リムル様と兄上から任せられたこの役目をしっかりと果たさせていただきます。
我が国の開国祭が終わり、いつもの日常が戻った
その迷宮でこれから
開国祭を終えた翌日、
レナード:「は、初めましてマサユキ殿」
正幸:「そんな
正幸の案内についていくレナード、フリッツ、リティス、ギャルドの四人。
何故彼らが
リードは、お試しで一週間自分たちの稽古を受けて続けられるか否かを本人達に決めるべきだと提案、
彼らがいない間は有事の際に
正幸:「それじゃあ、参考までに時魔家の稽古の厳しさを知ってもらいましょう」
正幸はそういってバッカスと
バッカス:「うおおおおおーーーーーー!!」
自然:「‥‥‥」
上半身裸で全身には重りを着けてカイジン達に頼んで作らせたランニングマシンで走るバッカスとその後ろに瞑想をしている自然というなんとも言えない状況が広がっていた。
フリッツ:「なんだこれ…?」
リティス:「これが稽古?」
ギャルド:「変わった稽古だな」
レナード:「‥‥‥っ!?」
フリッツ達が拍子抜けとも言った反応を示すがレナードだけは冷や汗を流していた。
フリッツ:「どうしたレナード?」
レナード:「…全員『魔力感知』をシゼン様に集中させてみろ」
リティス:「え‥‥‥っ!?」
ギャルド:「これは…!」
全員が自然の現状を本当に理解すると言葉を失った。
今の自然の体は膨大な
例えるなら、大河の激流のように激しく大きく早い流れで全身を巡っていた。そこから
正幸:「ちなみに、速度が落ちて自然さんに近づくと…」
ポケットから石を取り出し、自然に目掛けて投げると石は自然に当たることなく、圧縮され粉々になった。
これの答えを知ったレナード達は更に顔色が悪くなる。
正幸:「正直僕の時より遥かに厳しいですけど大丈夫ですか?」
レナード:「ま、マサユキ殿はどんな稽古を?」
正幸:「参考になりませんけど、僕の時は…」
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正幸:『へぇ…へぇ…へぇ…』
自然:『おーいどうした正幸?速度が落ちてきてるぞ。あと五分なんだから頑張れ!』
正幸:『鬼ーーー!!あっ…』
自然:『ふん!』
正幸:『ぐほぉ!?』
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正幸:「アウトラインまで後ろに下がれば自然さんの右ストレートが飛んできて、その日は何も食べれませんでした…」
レナード:「‥‥‥」
恐怖の過去を聞かされたレナード達は生きて帰れるか心配になるが、リードや
正幸:「僕から言えることはここでは死ぬ気で頑張るんじゃなくて死んでも頑張ってください」
正幸は経験者故のアドバイスをレナード達に送り、各々の指導者の元へ向かった。
因みアルノーは縁護の基礎練習として自分と同じ体重の剣での縁護考案の素振り台で練習しており、姿勢が僅かでもずれていると高出力の電流が流れるという強制姿勢矯正特訓を行っていた。
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リティス:「しょ、ショウム様、これは一体なんですか?」
リティス:「稽古は?」
生夢:「人体の知識をもっと頭に叩き込んでからに決まってるだろう!」
リティスは山のように積み上げられた本と勉強机と黒板がある部屋でまずは知識からの勉強が始まった。
回復させるにしても内臓について明確な知識が必要と考えている生夢は回復担当のリティスに自分の持っている知識を全て叩き込むと決めていた。
そして、その勉強が定期的な休憩を挟んでも0時まで続く事になるのだが、この時のリティスはまだ知らない。
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フリッツ:「しゃ、シャカト様これはなんですか?」
フリッツは壁三面の壁全てに古今東西の暗器や銃といった片手で持ち運べる武器がある部屋に連れてこられて絶句する。
フリッツ:「はい?」
釈迦人:「トリッキー戦法っていうのは初見殺し兼奇襲がメインなんだよ!お前は二日でこの中から自分にあった武器を二つ以上見つけろ」
フリッツ:「見つけられなかったら?」
釈迦人:「その時は俺の実戦稽古で苦労するだけ」
フリッツ:「すぐに見つけます!!」
フリッツが自分に合う武器を選び始めると、釈迦人は迷宮の自分の作業部屋に戻った。
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煉武:「的に書いてある円を槍の刺突で
ギャルド:(あ、思ったより楽───)
煉武:「今の大きさの円を寸分の誤差なく刳り貫けたら更に小さくするを繰り返し槍の先端程の大きさをクリアしたら実戦稽古だ」
ギャルド:(じゃなかった!)
煉武が出した的は同じ大きさの円がいくつもありそれを全て寸分の誤差なく刳り貫けというシンプルかつ高い集中力が必要な稽古だった。
釈迦人:「(煉武
煉武:「(なんだ釈迦人?)」
釈迦人:「(実は───)」
煉武:「…ほぅ」
釈迦人:「(そろそろ良いんじゃない?)」
釈迦人からの報告を聞いた煉武は目を細め、何やら提案をする。
そして少しの間考え答えた。
煉武:「(
釈迦人:「(
煉武:「ギャルド、それが終わったら自分と同じ重さの槍で基礎練習をしていろ!良いな?」
ギャルド:「はい!‥‥‥えっ!」
煉武はギャルドに今後の稽古内容を伝えると部屋を出てリードに連絡を入れた。
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日向の相談とお願いを聞いていた釈迦人は、その答えを一言で言った。
釈迦人:「無理!」
日向:「な、なんでですか!?」
釈迦人:「いやだって俺達との実力差を埋めたいってのは分かるよだけど、俺が稽古をするってのは無理だよ」
日向:「理由は?」
釈迦人:「戦法が違いすぎる」
日向:「‥‥‥」
釈迦人:「それにそんなに焦らなくても良いって!今の日向は十分強いし、あと数年くらい修行すれば俺くらいの実力に───」
日向:「それじゃあ遅いんです!」
釈迦人:「…え?」
日向:「私と
釈迦人:「日向?」
日向:「‥‥‥」
珍しく声を荒げる日向に動揺した釈迦人。いつもの冷静さがないことは既に気づいていたがここまでとは思っていなかったからだ。
日向も自分が冷静じゃないことに気づいていたが、以前見た夢が現実で起きているため、あの悪夢の通りになる事を何としても防ぎたい思いでいっぱいだった。
もちろん釈迦人はそれを知らないが、日向が急いで強くなりたいという気持ちの理由をある程度察し、腰のポーチからある物を取り出した。
釈迦人:「‥‥‥日向」
日向:「…なんで───」
この瞬間、釈迦人は日向の顔目掛けてナイフを投げる。そして日向は、
釈迦人:「!?」
日向:「いきなりなにするんですか!?」
日向の抗議に釈迦人は聞き流し、この事を煉武に報告した。
そして、作業道具を片付けた。
釈迦人:「よーっし日向ついてきて今から君を強くするから」
日向:「…さっき無理って言ってませんでした?」
釈迦人:「俺はね!でも他は別!さあ行くよゴーゴーゴー!」
急な態度の変化に戸惑う日向だったが、このような悪ふざけはしない事を知っているため日向は釈迦人についていった。
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レナード:「‥‥‥っ!?」
リード:「‥‥‥」
レナードはリードのいる部屋に入ってから瞑想をしているリードを見て立ち尽くしていた。
先ほど自然の瞑想は『魔力感知』で
自然が激流の大河なら、リードは樹齢千年以上の巨木を思わせるほどであった。
神々しさと禍々しさを兼ね備え、しかもレナードには一切の魔素による悪影響を与えていないという高度な操作を行っていたのだ。
更に今のリードは『光』と『闇』が頭部以外の全身にまわり、バランスを保てていた。
そして、瞑想を終え、目を開くと後ろにいるレナードに気づいた。
リード:「うお!レナード来てたの!?」
レナード:「あ、はい…」
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瞑想を終えて気配を感じたから後ろを見るとレナードがいた事に驚いた。つまりだいたい十時間以上経ってたってことになる。
少し失敗したけど、まだまだ時間があるから大丈夫だな。
リード:「レナード、少し調べたいから手を出して」
レナード:「え?あ、はい…」
レナードの手を握り、現状を知ってからメニューを考えるのが俺のやり方。煉武
リード:(…あれ?)
俺はここでレナードの異変に気づいた。
リード:「…レナード」
レナード:「は、はい」
リード:「俺に対して何か後ろめたい事がある?」
レナード:「っ!?」
リード:(やっぱり)
レナードの魔素の流れが少し歪になっていたからもしかしてと思って聞いたら大正解だ。これは何か後ろめたい気持ちといったマイナスな感情で起こる現象だ。
リード:「…話して、この状態じゃ稽古なんてとても出来ない」
レナード:「‥‥‥実は───」
『光』や『闇』の精霊は下位の存在でも純粋すぎるが故に強い力を発揮する。しかし、契約者の心に何か曇りがあるとその力は発揮できない。
その事をレナードは知っていたため素直に話してくれた。
簡単に言うと俺が原因らしい。七曜に騙されたとは言え、自分のせいで俺と姉さんは戦う結果となってしまった。
その事を今も気にしているらしい。だけど俺はもう気にしてないし姉さんも同じ事を言っていたから、もう解決しているのだと思っていた。
レナード:「今もこうしてセイジ様に教えを受けても良いのか思っています。こんな未熟な自分があなたのようなお方の教えを受ける資格があるのかと…」
リード:「…はあ、レナード。お前は俺を過大評価してる」
レナード:「どういうことですか?」
リード:「俺は前世でも多くの人を殺めた。最初に殺めたのは実の父親だった」
レナード:「‥‥‥え」
突然の告発にレナードは子供でも分かるほど動揺していた。俺はそれを確認すると、そのまま告発を続けた。
リード:「ある日から母親と姉さんに暴力を振るうようになってね。当時年齢一桁だった俺はこう思った『ああ、父さんは姉さんと母さんを傷つける敵なんだ』って」
魔法で用意していたコーヒーを手に取り一口飲む。
レナードの分も前に出したが、レナードは飲もうとしなかった。
俺は、さらに話を続けた。
リード:「そして俺は姉さんと母さんを守りたいっていう気持ちで父さんを手にかけた。そんな父さんは血まみれの手で俺の頭を撫でてこう言った『ごめんな聖司、大きくなったらお前が母さんとお姉ちゃんを守るんだぞ』って」
レナード:「‥‥‥」
リード:「最後の最後であの人は父親として役目を果たした。そして俺はそれが原動力となってあの稽古を受け続けた。俺が言いたい事わかる?」
レナード:「‥‥‥間違いは誰にでもあるという事ですか?」
リード:「その通り。そしてその間違いからどうすれば良いのか改善する所を見つければ良い。後悔するにしてもそれは長くて一日だ。お前が強くなれないと救えたはずの命も救えなくなる」
レナード:「‥‥‥」
リード:「俺に何か詫びたいなら一人でも多くの命を救え、聖騎士として正しい道を歩め、それしか俺は満足しない」
レナード:「‥‥‥はい!」
レナードの魔素流れがさっきより速く強くなった。これで俺の稽古を受けさせることが出来るな。
レナード:「ヒナタ様の言う通り、セイジ様は本当にお優しいですね」
リード:「ちょっと待て、なんでここで姉さんが出てくるの?」
レナード:「ご存知ないのですが?ルベリオスではヒナタ様の弟語りが有名で、
リード:「初耳なんだけど!?」
通りであの時
気を取り直して、俺はまず最初の基礎トレーニングのメニューを紙に書いていくと煉武義兄さんから連絡がきた。
煉武:「(聖司今良いか?)」
リード:「(煉武義兄さん?うん大丈夫だけど)」
煉武:「(悪いが迷宮にある私の部屋に来てくれないか?)」
リード:「(え?どうしたの?)」
煉武:「(お前にしか出来ない事だ。すぐに来い)」
リード:「(…わかった)レナード、少し俺は出るからこのメニューをやって」
レナード:「はい…うっ、こ、これは…なかなか凄まじいですね」
リード:「それじゃあ頑張って!」
レナードに基礎トレーニングのメニューを書いた紙を渡して俺は、煉武義兄さんの部屋に向かった。
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釈迦人についていった日向は途中で煉武に会い、今度は煉武の後についていった。
煉武:「日向、釈迦人から聞いたのだが、アイツのナイフをさばいたのか?」
日向:「はい」
煉武:「何故
日向:「…わかりません。咄嗟にそう体が動きました」
煉武:「…やはり
日向:「二つ持ち?」
煉武:「時魔家に生まれたものは異常な能力を持って生まれるのは知っているな?」
日向:「…はい」
日向は自分にはそれが無いと思っており、それが大きな差の一つだと思っていた。
煉武:「結論から言おう日向お前もその能力を持っている」
日向:「‥‥‥え…」
煉武:「タロスとしてお前に近づいた時に感じ、今までの戦闘でそれを確信した」
日向:「どういう事ですか?」
煉武:「時魔家の能力は一つを持って産まれてそれが影響で第二の能力を得るパターンと元々二つを持って産まれるパターン二つがある。生夢と釈迦人は例外だが」
日向:「…縁護さんは異常な情報収集能力が高くてそれを元に膨大な正確な予測が出来、自然さんは異常発達した筋肉によって骨が異常なまでに硬くなった圧倒的攻撃力と防御力でしたね」
煉武:「その通り、二人は前者のパターン、そして私、聖司そして日向が後者のパターンだ」
日向:「‥‥‥心当たりがありません。それに煉武さんは異常な速さで動ける能力だけのはずです」
日向は自分の過去を振り返ったが、自分にそのような力が発言した記憶はなく否定する。そして、煉武が嘘をついていると指摘した。
煉武は、それを聞いて説明を続けた。
煉武:「私の能力は『神速』と『霊感』だ」
日向:「霊感?」
煉武:「ああ、正直これがなければ今頃聖司連敗していたし弟達の奇襲にも対応出来なかっただろう」
日向:「…どういう能力ですか?」
煉武:「幽霊が見える触れる。魂の動きが見えるくらいだ」
日向:「魂の動き?」
煉武の言う魂の動きとは、簡単に言うとその人が脳から全身に出す動きが肉体が動く前に霊として見ることが出来るという、未来視のような能力だった。
煉武:「もっとも精神生命体のような者には通じないが、攻撃を容易に当てることが出来る」
日向:「反則ですね」
煉武:「聖司は圧倒的柔軟性と潜在能力。そして日向は『超成長』と『反射』だ」
日向:「何故分かるんですか?」
煉武:「この世界で私たちが得たスキルは自分の能力は飛躍的に向上させるものばかり、それとお前が釈迦人のナイフをさばいたと聞いてこれだと確信した。それに今のはお前は既に時魔流武術すべての
日向:「それじゃあ何故───」
煉武:「何故お前と私達兄弟と大きな差があるのか?という事だろう?」
日向:「‥‥‥」
煉武:「答えはお前自身にある」
煉武は自分の部屋の扉を開けると、そこにいたのは弟の
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煉武義兄さんから連絡を受け部屋で待っていると、姉さんを連れてやって来た。しかし本人は姉さんを部屋に入れて自分は入らずに出ていった。
そして口パクで俺にこう伝えた。
煉武:「(日向の心の闇を払え)」
リード:(…そういうこと)
煉武義兄さんの意図を理解した俺は頷いて返事をし、扉が閉まると姉さんはしばらくその場に立っていたが、すぐに俺と向かい合うように座った。
日向:「ごめんなさい聖司。忙しいのに呼び出して」
リード:「…大丈夫だよ姉さん」
姉さんはいつも通りの調子で話すが、俺は『
さらに僅かだけど先ほどのレナードと同じ症状が見られた。
リード:(…いい加減覚悟を決めないとな)
「姉さん、俺に何か後ろめたい事がある?」
日向:「…何を言ってるの?」
笑顔で誤魔化そうとしていたが、魔素の流れの歪さが悪化した。
やっぱり、アレが原因だな。
リード:「その後ろめたい事って俺が暴走してレナードを殺そうとしたこと?俺がリムルと共に二万の軍勢を皆殺しにしたこと?それとも、俺が父さんを手にかけたこと?」
日向:「っ!?」
やっぱり…姉さんはいつも俺の事を思ってくれていた、だから父さんの事も自分でどうにかしようとしていたはず。それより先に俺が父さんを手にかけた事をずっと申し訳なく思っていたはずだ。それが自身の成長の妨げになるほどの闇となって。
なら、俺がやることはもう決まってる。
日向:「聖司、いつ思いだ───」
リード:「進化の眠りの時に思い出したんだ。父さんを手にかけたのは本当は俺で、姉さんはそんな俺の今後を思って嘘を真実だと思わせたことに」
日向:「‥‥‥」
リード:「父さんは死ぬ直前俺に『大きくなったらお前が母さんと姉さんを守るんだぞ』って言った。それが俺にとって動力源になった」
日向:「…だけどあなたの手を汚させた」
リード:「それでも姉さんは俺を守ろうとしてくれた。ずっとその事で姉さんに言いたい事があったんだ」
日向:「…なに?」
リード:「姉さんずっと俺の心を守ってくれてありがとう。俺にとって姉さんは本物のヒーローだよ」
日向:「…っ!?」
どうやら予想していなかったみたい。
多分姉さんの事だから、俺に責められると思ってたんだろう。
俺はそんな気は少しもないのに…
今度は俺が姉さんの心を救う番だ!
リード:「姉さんは俺の自慢の姉さんだよ。だからあの件はもう気にしないで。俺の知る姉さんは厳しくて優しい格好良くて凛々しい姉さんなんだから」
日向:「‥‥‥」
リード:「本当ならもっと早く言いたかったけど、姉さんの気持ちを踏みにじる気がして言えなかった。だけど、それ以上に姉さんの枷になることは嫌だ」
日向:「聖司…」
まっすぐと俺は姉さんに本音を全て伝える。これで届くかわからないけど、伝えないよりマシだ。
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日向:(…情けない)
日向はリードの言葉を聞いて自分に怒りがわいてきた。
日向:(この子はとっくに自分なりのやり方で前に進んでる。なのに私は今も過去の後悔に囚われてる。これじゃあ強くなれるはずがない。それに兄弟はもう私達だけじゃない)
日向の脳裏に浮かぶのこのひと月の生活を共にした
自然:『日向』
釈迦人:『日向』
生夢:『日向』
縁護:『日向』
煉武:『日向』
日向:(煉武さんや縁護
この時、日向の心の闇が消えた。それと同時に日向の背後に光と闇の上位精霊が現れた。
日向:「!?」
リード:「姉さん大丈夫、受け入れて」
日向:「…ええ」
リードの言葉を信じ、日向は光と闇の上位精霊を受け入れる姿勢を見せると、二体の上位精霊は笑みを浮かべて日向に宿った。
世界の言葉:『確認しました。個体名:
世界の言葉によって、日向は今まで達成されなかった進化を成功させたことが告げられた。
当事者である日向はどこか実感を感じていないようで、自分の両手を見たり体に何かしらの変化が起きてないか見ていると、リードはまるで子供のように大喜びしていた。
リード:「やったね姉さん!これで姉さんも俺達と同じ領域に───」
日向:「まだよ」
リード:「えっ‥‥‥?」
日向:「ようやく『立つ』ことが出来ただけ、十分に『動ける』ようにならないと、同格とは言えないわ」
リード:「っ!‥‥‥うん、待ってる」
日向の口から否定の言葉が出るとリードは戸惑いの声を出すが、慢心せず精進すると告げるとリードも自身も負けないという意味を込めて日向にそう告げた。
この時、日向の覚醒に気づいた者はリードの他にもおり、リードの直後に気づいた者は
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魔導王朝サリオンの執務室では、一時の休憩をしていた縁護が日向の覚醒を察知し、焦りを感じていた。
縁護:(とうとう日向も覚醒したか、早く怪我を治して稽古をせねば)
縁護は、瞑想をすることで自身の回復力の向上に努めた。
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リティスに人体の授業を行っていた生夢はこれからの事で少し憂鬱になっていた。
生夢:(これから医務室は主に訓練なんかで怪我人が増えそうだな)
「リティス、そこ間違ってる」
リティス:「はい!」
生夢の指摘にリティスはノートを訂正した。
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作業を中断した釈迦人は安心していた。
釈迦人:「これで少しは日向に心の余裕が出来るといいな」
釈迦人は、日向が最近何かに悩んでいることを察していたが、デリケートな部分に触れるところであることも察していたため、それが解決したとわかったためほっとしていた。
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バッカスの上に座り腕立て伏せをさせていた自然は笑みを浮かべる。
自然:「こりゃあ俺もうかうか出来ねえな…おいバッカスまだ一回も出来てないぞ!」
バッカス:「む…無茶‥‥‥言わないで下さい…210キロの自然を乗せているんですよ…」
自然:「んや、最近250キロを超えた」
バッカス:「無理です」
体力が尽きたバッカスは、そのままは自然に潰された。
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ギャルドの稽古を見ながら煉武は複雑な思いを抱いていた。
煉武:(まさか、時魔家を作った初代と時魔流武術を創った二代目の能力をあの子達が継いでいたとはな…)
「世界とは残酷なのか優しいのかわからんな…」
煉武がそう呟くと、脳裏によぎったのは赤ん坊だった前世のリードである聖司とそれを抱いていた幼い日向の姿であった。
ギャルド:「レンム様、終わりました。次をお願いします!」
煉武:「わかった」
ギャルドが次の的を求めると、煉武は新しい的を持っていった。
こうしてヒナタ様は勇者へと進化を果たしました。やれやれ、こんなに勇者が集まるとは一体この世界はどうなるのでしょうかね?
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北にある小さな小島、そこは
グランベルは偶然その邸宅に訪れ、そこで言葉を失っていた。
グランベル:「お、オーガス…その姿は‥‥‥」
オーガス:「…グランベルよ、どうやらこの世界で儂の…いや、俺の望みを果たす事が出来そうだ。だからもうその名で呼ぶな」
グランベル:「そうか…お前がそう望むならそうしよう
グランベルは、
聖滅:「お前もとうとう覚醒したか日向。それでこそ我が大姪よ!」
聖滅は