「オークロードの討伐?」
「俺たちがですか?」
「ええそうです、リムル・テンペスト様、リード・テンペスト様」
ドライアドの依頼の内容があまりにも意外だったので、リムルとリードは依頼の内容を確認するとトレイニーが笑顔で答えた。
「トレイニー殿、今私達の中ではオークロードの存在は仮定の段階だったのだが、その口調ではオークロードはいるということで間違いないのですか?」
ウォズがトレイニーに質問するとトレイニーは机に置いてあるポテトを摘まんで食べながら答えた。
「ドライアドはこの森で起きたことはたいてい把握しております。いますよ?オークロード」
「ドライアド様がお認めに…っ」
「ならば本当に誕生してしまったというのか!?」
周りの者は一気ざわめき始めたがリムルは何か考えていると
「トレイニーさん、まずは情報の整理をしてから答えて良いか?こう見えてもここの主だから」
「…承知しました」
ドライアドはリグルドとカイジンの間に座り会議を続行させた。
「さて、トレイニーさんオークロードについて他に何か知りませんか?」
リードはオークロードの存在が確かなものとなった今、何か他の情報が無いか質問した。
「まあありますがオークの目的はリード様の考察が概ねあってはいます」
「…と言いますと?」
「ユニークスキル『
「じゃあやっぱりオークの目的は…」
「オーガやリザードマンといった上位種を滅ばすことではなく、その力を奪うってこと…」
皆が沈黙しあっているなかトレイニーはお茶をすすり、リムルはポテトはかじった。
「…となるとウチも安全とは言いがたいな」
「確かに
「一番ヤツらが食いつきそうなエサを忘れてませんか?」
「ん?」
「いるでしょう最強のスライムに同格の新たな種族が」
「どこに?」
「俺は不味いと思うけど」
ベニマルの指摘にリムルとリードはポテトを食べながら平然と流した。
「…他人事ではなくなったのでは?それにオークロード誕生の切っ掛けに魔人の存在が確認しております。そしてその魔人はいずれかの魔王の手の者ですので」
トレイニーはわざとリムルとリードが反応する発言をし、リムルとリードはなかなかの策士と思った。
『(食えないお姉ちゃんだ)』
『(そう言われると俺たちが動かざるを得ないな)』
トレイニーは机に置かれていたポテトを全部食べお茶を飲みリムルとリードに視線を向けた。
「改めてオークロードの討伐を依頼します。暴風龍の加護を受け、牙狼族を下し、鬼人を庇護するあなた様方なら、オークロードに後れをとることはないでしょう」
『(…リムル)』
『(…腹をくくるか)』
「「当然(です)!」」
リムル達が答える前にシオンとウォズが同時に答え、シオンはリムルを抱いて自身満々で言った。
「リムル様とリード様ならばオークロードも敵ではありません!」
「まぁ!やはりそうですよね!」
『(調子のいい娘らだな)』
『(まあ引き受けるつもりだったから良いか…)』
「オークロードの件は俺たちが引き受ける、皆もそのつもりで良いか?」
「もちろんですリード様、リムル様!」
リードが話をまとめ皆に確認すると、皆は既に覚悟が決まっており全員立ち上がった。
『(オーイ、リード君格好つけてるけど、負けたら大丈夫か?)』
『(なんとかなるだろ、リムルと大賢者それに皆がいるし)』
『(…お前らしいよ、さてと20万の軍勢を相手に戦うならリザードマンとの同盟を前向きに考えるけど…使者がアレじゃあ)』
『(確かに…)』
リムルはガビルのことを思い出しリードもあまり良い気持ちじゃなかった。
「リザードマンと話が通じるヤツと話がしたいんだが…」
「それなら、自分が交渉に向かいます。リザードマンの首領と直接話をつけてもよろしいですか?」
「出来るのか?」
「はい」
「俺も行って良いか?」
ソウエイが使者になると言うとリードも行きたいと言い、その場の全員が驚いた。
「何故リード様も?」
「多分リザードマンは俺やリムルの力を直接見ない限り同盟を結ぶのは難しいだろう?だから俺も行けば話はすぐに済むはずだ」
「……わかった。リード、ソウエイ、リザードマンへの使者を頼む決戦はリザードマンの支配領域である湿地帯になるだろう、これはリザードマンとの共同戦線が前提条件だ頼んだぞ!」
「お任せを、リード様参りましょう」
「ああ、行ってくるぜ!」
ソウエイはリードの肩に手を置き『影移動』でリザードマンの支配領域である湿地帯に向かった。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
「首領…首領!」
「何事だ?」
リザードマンの若い兵士が首領に急ぎの報告に来た。
「侵入者です、鍾乳洞の入り口にて首領に会わせろと…」
「…会おう連れて参れ」
「えっ!?」
「首領危険では…」
「そなたも感じるだろう…この
入り口に2人分の足音が近づき、側近のリザードマン達は冷や汗流していた。
(…これはリザードマン精鋭百体でかかったとしても勝てん)
姿を見せたのは翼と羽をしまったリードとその後ろに角を出したソウエイが現れた。
「失礼今取り込んでおりましてな、おもてなしも出来ませぬ」
「気にしないでくれ、俺はあなた方リザードマンと同盟を結びたくて来た」
「同盟?はてそちらの勢力がいかようなものかわしは知らんのだがね」
「知らないのも無理はない。ボコブリンや牙狼族がともに住んでいているが、最近町になったばかりだからな」
「!?それなら噂で聞いたことがある、もしや本当にその町はあるのか?」
「ああ、俺はその町の主の片割れだ」
リードのこの言葉にリザードマンの首領は驚いていた。風の噂で聞いていたがまさか本当にあるとは思ってもいなかった。ソウエイが説明の続きをした。
「そしてもう1人の主リムル様とともにドライアドより直に要請を受けオーク軍の討伐を確約された」
「森の管理者が直接…!?」
「そちらも可能性として考えていると思うが、オークの大軍を率いているのはオークロードらしい、この事を踏まえるとそちらにも悪い話ではないはずだ」
「オークロード…っ」(やはりそうか)
リザードマンの首領はまさか本当にオークロードが誕生していたのか内心悪態をついていた。しかし見ていたリザードマンの側近は我慢出来なくなったようだ。
「ふんっリムルだと!?聞いたこともない!どうせそいつもオークロードを恐れて我らに泣きついて来たのだろう?素直に助けてくれと言えばいいものを、それに人間の配下なっているなどたかが知れて「やめろ」え!?」
リザードマンの首領は重い言葉で側近を黙らせようとした。
「今すぐ口を塞ぐのだ」
「首領!そのような態度では舐められ___…!!なっ…い、糸!?」
側近が僅かに重心をずらすと首から血が僅かに流れると同時にリードがソウエイの手首をおさえた。
「俺がいつそうしろと言ったソウエイ?」
「!!」
リードもソウエイに圧をかけてると、ソウエイはリザードマンの側近の首を絞めている糸を僅かに動かせば自分の命は無いと直感し糸を解くと、リードは頭を下げた。
「申し訳ない。対等な話し合いにも関わらず、俺の配下がとんだご無礼を」
「いや、今のはこちらに非があったお心遣い感謝する」
「…少々失礼」
リードは首を絞められたリザードマンに近寄ると傷口に手をかざした。
「な…何をする気だ?」
健やかなれ
リードの手に光の魔力が溜まりリザードマンの傷を治した。
「!き…傷が!」
(この力!?並みのものではない最低でも我ら上位種にも匹敵する力)「すまぬが貴殿のことを教えてくれぬか?」
リザードマンの首領はリードの力を見るとリードがとてつもない力を持っていると悟った。
リードはまだちゃんと自己紹介していないのを思い出しリザードマンの首領の方に再び向き直った。
「失礼した、新たに誕生した種族
リードは天使の翼と悪魔の羽を広げるとその場にいたリザードマン達が驚きの表情になっていた。
「て…天使の翼にあ…悪魔の羽!?」
首領のすぐ隣にいる女性のリザードマンは驚きの言葉を言うがリードはもう慣れたので話を進めようとしたがリザードマンの首領が先に口を開いた。
「なるほど貴殿も魔物であったか………森の管理者騙る愚か者はこの森にはいない。ところで貴殿の供であるそなたはもしや南西にいるオーガであるな?」
「今は違う、この方リード様より“蒼影”の名を賜り鬼人となった」
「他にも6人いるぞ」
「鬼人!?」
(オーガの中から稀に生まれる上位種族…それがあと6人も!?つまりこのリードという者はその気になれば我らリザードマンを全滅させるほどの力を持っていると考えるのが普通だ。ましてやその片割れであるリムルとかいう者も同格と見て間違いないだろう)
リザードマンの首領は今自分の目の前にいるのは自分が今までに経験したことがない化け物だと気づくと内心冷や汗を流した。
(オークロードの出現、この局面において強者の援軍を期待出来るとなると断る理由がない、だが…)
「…リード殿一つ頼みたい事があるのだが良いか?」
「…内容によるかな」
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
「リムルちょっと良い…か………」
リードはリザードマンの首領の頼み事でソウエイにあとの事は任せて一旦自分だけ町に戻ってリムルのいる家に行き扉を開けるとそこには女装しているリムルとそれを着飾っている女性達、アイコンになったシズがいた。
「……………悪い邪魔し「待て待て待て待て!!違う、誤解だから!!」………」
「リムルさん皆の着せ替え人形にされてたの」
「………よかった~」
扉を閉めようとしたリードをリムルは慌てて止め、シズが苦笑いしながら答えてくれた。
「それでどうだった?」
「ああ、同盟は受けてくれるようだけどその時はリムルにも出向いて欲しいみたいだ」
「良いぜ、どうせ決戦予定は湿地帯なんだし、会っていもいない人物を信用しろってのも無理な話だ」
「そっかー、よし!それなら会談の日はいつにする?」
「そうだな、いろいろと準備がいるから7日後くらいだろう」
「わかったソウエイに伝えとく」
リードはリザードマンの首領のところに残ったソウエイに『思念伝達』で伝え終わるとそれを見ていたシュナにリードは気づいた。
「どうしたシュナ?」
「あ、はい以前リードさんが頼まれていた服が完成したので試着をお願いします」
「おおサンキュー!じゃあ早速着替えてくる!」
リードがシュナのつくってもらった服をもらい、別室に嬉しそうに行く姿はまだどこか子供っぽさがあり、リムルは少し笑ってしまった。
数分後、リードは着替えて戻ってくると前は白いシャツに黒いズボン、黒いコートだった服装が替わりなかなかにおしゃれであった。
「どうだ皆?」
「とてもお似合いです!」
「リード様カッコいいです!」
(このイケメンが!)
リードの服装は漫画『七つの大罪』主人公の最初の衣装で顔が整っているリードは見事に着こなしていた。
次に着てきたのはジャンプ漫画『BLEACH』の死覇装でくるとどこか一騎当千の実力者を思わせる雰囲気を出していた。
さらにその次は『文豪ストレイドッグス』の主人公の衣装でこれは仕事が出来そうな雰囲気があった。
残りの服は戦闘用の服だったためこれは湿地帯に行く時と決めてあとにした。
「ありがとうシュナどれも上出来だったよ」
「い…いえ…私は当然の事をしたまでです!//////」
「今度何か必要な材料があれば言ってくれ俺がとりに行く」
「そ…それならリグルさん達に任せれば」
「俺がお前にお礼がしたいんだ」
「で…ですが………分かりました」
「(こんのリア充どもが~~~!!)」
「(まあまあ、良いじゃない2人とも幸せそうなんだし)」
リムルはリードとシュナのやり取りを見て嫉妬の炎が燃え上がっていたがシズがなだめてくれた。