それと同時に、オービックの跡地でクレイマン軍との戦闘が始まった。
黄奉:「いや~、ここまで圧倒的だと我は必要ないのではないか?」
紅丸:「いや、クレイマンの事だ。計画外の外的要因の事を想定している可能性がある以上、お前の力は必要だ」
黄奉:「それもそうだな」
コウホウとベニマルは下の戦況を眺めながら、コウホウは勝ちを確信し、ベニマルはそれを遠回し慢心だと言って注意をした。
しかし、コウホウの気が緩むのは無理もない。
クレイマン軍の多くはゲルド達の落とし穴で落下し、落下したものを一掃していく、特に仮面ライダー響鬼に変身したリグルの活躍が目立つ、音撃棒・烈火を振るい、近づく敵を炎の打撃で一撃でなぎ倒す。
そして上空に逃れた者は、ガビル率いる
ここまで圧倒的だと、コウホウの気が緩むのは仕方もない事だ。
ドルン:「先ほど、フォビオから中庸道化連と戦闘が開始されたそうだ。それとスフィアが
黄奉:「…ベニマル」
紅丸:「今ゲルドに連絡した」
黄奉:「そうか」
三獣士はドルンに指揮を預けて、戦場に出陣していた。しかもベニマルを連合軍の総大将、コウホウをその副官に任せたのだ。結果ベニマル達は全線に容易に行けなくなったのだ。
ドルン:「ベニマル殿、コウホウ殿すまない。貴殿ら出番を奪うような形になってしまい…」
紅丸:「いやドルン殿、アンタが謝ることじゃない」
黄奉:「そうだぞ、我だって同じ事をやる自信があるからな」
紅丸:「現にどこか行こうとしてるよな」
ベニマルは赤兎に股がっているコウホウをジト目で睨んだ。
黄奉:「我はこれより、リード様直轄の部隊
紅丸:「………ムチャはするなよ」
黄奉:「わかっている!行くぞ赤兎!」
赤兎:「ヒィイイイン!」
黄奉が手綱を振るうと赤兎は雄叫びをあげて、アルビスが向かった方角へ飛んでいった。
ドルン:「ベニマル殿、大丈夫なのですか?コウホウ殿一人に任せて?」
紅丸:「ああ問題ない。アイツは俺の一番の親友だからな」
ドルン:「…親友…か」
ドルンは、ベニマルとコウホウの関係を見て、若き日々を思い出していた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
クレイマン軍本陣では、敵の奇襲により指揮系統は完全にまわらなくなり、大騒ぎであった。
ヤムザ:「クソ!どうなっている!?」
ノベク:「完全に後手に回ったな」
ヤムザ:「呑気な事を言ってる場合ですか?このままでは…!」
ノベク:「手がないワケじゃないだろう」
ヤムザ:「?」
ノベクが手招きしてヤムザに外の光景を見せると、ヤムザはその光景に絶句した。
それは、アルビスとそれが率いる部隊が本陣に攻め込んでいた。
ヤムザ:「なぜ三獣士筆頭の
ノベク:「ヤムザ、これはチャンスだ」
ヤムザ:「チャンス?」
ノベク:「お前はアルビスを討ち取れ、俺はもう一人をなんとかする」
ヤムザ:「っ!?しかし…!」
ノベク:「お前も魔王の幹部なら最後まで意地を見せろ」
ヤムザ:「…っ!」
ノベクは天幕を出ると、一瞬で別の場所に移動する。
そして残されたヤムザは自身の頬を叩いた。
ヤムザ:(ノベクさんに任されたこの仕事……必ず成し遂げる!)
「今残るすべての戦力はアルビスとその配下に集中させろ!」
ヤムザの側近:『し…しかしそれでは外側の敵が…』
ヤムザ:「目の前の敵を倒すのが最優先だ!急げ!」
ヤムザの側近:『は…はは!』
ヤムザ:(ノベクさん、ここは任せてください!)
ヤムザは決意を固め、アルビスとの勝負に挑んだ。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
ノベク:「悪いが、後輩のもとには行かせん」
黄奉:「ほう?気配をかなり抑えていたのだが、バレていたか」
ノベクがコウホウに気づいたのは、アルビスが攻めた来たのと同時であった。
本来ノベクの実力ならアルビス達の接近に気づかないワケがない。なのにノベクはアルビスの接近に気づかなかった。その理由は圧倒的な
そして、その原因がコウホウなのだとノベクは見抜いていた。
ノベク:(それにしても、千年以上生きているがレッドペガサスに乗っているヤツなんて初めて見たな)
「
黄奉:「我は魔王リード=テンペスト様の側近にして、リード様直属の精鋭部隊
ノベク:(何故テンペストの戦力が…少なくとも数日はかかる距離のはず……!?まさか、何らかの方法で軍隊ごと転移させて来たのか!?)
ノベクは思考を
それはノベクの常識が壊れた瞬間でもあった。
ノベク:(これは、三獣士を全員討っても勝ち目はないな…)
ノベクはこの戦が既に自分たちが敗北している事にも気づいた。
しかしそれで諦める男じゃない。
ノベク:(せめてこの
「こうして
黄奉:「二度目?」
ノベク:「ああ、脱走した
黄奉:「っ!?」
コウホウはノベクの言葉で、呼吸が止まり、回りの時間が一瞬止まったような錯覚に陥っていた。
そして、何かどす黒い感情がコウホウを包んでいった。
黄奉:「………二つ聞きたい…」
ノベク:「…なんだ?」
黄奉:「そのオーガは太刀を持っていなかったか?」
ノベク:「…ああ…」
黄奉:「強かったか?」
ノベク:「…ああ、脱走しなければ五本指に入れていただろう」
黄奉:「………」
ノベク:「遺体を埋葬してやろうと思って、後日行ってみたらなくなっていてな。食われた形跡がなかったから、おそらく…」
黄奉:「っ!……そうか…」
黄奉はそれを聞くと、落ち着きを取り戻し冷静さを取り戻していった。
ノベク:「…お前、あの
黄奉:「………弟分だ」
ノベク:「…そうか」
黄奉:「最早これ以上の言葉は要らぬ。後は戦いで語ろう」
コウホウがゴーストドライバーを出し、オレゴースト眼魂を押した。
『バッチリミナー!バッチリミナー!バッチリミナー!』
ゴーストドライバーからパーカーゴーストが現れ、リズムに合わせて踊っている。
黄奉:(タケル殿。貴殿の力使わせていただきます!)
「変身!」
ドライバーのトリガーを操作すると、ゴーストドライバーの眼が開いた。
『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ!ゴースト!』
パーカーゴーストがコウホウに被ると、コウホウは仮面ライダーゴーストに変身した。
ノベク:(こりゃあ、最初から本気で殺らないと死ぬな…)
黄奉:「オイ、貴様の名前は?」
ノベク:「?……ノベクだ」
黄奉:「ノベク、頼みたいことがある」
コウホウがゴーストドライバーから、ガンガンセイバーを出現させ構えると、ノベクを最大レベルの警戒で二刀流を構えた。
黄奉:「これは初めて使うから調節が出来ぬ。故に…死ぬなよ!」
コウホウの渾身の力がこもった剣を異常な速度でノベク目掛けて襲いかかった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
ギィの居城の地下に十体の剣士の氷像。
その内の一体、炎のような赤い剣と漆黒の剣を持った漆黒の剣士の氷像に僅かなヒビが入る。
それを合図に他の氷像にヒビが入り、やがてヒビが広がっていき、ついには全ての氷が砕けた。
???:「だーーー!よく寝た!!」
???:「
激土:「おお悪いな
???:「けど、ゲキドの気持ち分かるよ!なんせ数千年もヴェルザード様に封印されてたからな!」
錫音:「
翠風:「えっと~、出口は…」
激土:「ハハ…」
自分の背丈程ある灰色の大剣を担いでいる灰色の剣士、ゲキドの第一声に、桃色の剣を持った桃色の剣士、スズネが耳を押さえて愚痴る。しかし翠の両手剣を持った翠色の剣士、ハヤテの言葉にスズネは呆れていた。
そんなスズネを気にせず、ハヤテは出口を探し始める。
???:「
界時:「俺も同じ考えだ
茶色剣を持った女性の剣士、ノロシがその兄の三股の槍に形状変化させている黒い剣士、カイジは何やら話し合っている。
???:「なあ
流水:「ええ
黄雷:「ああ、それにグレイド達の気配が数千年前より小さくなってる。もしかすると、あの方々はまだ…」
雷のような黄色い剣を持った剣士、イカヅチの言葉に水のような青い剣を持った青い剣士、ナガレはその現状にショックを隠せずにいた。
???:「………小さい…」
???:「それは、人間達の
月闇:「ああ」
???:「全く、お前は少し言葉を増やせ。お前の言葉は要領得きれない」
月闇:「ん。分かってる
最光:「まったく……おい
闇を思わせる剣を持った女性の剣士、クラヤミの少ない言葉に光を思わせる剣を持った影のように真っ黒な剣士が注意するが、意味がないのだとすぐに気づいた。
そして、炎のような赤い剣と漆黒の剣を持つ漆黒の剣士に、今後の方針を聞いた。
虚無:「愚問だなサイコウ。我ら
界時:「ヴェルザード様達が来ないのが気になるが…」
虚無:「俺に警戒しているか、ギィが手出し無用と言いつけているからかもな」
狼煙:「成る程、妥当ですね」
虚無:「クラヤミ、サイコウ、方角は分かるか?」
最光:「今見つけた。ここから東南東の方角だ」
月闇:「………
最光:「ヴェルザード様の封印を解くために
月闇:「ん」
虚無:「関係ない!」
クラヤミの少ない言葉をタメ息をつきならが訳すサイコウの言葉に、キョムは
キョムの有無を言わせぬ覇気で全員が一瞬怯む。
激土:「…まあ、キョムの言い分は最もだ」
錫音:「ああ、そのようなことは些細なことだ」
翠風:「俺は早く行きたいぜ!」
月闇:「………すまない」
最光:「無論そんなつもりはなかったが、万一のことを考えて慎重に行動すべきだという意味だった、誤解させてすまない。という意味か?」
月闇:「ん」
虚無:「では、今すぐむかう事に反対の者はいないな?」
聖剣鬼衆:「……………」
キョムの問いに誰も反対しない。
それは、今後の方針が決まったっという意味だ。
虚無:「では我ら聖剣鬼衆はこれより、あの方のもとにむかう!
虚無の合図で、全員が持っていた剣を同時に振った。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
氷土の大陸に巨大な斬撃によって巨大な穴が出来るとそこから十体の影が東南東の方角に飛んでいった。
その者達は、各々の属性を表した翼を広げて飛翔していった。
それを目撃していた白氷竜ヴェルザードは
ヴェルザード:「うーん!やっと行ってくれた!………さてと、お馬鹿さん達が暴走しないようしっかり釘をさしとかないといけないわね」
ギィの配下の
ヴェルザード:(キョムの邪魔なんてしたら、最悪この世から消されるかも)
ヴェルザードにとって、ギィの手勢が減るのは本意ではない。
さらに、キョムと敵対するのは最悪の事態に繋がりかねない故に、ヴェルザードはギィの配下を抑える事に全力を注いだ。
一体、ギィの居城から現れた聖剣鬼衆とは何者か?
そして彼ら一体どこへ向かったのか?それは彼らしか知らない。