私達が行く頃にはシズさんの姿がなく、かわりリムルがシズさんと瓜二つの容姿でいた。
「本当にリムルの旦那でやんすか?その…なんかちっこいシズさんぽいっつーか」
「本当だよ、リムル」
「ああ、ホレ」
ギドの質問にリードが答え、リムルがスライムに戻り証明するとガバルとギドは驚いていたが、エレンは涙目になりながら聞いた。
「…シズさんはどこ?まさかイフリートと同じように」
「大丈夫、リムルが捕食したのはシズさんの『体』だけだ」
「!?どういうこと」
「シズさんはここにいる」
リードは右手に持っていた物を近くにあった台に乗せた。
「なんだこれ?」
「目玉に見えやすが?」
「………ごめんね、心配かけて」
突然目玉のような物『アイコン』からシズの声が聞こえ、三人が沈黙した。しかしそれは一瞬だけだった。
「「「ええええええーーーーーー!!!!!!」」」
その声は天幕の外にいた、ボコブリンも驚く程だった。
「ど、どういうこすっか!?なんで目玉からシズさんの声が!?」
「説明するから、少し静かに!!」
リードの一言で三人はすぐに静かになってくれた。
「実は____」
リードの説明によると、最初は『ウィザード』のウォッチを使って『ジオウウィザードアーマー』になろうと考えていた。そうするとシズに自身の魔力を与えることが出来るからだ。しかし、シズの肉体はもうぼろぼろでリードの魔力に耐えられないと『大賢者』が結論を出したため、リードは『ゴースト』の力で『魂』だけでも保管できないか提案すると、可能だという答えが出た。
だが、これにも問題点があった。それはシズの『魂』がこのアイコンにいることが出来る期間が問題だった。そのことで『大賢者』に聞いたら、
『告。個体名リード・テンペストまたは個体名リムル・テンペストの魂の回路が繋がれば、無期限でアイコンに留まることが出来ます』
ということであった。ここでリムルが繋がると言って、リードが代わりにやろうとと言ったがリムルに説得され、リードが折れ『ゴースト』の力と最近リードが独自に開発した魔法で繋げることに成功した。
肉体はリムルの今後の生活のため、擬態する為に捕食、そこでさっきの姿になったところにリグルドやガバル達が来たということだ。
「__とっいうわけでシズさんの命はなんとか繋げることが出来たが、体の方はまた上位精霊の力を借りないと作ることが出来ないから先延ばしになった、何か聞きたいことは?」
リードが一通り話し終わると他に無いかとガバル、ギド、エレンの顔を見渡した。
「………もういろいろ起きすぎて驚くのも疲れた」
「同感でやんす…」
「…った」
「ん?」
「よがっだーーー!」
エレンは安心しまるで子供のように泣き始めた。その声にリードは耳を押えるが、手の使えないリムルとシズに気づくと、
するとリムルは黒い繭に包まれ、シズは正八面体の結晶に包まれ、エレンが泣き止むのを待った。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
「落ち着いたか?」
「は、はい(//////)」
リードは今だ響くのか、耳を叩きながら聞いた。エレンは申し訳なさと恥ずかしさで耳まで真っ赤にしていた。
「さてと、そろそろお暇するね」
ガバルの言葉を合図にギドとエレンも準備を始めた。
「もう帰るのか?」
「ああ、ギルマスにこの森の調査報告とシズさんとウォズさんのことも報告しないといけないからな」
「ギルドがあるのか?」
ガバルの話しによると冒険者のほとんどがそこに所属しているようだ。
さらにリムル達の事もギルマスことギルドマスターに伝えてくれるようだ。
「旦那達も何かあったら頼るといいでやすよ」
「ああそうさせてもらうよ」
「けど、ウォズの事も報告ってどういうことだ?」
「アレ?ウォズさん言ってなかったんですか?」
「なかなか言うタイミングがつかめなくてね、遅くなった」
「「?」」
するとウォズはリードに近づき、跪いた。
「リード殿、どうか私をあなたの配下に加えていただきたい」
「え!?いやでも…」
「あなたはあの時言いましたよね?」
『信用してほしければ、それ相応の働きで示してもらう、良いな!!』
「…確かに言ったな」
「あれはつまり、私に配下になれという意味ですよね?」
ウォズは笑みを浮かべながらリードの言ったことの意味を言うと、リードはやらかしたという顔でリムルを見た。
「リムル…」
「腹括れ、自分で言ったことだぞ」
リムルに助け舟を求めたリードだが、リムルはリードに正論を述べシズさんと軽く雑談を始めてしまった。
「は~、わかった、けどもし不審な行動したら覚悟しろよ」
「ありがとうございます」
「話しは終わったか」
「ああ」
「それじゃシズさん、ウォズさん俺達はこれで」
「おいちょっと待て」
話しを終わるとガバル達は帰ろうとしたがリードに止められた。
「なんすか?」
「失礼なこと言うけどお前らの装備ぼろぼろだけど大丈夫か?」
「「「ひどっ」」」
リードのこの台詞でガバル達は装備を隠すふりをしたが、ウォズ確かにと言って納得し、シズは苦笑いをしていた。
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「「「おおーー!」」」
「憧れのスケイメイル!」
「スゴいなにコレ!?軽い上に頑丈、ていうかめっちゃキレイ」
「いっ良いんでやすか、あっしにはもったいない代物で!?牙狼の毛皮まで使用されってやっせ!?」
ガバル達はリムル達がくれた新しい装備を着て興奮していた。素材、性能なにもかもが素晴らしいものばかりだからだ。
「餞別だよ、ウチの職人の力作だ」
「まっ力作つっても試作品だけどな」
「着心地はどうだい?」
「細工は隆々ってね」
「うん、うん」
((いや、しゃべれよ!))
「紹介する、カイジン、ガルム、ドルドにミルド、ウチでやってる鍛冶職人だ」
「カ、カイジンってあの伝説の鍛冶職人!?」
「ガルムにドルド、ミルドってあのドワーフ三兄弟!?」
カイジン達の紹介をするとガバルがさらに興奮して握手などを始めた。その喜びは家宝のすると言う程に喜んでいた。
こうして、ガバル達は今までのことを吹き飛ばす大はしゃぎしたのち、帰って行った。それを見送ったリムル達は
「俺たちも見習うか」
「確かにな」
「さて、俺はウォズと一緒あの家に住むけどリムル達は?」
「俺はまだシズさんと話したいことがあるからしばらくい別行動するか?」
「わかった、いくぞウォズ」
「はっ!」
「行こうかシズさん」
「ええ」
こうしてその日はリムルとリードは別行動で一日を過ごすことだった。
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荒野に一匹の
その者の姿勢が低くすると、
「お前に、名前と食事をやろう」
と言った。オークは苦しそうに尋ねた。
「…あなたは?」
「ゲルミュッド、俺のことは父と思え、お前の名前はゲルド、やがてこのジュラの大森林を支配する
その者ゲルミュッドはそれだけ言うとオーク、ゲルドに食事を与えた。
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リードの寝室の隣はウォズの寝室となった。最初はリグルのところに行かせようと思ったがリードの秘書になりたいと申し込んだ、リードももしもの時の素早く対応出来ると考え許可した。
それからしばらく経ち、リードは寝室で新しい技を開発しているとドワルゴンの時と同じ強烈な眠気に襲われた。
(これってあの時の!?まさか予知夢が……)
そしてリードは再び意識を手放した。
目を開けると、鎧を着て豚の頭をした魔物が襲って来てリードは既にジオウに変身していた、そしてそばにはウォズがおり、ウォズも既に変身していた。
ウォズの後ろに誰かおり確認しようとするとそこで前回同様、周りの景色が全て消滅した。
リードが目を覚ますと日の出になっていた。
(これはしばらく遠出した方が良いな)
そう考えリードは着替えを済ませ、髪を結ぶと外に出て、ゴブイチが起きているか確認しに向かった。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
「いきなり遠出ってどうした?」
リムルがリードの出したバイクライドストライカーにまたがるリードとその後ろに座っているウォズに聞いた。
「少し気になる予知夢を見てな」
「だったら別にバイクじゃなくて翔べば良いだろう、翼と羽があるし」
「空からだと見落とす可能性があるからな、それに地上の方が『魔力感知』の範囲も広がる」
「そうか、まあ気をつけろよ」
「もちろん」
リードはゴブイチに作ってもらった食材を新たに獲得したエクストラスキル『万能空間』の確認しながら答えた。
『万能空間』はウォズに教えてもらった持ち物入れだ、それを『繋がる者』でリムルの胃袋と接続しいろいろな出し入れもリードも出来るようになった。
「じゃあ少しの間町をよろしく、リムル」
「ああ、気を付けて行ってこい」
「気を付けて」
「行くぞウォズ」
「はい、我が主」
そうしてリードはみんなに見送られながら森の奥へ進んで行った。(バイクの運転は前世で高校生になってすぐに免許をとっていた)
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
リードは『魔力感知』と『超嗅覚』を広げながらバイクを走らせていた。
「我が魔王」
ウォズは2人だけの時だけリードを「我が魔王」と呼んでいる。
「なんだ?」
「一体どんな予知夢を見たんだね?」
「………」
ウォズの質問にリードは黙ってしまい、ウォズはこれは危険と勘違いし黙ったが
「全身鎧で身を硬めた頭が豚の魔物に襲われる夢」
「頭が豚?」
「何か知ってる?」
リードの夢の内容を聞いたウォズは少し黙ったが、すぐに教えてくれた。
「おそらく、それはオークかと」
「オークってこの森の上位種?」
「ええ、しかしフルプレートのオークなんて聞いた事も無い」
「え?それってどういう……………!」
「我が魔王?」
リードが何か聞こうとすると『魔力感知』でなにか感じたようだ。
「ウォズしっかり捕まれ!」
リードがそういうと急にハンドルの向きを変え、険しい道の中を走り始めた。
「ど、どうした我が魔王?」
「二つの魔力が複数の魔力に追われてる」
「!」
「二つの魔力のうち片方はかなり強いが弱まってる多分もう片方を守るために重傷を負ったんだろ、かなりの血の匂いがする」
「複数の魔力の方は?」
「そんなに強くないが数で押してるかんじだ、戦闘の準備をしろ!!」
「はっ!」
二人はドライバーにウォッチを嵌め込み戦闘の準備をした。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
「はあ、はあ、はあ…」
「もうそれ以上は…」
ぼろぼろになっている金髪の大男は後ろに桃色の少女を槍を構えながら守っていた。そこに鎧をまとった豚の頭をした魔物の集団に囲まれていた。
「ふふふふふ、とうとう追い詰めたぞ、大人しくあの者たちのように我らの糧になるが良い!」
鎧の魔物は勝利に確信し笑いながら取り囲み始める、それにいち早く気づいた大男は
「姫様、我が活路を開きます、その間にお逃げを!!」
「!?いやです!これ以上同胞が死ぬのは見たくない!」
「姫様!」
「かかれぇ!」
鎧の魔物の中で一際巨大の魔物の剣が大男に襲いかかる。
(すまない若、約束を守れずここで終わる我を許してくれ)
大男は少女の盾になるために背を向け痛みに備えた。
ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!
そこに5発の
「ゴハッ!」
魔物は吐血し、そのまま地に倒れた。
「なんだ?」
そして後ろから
「間に合って良かった!」
「本当にオークがフルプレートの装備をしている…」
それはライドストライカーに乗った変身したリードとウォズだった。
「き、貴様ら人間か?」
「いや、コイツは人間だけど俺はちゃんとした魔物だ」
「う、嘘を言え!どう見ても人間ではないか!!」
「ウォズ、後ろの彼らにこの回復薬を飲ませろ、それが無理だったらかけるように伝えて」
「了解しました」
「聞け!貴様ら!」
魔物は自分たちの質問に真面目に対応せず、しかも勝手に話を進めているリード達に半ギレしていた。
「フン!まあ良い、数ではこちらが有利なのは変わらない!」
「あっそ、ところでお前らなんでコイツら狙った?」
リードはあっけらかんとした態度で魔物に質問した、すると魔物のリーダー格は笑いながら答えた。
「ハッハッハッ!ならば教えてやろうその者達を食えば我らオークはさらに強くなれる!見たところ貴様らもそれなりの実力者のようだな、大人しく我らの糧になるが良い」
「ふーん、それで何を食った?」
「フッ、
「っ!」
リードの怒りは一瞬で向上した、それはリードの持つウォッチの一つは鬼の力を持つライダー『響鬼ウォッチ』を持っており、他人事とは思えなかったからだ。
「そうか、食ったのか鬼を」
「?ああ食ったぞ」
明らかに先程までと様子が違う事に気付いた、きっと自分が殺されると思い恐怖しているだろうと思ったからだ。
ウォズは回復薬を渡しリードに加勢しようとしたが必要ないと判断し、二人の護衛に回った。
「だったらとっておきの鬼を見せてやる!」
リードは紫と赤のウォッチ『響鬼ウォッチ』を起動させた。
『響鬼』
響鬼ウォッチを嵌め込むと三つ巴の模様の肩をし、紫の炎をあげるアーマーが現れた。
『アーマータイム!(音角音)響鬼!』
アーマーが炎をあげたままリードに装着するがリードがふりはらうと紫色の鬼を思わせるアーマーが見えマゼンタでヒビキの文字が仮面についた。
「な、まさか貴様もオーガか!?」
「違う、俺は「祝え!!」………」
「全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来を繋ぐ時の王者!その名も仮面ライダージオウ響鬼アーマー!レジェンドライダーの力を顕現させた瞬間である!!」
「………さて、いくぞ!」
「フン!姿が変わっただけで結果は変わらん!やれ同胞達!!」
リーダー格の指示で一斉にリード目掛けて襲いかかり、彼らの武器が
「な、なに!?」
リードの両腕は黒く変色し、オークの攻撃を全て受け止めた。
(思った通り!変身中はスキルの性能が上がってる、だからイフリートの時『閃光』が速くなったり、『太陽』のとき日がだいぶ傾いたのに力が強くなったのか!これなら戦闘がもっと楽になる!ていうかこれ『装甲』じゃなくて『硬化』だろ!まあでも好きなアニメキャラの能力に似てるから良しにするか)
リードはスキルの性能が高くなっていることで少し前の戦いで感じた違和感の謎が解けた。
そしてオークの武器を上に吹き飛ばすと、仮面に口のようなものが浮かび上がった。
(『闇』の力にイフリートの『炎』を合わせた技)
リードのはいた黒い炎
「ぐわーーーーー!!!!!」
「ば、馬鹿な鎧が」
「残るお前だけだ」
「!」
オークはやっと悟った。今目の前にいるのはオーガ以上の力を持つバケモノ、ならばせめて腕の一本だけでも食い、自分達の糧にすればと
「お前の考えていること当てようか、せめて腕の一本だけでも食えばってところかな?」
「!?」
「何故わかったか?答えはこれ」
リードは右手の人差し指をかざすと指の先がピンクの色エネルギーを発していた。
これはイフリートと戦いの後リードが新たに獲得したエクストラスキル『
相手の精神を支配し、精神破壊または精神の侵入ができ、記憶を消すことも捏造することも出来る精神攻撃のスキル
これを先程オークの攻撃を防いだときオークのリーダー格に撃ち込んでいた。それで考えていることが分かったのだ。
「くっ!」(こうなればもう!)
オークは勝てないと気付き、リードに背を向け逃げようとしたがリードはそれよりも早く両肩の音撃鼓をとばしオークの前方と後方に投げた。
「なんだ動けん!?」
「逃がすと思うか?」
『フィニッシュタイム!響鬼!』
リードは素早くドライバーを回転させると、リードの両手に《音撃棒 烈火》が握られ、音撃鼓が巨大化した。
「いくぜ」
『音撃!タイムブレイク!』
リードはそれで音撃鼓を音撃棒 烈火で叩き始めた、その音は辺りに響きオークの装甲を破壊し、オークの体内も限界に達していた。
「ごはぁ」
オークは吐血しリードはそれを気にせず、叩き続けた。そして、最後に音撃棒 烈火を2本同時に叩いた。
「グワーーーー!!」
オークは断末魔の雄叫びをあげ、爆発四散した。後ろを見ると他のオークは既にリードの炎で絶命していた。
「お見事です、我が主」
「大したことじゃない、それよりも怪我を負っていた彼らは?」
「あの」
「?」
ウォズの称賛の声をあげるが、リードにとっては初めて命あるものを『仮面ライダー』の力で殺してしまった。それだけが残念であったが、後悔に浸るよりも負傷していた者が気になりウォズに聞くと横から柔らかく優しい声がし、リードは声をした方を振り向いた。
「助けていただきありがとうございます!」
「貴方様方がいなければ我らはどうなっていたか」
「良いんだよ別に…!」
リードはそこで気付いた、少女の顔が少し違うがドワルゴンのエルフの店で見たオーガの少女であり。大男もエルフの店で見た三本角のオーガであった。
「…?あの?」
「いかがなせれました?」
「我が主?」
三人の目線でリードはハッと気付き平然を装った。
「ああ、いやなんでもない」
これがリード・テンペストのこの世界に来て新たな運命の出会いだった。
これにより我が魔王は運命の相手であるオーガの姫にであった、そしてこの時我が魔王の相棒リムル殿にも新しい力を得た。
「なんだこれ?リードの持ってるウォッチに似てるってなんでリードと同じドライバーが俺の腰!?」
リムルの腰にはリードと同じ『ジクウドライバー』が腰に巻かれリムルの右手には黒と赤のウォッチが握られていた。