そして、リグルに俺のユニークスキルを話し俺の悩みも少し軽くなった。
リムルが眠って、3日が経ちリードはリムルが目覚めるのを待つためリムルのいる建物にいた。
「完・全・復・活!!」
「ようリムル、おはよう」
「お目覚めになられましたか?リムル様」
「おお、おはよう…って!」
リムルは自分に話しかけたゴブリナのハナがわからないのか困惑していた。ハルナは村長のリグルドに報告するために、建物を出た。
「びっくりした~、誰だあの美人のゴブリンこの村にいたか?」
「俺が名付けたハルナだけど」
「そっか~ハルナか~………って!あの娘がハルナ!?マジで?」
「マジで、リグルド見たらもっと驚くぞ」
「?どういう「リムル様お目覚めになられたのですね!」お、おお心配かけたな『(って誰だよ!)』」
『(だから村長のリグルドだって)』
『(けど変わりすぎだろ!何があったこの3日間!!)』
リムルはリグルドの姿を見て、リードに『繋がる者』で質問した。それもそのはず、今のリグルドは筋骨隆々で人間なら50代ほどに若返っている。
リードは何故こうなったのか一言でまとめた。
『(大賢者曰く、進化だそうだ)』
『(いや、進化でこんなに変わるもんなの?)』
『(俺もまだ情報がおいついてないから安心しろ、説明は大賢者から聞いてくれ)』
『(説明する気ないだろう)』
『(……………)』
『(おい!沈黙は肯定と見なすぞ、リード君!!)』
そんな脳内会話をしていると突然建物の正面が破壊され、星形の痣に巨大な角の生えた狼・嵐牙が入ってきた。
「我が主!御快復お慶び申し上げます!」
「その額の星…嵐牙だよな?」
「ハイ!」
嵐牙は嬉しさのあまり尻尾を高速で振っていたのに気づいたリードが慌てて落ち着かせた。
「ら、嵐牙嬉しいのは分かるが少し落ち着け、建物が吹き飛ぶ」
「も、申し訳ありません」ショボン
リードに注意され、嵐牙は5mはある体を2m程度まで縮めた。嵐牙の報告が終わるのを待っていたリグルドとリードの目が合い、リードは頷いてリグルドの報告を聞くとした。
「宴の準備が出来たので、参りましょう」
「分かった、行こうリムル」
「お、おお、今行く」
リムルはリードの頭の上にのり、皆が準備した宴に向かった。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
宴の終わった翌日、再び広場で皆が集まっていたしかしホブゴブリンの何人かは顔色が悪かった。
『(ゴブタや他の奴はどうした?まるで二日酔いみたいな顔になってるけど?)』
『(お前、意外と酒豪だったんだな(汗))』
実はリードはリムルが復活したときの宴で初めて酒を飲んで、意外とアルコール耐性が強いことが分かり、何人が飲み比べを挑戦してきたが全員泡を吹いて気絶していたがリードはそんなことに気づかず、寝るまで飲み続けていたそうだ。
『(というか、お前のその髭なんだ?)』
『(フフフ、リード君、君なら気づいているはずだが)』
ワイワイ ガヤガヤ……………シーン
「はい、皆さんが静かになるのに5分かかりました!」
「「「「「……?」」」」」
『(このネタが通じないだと!?)』
『(うん、流石に知ってるのは俺くらいだな)』
『(まあ、良いか)』ポイ 「全員、これからのルールを発表する!」
リムルが素早く付け髭を外し、リードがリムルと宴の時に話し合って決めたルールを発表した。(決める間も酒を酒樽ごと持ってきて飲んでいたことにリムルはちょっと引いていた)
「知っての通り俺たちは大所帯になった、そこで昨夜リードと話し合いで、なるべくトラブルを避けるためルールを決めた」
「1つ仲間内で争わない、2つ進化して強くなったからと言って他種族を見下さない、3つ人間を襲わない
最低この3つを守ってもらう、何か質問は?」
「宜しいですか?」
リムルたちの最低限に決めたルールにリグルが質問をしてきた。
「どうぞ、リグル」
「何故人間を襲ってはいけないのですか?」
「リムル様とリード様が決めたことを!」
「リグルド待て、俺は質問を聞いたんだ
リグルの質問は最もだ」
リグルの質問にリグルドは威嚇したが、リードがそれをせいした。それはリグルがリムル達の話をよく聞いていた証拠である。
『(流石だ、こいつは兄譲りの才能が有るんじゃないか?)』
『(確かに、質問の答えと説明は俺がやる)』
『(任せるぞ先輩~♪)』
『(お前だんだん図々しくなってないか?)』「簡単な理由だ、俺達が人間を好きだからだ、以上!」
「成る程!理解しました!」
『『((軽っ!))』』
「えっと、もちろんそれだけが理由じゃない
人間は集団で生活をする、襲われたら彼らも抵抗する
数で押されたら敵わないだろ?」
「リムルの言う通り、こちらから手出しは禁止
仲良くする方がいろいろと得だからな」
「リグルド」
「はっ」
「お前をゴブリン・ロードに任命する
村を上手く治めるように」
リムルにゴブリン・ロードを任命されたリグルドは表情は喜びで固まり、すぐに膝をついた。
「ははぁ!!
身命を賭してその任を引き受けさせて頂きます」
「うむ、任せたぞ」『(俺は基本、口だけ番長でいいか)』
『(無責任だな、この村のリーダーなのに)』
『(なに言ってるお前もだぞ)』
『(はっ?いやそこはいろいろと案を出していて、尚且つ精神年齢が上のリムルじゃないの?)』
『(ゴブタ達から聞いたぞ、お前俺がスリープモードの間ずっとこの村の指揮を執ってたんだろ、だったらこの際お前を巻き添えだ♫)』
『(お前!…………っ、分かったよ!やれば良いんだろ!やれば!)』
『(フフフ、頼りにしてるぞ相棒)』
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
その後、リグルドに任せて、家の再築に取り掛かったが、
「家と呼ぶには程遠いな」
「お恥ずかしい話です………」
再築されたのは家と呼ぶにはまさに程遠く、今までの建物と変わらない程であった。
「いや、リグルドの采配が悪いわけではない、専門の知識がないからな、こうなっても仕方ない」
リグルドは申し訳なく、頭を下げたが、リードはこればかりは仕方ないとリグルドを励ました。
『(俺は生前ゼネコン勤務だったから良し悪しは分かるが
流石に指導出来る程の技術は持ってない)』
『(じゃなどうする?………あ、そうだ)』「リグルド、この手の専門家に心当たりは?」
「ん~~~………あ!今まで何度か取引したものがおり、その者達なら存じてるやもしれません!」
「その取引相手は?」
「ドワーフ族です」
『(ドワーフ!!)』
リグルドの答えた取引相手にリムルは興奮していたが、それに気づいたのはリードだけだった
『(なんだっけその種族?)』
『(漫画とかで出てくる小さいおじさんみたいな奴だよ!)』
『(あっああ、思い出した!それと落ち着けリムル)』
リードがドワーフのことリムルに『繋がる者』での脳内会話で聞くとリムルは興奮して答えた。
「なら決まりだな、リムル!」
「ああ!俺達が直接、交渉に行く。リグルド、準備に任せていいか?」
「昼までに全て終わらせましょう!」
その後準備を昼までに終えた、リムル達は以前ドワーフ王国に行ったことのあるゴブタとリグルの他数名を率いて、ドワーフ王国に向かった。
しかし、その先でも問題が起こることになるとは思いもしなかった。