転生したら天魔人だった件   作:通りすがりの気分屋

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この本によれば、我が魔王である半天半魔リードは他のオーガを見つけることが出来た。しかし、オーガはリムル殿をオーガの里襲撃の黒幕と誤解され彼らを無力化するために仮面ライダーゲイツに変身する。
リード様が合流したのち彼らの誤解は解け、私達は町に戻った。


オーガの名付けと進化

リムルは今ゴブイチの焼いてくれた肉を眺めていた。油の乗った肉が串に刺さり、油が串を通して僅かに流れていた。そして一口、肉を食べた。

リムルが肉を飲み込むまでの間皆固唾を飲んで見守っていた。

飲み込んだリムルは顔をうつ伏し、肩を震わせた。

 

「リムル様?」

 

「お口に合いませんでしたか?」

 

リグルとリグルドが心配していると

 

「うんっっっまぁぁい」

 

満面の笑みを浮かべた感想を大声で言うと町のみんなの盛り上がりが一気に上がった。

 

(はあ生きてるって幸せ……アレ、リードは?)

 

リムルはリードの姿が見えず辺りを探すとすぐに見つかった。視線の先には酒樽が二つ傾いており、一つはリードもう1つはオーガの姫の側近である長髪で金髪の三本角オーガだった。

 

「「プハーーーー!」」

 

「なかなかいける口だな!」

 

「リード殿こそ!」

 

二人はいつの間にか飲み比べを始めており、既に酒樽の山が出来始めていた。この光景に町の大人のみんなはリードの酒豪をよく知っており金髪のオーガがリードと同レベルだと知ると冷や汗を流していた。

 

「おい二人あまり飲むなら、これ以上出せないぞ」

 

リムルのこの一言で二人は酒樽を置きジョッキで飲み始めた。さすがに宴会で飲めなくなるのは二人共つらいようだ。

 

(そうだ、オーガの若に聞きたいことがあるんだった!)

 

リードはオーガの若を探すと近くの木にカイジンとリグル、リグルドと一緒にいた。リードは酒樽を担ぎ近付いた。

 

「よう、オーガの若さま」

 

「り、リード殿それは…?」

 

「ああこれ?宴会だと大量に飲めるからつい調子に乗って五つも飲んじまった」

 

「す、すごいですな……」

 

「リード旦那、フルプレートのオークと戦ったってウォズから聞いたんだが、ほんとか?」

 

カイジンが真剣な顔でリードに聞くと、リードは酒樽を置きジョッキを持ってオーガの若の隣に座った。

 

「ああ、なんか妙に連携が取れててな、拡散攻撃で全滅させた」

 

「やはりそうか、ところでリード殿」

 

「ん?」

 

オーガの若の身体がリードに向くとリードも身体をオーガの若に向け、向かい合った。オーガの若はリードと目が合うと頭を深く下げた。

 

「妹と親友の命を救っていただいたこと感謝します」

 

「頭を上げてくれオーガの若さま、俺は別に…」

 

「失礼ながら、リード殿の種族を教えていただけないだろうか?」

 

「え、ああそういえばまだちゃんと名乗ってなかったな、半天半魔(エンジェデーモン)のリードだ」

 

リードの天使の翼と悪魔の羽を出すと、オーガの若は目を見開いた。

 

「天使の翼に悪魔の羽…!」

 

「うん、若さまは予想通りの反応だな」

 

「今まで予想外の反応したヤツがいるのか?」

 

するとみんなの話題の中心となっていたリムルが木にもたれていた。

 

「リムル、肉はもう良いのか?」

 

「ちょっと食休み、で、どうなんだ?」

 

いつの間にかリグルやリグルド、カイジン、オーガの若の視線がリードに集まっていた。これは流せないと悟ったリードは素直に自白した。

 

「………オーガの姫さまだよ」

 

「どんな反応だったんだ?」

 

「………両方ともきれいって」

 

「ほほぅ~」ニヤニヤ

 

リードは自分でも気付かず顔を赤くし、リムル達はニヤニヤしながら酒を飲んだが、リードは話がおもいっきり脱線してしまったことに気付き話題を変えた。

 

「そういえばお前らはこれからどうするんだ?」

 

「どうとは?」

 

「今後の方針、仲間の命運はお前の采配に掛かってるんだろ?」

 

「…知れたこと、力を蓄え再度挑むまで」

 

「当てはあるのか?」

 

「………」

 

オーガの若は力を蓄えると言ったが、リムルの最もな質問にオーガの若は黙ってしまい酒を飲んで誤魔化した。

 

(こりゃノープランだな)

 

(仕方ないだろ)

 

リードはキャッスルドランでオーガの姫と側近から少し考えなしのところがあると聞いていたためそれを心配していた。案の定そこまで考えてはいなかったようだ。

 

「なら、俺たちの配下になるのはどうだ?」

 

「え?」

 

「まあ、俺たちが出来るとしても衣食住の保証くらいだけど」

 

「それに拠点があった方が良いだろ?」

 

「しかし、それでは俺たちの復讐に巻き込むことに…」

 

「それなら俺はオークと戦ったから多分奴らにも知られているし、この森で起きたことならこの町も安全じゃない」

 

「なにより戦力が多い方がこちらとしても都合が良い」

 

「………悪いが少し考えさせてくれ」

 

「構わないぞ、強制じゃないし断ってもいい」

 

オーガの若はリードの提案を受け入れるべきか考えるため、森の中に入った。その様子を姫の側近が横目で確認していた。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

オーガの若が一人森の中を歩いていると後ろの気配に気付き立ち止まった。

 

「…お前は先の提案をどう思う?」

 

後ろにいたのは姫の側近の金髪のオーガであった。

 

「…我は受け入れるべきだと思う」

 

「………」

 

「リード殿の力を間近で見たから言えるが、もしリムル殿が本気で戦ったらお前達に僅かな勝ち目もない」

 

「………やはりそうか」

 

「しかし決めるのはお前だ、我らはお前と姫に従うそれだけは忘れるな親友」

 

金髪のオーガはそれだけ言うとリムル達のもとに戻った。オーガの若は父の最期を思いだし歯を食いしばり傍の木を殴った。

 

「俺にもっと力があれば…っ」

 

己の無力さに怒り、その言葉は誰にも聞かれることはなかった。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

宴会の翌日オーガの若はリムルとリードに答えを言うべく、中央の天幕にいた。

 

「…決まったのか?」

 

「オーガの一族は戦闘種族だ、人に仕え戦場を駆ることに抵抗はない、主が強者ならなおのこと喜んで仕えよう」

 

オーガの若は膝をつき、頭を下げた。

 

「昨夜の申し出承りました、我らオーガ一同貴方様方の配下加わらさせて頂きます」

 

オーガの若はリードの提案を受け入れた、しかしリードは何か不満そうな気分になっていた。

 

(…これで良いのかな?)

 

(どうした急に?)

 

(なんか俺はこいつら弱みを利用しちまった感じがして…)

 

(あのなこれはアイツの一族の長としての決断だ、俺たちに出来ることはこの決断を悔いのないものにしてやることだけだ)

 

(…そうだな……ありがとうリムル)

 

『繋がる者』で脳内会話で自分の行動を後悔しかけたリードにリムルの言葉によってその後悔の念がなくなった。

 

「じゃあ、他のオーガを全員呼んできてくれないか」

 

「はっ!」

 

オーガの若は他のオーガ達を呼び、リムルとリードは全員いることを確認した。

 

「それじゃあ、俺たちの配下の証としてみんなに名前を与える」

 

リードの言葉にオーガ達は皆驚いた。

 

「俺たち全員に?」

 

「ああ、気付いてると思うけどこの町のみんなに名前は俺とリムルが付けたんだ、だからお前達全員も名前を与える」

 

「お待ちください!名付けとは本来大変危険を伴います、それこそ高位の…」

 

「大丈夫だって」

 

「ですが…」

 

(危険ってアレだろ、以前リムルがなった低位活動状態(スリープモード)のことだろ)

 

(今回は7人だから大丈夫だな)

 

(リムル今回は首を突っ込んだ俺が7人やるよ)

 

(わかった)

 

「じゃあ、早速やるぞ」

 

リードはこうして7人オーガの名付けを行い終了した。

 

「よし、これで全員だ…な……アレ?」

 

「おいリード!」

 

リードはそのまま意識を失ったがリムルのおかげで地面を強打することはなかった。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

「“シュナ”様代わりしょうか?」

 

「大丈夫です“シオン”私がやりたくてやっているので」

 

「何かあったら言えよ、リードはお前が思ってる通り優しいヤツだからな」

 

「分かっております」

 

(なんだ?声がするな、それに頭に何か柔らかいのが敷いてるし、いい香りがする)

 

俺は目蓋をゆっくり開けると、視界に映ったのは豊富な胸が目立つ美女にその膝に挟まれたリムルと美少女がいた。俺はそのうちの一人桃色の髪の美少女に膝枕をされていた。

 

「「リード様/さん!」」

 

アレ?こんな女性いたっけ?

 

「お目覚めになられましたか、リード様」

 

声が聞こえ横に頭を動かすと、赤髪のイケメンが膝をついた。

 

「ええと、オーガの若さまだよな?」

 

「はっ、今は鬼人(きじん)となり、頂戴した名“紅丸”と名乗っています」

 

アッ!思い出したオーガ全員に名付けをしたら、スリープモードになったんだった。

ん?でも待て鬼人??オーガじゃなくて??

 

『告。鬼人とはオーガから稀に生まれる上位種です』

 

(どうだった初体験は?)

 

(あっという間ってのが正直な感想だな、でもまさかスリープモードになるなんて…)

 

『告。上位の魔物に名前を与えた場合、それに見合った魔素を消費します。』

 

つまり、たった7人で俺の魔素のほとんどを持っていかれたってことか?先に言ってくれよ大賢者さん。

 

「リードさんお気分は大丈夫ですか?」

 

視線を頭の上に向けると桃色の髪の美少女と目が合った。

 

「もしかして、オーガの姫さま?」

 

「はい!“朱菜”です、お目覚めになられて本当によかった」

 

おいおい、オーガの時でも可愛かったのに進化して「さらに綺麗になったな」

 

「そ、そうですか?//////」

 

アレ?どうした顔が赤くなったけど…

 

「本音が途中で漏れたたぞ」

 

「…マジ?」

 

「マジ」

 

「…シュナ、退こうか?」

 

「い、いえ、まだお休みなってください」

 

「…じゃあお言葉に甘えようかな」

 

(アレ?いつもならすぐに退こうとするのに?)

 

リムルはリードのいつもとは違う行動に戸惑ったが、リードは次にリムルの方に向けた。

 

「えっと、リムルをのせてるお前は…」

 

「“紫苑”です、リード様につけて頂いた名前とても気に入っています」

 

今度はベニマルの後ろにいる老人に視線をむけた。

 

「じゃあベニマルの後ろにいるのがリムルの頭を斬ろうとした“白老”だな」

 

「ホッホッ、いじめてくださいますなあの一撃を手加減していただけなかったら、今頃あの世でしたぞ」

 

なんかかなり若くなってるな進化した影響か?

俺はその隣に視線を移した。

 

「お前は確か…」

 

「“蒼影”の名を賜りました、ご快復お慶び申し上げす、リード様」

 

他のオーガ2人を探すが見当たらなかった。

 

「アレ、あと2人は?」

 

「ああ、一人はカイジン殿の工房に入り浸って「リード様が目覚めたって!」お、ちょうど来たみたいです」

 

たしかちょっと話し掛けずらい雰囲気だったな………どうなった?

 

「元気になってよかっただよ、分かっかな、オラ“黒兵衛”だ」

 

(おお普通のおじさんになってる!)

 

(安心するだろ)

 

(ああ、分かる)

 

「アレ、シュナの側近のアイツは?」

 

「ああアイツは今ボコブリン達の戦闘の訓練を…」

ドドドド

 

何かすごい勢いでこっちに来てる足音が響いてきた。そしてその音を聞いた鬼人達は一斉に横に避けた。

 

「お、おいまさか(汗)」

 

その何かが天幕に突っ込むと凄まじい土煙を上げた。デジャブ

 

「ゴホッゴホッ!なんか前にも似たようなのなかったかこれ?」

 

「リード様!ご快復心よりお慶び申し上げます!」

 

リムルは以前俺が使った技暗澹の繭(あんたんのまゆ)で自身を守っていた。

そして土煙がおさまると鬼人のよけた場所に金髪の大男が平伏していた。

 

「もしかして、黄奉(こうほう)!?」

 

「はっ!」

 

頭を上げると、オーガの時と同じ三本角があり、本人だと気づいた。それより

 

「出来れば次来るとき静かに来てくれ、良いな?」

 

「御意!」

 

にしてもみんなの魔素量が驚く程跳ね上がっているんだけど、アレ?

 

「お前ら、角どうした?」

 

リードはみなの自己紹介を終えると本来オーガにあるはずの角がないことに気づいた。

 

「ああ、それでしたら」

 

ベニマルは鬼人達にアイコンタクトを送り、目をつむりと、角が額から生えてきた。

 

「おお!」

 

「リード様の翼と羽と同じですね」

 

ベニマルは笑みを浮かべながら、返事をした。

そしてこの時、問題のオークはリザードマンの領域に侵攻しておるのだが、この事はまだリザードマンしか知らされていなかった。

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