両方とも逆に回っていたが、リードは常磐ソウゴの変身の構えをとりお決まりの言葉を言った。

 

「変身!」

 

『ジクウドライバー』を回転させ、時計の針が10時10分をさし、マゼンタのライダーの文字が浮かび上がった。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!!

 

音声が流れると、リードは銀の帯に包まれ、帯が消えると黒のスーツに銀の鎧姿になり、顔にライダーの文字がはいった。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来を繋ぐ時の王者!その名も仮面ライダージオウ!誕生の瞬間である!!」

 

「「「………」」」

 

ウォズの突然の祝いやいろんなことが起き、ガバル達は絶句していたが、リムルはランガに乗ってリードに近づくと

 

「準備は良いか?」

 

「もちろん!」

 

「シズさん、あんたの呪いは俺達が解いてやる」

 

「だから、もう少し頑張ってくれ!」

 

オ…ネ…ガ…イ

 

リムル達の言葉を聞き、シズは安心した笑みでリムル達に頼んだ。

 

「リード、勝利条件はイフリートの制圧とシズさんの救出だ」

 

「ああ、待ってシズさん俺達が」

 

「「あんた/あなたを救う!!」」




遂に我が魔王が力を使い、最初の試練に挑む。果たして我が魔王はどうやってシズさんを救うのか、それはまた次の話で
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