転生したら天魔人だった件   作:通りすがりの気分屋

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今日は私、時魔縁護(エンゴ・トキマ)がやらせてもらう。
武闘大会一回戦と二回戦を終え、二日目の昼を終えた。
明日は武闘大会決勝戦、自然(シゼン)が三上さんと戦うと言っているから負けるわけにはいかないな。
しかしその前に今晩はどうやって乗り切るかだ。はっきり言って色々と心配だ。


開国祭二日目・天帝対面

俺は時魔兄弟全員とエルメシアさんに会うためにエルメシアさんの部屋に向かっていた。縁護(エンゴ)義兄(にい)さんを縛り上げてひきずりながら…

 

縁護:「なあ、行かないとダメか?」

 

リード:「当たり前だろう!お礼も言わないといけないのになに言ってるんだよ!」

 

生夢(ショウム):「いい加減諦めてよ縁護兄さん」

 

釈迦人(シャカト):「同感」

 

自然:「そもそもなんでそんなにごねるの?」

 

日向(ヒナタ):「何かトラブルでもあったですか?」

 

煉武(レンム):「それなら尚更会わないとな」

 

縁護:「いえ…そうのではないのですが…」

 

リード:「じゃあ行くよ!」

 

しどろもどろになる縁護義兄さんに少しイラつきながらエルメシアさんの部屋の前に到着し縄を解き、縁護義兄さんにノックさせた。

 

エルメシア:「どちら様?」

 

縁護:「私だ縁護だ。兄弟全員で来たぞ」

 

エルメシア:「…入ってきて」

 

縁護義兄さんは何故か警戒しながら扉を開け、俺達全員が中に入り扉を閉めると、何かが縁護義兄さんに突っ込んできた。

 

エルメシア:「エンゴー--!会いたかったわ!!」

 

縁護:「いつも言っているが抱きつこうとするな。家族のいる前で!」

 

縁護義兄さんに抱きつこうとするエルメシアさんを、縁護義兄さんはまるで猫の子のような感覚で持ち上げる。身長差もあるからエルメシアさんの足は地面からそれなりに離れていた。

傍に控えていたエラルドはどうやら見慣れているようで、深く追及しなかった。

あまりの光景に俺達は言葉を失い絶句した。

 

煉武:(縁護…!)

 

生夢:(天帝にその態度って…!)

 

釈迦人:(ヤバいでしょう!)

 

自然:(おいーーー!)

 

日向:(目眩が…)

 

リード:「あのー…縁護義兄さん」

 

縁護:「ああすまない!皆に紹介する。私を保護してくれたエルメシアだ」

 

エルメシア:「時魔家の皆様初めまして。魔導王朝サリオンの天帝エルメシア・エル・リュ・サリオンです」

 

縁護:「エルメシア、こちらが私の兄の煉武兄上だ」

 

煉武:「煉武です。弟を保護してくれたこと感謝しますエルメシア天帝陛下」

 

エルメシア:「敬語は不要です。ここではエルメシアと呼んでください」

 

縁護:「それから私の弟妹の───」

 

生夢:「三男の生夢と言います」

 

釈迦人:「四男の釈迦人です」

 

自然:「五男の自然です」

 

日向:「義理の妹ですが、長女の日向です」

 

リード:「俺は一昨日に紹介したので、前世の紹介をします。六男の時魔聖司(セイジ・トキマ)です」

 

エルメシア:「初めまして。気楽にお義姉(ねえ)さんって呼んで良いわよ」

 

縁護:「エルメシア!!」

 

エラルド:「陛下!?」

 

とんでも発言に、俺達は一瞬フリーズした。

縁護義兄さんとエラルドも問題があると判断して注意をするが本人は全然気にしていない。

 

釈迦人:「(結構友好的だね)」

 

日向:「(友好的なんですか?)」

 

自然:「(親しくしようってのは伝わる)」

 

リード:「縁護義兄さん、良い人に会えたね」

 

縁護:「騙されるな聖司!エルメシアは油断も隙もないぞ!!」

 

生夢:「え…どういうこと?」

 

縁護義兄さんは渋い顔でサリオンでの日常を話してくれた。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

まず最初に起きたのは、訓練を終え自室に帰った時だ。

 

縁護:「まったく、まさか教官がこれ程大変だったとはな…うん?」

 

ベットに敷いてある布団が不自然に膨れていて、怪しいと思い捲ったら、

 

エルメシア:「見つかちゃった!」

 

縁護:「エラルドーー!!

 

鍵を閉めていた筈なのに自室に侵入したり。

また別の日。鍵に何重の仕掛けを施しその日の仕事を終えて帰ると、

 

縁護:「エラルドも大変だな。今度胃薬でも‥‥‥」

 

天井に気配を感じて、貰った槍で天井に大穴が空くように貫き、天井を落とすと、

 

エルメシア:「凄いわね。気配を完全に消したつもりなのに」

 

縁護:「エラルドーーー!!!

 

天井裏に潜んでいて流石に驚いた。

そして、また別の日。天井にも転移妨害の魔法を施して眠っていた日

手に何か温度を感じ、いやな予感をしながら目を開けると、

 

エルメシア:「ごめんなさい。起こしちゃった?」

 

縁護:「エラルドーーーー!!!!

 

床下に隠し通路を作ってそこから部屋に侵入しベットに潜り込もうとした時は、もはや殺意抱きそうになった。

こういう事が半年近く続いて大変だったんだ。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

縁護:「わかったか!?本当にエルメシアは油断も隙もないからな!?」

 

自然:「眠っている間にキスをしようとした事に金貨十枚」

 

釈迦人:「寝起きドッキリを仕掛けてでっち上げをしようとした事に金貨十五枚」

 

生夢:「お酒を飲ませてでっち上げをしようとした事に金貨十二枚」

 

リード:「変な事に賭けない!」

 

エルメシア:「どれも試したけど防がれちゃったの」

 

生夢・釈迦人・自然:「「「あちゃ~…」」」

 

縁護・エラルド:「(エルメシア/陛下)も答え(るな/ないでください)!!」

 

縁護義兄さんの話を聞いて生夢義兄さん達がくだらない賭けをし、結果を打ち明けるとあからさまに落ち込む。

 

日向:「そこまでして気づかないんですか?」

 

縁護:「何がだ?」

 

日向:「…エルメシアさん、私も出来る限りの協力します」

 

エルメシア:「ありがとうヒナタちゃん!」

 

縁護:「ちょっと待て。なんで同盟が結ばれるんだ?」

 

生夢:「(いや普通そうでしょう)」

 

釈迦人:「(恋する女って目的を果たすためなら手段は選ばないから)」

 

リード:「(どういう意味かな釈迦人義兄さん?)」

 

今聞き捨てならない言葉が聞こえてきたぞ!それってつまり、姉さんに好きな人が出来たってこと!?

最低限の条件として誠実でギャンブルしない人が良いんだけど!!一番の理想はそれで俺と互角な実力者が良いな…一人いた、この条件を全て満たす人。

シュナにも協力要請しておくか。

 

煉武:(なんだ…?何故か今嫌な予感がした)

 

こうして、エルメシアさんとの賑やかな対面は終えた。

俺達は宴会上に再び向かうが、煉武義兄さんは用事があるから別行動となった。その時何故かエルメシアさんとエラルドが同行していた。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

リムル達のいる部屋に向かう煉武とエルメシア、そしてエラルド。

しかし煉武はエルメシアに気を許しきっておらず、エルメシアの一挙手一投足にまで警戒していた。エルメシアもそれに気づいた上で自分から話しかけた。

 

エルメシア:「そこまで警戒しなくてもいいですよレンム殿」

 

煉武:「…悪いがいかに弟と親しい者でも私自身の目で確認し、そのうえで結論を出す。あなたの警戒を解くか否かはその時に決める」

 

エラルド:「れ、レンム殿!」

 

エルメシア:「当然でしょうね。ましてや彼の過去を一番知る者の一人として当然のことです」

 

煉武:「知っていたのか」

 

エルメシア:「はい。全てエンゴから聞きました。彼が自身の能力に苦しんでいたことを、そして自ら視力を失おうとしたことを」

 

エルメシアの言葉に煉武はかつての記憶を思い出していた。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

当時小学生だった縁護は、クラスメイトからいじめにあっていた。

 

子供:「妖怪(さとり)だ!皆逃げろ!」

 

怪物として気味が悪がれ、

 

子供:「先生!コイツカンニングしてる!」

 

やってもいない無実の罪を着せられ、

 

子供:「コイツの傍にいると秘密を聞かれてみんなにばらすぞ!」

 

ありもしない事実をでっち上げられ、

 

子供:「なんでアイツと同じクラスなんだよ…」

 

子供:「これじゃあ、寝ちゃった時にアイツ先生に言うじゃん」

 

自身の過ちを認めず、その責任を自分に向けされる。そんな日々が続いていた。

当時の縁護は自身の情報収集能力の制御が出来ず、聞きたくないもの見たくないものを見てしまうことがよくあり、それがいじめのきっかけになってしまったのだ。

家族に心配をかけさせたくない理由で打ち明けておらず、その結果あの事件を招くことになった。

その日は、縁護が家で一人だった日の事だった。

父の部屋で本を読んでいた縁護は窓際に置かれていたあるものに気付いた。それは望遠鏡である。

快晴で雲一つなく丁度望遠鏡の角度が太陽と一直線上だったため、縁護の体は無意識で動いていた。

カバーを外し、望遠鏡から太陽を見ようとしたその時、覗いても真っ暗のままだった。

 

縁護:「あれ…?」

 

三上悟(ミカミ・サトル):「そんな事したら目が見えなくなるぞ縁護」

 

縁護:「…(サトル)さん」

 

縁護の自傷行為を止めたのは、遊びに来ていた前世のリムルこと三上悟であった。望遠鏡のレンズをカバーで覆い、縁護に軽く注意をした。

しかし縁護が驚いていたのはそこではない。自分がここまで気づかずに接近を許したのは父と兄以外では初めてだった。

悟はそんな事は気にせず、縁護の手を引いて台所に向かった。

 

悟:「縁護お昼は何か食べたいものがあるか?」

 

縁護:「…煮魚」

 

悟:「わかった一緒に作ろう!縁護がいると料理に絶対失敗しないから助かるんだ」

 

縁護:「助かる…」

 

悟のこの一言が縁護の傷ついた心に光を当てた。

 

悟:「ああ助かる!お前のその力は困っている人を簡単に見つける出来るんだ。つまりお前は多くの人を助けることが出来るってことだ」

 

縁護:「…本当?」

 

悟:「本当だ。だからもうあんな事をするなよ。俺は縁護のそういうのところを含めた全部が大好きなんだから」

 

縁護:「…うん…悟兄上」

 

これだけの言葉が縁護の心の傷を癒した。

自分の事を怪物としてではなく、人として接してくれた事が縁護は何よりも嬉しかった。

その後昼食を済ませた後、悟にこれまでの事を泣きながら話し、いつの間にか眠ってしまい起きるまでずっと近くにいてくれたようだ。

それから二、三日していじめがなくなった。

余談だが帰ってきた煉武が悟から話を聞いた直後、屋敷にある様々な武器を持てるだけ持っていこうとしたのを悟は必死に止めたのだが、その事を縁護は寝ていたから知らなかった。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

煉武:「…そうか、縁護がその話をしたのか。だが、それとこれとは別だ」

 

エルメシア:「はい」

 

煉武:「ところで何故ついて来る?」

 

エルメシア:「支払いに必要な金貨が不足しているとエラルドから聞きまして、その手助けをしようと思い助けに行くだけですよ」

 

エルメシアの答えに煉武はエラルドに視線を向けるとエラルドは申し訳なさそうな顔で目線を逸らした。それだけで強引に聞き出されたという結論に至る。

しかし、その申し出は煉武にとってはありがたいことであった。

 

煉武:(コイツは悟に似た雰囲気を感じる。故に何かしらの対価を要求するだろうが、それは実行可能だろう…)

「…見返りはなんだ?」

 

エルメシア:「さすがエンゴのお兄様、話が早い。私の要求は三つ」

 

エルメシアが三つの見返りを話すと煉武の表情が完全に消え去り、僅かな敵意を向けた。

エラルドはとっさに対応しようとするが、その前にエルメシアが静止させた。

 

エルメシア:「エラルドあなたは部屋に戻りなさい」

 

エラルド:「しかし陛下!」

 

エルメシア:「これは命令よ。それにレンム殿の反応は常に狙われてきた時魔家の長兄として正しい反応よ」

 

エラルド:「…わかりました」

 

エラルドは渋々エルメシアの命令に従い部屋に戻っていった。煉武もそれを見てエルメシアに向けていた僅かな敵意を消す。

 

煉武:「一つ目、二つ目は問題ない。だが、三つ目は悟…魔王リムルと三人で話してから決めるぞ」

 

エルメシア:「構いません。無理でも最初の二つが可能ならそれで問題ありません」

 

煉武:「…そうか」

 

その言葉を最後に会話はなくなり、煉武とエルメシアは静かにリムル達のいる部屋に向かった。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

煉武:「───というわけで、悪いが悟以外全員出てもらうぞ」

 

リムル:「お前いい加減にしろよ!?」

 

煉武がエルメシアさんと一緒にやって来たそれまでの経緯を話し、ガゼル達に退室を要求してきた。

俺のツッコミも聞いてないのか無視しているのか、意に介さず退室しろと態度で表すとガゼルはため息をついて外に出てくれた。シズさんもシオン達をつれて部屋から出ると、俺と煉武、エルメシアさんの三人だけとなった。

 

煉武:「さてエルメシア殿、貴殿が金貨を譲ってもらう見返りとして要求した条件は三つ。今後このような催しを開く際は呼んでほしい事。吉田殿を紹介してほしいという事。三つ目は縁護に関係するものだったな」

 

成程そういう事か。フラメアの時とは違い、今回はサリオンの皇帝なんだ。何かあってからでは対応が遅れるし、最悪の場合も考えられる。

簡単に言うと面接だな。縁護に相応しいかどうか、兄と兄貴分として見てきた俺達が判断する。アイツらの過去を知る俺達から見ても幸せにはなってほしいからな。俺も切り替えるか。

 

リムル:「一つ目は構いません。二つ目もヨシダさんに強要しないのなら紹介します。しかし、三つ目は俺と煉武で判断させてくだい」

 

煉武:「私達が聞きたいの信用に足りえる事実があるか否かだ。嘘をつくのは不可能だと思え」

 

エルメシア:「勿論です」

 

煉武:「ではまず最初に聞きたいことがある。縁護をサリオン最高戦力魔法師団(メイガス)の特別教官に任命させたのはその理由は?」

 

エルメシア:「本人からの申し出と私自身魔法師団(メイガス)の戦力増強も可能と考えた上で任命させました。もちろん不満を言う者がいたので、その者達にはエンゴと手合わせをさせて納得させました」

 

煉武:「‥‥‥」

 

エルメシア:「さらにそれでも態度を改めなかった者は異動また除籍をさせました」

 

リムル・煉武:「「っ!?」」

 

この言葉に俺と煉武は言葉を失った。縁護の話だと魔法師団(メイガス)の戦力は馬鹿にできない。それを減らすような真似をするなんて、予想もしていなかったからだ。

 

智慧之王(ラファエル):『解。時魔縁護(エンゴ・トキマ)の話から推測するに魔法師団(メイガス)の戦力は最も実力があるもので紅炎衆(クレナイ)また飛将隊(ひしょうたい)に匹敵している者がいてもおかしくありません』

 

智慧之王(ラファエル)先生から報告もあるからエルメシアさんの行動は余程なものだ。

 

エルメシア:「私情と思われるのは仕方ありません。しかし魔法師団(メイガス)としてあるまじき言動もありましたし、何より彼の侮辱を私は許すことが出来ませんでした」

 

リムル:「…その理由は?」

 

エルメシア:「簡単な事です。好きな人への侮辱を許すほど私はお人よしではない。ただそれだけです」

 

リムル:「‥‥‥」

「(煉武どうだ?)」

 

煉武:「(嘘は言っていない。認めるしかないな)」

 

リムル:「(だな。エルメシアさんの気持ちは本物だ)」

 

煉武がそう言うなら間違いはないな。それにエルメシアさんの気持ちは疑いようもない上にアイツらも三十を超えてるから、ここいらで身を固めてもらいたいしな。

 

リムル:「エルメシアさん、先ほどは失礼しました」

 

エルメシア:「気にしないで!ところで三つ目の見返りは?」

 

煉武:「いいでしょう。確か『縁護の好きな料理のレシピ』でしたね。全部教えましょう」

 

エルメシア:「ありがとうレンムさん!サトルさん!」

 

リムル:「サトルさん?」

 

煉武:「レンムさん?」

 

エルメシア:「だってぇ縁護の兄様と兄貴分なのでしょうぉ。それくらいしないと失礼だわ」

 

煉武:「…できれば私生活の時で頼む」

 

リムル:「俺も出来れば公の場とかではリムルって呼んでください」

 

エルメシア:「もちろんよぉ!これ以上にない援軍だわぁ!」

 

こうして、金貨の支払いの問題は無事に解決した。あと残っている問題は、

 

エルメシア:「そういえばサトルさん。明日の武闘大会決勝戦でシゼン君が勝ったら戦う事になっているわね。何か恨まれることでもしたの?」

 

リムル:「俺が聞きたいよ。出来れば縁護に勝ってほしいって思ってる」

 

煉武:(‥‥‥口で伝えるのは簡単だが、コイツの場合は身をもって経験させないといけないから黙っておくか)

 

明日の武闘大会決勝戦は、どっちが勝つのか予想がつかないが出来れば縁護に勝ってほしい。自然と戦うなんて、想像しただけで身が脹れ裂ける思いだよ。




こうして開国祭二日目の夜を終えることが出来た。
それにしても、エルメシアは兄上に余計な事をしていないだろうか?少し心配になるな。
さて明日の武闘大会決勝戦は、どちらが勝ってもただでは済まないのは確実だろうな。何せお互い本気で戦う気なのだから。

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

リード達と別れた自然は、ヨウム達や兎人族(ラビットマン)のみんなと食事を楽しんでいた。
しかし、ヨウムは明日の武闘大会決勝戦の心配をしていた。

ヨウム:「なあシゼン。本気で戦う気なのか?」

自然:「当たり前だ。こんなチャンスはそうそうない。縁護兄貴に勝って、三上さんに()()の不満を教えてやる!」

ミュウラン:「諦めた方がいいわよヨウム。シゼンがそういう目をしている時は、私の忠告なんて完全無視なんだから」

ミュウランは既に諦めて酒を飲み、ヨウムも諦めて料理を口にする。自然も明日に備えていつも以上に食べていく。
その光景をフラメアは後ろで見ていた。

フラメア:「…?」

一瞬異変に気付き目をこするが異変が起きたところは何も変わっていなかった。

グルーシス:「どうしたフラメア?」

フラメア:「い、いえ。気のせいでした!」

誤魔化すフラメアだったが、先ほどの異変にフラメアは胸騒ぎを覚えて()()に視線を向けなおした。

フラメア:(やっぱり気のせいだったのかな?シゼン様の背中が一瞬だけど八色に光ったように見えたけど)

フラメアは、自然が最近痛みを自分たちに隠している事に気付いていたが、自然の性格を知っているフラメアはそれを打ち明けることが出来ず、明日の武闘大会決勝戦の結果が心配になっていた。
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