ウォズ:「シュナ様大丈夫ですか?」
朱菜:「大丈夫ですウォズ。ギドラは落ち着きなさい」
ギドラ:「…っ!…申し訳ありません」
ウォズが常にシュナの体調を気にかけ、シュナは殺気が漏れ出ているギドラを宥めながら霧の中を歩いていた。
縁護:(………先ほどからするこの腐敗臭…そしてこの深い霧……そういうことか)
縁護がある結論に達すると、歩みを止め皆の進行を止めた。
朱菜:「エンゴお
縁護:「…いい加減出てこい。さもなければジスダーヴが地図から消えるぞ」
縁護がそういうと霧の中から無数の影が現れた。
そしてその正体にウォズ達もすぐに気づいた。
白老:「なんと!」
ティアノ:「そういうこと…」
縁護:「この霧は感知系のスキルを封じるためだけではなく、『空間干渉』の察知を防ぐための霧。少し前から妙な臭いがする上に、先程、甲冑で歩く足音が聞こえてきたから気づいた」
朱菜:「つまり、わたくし達は誘き寄せられたのですね。包囲網の中心へ…!」
無数の
そして全員が戦闘準備に移る中、高貴な法衣を纏った骸骨の男が現れた。
縁護:(この比較的巨大な力…)
「お前が、クレイマン五本指の一人、
アダルマン:「如何にも、余がアダルマンである。偉大なる…」
アダルマンが口上を述べてる時に縁護が一瞬で間合いを詰めて剣を抜いた。
縁護:「
縁護の必殺の一撃が、一体の
縁護:「…やはり防ぐか、お前だけ歩き方が完全に達人のそれと同じだったから、もしやと思っていたが…」
(兄上と聖司に比べれば、圧倒的に弱い!!)
縁護が、足腰に力をいれ、上半身に更に回転を加えると
縁護:「…!」
縁護は追い撃ちをかけず、その場から跳躍して離れると地面から竜の顎が縁護のいた足場を喰らった。
もし縁護があそこから離れていなければ、下半身を失っていただろう。
縁護:(アレは、サリオンの蔵書で読んだ事がある。確か
蒼影:「なんという
白老:「なかなかの身のこなしですな」
朱菜:(アレがリードさんの言っていたエンゴお義兄さまの才能…)
ソウエイが直感と言うが、縁護の動きが直感からくるものではないということをシュナは知っていた。
それは、リードから義理の兄達の話を聞いたとき、
リード:『
朱菜:『何故ですか?』
リード:『縁護義兄さんは異常とも言っていいその予測能力から、『先見の縁護』っていう二つ名で呼ばれてた。その予測能力は、おそらくリムルのスキルと同等かそれ以上だろうな』
朱菜:『え……』
リードが言うには、縁護は五感の内、味覚以外の四つの感覚が異常発達している。
犬以上の嗅覚で僅かな臭いを感じ、触覚は僅かなそよ風すら感じ、視覚は鳥類並みで相手太刀筋を見極め、聴覚は相手の呼吸音から筋肉の動きまで分かる程だ。それによって相手と全く同じ像を頭の中で描き、あらゆる予測を立てる事が出来る。
更にこれに、縁護が獲得した
縁護の
この思考加速は、リムルやリードは百万倍にまで引き延ばす事が出来る。しかし縁護の思考加速は、リムルとリードの思考加速を優に越えていた。縁護はなんと五百万倍にまで引き延ばす事が出来るのだ。
異常発達したこの四つの感覚に、
縁護:「全員!最初の手筈通り行動!この
縁護が全員に指示を出すと、オーズドライバーを出現させ、タカ、トラ、バッタの絵が彫られたメダルを入れ、オースキャナーでスキャンした。
縁護:「変身!」
『タカ!トラ!バッタ!
タ・ト・バ!タ・ト・バ!タ・ト・バ!』
仮面ライダーオーズタトバコンボに変身し、
既に二体の動きを全ての予測を終えた縁護にとって、欠伸が出る程の余裕になり、二体の攻撃を受け流していく。
ウォズ:「それじゃあ私達も行こう」
『ウォズ!』
ティアノ:「そうね」
『シャバドュビタッチヘーンシーン』
レミン:「キバット!」
キバット:『よっしゃぁ!初陣キバッて行くぜ!』
ギドラ:「………」
ウォズ、ティアノ、レミン、ギドラが各々のベルトを出現させ変身ポーズを構える。
ウォズ・ティアノ・レミン・ギドラ:『変身!』
『アクション!投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!!』
『フレイム!プリーズ!ヒーヒーヒーヒーヒー!』
『ガブッ』
ティアノが仮面ライダーウィザード、レミンは仮面ライダーキバ、ギドラが仮面ライダー龍騎に変身した。
白老:「それではエンゴ様の指示通り行くぞ!」
シュナ以外の全員:『おお!/ええ!』
全員が六角形状に広がっていき、
シュナがアダルマンと戦っている間は、自分達は周りの敵を倒していき、縁護は強い個体の相手をしながらシュナから離れていくという作戦だった。
アダルマン:「ほう余の相手はお嬢さんか?」
朱菜:「ええ、手加減など考えていたら痛い目だけじゃ済みませんよ」
縁護:(シュナ…)
二体の相手をしながら縁護はいつでもシュナの助太刀にいけるように転移魔法の準備をしていた。そして、少し前の事を思い出していた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
縁護:『アダルマンの相手をする!?』
朱菜:『はい!』
ティアノ:『駄目です!縁護様が一瞬でアダルマンを倒す!それが最も安全で負担の少ない方法です!』
縁護:『ティアノの言う通りだ。悪いが許可できない!』
シュナがアダルマンの相手をすると言うと縁護とティアノは猛反対した。
縁護にとってシュナはもう義理の妹と言っても過言ではない。再び家族を失うリスクを犯してまで戦う気など縁護にはなかった。
ウォズ:『シュナ様、私も縁護様とティアノと同じ意見です』
レミン:『私もです』
ウォズとレミンも反対し、ギドラも頷いて反対の意を示す。
ハクロウとソウエイは、事の成り行きを見守っていた。
朱菜:『エンゴお義兄さま、わたくしはリードさんが誤った道を歩むくらいなら、どんな手段を使ってでもそれを阻止すると誓いました』
縁護:『それは、聞いている。しかし…』
朱菜:『魔王と名乗る方の隣に立つ為に魔王の幹部一人倒せないようならそれは夢のまた夢です!わたくしはリードさんの隣に立つ為に戦うのです!お願いします!』
縁護:『……………』
(………成る程、
縁護は、シュナの目を見た時、聖司が時魔家の稽古を始めた時期を思い出していた。
自分たち時魔家本家兄弟の圧倒的な実力差を前に、全身に打撲傷が出来ようが、あちこちから出血しようが、聖司は弱音一つ吐かずに強くなった、いやなってしまった。
自分でもあの稽古をしている時、
そんな頑固すぎる聖司がシュナの前では、あそこまで色々な感情を出しているのは縁護にとって嬉しい事だった。そんなシュナの目が覚悟を決めた目をして縁護を見ると、縁護は観念した。
縁護:『………分かった。お前が何の憂いなくアダルマンと戦える布陣を考えるから、数秒待て』
朱菜:『!………ありがとうございます!』
ティアノ:『エンゴ様!!』
縁護:『安心しろ。ちゃんと対策も考えておく』
こうしてシュナがアダルマンに集中出来る作戦を縁護は『思考加速』を最大まで使い、僅か三秒で出来上がった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
アダルマン:「素晴らしい覚悟だ。ならばお望み通り本気でやろう」
無数の酸弾がシュナ目掛けて迫るが、シュナ左手を掲げた。
シュナが、魔法を発動させると指輪が光り、緑色の結界がシュナを守った。
それを戦いながら見ていた縁護は、その魔法に使われた
縁護:「………杞憂だったか?」
(…全く、あの指輪は下手したら私と自然の
縁護は、『万能感知』と『解析鑑定』でシュナの左手と薬指にある指輪の性能に気づいていた。
指輪は、膨大な魔素が込められておりその総量は、リードの
シュナは魔素量は少ないが指輪のお陰でその心配は解消されていた。
縁護:(しかし、やはり外側からの戦力が必要だったな。こんな事ならゲリオン達を借りとけば………っ!?なんだ北北西の方角から、十一いや十の膨大な魔素量が接近している。しかもかなり早い!!)
ティアノ:(この気配は………まさか!?)
縁護とティアノが接近してくる気配に気づくと、気配の持ち主達は包囲網の外側に五つ分かれて着陸した。
月闇:「意味が分からない?」
最光:「数千年前は、
月闇:「ん」
包囲網の北西の位置に降りた、闇の聖剣と光の聖剣の剣士が素直な感想を言う。
翠風:「うわーー!!こんだけの数久しぶりに見た!」
激土:「確かに、リハビリ程度には丁度いいな」
錫音:「丁度近くにティアノがいるな」
南西の位置に降りた三人の剣士の内の一人はティアノの位置を特定した。
界時:「ノロシ、見えたか?」
狼煙:「はい。カイジお兄様」
東南の位置に降りた、二人の剣士はシュナの姿を確認すると心の中で歓喜していた。
流水:「イカヅチ、キョムは?」
黄雷:「アレ?さっきまで隣にいたはずなのに…」
北東の位置に降りた二人の剣士は、自分達のリーダーが降りた位置を探していた。
虚無:「………
「(
北の位置に降りた剣士はシュナの姿を見るや否や、涙を流していた。
そして、キョ厶が指示を出すと、他の剣士を自分の武器を構えた。
虚無:「(全員突撃ーーーー!!!)」
聖剣鬼衆:「おおーー!!」
全員が突撃をすると、一撃で数十体の
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
月闇:「弱ッ!」
最光:「当然だろう。並みの
光と闇の力を纏った聖剣を振るい、
ウォズ:「君たちは?」
最光:「あの
ウォズ:「ええ」
月闇:「なら味方」
ウォズ:「…そのようだね協力感謝する………これは…」
通常
それに気づいたウォズは彼らが来たことに感謝していた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
激土:「行くぜーー!!おーーら!!」
自分の背丈程ある剣を振るい大地に巨大な亀裂が入ってき、
さらに土煙に包まれると、銃声と斬られた音が聞こえてくる。
翠風:「やっぱり歯応えないな!」
錫音:「すぐに復活するから退屈しのぎくらいにはなるだろう。それとゲキド!亀裂の長さはもう少し短くしてて、幅は広げろ!」
激土:「わかった!」
ティアノ:「ゲキドー!ハヤテー!スズネー!」
翠風:「ティアノ!?」
ティアノ:「久し振り!いつ目覚めたの?」
錫音:「数時間前だ」
ティアノ:「ならしっかり働いてね。シュナ様にも推薦しておくから」
激土:「そいつは助かるぜ!」
ティアノが三人の剣士に合流すると、すぐさま
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
界時:「俺の邪魔をするな」
『界時抹消!』
狼煙:「邪魔をしないでください」
三股の槍を持ち手と刃に分けトリガーを押すと、カイジの姿が消え、ノロシも煙となって消えた。
『再界時!』
すると次の瞬間、十数体の
ギドラ:「………味方か?」
界時:「………そうだ」
ギドラとカイジが向かい合う中、背後から数十体の
それを二人は素早く対応した。カイジはトリガーを押し、ギドラはカードをドラグバイザーに読み込んだ。
『界時抹消!』
『STRIKE VENT』
カイジは一瞬でギドラの背後の敵を、ギドラは正面の敵をドラグレッダーの頭を用いた武器ドラグクローで焼き払った。
ギドラ:「………やるな」
界時:「………お前もな」
二人は少ない言葉を交えると、すぐに敵の群れに突っ込んでいった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
流水:「全く数が多いですね」
黄雷:「数が多いだけじゃ意味がないだろう」
大量の水を発生させ槍状に変化させて穿つナガレと、雷を剣に纏わせ敵を一掃していくイカヅチは中心に進むとレミンと鉢合わせた。
流水:「うん?この気配は………」
黄雷:「レミアス!?」
レミン:「えっ?母の事をご存知なのですか?」
流水・黄雷:「「母!?」」
レミン:「はい。ワタクシはレミアス・バレンタインの娘、レミン・バレンタインです」
流水:「あのレミアスの娘!?」
黄雷:「だったら、話は早い!俺達は味方だ」
レミン:「そのようですね…」
レミンは、二人が戦った後を見て彼らが味方であると確信していた。
レミン:「色々聞きたい事がありますが、奥の敵をお願いします!」
流水:「お任せを!」
黄雷:「ああ!」
レミンは二人に指示を出すと、ガルルセイバーを出現させて一掃していく。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
包囲網の北では、縁護は
縁護:(間違いない。コイツは仮面ライダーファルシオン!しかもアイツが持っているのは無銘剣虚無と火炎剣烈火!!)
縁護は、キョムの姿を見て内心驚いていた。
キョムの姿は仮面ライダーセイバーに登場する仮面ライダーファルシオンだったのだ。しかもファルシオンが持っている剣が無銘剣虚無と火炎剣烈火である事に、縁護は驚いて声が出なかった。
縁護:(あり得ない!この世界に仮面ライダーセイバーの力があるなんて事は………いや、他にも三上さんや聖司のような者がいれば可能か?)
虚無:「貴殿に一つ聞きたい」
縁護:「………なんだ?」
虚無:「貴殿にその力を与えたのは、両目に光と闇の力を宿すお方ですか?」
縁護:(………これは偽を言えば面倒だな)
「そうだ。私の義理の弟だ」
虚無:「………貴殿の名は?」
縁護:「…
縁護が名乗ると、二人はにらみ合いを続けると、虚無が跪いた。
虚無:「エンゴ様、あなた様にお願いがあります」
縁護:「?」
一体彼らの目的は何なのか?
そしてシュナ様とアダルマンの勝負はどうなってしまうのだろう。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
クレイマンの城の地下牢に、四肢を杭で打ち付けられ、口を鎖で塞がれ、呼吸しか許されていない男でいた。
???:(さっきからうるせな~♪誰だよアダルマンとドンパチしてるヤツ♪………ん?)
男は『万能感知』で外の状況を見ているとある気配に気づいた。
???:(この気配………まさか…!)
「…へふぃん?(レミン?)」
男はレミンと同じ色の瞳孔を持つ男の目が大きく開いた。