リムル様とシゼン様の一騎討ちはリムルの勝利で幕を閉じた。しかし、土壇場にシゼン様がパワーアップしように感じたが、アレは一体?
おっと、話が逸れた。
武闘大会が終わり、いよいよ開国祭最後のイベントは迷宮だけとなった。
さて、いったい誰が参加してくれるのやら
コロッセオの医務室で
リムル:「なあ生夢、自然は大丈夫か?まさかこのまま最悪の事態になるとかないよな?」
生夢:「
診断中ずっと後ろで右に行ったり左に行ったりを繰り返し、口を開けば先ほどの質問を繰り返す。流石の生夢も呆れを越えてストレスを感じてしまう。
リムル:「だ、だってよ~」
リムルはあの激突直後の事を再び思い出す。
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あの時の激突で俺の武器は壊れたが自然は変身解除されたがふらつきながらもしっかり踏ん張る。
自然:「クソッ、やっぱりこれが限界か…」
リムル:「…自然、ごめんな」
自然:「‥‥‥ハッ!その言葉
リムル:「?自然?」
世界の言葉:『告。
自然:(ラグナロク…?なんだ…そ…れ…?)
リムル:「自然!」
世界の言葉に疑問を抱きながら自然の意識はここで途切れ前のめりに倒れそうになるが、リムルが寸のところで支えた。
突然の変化にリムルは『思考加速』を最大にして状況の分析を始める。
リムル:「(
リムル:「(進化の眠りって俺とリードが魔王に進化した時のアレか?)」
リムル:「なんでそれが?」
リムル:「(はぁ!?どこからそんな大量の魂が!?)」
リムル:「(グレイドだって!?いやそれよりもまずは生夢のところに運ばないと!)」
リムルは自然を背中に負ぶって、急いで生夢のいる医務室に向かった。
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リムル:「もし目を覚ましてもそれで何か異変があったら俺はどうすれば良い!?」
五回も同じ経緯の説明と同じ嘆きをする兄貴分に流石の生夢も我慢の限界に達し、
生夢:「三上さん、僕この世界に来て色々な種族の体を調べて記録する癖が身についているんですよ」
リムル:「生夢?」
生夢:「そのスライムボディを隅々まで調べて良いですよね?」
リムル:「迷宮に行って最終確認してくる!!」
メスの刃を不気味に光らせ目が笑っていない笑みを浮かべた生夢の顔を見たリムルは脱兎の如く逃げだし、迷宮に向かった。
リムルの気配が遠ざかるのを確認すると、生夢は事前に自然本人から聞いていた情報を基に作成したカルテに視線を移した。
生夢:「『少し前から背中と両目に痛みあり』か…
生夢は独り言を言いながら自身の顔を指で触れる。そして特別試合の映像で見た自然に起きた現象が頭を過った。
生夢:(アレに近いものをエルドラドで見たことがある。人間が魔人になった時の現象だ。問題は何故今あの現象に似た事が自然に起きたのかだ)
「何故僕たち
生夢はカルテを机の上に置き眠っている自然に視線を向ける。
眠っている自然は規則正しい寝息を立てて眠っていた。
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リムルと共に
最初は何者かと警戒したが、『
リード:「ラミリス…?」
リムル:「えっ!?」
ラミリス:「流石リードよくわかったのよさ!」
間違いないこのテンションはラミリスだ。リムルもラミリスのこの姿に驚きを隠せるはずもなく、開いた口が塞がっていない。だから俺が一番気になっている疑問を口にした。
リード:「なんで大人の姿になってるんだ?あと百年くらい必要って言ってなかったか?」
ラミリス:「よくぞ聞いてくれたわねリード。その答えはコレよ!」
ラミリスは高らかに右腕を上げると、その腕には腕輪が嵌められていた。この腕輪のデザインは…
リムル:「
釈迦人:「はい…あまりぶんぶん飛ばれると首が疲れるんで肉体だけを大人にする腕輪を作ったんです。力の方は流石に無理でしたけど、肉体の方なら俺の『
リムル:「大丈夫か?」
釈迦人:「流石に少し疲れたんで、俺は少し寝ます」
そう言って釈迦人義兄さんは、最下層に設置された自分の作業部屋に入ると、ドアノブに『睡眠中、起こすな』のプレートを下げて鍵を閉める音がした。
リード:「何かあったの?兄弟の中で徹夜最長記録のあの釈迦人
ラミリス:「実はね…」
ラミリスが言いにくそうに原因を話す。その原因はどうやらヴェルドラにあったようだ。
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ヴェルドラ:「何ー-!?当分挑戦者が来ないとはどういう事シャカト!?」
釈迦人:「あのね!何度も言うけど今回の迷宮開放はあくまで宣伝が目的なんだよ!それにこの迷宮の難易度なんてAランク冒険者のパーティが今回の時間制限だと十階層が限界だわ!」
今回の迷宮開放でヴェルドラは挑戦者たちと戦うのを楽しみにしていたあまりにリムルや釈迦人の話を聞いておらず、自分の出番がない事を武闘大会決勝戦が終わった直後にそれを知り釈迦人に文句を言ってきた。しかし、釈迦人も今回の武闘大会で自分の未熟を改めて痛感し、開国祭が終わった後の自分の稽古の内容を見直しをしていて、それを邪魔されたことで少し苛立っていた。
ヴェルドラ:「そういうのをイカサマとかして違和感なく出すくらい出来るだろう!お前なら特に!!」
釈迦人:「…あ?」
ヴェルドラのこの一言が釈迦人の逆鱗に触れてしまった。
いつもの陽気な空気が完全に消え去り無言で俯くと、『空間収納』から
ヴェルドラ:「しゃ、シャカト?」
釈迦人:「この迷宮は将来職にあぶれるであろう冒険者たちが生活費を稼ぐためと実力と精神力を磨く事を目的で作ってるんだよ。それなのにお前は『階層のデザインがイマイチだ』とか『トラップの内容がえげつない』とか俺のやる事に文句ばっか言ってよ。挙句の果てにはイカサマしろだぁ!!」
ラミリス達も身の危険を感じとり別の階層に逃げる。
それを合図に釈迦人はハンマーを全力で振り上げた。
釈迦人:「同じ末っ子である聖司とアスラを少しは見習えこの
ヴェルドラ:「ぎぃやあああー--!!」
最下層でヴェルドラの悲鳴が響き渡った次の瞬間、凄まじい衝撃音がそれを掻き消した。
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リード:「成程、だからヴェルドラがのびてたのか」
ラミリスの説明を聞いて、俺は敢えて触れないようにしていたヴェルドラに視線を移す。
自分の頭以上に大きなたんこぶが目立ち、指も僅かにしか動くことが出来ないという有り様。普段鈍器といった武器を使わないあの釈迦人義兄さんがこんなことするなんて…これは相当ストレス溜まってたな…
リムル:「ヴェルドラ、祭りで気持ちが大きくなっていたとは言えイカサマをしろってのは流石にどうかと思うぞ」
ヴェルドラ:「うむ…我も殴れてからそう思った。シャカトはこの迷宮の設計に誰よりも真面目に取り組んでおったからな。それなのにアレは言い過ぎた…」
リード:「しっかり反省してるようだけど、それ本人に言ってね」
ヴェルドラ:「分かっておる」
本当ヴェルドラもそれなりに成長してるな。関心関心
リムル:「リードの地獄の教育の影響だと思うが…」
リード:「何か言ったリムル?」
リムル:「いいえ何も言っておりません!」
リード:「それじゃあもうすぐ始まるけどラミリスはどうする?」
ラミリス:「一緒に行くー!」
ヴェルドラ:「我はここでシャカトが起きた後に謝罪しなければならぬから、ここで待っておる」
リムル:「分かった。それじゃあヴェルドラ、また後でな~」
ヴェルドラ:「うむ」
特に問題はなく、俺とリムルはラミリスと共に観客席に戻っていった。
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観客席に到着すると会場には既にソーカとミョルマイルがマイクをもって立っていた。リムルが合図を送るとミョルマイルが率先して説明を始める。
ミョルマイル:『ご来賓の皆様、大変お待たせ致しました。これよりお見せするのはこの
開国祭最後のイベントである迷宮の開放、今回は紹介を目的としてるからいくつかのパーティーが参加することになっている。
なので俺は、事前に
ソーカが声を張り上げて挑戦者を募ると、まず最初に正幸達が最初に登場すると観客は待ってましたと言わんばかりに盛り上がる。
次に登場したのは、“
バッソン:「へっ、俺たちを騙して威圧しようたってそうはいかねえぞ!」
メンバー:「おうよ、バッソンさんの言うとおりだぜ!」
ゴメス:「フフフッ、この俺のことも忘れてもらっちゃあ困るぜ?」
バッソン:「そう言うなや、ゴメス。お前の強さは、コイツ等も認めてるさ。俺とお前が組んでいる限り、俺たちのパーティ“
なんかアイツら、少し残念な奴らのように見えるんだが、もしかしてリムルと自然義兄さんのあの試合を八百長試合って思ってるのか?
ウォズ:「彼らは実力はある程度あるのだが、ココが少し残念でね。そこさえ直れば良いパーティなんだよ」
黄奉:「なるほど」
ウォズはどうやらは彼らについても知っていたようで頭に指を指して彼らの欠点の説明をする。確かにその指揮官がいないのは辛いな。
次に登場してきたのは少し意外だった。
エレン:「私達も参加しますぅ!!」
エレン、ガバル、ギドの三人が参加してきた。
姿が見えないからてっきりサリオンに里帰りしていると思っていたが、なんで参加することを黙っていたのかと疑問を抱いたが、すぐにその原因が分かった。
恐らくエラルドに反対されるから黙っていたのだろう。
現にエラルドの体が震え始め叫ぼうとしたその時、真上から金たらいが落ちてきて頭を押さえてうずくまる。
エラルドの隣にいた車いすに座っている
縁護義兄さんは決勝戦での戦いの影響が凄まじく医務室で安静にしていたのだが、エルメシアさんが生夢義兄さんに懇願して、迷宮のイベントが終わるまでの制限付きで外出許可をもぎ取った。
魔法の使用は許されているが、刀を持つことはおろか歩く事すら許さない状態だったため、観客席までエルメシアさんがここまで押してきたようだ。
ギド:「本当にやるんでやんすか?」
エレン:「やるに決まってるのうよぉ。ここ最近、全然冒険していなかったし、この時を待ていたのよぉ!」
ガバル:「一応聞きたいんだけど、リーダーの俺に決定権ってあるのかな?あるんだよね?」
エレン:「ないわよそんなの。これはね、決定なのよぉ!!」
ガバルが可哀そうになってくる。最初の頃はガバルがエレンとギドを振り回してると思っていたが、最近はエレンがガバルとギドを振り回しているように思えてきた。
ある程度時間が経過したので、募集を締めきろうとしたとき、一人参加を宣言した。
ガイ:「魔王リードに心酔する勇者に不覚を取ったが次はそうはいかん!この迷宮で俺が勇者より優れていることを証明してくれよ!!」
武闘大会で正幸に完敗したガイという男だった。はっきり言ってあの時は正幸も全快じゃなかったからあんな結果だったが、本調子ならあの試合は正幸がガイを瞬殺していただろうな。
そんな事を考えていると後ろから不穏な気配を感じて振り返ると、ウォズ、コウホウ、グレイド、ジレイク、アスラが集まっていた。
ウォズ:「今夜殺るかい?」
グレイド:「もみ消しなら任せろ。そういうのは得意だ」
ジレイク:【私は、誰も近づかないように街道に細工をしておこう】
アスラ:「なら、俺がアイツを人気のない場所まで送ろう」
リード:「闇討ち及び危害を加える行為は禁止!!」
ウォズ達:『チッ…』
コイツ等いつの間にこんなに仲良くなってるんだ?リムルもシオンやディアブロが暴走しないように目を光らせてるけど、俺も他人事ではないみたいだな。
やっと募集が終わり、全員迷宮の中へ入る。すると巨大スクリーンでその様子が映し出される。
そこで、各パーティにはラミリスの新しい配下になった
だけど信用していないヤツらがいるようだ。チーム“豪雷”とガイが効果を証明することをミョルマイルに要求してきた。
ミョルマイル:『その提案ももっともですし、宜しいでしょう』
既に経験済みだと聞いているが、それは出来れば経験しない方が良いんじゃないかなと思った。死を経験した者としては…
ミョルマイルが腕輪を付けようとしたその時、正幸が横から腕輪を奪い自分の腕に嵌めた。
ミョルマイル:『あ、あのマサユキ様…?』
正幸:「ミョルマイルさん、この腕輪は迷宮内ならどこでも発動するんですか?」
ミョルマイル:『え…ええ、はい…』
正幸:「つまり今、この場で使っても効果は発動すると?」
ミョルマイル:『もちろんです!』
正幸:「そうですか」
…まさかアイツ…!?
俺がある予想を立てたその時、正幸は持っていた剣を引き抜くと自分の胸を貫いた。
あのバカやっぱりやった!
正幸の体が光の粒子になると、舞台中央の入り口の前に出現した。貫いた胸も衣類も修復され、傷も完治していた。
正幸:「皆さん!見てください僕はこの通り無事です!!」
観客:『おおおっー--ッ!!』
観客から大歓声が送られるが、正幸のヤツ、仮にあの場で死亡することになったとしても俺が蘇生する事をわかっていてやったな。
まあ、これで安全性の証明が出来たからお説教だけで許してやるか。
こうして
それにしても『双武』の勇者マサユキはなかなか思い切った事をするな。まるでどこかの誰かを見ているようだったな。
果たしてこの