「リムルそろそろ………っ!」
「!?リードどうした?」
リードはリムルに自分が行くと言おうとすると突然両目に再び痛みを感じた。
(おかしい!?痛みの間隔が今日になって急に短くなるし、痛みがだんだん強くなってる…)
「お、おいリード大丈夫…うおっ!?」
リムルがリードの様子を確認しようと近づくと先程リムルがいた場所を何か飛んできて戦場に降りた。
それは杖を持ち帽子を被りマスクを着けているから素顔がわからないが人間ではないのは確かであった。痛みの引いたリードもその者の姿を確認することができた。
「これは一体どういうことだ!?このゲルミュッド様の計画を台無しにしやがって!!」
『(計画?)』
『(ゲルミュッドって確かリグルの兄貴に名前を与えたヤツだったな)』
『(そういえば、オーガの里がオークに襲われる少し前に追い出したヤツもゲルミュッドって名前の魔人だったってベニマルが言ってた)』
『(ていうことはあの小物みたいに騒いでいるのが今回の黒幕!)』
リードはキャッスルドランでのシュナの涙を思い出し拳を強く握った。
(こいつさえいなければ、シュナはあんな悲しい思いをしなずに済んだ!)
「貴様がさっさと魔王に進化しておれば、上位魔人であるこの俺が出向く必要などなかったのだ!!」
「…魔王に進化…とはどういう事カ…?」
(オークロードは計画を理解していないのか?)
怒りがこみ上げてくるリードに対してリムルは冷静に状況を理解していった。ゲルミュッドはオークロードの理解の悪さに悪態をついていた。
「チィ!本当に鈍足なヤツよ…!」
「ゲルミュッド様!我輩を助けに来てくださったのですか!?」
「…ガビルかいいところに来た」
ゲルミュッドはガビルを見ると杖に魔力をため大量の魔力弾が出てきた。
「___え?」
「!あのやろう!」
「おいリード!」
ゲルミュッドの生み出した大量の魔力弾はガビルを集中的に狙った。
「あのトカゲを食えオークロード、使えぬヤツだったがこの俺が名を与えた個体だお前を魔王に進化させるだけの力はあるやも「自分が名付けたヤツを殺すってどういう了見だ?」なに!?」
ゲルミュッドが放った魔力弾が当たったところには状況が理解出来ずいたガビルとそれを庇うように前に出たガビルの側近達、そして
「き、貴様何者だ!!」
「ここにいる鬼人の名付けをした者だが」
「なんだと!?」
「ゲルミュッド様、な、何故…っ、そ、それにあなたはあの村の…まさか魔物だったとは」
「答えろゲルミュッド、何故ガビルを殺そうとした?」
「ふん!そんなの決まっているだろ最強の駒を生み出すための道具だ!」
「自分が名付けヤツがか?」
「そうだ!俺が名付けたんだから俺の道具だ!道具をどうしようが俺の勝手だ!!」
「…そうか」
『ジオウ!ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
リードはいま、この世界に来て初めて怒りが限界を越えた。そして白とオレンジのウォッチ『フォーゼウォッチ』を起動させた。
『フォーゼ』
フォーゼウォッチをドライバーに嵌めるとロケット思わせるアーマーが現れた。
『アーマータイム!3、2、1 フォーゼ!』
リードは手足にロケットのようなアーマーをまとい、仮面にはマゼンタでフォーゼの文字が入った。
「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来を繋ぐ時の王者!その名も仮面ライダージオウフォーゼアーマー!レジェンドライダーの力を顕現させた瞬間である!!」
ウォズはいつものように祝うがゲルミュッドは鼻で笑った。
「ふん、そんなこけおどし…」
「ならこいよ」
「!いいだろう、俺の計画を台無しにさせたことを後悔させてくれる」
ゲルミュッドは
「上位魔人っていう割には大したことないな」
リードは一回上昇しある程度高い位置まで飛ぶとそこから勢いをつけて両腕でゲルミュッドの腹を殴った。
「ゴヘェ!」
ゲルミュッドは声をあげ後方に吹き飛ぶとリードはさらに追い討ちをかけた。吹き飛んだゲルミュッドは腹を上にした状態になっておりリードはそこを狙いゲルミュッドの真上まで飛び右腕に力を限界まで溜めた渾身の一撃を与えた。その衝撃でゲルミュッドとリードを中心にクレーターが出来た。
「か…ハッ!」
ゲルミュッドはリードの拳が食い込んだ腹から異常な痛みを感じたがなぜか吐血どころか傷一つ無かったことにリムルが気づき疑問に思った。
(アレ?リードの渾身の一撃をくらったのに傷一つついてないな、なんでだ?)
『解。個体名リード・テンペストが攻撃と同時にゲルミュッドの傷を瞬間に治し、痛みだけが感じるようにしているからです。』
(…どうやら今回のリードはマジでキレてるな)
リムルがもしリードが危険だと判断した場合は全力で止めるとリードと約束しているのもあるが今は慎重になりリードの行動を見守っていた。
リードの拳がゲルミュッドの腹から離れるとゲルミュッドはその瞬間に脱出し距離をとった。既に戦意喪失しており完全にリードに怯えていた。
「ま、待ってくれ!仲間にしてやるし、あのお方に頼んでお前を配下に加えてやってもいいぞ!!」
ゲルミュッドは必死になってリードを引き込もうとするがそれが逆効果になり、リードの怒りはさらに上がり静かにドライバーを回した。
『フィニッシュタイム!フォーゼ!』
リードは姿勢を低くするとロケットになり先程より高く飛んだ。ゲルミュッドは次の攻撃がさっきとは比べものにならない一撃だと悟り逃げようとした。
「ヒィ!___!?なんだこれは!?」
しかしゲルミュッドのからだには禍々しい黒い帯のようなもの身動きがとれなかった。
「クソォ!」
ゲルミュッドは必死に自分を縛っているものをとろうとしたが、とれる気配がまるでなかった。
『リミット!タイムブレイク!』
「うぉぉおおおぉ!!」
リードはゲルミュッドに凄まじい速度で突っ込み回転を加えたキックを決めた。
「どはぁぁぁ!!」
ゲルミュッドはリードの『光』の力で傷が治り激しい痛みだけを感じながらさらに吹き飛んだ。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
ゲルミュッドのからだは無傷だが、精神で感じた痛みは既に死を与えられたような感覚になっており立ち上がらずにいたがゲルミュッドの視界にオークロードが写ると
「俺を助けろオークロード!いや………ゲルド!!」
すると今まで動かなかったオークロード、ゲルドが動き出した。
リードもさらに追撃をしようと歩こうとするとベニマルとコウホウが正面に立ち塞がり、リザードマンの首領を救出しに向かっていたソウエイが戻って来て『鋼粘糸』でリードの手足を縛って止めた。
「リード様もう十分です」
「あとは我らお任せください」
「あやつらは我らの仇、どうかここは我らに譲ってください」
「………」
リードはベニマル達3人の言葉のおかげで怒りがおさまりフォーゼウォッチを外した。するとフォーゼアーマーが消え、ジオウの姿に戻った。
「……ごめん、頭に血が上ってた」
「お気になさらず」
「むしろ感謝しかありません」
オークロードはリード達の状況を気にしないどころかゆっくり歩み寄ってきた。
「オレは…ゲルミュッド様の…願いを…叶えル」
(そうだいいぞ!これはチャンスだ…ゲルドがコイツらを喰えばとんでもなく強化が見込める!そうとも俺はこんなところで死ぬような男ではない!!)
ゲルミュッドはオークロードで状況を打開出来ると考えていた。実際ベニマル達鬼人も本気オークロードの相手をするつもりであった。しかしオークロードは持っていた剣で
ゲルミュッドは何が起きたのかわからないまま絶命した。
そのままオークロードはゲルミュッドの死体を貪り始めた。
「………おいおい」
『(喰ってる)』
『(…因果応報、自業自得だな)』
するとオークロードのからだから黒いオーラが吹き出しそれがオークロードを包み黒い繭のようなものに変わった。
『確認しました。個体名ゲルドが魔王種への進化を開始します。』
『(魔王種?)』
『(今のってリムルの大賢者の声か?)』
『否。今のは『世界の言葉』です。オークロードがゲルミュッドの要望に応えるべく進化を望んだと思われます。』
すると黒い繭からオーラが溢れてくると、リムルは大賢者でリードは『魔力感知』で危険を察知した。
「離れろ!ヤツから溢れるオーラに触るな!」
リムルの一声で全員が離れたがリザードマンの1人が逃げ遅れ転んでしまった。
「うわぁ!」
「俺の後ろにいろ!」
安らかなれ
リードが逃げ遅れたリザードマンの前に立つと『光』の力を含んだ風が吹きオーラを吹き飛ばすと、その先のオークの死体がオーラに触れて一気に溶けた。
「と、溶けたっす、オークの死体が溶けたっすよ!!」
『(触れたものを腐食させるオーラ)』
『(なんかヤバい予感がする)』
オークロードをくるんでいたオーラが僅かに乱れるとまるで風船のように破裂した。
『…成功しました。個体名ゲルドは
ゲルドの姿はオークロードの時でも禍々しい姿であったが、進化したことで禍々しさが増していた。
「オレの名はゲルド、
「……!我らが父王よ」
ゲルドの名乗りに応えるようにゲルドの側近が跪き、他のオークも跪いていた。
「シオン!」
「承知しています!」
「おい?」
「ここは俺たちにお任せをどうやら舐めてかかれる相手じゃなさそうです」
シオンは巨刀を斜め上から振り下ろすがオークディザスターは片手で持っていた剣で防いだ。
最初は互角であったがオークディザスターが力を込めてシオンを吹き飛ばした。シオンは空中で体勢を立て直して着地するところをオークディザスターはそこを狙って剣を振り下ろすが寸前でコウホウが方天戟で受け止め横に弾き飛ばした。
さらに無防備になるとコウホウは素早く構え方天戟が振り下ろしオークディザスターの右腕を切り落とすと同時に後ろに回り込んだハクロウが居合いで頭を切り落とした。
「………」
「ハクロウ避けろ!!」
「!!」
ハクロウはコウホウの叫びで上空にジャンプすると頭と右腕が黄緑のオーラでくっつき、左手で剣を振るったオークディザスターの体があった。
「首を断たれてなお動きよるか」
「………うまそうなエサだな………ああ腹が減った」
オークディザスターの足元から突然『鋼粘糸』が現れオークディザスターを閉じ込めた。
「これでもう逃げられまい」
「腹が減ってるならこれでもくらってな」
ベニマルはソウエイがオークディザスターを完全に閉じ込めたところに
ランガは雷を落とすとみるみる小さくなっていった。
「魔素切れか?」
「はっ…面目ありません」
「まああんだけデカイの落としたらそうなるか」
「俺の影に潜ってろあとで起こしてやる」
「申し訳…ありま…せ…ん」
ランガはこれまで高火力の技を何発も放っていたせいで魔素切れになりリムルの影に潜った。
『(リードあの攻撃に耐え切れる自信はあるか?)』
『(ないに決まってるだろ)』
『(俺もだこれで生きてたらもう笑うしかない)』
リムルとリードは鬼人達とランガの連続高火力攻撃を見て自分達の配下の強さをよく理解し煙が晴れるのを待っていると
「…ははは」
「うっそ~」
オークディザスターはボロボロになっているが自分の腕を食うほどの体力は残っていた。
『(流石は魔王といったところか)』
『(なんでアイツ自分の腕食ってるの?こわ!)』
『解。オークディザスターは『自己再生』を持っています。異常な再生速度はユニークスキル『
『(つまり食べることでより回復するのか)』
『(最悪の組み合わせだな)』
「王よどうか私を…」
「………うむ」
オークの戦士の一体がオークディザスターに近づき跪くとオークディザスターはそのオークの首をはね、その死体を貪った。
そしてベニマル達が与えた傷がみるみる治っていった。
(なんという回復力、即死させねば打倒は無理か)
(しかし我らの技をもってしても決定打には欠ける………
(この方天戟なら今まで以上に強いあの技が放てる、しかし溜めるのに時間がかかる上にアレはまだ
(だがこのままじゃあ俺たちの魔素が尽きて敗北…どうするか)
(コウホウちょっといいか)
(聞こえるかベニマル)
リムルとリードはいつの間にかオークディザスターの正面に立っていた。
「リムル様!」
「我が主!」
「待てシオン」
「止まれウォズ」
「先程リムル様から俺に伝えられた言葉が一言だけあった」
「それは___」
「「任せろだ」」
ベニマルとコウホウがリムルとリードの言葉を伝えるとシオンとウォズはその場を見つめた。
「リード、ゴーストウォッチ貸してくれ」
「いいぞ」
リードはリムルにゴーストウォッチを渡しリムルはゲイツに変身するためにジクウドライバーを出現させた。
『ゲイツ』
「変身」
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!!』
「じゃあ俺も」
リードはウィザードウォッチを起動させた。
『ウィザード』
そしてリムルもゴーストウォッチを起動させた。
『ゴースト』
二人は同時にウォッチを嵌め込み回した。
『アーマータイム!プリーズ!ウィザード!』
『アーマータイム!カイガン! ゴースト!』
リムルはゴーストアーマーをまとい仮面にはごーすとの文字が入りリードは頭上に魔方陣が展開し肩までいくと魔方陣から両肩に巨大なウィザードリングが現れ魔方陣が二つに割れマントのようになり仮面にはマゼンタでウィザードの文字が入った。
「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来を繋ぐ時の王者!その名も仮面ライダージオウウィザードアーマー!レジェンドライダーの力を顕現させた瞬間である!!」
「いくぞリムル!」
「ああ」
2人のライダーは示し合わせた訳でもなく拳を合わせた。