転生したら天魔人だった件   作:通りすがりの気分屋

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この本によれば、我が魔王である半天半魔のリードの町にソウエイの報告にあったリザードマンの使者が現れた。出迎えるとガビルというリザードマンがアホらしい…オホン失礼な挨拶をしてきた。


ジュラの森の管理者

俺とリムル、リグルドとウォズそしてベニマルとコウホウ、シオン、ハクロウあまりに失礼な挨拶をされたため言葉を失った。盾を利用しての光の反射はある意味イタいヤツのやることだ。まあ総合して第一印象は最悪。

でもまだ見た目で判断するのは早いここで話してどういうヤツか知るのが一番良い。

 

(配下となるチャンス?光栄に思え?このリザードマン…ガビルだっけ?偉そうに何様のつもりだって…)

 

リムルがガビルの挨拶に腹を立てていると本来リムルのからだからミリミリと聞こえて来ない筈の音が聞こえてきた。

 

(ちょ…シオンさんやめて!スライムボディがスリムボディになっちゃう!!)

 

シオンはリムルの訴えで我に返りリムルはベニマルのところに避難するとスゴい勢いで謝った。

 

「え~と、ガビルさんでしたっけ?いきなり配下になれってどういう…」

 

「皆まで言わねば分からんか、これだから下等な人間は…」

 

「「「「っ!!」」」」

 

「落ち着け、大丈夫だ」

 

ガビルの失礼な発言に鬼人達の怒りが一気に上昇した。なぜならリードは一族の姫を救ってくれた恩人それを貶されては怒らないのが無理な話である。しかし今のリードは翼と羽をしまい、知らない者から見たら人間と認識されていることはリード自身分かっていたのであまり怒らず鬼人達を落ち着かせた。

 

「貴様らも聞いておるであろう、オークの軍勢がこの森に進行中という話だ」

 

(ほほう)

 

(なるほどそういうことか)

 

リムルとリードはガビルがこの町に来た目的がある程度分かった。

 

「しからば我輩の配下に加わるがいい、この我輩が!オークの脅威から貴様らのような脆弱な者を守ってやるぞ!そう脆弱な…脆弱…」

 

ガビルの視線

 

「「「「………」」」」←鬼人

 

「………」←ボコブリン

 

「………」←人間

 

「………」←スライム

 

「………」←人間?

 

「……」

 

ガビルはリムル達の種族を確認すると側近とともに姿勢を低くして話し始めた。

 

「ゴブリンがいないようだが?」

 

「あれー?」

 

「情報によればここはゴブリン村のはず…」

 

ガビル達が確認し合っているとリードとリムルは『繋がる者』で脳内会話を始めた。

 

『(戦力が多いに越したことはないけど、リムルはどう思う?)』

 

『(リザードマンの共闘も一つの選択だが、うーん、コイツに背中を預けるのはちょっと嫌だなぁ)』

 

『(性格の問題が起きそうだしな)』

 

とそんなことを話しているとガビルが咳払いをして再びリムル達に向かい合った。

 

「あーごほん、聞けばこの村には牙狼族を飼い慣らした者がいるそうだな。そいつは幹部に引き立ててやる。連れて来るがよい」

 

ガビルはまたしても失礼な発言をするとリムルからミリミリと音が聞こえてきた。

 

(いかんシオンがまたイラつき始めた)

 

「コイツ、殺して良いですか?」

 

「アハ良いよ♪」

 

「ダメに決まってるだろ!やめろ!」

 

シオンがリムルを強く握り、ベニマルが爽やかすぎる笑顔で殺しの許可を求めるとリムルが爽やかに承諾したのをリードが慌てて止めた。

 

「…ウォズ」

 

「…なんだね?」

 

「我が右から全滅せさる(潰す)お前は左から全滅させろ(潰せ)

 

「分かった」

 

「だからやめろ!!!」

 

コウホウとウォズが小声でリザードマンの使者全員に半端じゃない殺気を放ち全滅させる計画を練っているとリードはそれも慌てて止めた。

 

(とにかく話を進めよう)「ランガ」

 

「ハッ」 

 

リムルの指示でランガが現れ『威圧』を使った。するとリザードマン達はランガ本来の巨体と威圧で畏縮した。

 

「そいつの話を聞いて差し上げろ」

 

「御意」

 

「アレ?あんなにデカかったですかね?」

 

「アレがランガの本来の大きさ、尻尾振った時の被害が甚大だったから注意して小さくなってもらったんだ」

 

「威嚇するにはアレくらいがちょうど良いんだ」

 

「へぇ…」

 

リムルが最初のスリープモードになってリードが初めて村の指揮をとっていた頃、直にランガの被害を経験していて遠い目になると、リムルはまずいと思い代わりに説明の続きをした。それを読んだベニマルはすんなり納得した。

 

「主より命を受けた聞いてやるから話すがいい」

 

「貴殿が牙狼族の族長であるな?」

 

『(お、あいつは根性ありそうだな)』

 

『(少しだけ鈍感なだけだと思う気がするけど、確かに他の奴らは畏縮してるけどアイツは平気そうだな)』

 

リムルとリードは少しガビルの事を見直したがすぐにそれは帳消しになった。

 

「さすが威風堂々たる佇まいしかし、がスライムと人間とは拍子抜けであるな」

 

『(ああん?)』

 

『(前言撤回、コイツ鈍いだけだ)』

 

「どうやら貴殿は騙されておるようだ良かろう、この我輩が貴殿を操る不埒者どもを倒してみせようでないか」

 

「ガビル様かっけー!!」

 

「見せてやって下さいよ、ガビル様ー!」

 

リザードマン達はガビルの行動を褒め、ガビルコールを始めるとそれに釣られたガビルがポーズをとり始めた。

 

「…トカゲ風情が我が主達を愚弄するか」

 

『(あ、ヤバい)』

 

『(アイツ死んだな)』

 

状況がかなり悪くなりいつ交戦しても可笑しくないほどの空気に気づかずスキップしながら近づいて来る者がいた。

 

「アレ?何やってるっすか?」

 

「ゴブタ!?」

 

「無事だったのか?」

 

「(シオンの料理で)死にかけてた筈じゃ…!」

 

「いやー参ったっす」

 

『告。個体名ゴブタはシオンの料理に抵抗し『毒耐性』を獲得しました。』

 

(マジか!?)

 

(ウォズに続いて2人目だな!)

 

ウォズは以前リードの料理は食べた直後その日の記憶がなかく気づいたらゴブタ同様『毒耐性』を獲得していてそれを思い出したのかウォズは口を押さ、その様子を見たコウホウはウォズに同情した。

 

「良いところに来たなゴブタよ」

 

「へ?」

 

ランガはゴブタの服を咥え持ち上げた。

 

「え?え??………なんすかこの状況!?」

 

ガビルの前に立たせれ、槍を持たされたゴブタは状況が理解出来ず大混乱を起こした。

 

「トカゲ、この者を倒せたのなら貴様の話一考してやろう」

 

「え?なんで?」

 

「構いませんぞ、部下にやらせれば恥はかきませんからな、なあスライム殿に新参殿」

 

『『((む!))』』

 

「おいゴブタ遠慮はいらんやったれ!」

 

「コウホウとハクロウの稽古の成果を見せてやれ!」

 

「ええっ、なんなんすかお2人とも…」

 

「勝ったらクロベエに頼んでお前専用の武器を作ってやる」

 

「え!?ホントっすか!なんかやる気出たっす」

 

「負けても安心しろ俺が慰めように料理作ってやる」

 

「それだけは勘弁っすー!!」

 

リードが負けた時の慰め(という名の罰)を聞くとシオン以外は顔が青くなりリードは首をかしげ、ゴブタは背水の陣で挑んだ。

 

「では始めろ!」

 

ランガが合図の雄叫びをあげるとゴブタは空かさず槍をガビルめがけて投げた。

 

「ぬおっ!?」

 

((!?))

 

ガビルが槍に注目して避けるとゴブタが『影移動』で影に潜るところは見ておらず、観戦していたリムルとリードは驚いていた。

 

「おのれ小癪なっ」

 

ガビルが槍を構えなおすが影移動を見ていなかったためゴブタの姿を既に見失いガビルは慌てて回りを見渡す。

 

「馬鹿な、消え…」

 

「とう!」

 

しかしゴブタは影移動で既にガビルの背後に回りこんで姿を現せると見事な回し蹴りを決めるとガビルは崩れ倒れた。

 

「決まりだな勝負アリ勝者ゴブタ!!

 

ゴブタの勝利にリグルドと鬼人の何名がゴブタを胴上げし始めた。

 

『(まさかゴブタが勝つとは俺はてっきりいちゃもんつけてボコボコにするのかと)』

 

『(俺もまあでも、良いか) 』

 

『(ああ俺は空気の読める男だから期待通りだったことにしよう)』

「やったなゴブタ!約束通りクロベエに頼んでやる」

 

「やったっすーーーー!!」

 

「お前ら見てたな?勝負はうちのゴブタの勝ちだ!」

 

リザードマン達はガビルの敗北が信じられず思考停止していたがリードの言葉で正気に戻った。

 

「オークと戦うのに協力しろという話なら検討しいてやるが、配下になるのは断る」

 

「ほら、さっさとソイツ連れて帰れ!」

 

「い、いずれまた来るぜ!」

 

「然り、これで終わりではないぞ」

 

ガビルの側近は三流の悪人セリフをはいて逃げ帰るとリムルはため息をついた。

 

「さてと…今後の方針を立てないとな」

 

「だな、俺はクロベエのところに行くから」

 

「ああ、また後でな」

 

リードはコウホウとウォズを率いてクロベエの居るカイジンの工房にゴブタの専用の武器を作ってもらうよう頼むために戻った。

 

       ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

町の会議場にはゴブリンキングのリグルドに重役のルグルド、レグルド、ログルドそしてリリナにカイジン、ウォズに鬼人達が集まっていた。

 

「ぶーー!ゴホッゴホッゴホッ…2、2、20万!?」

 

「20万のオークの軍勢がこの森に進行して来てるってのか?」

 

「は…」

 

ソウエイからオークの戦力の報告を聞くと、リードは飲んでいたお茶を吹いてむせているのを後ろにいたシュナがさすってくれた。

 

「ソウエイ間違いないのか?」

 

「俺たちの里を襲撃したのは数千程度のはずだが…」

 

「アレは別動隊だったのだ、本隊は大河に沿って北上しているそして本隊と別動隊の動きから予想出来る合流地点はここより東の湿地帯…つまりリザードマンの支配領域となります」

 

ソウエイが長机に置かれた地図に駒を使って分かりやすく説明すると別動隊が遠回りをしてオーガの里を襲撃し、リザードマンの領域で合流するのが分かる。

 

「この町がターゲットに入っていない…でもそれならオーガの里も本隊の妨げにならないはず…一体オークの目的はなんだ?」

 

「………そういえば」

 

「?」

 

リードは何か思い出したのかウォズの方を見た。

 

「ウォズ、俺が戦ったオーク何か妙なこと言ってたな?」

 

「確かに…」

 

「妙なこと?」

 

「ああ、コウホウ達を食えばもっと強くなるとか我らの糧になれば良いとか…もしかしてオーク達はリムルの『捕食者』みたいに食った魔物の能力を自分のものにすることが出来るんじゃないのか?」

 

「なるほど、そもそもオークはあまり知能の高い魔物じゃねぇ、この侵攻に本能以外の目的があるってんなら何かしらのバックの存在を疑うべきだろうな」

 

「たとえば魔王…とかか?」

 

リムルの言葉に皆静かにリムルに注目していた。リードも一瞬シズの言っていた魔王の名前が思い浮かべたがすぐに消した。

 

「…なんてな、ま、なんの根拠もない話だ忘れてくれ」

 

『(仮に魔王が関わってたとしても、ソイツがシズさんを苦しめた魔王とは限らないし複数いるからなでも可能性は無くはないな)』

 

『(ああ、それでもに本当に絡んでいるとは限らないただの憶測だから気にするな)』

 

「…魔王とは違うんだが、豚頭帝(オークロード)が出現した可能性は強まったように思う20万の軍勢を普通のオークが統率するとは思えん」

 

「それってコウホウが以前言ってた数百年に一度生まれるオークの特殊個体(ユニークモンスター)だっけ?」

 

「はい」

 

「確かにオークがそこまでの知性を持っているのは聞いたことはないが豚頭帝(オークロード)なら話は別です」

 

「!!」

 

「ん?どうしたソウエイ?」

 

会議の最中ソウエイの様子が変わりリムルはそれに気づいた。

 

「偵察中の分身体に接触して来た者がいます。どうやらリムル様とリード様に取り次いでもらいたいとのこといかが致しますか?」

 

「ガビルみたいなヤツならもう無理」

 

「俺も変なヤツだったら会いたくないんだけど」

 

「変…ではありませんが大変珍しい相手でしてその…樹妖精(ドライアド)なのです」

 

『『((ドライアド!!/ドライアド??))』』

 

『(お前知らねーのドライアド!カードゲームとかに出てくる木の精的なお姉ちゃんだよ!!)』

 

『(へ、へぇ…)』

「取り敢えず大丈夫なら呼んでくれ」

 

「は」

 

リムルがドライアドの名前を聞くと今まで以上に大興奮し、知らないリードは少し引いてしまっていたがソウエイに許可を出した。すると机の中心に強い風が起こり、リムルは机ごと倒れそうになったのをシオンが支えリードはなんとか踏ん張るとベニマルとソウエイ、コウホウがリムルとリードの前に立った。

 

「おお?」

 

「なんだ?」

 

「___初めまして“魔物を統べる者”と“光と闇の力を持つ者”及びその従者たる皆様、突然の訪問相すみませんわたくしはドライアドのトレイニーと申します、どうぞお見知りおき下さい」

 

(おおイメージ通り!)

 

(へぇ、思ってたよりキレイだな)

 

ドライアドのトレイニーを見るとリムルは内心興奮していたがリードはどこか乏しい感想だった。

 

「俺はリムル・テンペスト」

 

「俺はリード・テンペスト、初めましてトレイニーさん」

 

「本物のドライアド?」

 

「マジで!?」

 

窓から見ていたボコブリン達はドライアドの姿を見ると食い気味に覗いてきた。

 

「は…初めて見ましたぞ」

 

「そりゃそうだドライアド様が最後に姿を現したのは数十年も前のこと」

 

「なぜ今この町に…」

 

他のボコブリン達もひそひそと落ち着かない様子であることにリムルとリードは疑問を抱いた。

 

(みんなどうした?)

 

『解。ドライアドはこの森の最上位の存在であり、「樹人族(トレント)の守護者」または「ジュラの大森林の管理者」とも呼ばれています。』

 

(…なるほど「社長が直々に視察に来た」みたいな感じか)

 

大賢者の説明でリムルの分かりやすい例えを『繋がる者』の脳内会話で言うとリードはそんな重要な存在が何しに来たのか疑問だった。

 

「ええとトレイニーさんでしたっけ?一体なんの御用で?」

 

「本日はあなた方にお願いがあって参りました」

 

トレイニーはそう言うと優しそうな笑みで次の言葉を述べた。

 

「リムル・テンペスト…魔物を統べる者、リード・テンペスト…光と闇の力を持つ者、あなた方に豚頭帝(オークロード)の討伐を依頼したいのです」

 

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