転生したら天魔人だった件   作:通りすがりの気分屋

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この本によれば、我が魔王である半天半魔のリードは予知夢で見た事が気になり、私ウォズと共に森の遠出に出発した。
そこでフルプレートのオークと戦い、ジオウ響鬼アーマーで全滅させる。
そしてオークに追われていたのは、我が魔王がドワルゴンで見た占いの水晶に現れたオーガであった。
同じ頃我が魔王の相棒リムル殿に我が主と同じジクウドライバーが巻かれていた。
一体この森で何が起きているのか。


リムルとオーマジオウ

「その話は本当なのですか?」

 

「事実だ」

 

「まあ、あの状況に居合わせたら信じざるを得ないだろう」

 

「しかし、()()()()()()()()()()()()()とは…」

 

リードとウォズはオークから救ったオーガの姫とその側近から事情を聞くとウォズは信じられない表情だった。

 

「そもそも、そんなに驚く事なのか?」

 

「ええ、オークとオーガでは強さの次元が違います、例えるならゴブリンと牙狼族以上の差です」

 

「なるほど…」

 

リードはその例えで納得した。実際ゴブリンだったリグルドから牙狼族との戦力差は聞いたからだ。

リードはこの後の事を考えていると三本角の長髪で金髪のオーガはオーガの姫の顔を覗くと少し疲れた顔になっていた。 リードもその事に気付き、考えをまとめた。

 

「よし!ウォズは町に戻ってリムルにこの事を報告した後対策を話し合ってくれ」

 

「我が主は?」

 

「俺は他のオーガを探す、コイツの話ならオーガの若は無事の筈だ」

 

「なるほど」

 

「良いのですか?」

 

オーガの側近はまさか自分達の仲間を探す手伝いをしてくれるとは思っておらず、少し驚愕しながら質問した。

 

「もちろん!ウォズ、リムルには探すのに集中するから『思念伝達』は控えてほしいって言っといてくれ」

 

「ハッ、分かりました、どうかお気をつけて」

 

「ああ」

 

ウォズは自分のマフラーで自分を包むとそこにいなくなっていた。

リードはオーガの姫に近づくと中腰になった。これにはオーガの姫も混乱した。

 

「あの、リードさん?」

 

「疲れてるだろ?おぶってやるから」

 

「い、いえ!大丈夫です!」

 

オーガの姫は気丈に振る舞うと早歩きで歩いていった。その背中を見ているリードと側近は

 

「すまん、良かれとおもったんだが…」

 

「いえ、こちらこそ気を遣わせていただき」

 

「………あ、そうだ!」

 

リードは急にジクウドライバーを出し、ジオウに変身した。

 

「り、リード殿?」

 

側近の驚き声とリードの変身音を聞きオーガの姫も後ろを振り向くと、リードは黒と黄色のウォッチ『キバウォッチ』を左手に握っていた。

 

キバ

 

『キバウォッチ』を起動させ、ジクウドライバーに嵌め込み、ジクウドライバーを回転させた。

するとどこからともなく通常より遥かに大きなキバットが現れた。

 

「なんだこのキバット、デカッ!?」

 

キバットは真っ二つになるとリードの両肩を噛んだ

 

アーマータイム!ガブ!キバ!

 

全身が鎖に包まれ、弾け飛ぶとバンパイアを思わせるアーマーをまとい、仮面には黄色でキバの文字がついた。

すると今度は町に戻った筈のウォズが現れた。

 

「祝え!!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来を繋ぐ時の王者!その名も仮面ライダージオウキバアーマー!レジェンドライダーの力を顕現させた瞬間である!!」

 

そしてお辞儀をし、マフラーを使い姿を消した。

 

「………あの者は帰ったのではなかったのですか?」

 

「気にするなとしか言えない」

 

「……………」

 

ウォズの行動に理解出来なかった側近はリードに聞いたがこれがウォズの普通だと悟ったオーガの姫は黙って納得してしまった。

 

「してリード殿、一体「Gyaaaaaaa!」!なんだあれは!?」

 

空から鳴き声がするとからだ城で手足と頭と首がドラゴン、仮面ライダーキバで出てくる『キャッスルドラン』が着陸した。

側近は突然異形なドラゴンが現れ、槍を構えて警戒していた。

 

「リ、リードさんこの生き物は一体?」

 

「コイツはキャッスルドラン、コイツの中で休みながら他のオーガを捜す」

 

オーガの姫は怯えながら聞くと、リードは平然と答えキャッスルドランの城の入り口を開いた。すると入り口から青い狼男に紫のフランケン、緑の半魚人が現れた。

 

「お前がキバの力を受け継いた者か?」

 

「はじめましてガルル、早速でわるいがキャッスルドランの中使っていいか?」

 

「もちろん、客人の部屋などすべて用意が出来てる好きなように使え」

 

「ありがとう、ほら入ってきて」

 

青い狼男ガルルから部屋の準備が出来ていると聞き、リードはオーガの姫と側近を中に入れるように促し、オーガの姫と側近は慎重に中に入った。

 

 

 

キャッスルドランの中は西洋の城を思わせる鎧や家具が置かれており、オーガの二人は驚きを隠せずにいた。

 

「これはすごい」

 

「きれい」

 

「夕食の準備が出きるまでゆっくりして、姫さまにはバッシャーを側近さんのほうにはドッカをつけるから彼らに何でも聞いて」

 

「よろしくね、オーガのお姫様」

 

「よろしくお願いします、バッシャーさん」

 

「よろしく頼む、ドッカ殿」

 

「……よろしく……」

 

オーガの姫には緑の半魚人バッシャーを側近には紫のフランケンドッカを案内役とし、それぞれ休むよう部屋に案内させた。

 

「ガルル、俺が変身解除したらお前ら消えるのか?」

 

「いや、お前が消すと意識しない限り俺たちは実体化出来る安心しろ」

 

「わかった、じゃあ俺も少し休むわ」

 

「ああよく休め、オーガはキャッスルドランが飛びながら『魔力感知』を広げているから任せろ」

 

「………すごいな、お前ら」

 

リードは変身を解除し、自分の休むため部屋に向かった。おそらく彼らは原作の仮面ライダーキバより遥かに強いだろうと考えながら。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

夕食を済ませたリードは部屋に戻るため廊下を歩いているとバッシャーの姿があったが、オーガの姫の姿が見えないのに気付いた。

 

「あれ?バッシャー、姫さまは?」

 

「なんか夜風にあたりたいから一人にしてほしいって」

 

「ていうことは屋上か」

 

「うん」

 

「わかった」

 

リードは数言バッシャーと雑談したのち、バッシャーにオーガの生き残りは発見出来たか聞くとまだ見つかっていないようだ。

その後リードは屋上に続く廊下を歩き始めた。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪️

 

キャッスルドランの屋上で一人腰掛け夜風にあたっているオーガの姫は今日までの出来事を思い出していた。

 

(あの時、リードさん達が来なかったら、私たちは今頃オークに………いや仮にあの場から脱出していたとしてもあの者の命は……)

 

「こんな夜更けにそんな格好じゃ風邪をひくぞ」

 

「!?」

 

横を見るといつの間にかリードが隣に座っていた。

 

「心配ありません私のこの服とても「無理をするな」!?なんの事ですか?」

 

オーガの姫は尚も平然とした態度を振る舞うが、リードは上着をオーガの姫に被せた。

 

「あのリードさん、これは?」

 

「お前の側近は怒りや憎しみで悲しみを表してる。けどお前は悲しみを溜め込むという悪いところがある。だからせめて今だけでも泣いて良いんだぞ…」

 

「だ、大丈夫です!それに服を台無しにして「お前の側近がお前の気持ちを楽にしてほしいって頼まれた」………え?」

 

「だから泣いて良いぞ。誰にも言わないし、誰も言えない」

 

オーガの姫はそう言われるとリードの上着に顔を隠し、 肩が震えた。

 

「う……う………」

 

オーガの姫は嗚咽をこぼすがリードは何も言わず、手を頭に置きゆっくり撫でた。

 

「お父……様…お母……様…みんな……うわぁぁぁぁぁ!!!」

 

オーガの姫の悲しみの声はキャッスルドランの雄叫びでかき消され、キャッスルドランの雄叫びだけが辺りに響いた。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

泣き終わると、疲れが一気に出たのかオーガの姫は眠ってしまっていた。リードはオーガの姫を横抱きにして、オーガの姫の寝室に向かっていた。その途中、側近とばったり会い、姫の目に涙跡があるのに気付きリードに頭を下げた。

 

「何から何まで、本当に感謝しかありません」

 

「いや、気にするな、それより彼女を寝室に運んでくれないか」

 

「分かりました、む?」

 

「あれ?」

 

姫を渡そうとしたら姫の手がリードの服を強く握り、離したらおそらく起きてしまうだろうと側近とリードは無言で理解した。

 

「……どうしよう」

 

「……リード殿、今晩は姫と共に眠ってくれないか?」

 

「は?」

 

側近の言葉にリードはすっとんきょうな反応がかえってきた。

 

「マジに言ってる?」

 

「今晩だけです、お願いいたします」

 

側近の目が本気でここで断ってもこの状況の解決に繋がらないと考え、大変本当にしぶしぶ承諾した。

 

「わかった…」

 

「ありがとうございます」

 

そしてリードはそのまま姫の寝室まで連れていった。その姿を見送った側近は

 

(あの強すぎる力を持っていながら、なんという心の持ち主、若に再会したら是非とも主に推挙しよう!)

 

と思いながら部屋に戻った。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

「う~ん」

 

「まだウォズの報告が気になるの?」

 

「それもあるけど、このウォッチとドライバーも気になる」

 

町では、急に帰ってきたウォズの報告を聞きリムルは突如現れたウォッチとジクウドライバーを見ながら、考えていた。

 

「とりあえず、明日、スキルの確認を兼ねてリード君に連絡したら?」

 

「………確かに、そうするか」

 

今ではアイコンだけになってしまったシズの提案を聞き、リムルはスライム戻り、眠る直前、

 

「少々早かったな」

 

謎の声が聞こえた。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

目を開くとそこには辺り一帯荒野と成り果てていた。

 

「は!?どこだここ?シズさん!ランガ!」

 

仲間を呼ぶが返事は返ってこなかった。

 

「既に皆死んだ」

 

代わりに渋くかつどこか威圧的な声が返ってきた。

 

「どこだ!?一体誰だ!」

 

人間になり辺りを見渡しながら歩くと、中国の皇帝が座っていそうな豪華な玉座があり、簾が上がった。

そこには黒と金の鎧をまとい、時計の針のようなマントがあり、仮面に赤いライダーの文字があった男オーマジオウが座っていた。

 

「…お前、リードか?」

 

リムルはリードの話ではジオウの力を手にいれた主人公は最後仲間を失った事でオーマジオウになったと聞いていた。

 

「久しいな我が友(リムル)、いやこの姿なら初めましてと言うべきか?」

 

「もう皆死んだってどういうことだ!?」

 

普段冷静なリムルでも先程のオーマジオウ未来のリードの言葉が信じられなかった。

 

「言葉通りだ、皆死んだ。もう500年前だ」

 

「500年?」

 

「そう皆が死に、友であるお前も死に、私が一人孤独となった500年後の()()()()()()()だ」

 

「!!」

 

リムルは一瞬呼吸が止まり、周りを見渡した。この荒野があの緑美しいジュラの大森林とは思いたくなかった。

 

『告。大地の魔素から、ジュラの大森林で間違いありません。』

 

「そんな…」

 

リムルは未来のジュラの大森林に絶望していたが、オーマジオウが驚くことを言った。

 

「ジュラの大森林を救う方法はある」

 

「!?」

 

「お前も魔王になることだ」

 

オーマジオウの提案にリムルは耳を疑ったが、オーマジオウは何故か笑った。

 

「フッフッフッ、やはり信じないか、しかしいずれお前は魔王になるだろう…何故ならお前はそういう男だからだ」

 

オーマジオウは最後に意味深い事をいうとリムルの周りの景色が消えた。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

「……ルさん!リムルさん!」

 

気がつくとリムルは町から少し離れた木陰にいた。そこにシズを持って一緒に探しにきたウォズが駆けつけた。

 

「リムル殿探しましたよ!」

 

「ごめんな、シズさん、ウォズ心配かけて」

 

息をきらしながらウォズを見て申し訳なく謝った。

 

「まあ皆さんには私が伝えといておきますが、今後は気をつけてください」

 

「ああ」

 

ウォズはシズの魂が入ったアイコンを渡し町に戻ろうとしたが、あることに気づいた。

 

「そういえばリムル殿、あなたは人間でいる時は味覚はありますか?」

 

「え?そんなの………!!」

(あるじゃないか!?)

 

ウォズの質問を否定しようとしたが、人間になっていれば味覚を感じることに気づいた。

 

「ある!あるぞ、ウォズ!!」

 

「ではリグルとリグルドに報告しておきます」

 

「ああ、リグルドのことだ今晩は宴会だって言いそうだな」

 

「リグルドは町に、リグルは狩りに行くようですね、………リムル殿ランガを貸していただけないか?」

 

「?なんでだ」

 

リムルはウォズにランガの協力を頼んだ、普段ウォズはリムルに頼むのは珍しく、つい理由を聞いた。

 

「武装したオークはともかくオーガの生き残りに遭遇し襲われたらリグル達では太刀打ち出来ません、私とランガなら対抗出来ます」

 

「わかった、ランガ良いか?」

 

「我が主の命ならば!」

 

ランガはそういうと勢いよくリムルの影から飛び出し、ウォズと共に町に戻ったが、リードがまだ僅かに警戒しているためリムルに気付かれないようリグルと合流するまで唸っていた。

 

「さて、シズさん封印の洞窟に行っていろいろ確認しますか!」

 

「うん」

 

ウォズとランガを見送ったリムルとシズは封印の洞窟に行った。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

「なにこれ、えげつない…」

 

「アハハ…私もこんなすごいの使ったことないなあ」

 

リムルは現在ヴェルドラと出会った封印の洞窟でスキルの確認をしていた。

そしてシズのユニークスキル『変質者(へんしつしゃ)』の応用し、多くのスキルを生み出した。

字面から印象は悪いがこのスキルのおかげでシズは今まで自我を保つことが出来ていた。

そして今リムルの周りは黒い炎が燃え上がり凄まじいことになっていた。この炎は『変質者』で新しく生み出したエクストラスキルの一つ『黒炎(こくえん)』を試しに発動させたらこのような状況になったのだ。

この状況にリムルは素直な感想を述べ、シズは苦笑いしていた。

その後大賢者が『変質者』を利用して大量のスキルを獲得し、リムル本人も少しびびっていた。

一通り終わると、リムルはシズのつけていた仮面の効果に気づいた。

 

「なあシズさんこの仮面…」

 

「ええ、魔力を抑える力があるの私が自我を保てたのは

その仮面の力もあるの」

 

「やっぱり」

 

リムルは仮面をつけてポーズをとると、大賢者が淡泊な答えがきた。

 

「どうだ?」

 

『解。僅かに漏れ出ていた妖気が完全に消失しました。これなら、翼と羽をしまった個体名リード・テンペスト同様に人間と認識されます。』

 

「なら対外向けにはこの格好で行くか」

 

すると突然、ランガからの思念伝達が送られてきた。

 

「(リムル様!)」

 

「今のは」

 

『個体名ランガからの救援要請です』

 

リムルはシズを落とさぬようかつ急いでランガ達のもとに走った。そして現場につくと、ウォズとランガ、リグルがわずかに負傷し、ゴブタが斬られたところだった。

 

「…なんだ?お前ら」

 

ウォズ達が対峙しているのは5人の()()()であった。

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