転生したら天魔人だった件   作:通りすがりの気分屋

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本日は、ウォズの代わりにオレ、ホウテンがやる。
オービック跡地、傀儡国ジスダーヴの戦いは、我々の勝利に終わった。
ついに残すは、クレイマンのみとなった。
しかし、クレイマンはおそらくただでは済まないだろう…


魔王達の宴(ワルプルギス) 前編

クレイマンの長い演説(作り話)は、正直に言って聞くだけで怒りが湧いてくる。

内容はまさに滑稽であった。

クレイマンと敵対していた私は、戦力を向上させるためにリムルを魔王と名乗るように仕向け、箔をつけるためにヴェルドラの復活をリムルに提案し、その生け贄に選ばれたのがファルムス王国だった。そして焚きつけ侵攻してファルムス軍の血を流させヴェルドラを復活させた。

そして魔王と名乗れるようになった見返りとして、クレイマン打倒に協力するよう頼んだそうだ。更にカリオンも利用してクレイマンの領土に攻める準備をしていた。それがクレイマンの主張だった。

滑稽すぎて、笑えてくる。

だから私は、クレイマンにどんな恐怖を与えるかをずっと考えていた。

 

リード:(手足を斬って、再生させるを繰り返す…いや芸がない。打撃で骨格を変えるか?…いやそれは、エドマリス達にやったか…)

 

自然(シゼン):(帰ったらフラメアに耳と尻尾モフらせてもらおう…)

 

奉天(ホウテン):(リード様、話聞いているのか…シゼン様はまるで何かに怯えきって現実逃避しているように見えるが…)

 

クレイマン:「─以上で私の話は終わりで「大層な演説だったなクレイマン」…何ぃ?」

 

クレイマンの話を終え、本題を言おうとした直前、リードがそれを遮った。

 

リード:「証拠がなく、自分だけの妄想で他の魔王達に協力を仰ぐ、小心者すぎて本当に魔王なのか疑いたくなるよ」

 

クレイマン:「ハッ、そんな言い訳誰が信じるというのだ!」

 

リード:「なら、ミュウランをここに証人として呼んでやろうか?悪魔族(デーモン)であるギィなら、正常な魂か分かるだろうな」

 

クレイマン:「フフッ、そこまで卑劣な事をするか。ミュウランの死体に細工し、悪霊でも取り憑かせたか?」

 

リード:「あいにく、心臓を人質にする奴と違って()にそんな趣味はない」

 

リムル:(…うん?)

 

シズ:(リード君……今自分の事を『私』って)

 

リードは、クレイマンの主張を悉く潰していく中、一人称が変わっていることにリムル達も気づいた。

 

リード:「それと、今私の恋人(クイーン)が素晴らしい物を届けてくれた」

 

私は、シュナの転移魔法で届いた水晶球を円卓の中心に起き、映像を拡大して映し出す。

それは、中庸道化連のフットマンとティアの連絡の映像だった。

この映像を見るに、どうやらベニマル達の圧勝で、カリュブディスを復活させた証拠だ。そしてリムルと姉さんを戦わせた奴は他にいて、クレイマンはソイツに従っているって事か………見つけたら確実に殺すか、魂も残さずに…

 

クレイマン:「ば、馬鹿な!?」

 

リムル:「その『馬鹿な』は、この水晶が証拠だという意味か?」

 

クレイマン:「!?…こ、こんなものは出鱈目だ!皆さん惑わされないでください!このリードは油断ならない男!それにそこのスライムは暴風竜の威をもって魔王に…」

 

次の瞬間、リムルが椅子を蹴り飛ばしクレイマンの頭部をかすめた。

 

リムル:「油断ならないって、喋りながら俺の精神を支配しようとしてる奴の台詞か?魔王達の宴(ワルプルギス)では、喋りながら精神支配を仕掛けるのはアリなのか?」

 

ギィ:「否。この場では全員に公平なように自分の言葉でのみ、相手に訴えることを是とする」

 

クレイマン:「しかしギィよ、コイツらは魔王を侮辱「クレイマン、お前は少し黙れ」ッ!!」

 

リード:「ギィ、私から提案があるのだがいいか?」

 

ギィ:「なんだ?」

 

リード:「ちょうどここに見届け人が揃ってる。ここはこの世の唯一絶対の掟である『弱肉強食』に従って、力で決めないか?」

 

ギィ:「いいだろう……と言う前に、そこのリムルとやらに聞きたい」

 

リムル:「なんだ?」

 

ギィ:「お前は魔王を名乗る気なのか?」

 

ギィは半端な答えを許さぬという目でリムルを見ると、リムルは表情を崩さす答えた。

 

リムル:「ああ。俺たちはすでにジュラの大森林の盟主を引き受けているし、人からみれば魔王だ。それに相棒だけに全部を背負わせる気はない」

 

リムルの言葉に私は申し訳なさと自責の念に駆られた。リムルがこんなことを言っているのに、私はリムルに秘密を隠している。きっと知ればファルムスの時の優しい説教じゃ済まないな…

 

ギィ:「いいだろう、リードの提案を受け入れる」

 

ギィが指を鳴らすと、中央の机が消失した。おそらく別の空間にとばしたか、単純に消したか。まあいまはどうでもいいか

 

クレイマン:「クックック、やれやれです。策を弄して自分の手を汚すのを嫌ったばかりに、余計に面倒な事になってしまった。本当に失敗でした」

 

さて、この手のタイプが次に出す手は…

 

クレイマン:「出番ですよ、ミリム。まずはリードをお願いします」

 

クレイマンがそう告げると、ミリムが席を立ち、私に襲い掛かるが、

 

リード:(相変わらず早い……が、)

 

ミリムの攻撃で、二人が爆炎に包まれた。

 

リムル:「リード!」

 

リムルが、リードの安否を確認するために呼びかける。

 

クレイマン:「生きてるわけないだろう、次は「勝手に殺すな」…なに!?」

 

クレイマンが青ざめて、爆炎の方を見る。

そして爆炎が晴れると、クレイマンは勿論、レオンやフレイも己の目を疑った。

その光景は、ミリムの拳をリードが外側に流して組み合っているという若い魔王からにすれば、異質な光景であった。

 

リード:(進化したことと前世の感覚が戻ったおかげで、私本来の戦闘が出来る)

 

自然:(聖司(セイジ)が時魔家当主に選らばれた理由、その一つが初代当主のみが使えた技を使えることだった)

 

自然は、リードの本来の戦いは見て顔がにやけていた。

 

自然:(ミリム、力業(ちからわざ)で俺達の義弟(おとうと)に勝てると思ってると痛い目をみるぜ)

 

ミリムは反対の拳で攻撃するが、リードも反対の手で外側に流した。

リード:(気操(きそう)武術(ぶじゅつ)(よろい)…)

 

そして、ミリムの両腕を掴むと遠心力と先ほどのミリムの攻撃のエネルギーを足腰に集中させ、ミリムを中心に投げ飛ばした。

 

朱雀鎧翼(すざくがいよく)!!

 

自然:(なんせ、聖司は俺達兄弟の中で最も柔軟で、最も潜在能力を秘めているんだからな!)

 

リード:「ふー、予想通りの動きだな」

 

クレイマン:「な、なに?」

 

リード:(ミリムの攻撃力は下手したら自然義兄(にい)さん以上だが、やっぱり速度は感覚的に煉武(レンム)義兄さんの方が上!これなら…)

 

クレイマン:「ふ、ふん!まぐれに決まっている!貴様らは絶望して死ぬのだ」

 

リムル:「死ぬのはお前さ、クレイマン」

 

リード:「本当は、私かリムルが相手をしてやりたかったが、それはあの人に譲るとするよ」

 

私がそう言うとクレイマンの背後から巨大な影が覆い降り向いたその瞬間、自然義兄さんが左のみの連打(ラッシュ)で仕掛けた。

一発の威力がシオンの一撃と同等で、自然義兄さんはそれをジャブ感覚で打つ、そしてクレイマンの顔が凄まじく歪んでいき、中心に吹き飛んだ。

 

自然:「やっとお前を公認でボコれるわ!仲間(ミュウラン)の分までやるから覚悟しな!!」

 

クレイマン:「きさ、キサマ、貴様ーーーー!!」

 

クレイマンが怒りの叫びをあげつつ、立ち上がると自然義兄さんの受けた傷がみるみる治っていく。

流石は腐っても魔王だな。

 

クレイマン:「許さんぞ、たかが人間風情がこの私に傷をつけるなど!望み通り、皆殺しにしてやる」

 

クレイマンが三流のセリフをはくと、足元にいた九頭獣(ナインヘッド)が巨大化した。

そして、影から黒いローブが現れた。

クレイマン本人とその従者二人、そしてミリム。対してこちらは私とリムル、自然義兄さんとホウテン、シズさんそしてランガと数はこちらに分があるな。

中心に全員揃うと、ギィが結界を張り、空間が大きく広がっていく。

『聖魔眼』で調べてみたら、内側からの破壊はほぼ不可能だな。

 

リード:「(リムル)」

 

リムル:「(なんだ?)」

 

リード:「(ナインヘッドを助けたいからミリムの相手任せても良いか?それとランガをかしてくれ)」

 

リムル:「(…分かった、けどなるべく早めに頼む!ミリムの相手なんてそう長くは保たないぞ!)」

 

リード:「(………ゲイツリバイブウォッチ持ってないのか?)」

 

リムル:「(えっ………あ…)」

 

リード:「(リムルって賢いのか馬鹿なのか分からないな)」

 

リムル:「(煉武(アイツ)と同じ事を言うな!)」

 

何で新しく獲得した力忘れるのかな…

まあ、そこがリムルらしいことなんだが、

 

リード:「(それじゃあ頼むぞ)」

 

リムル:「(ああ)」

 

俺はナインヘッドへ、リムルはミリムの相手をする。

シズさんはクレイマンの影から出てきたローブのヤツを自然義兄さんはクレイマンと戦うようだ。

 

リード:「ランガ、ホウテンこっちの手助けを頼む!」

 

ランガ:「お任せを!」

 

私の指示で、ランガとホウテンが来ると、ナインヘッドは三本の尻尾の内二本が猿と兎が現れた。

ギドラの情報通りだな。

 

リード:「ランガは兎を、ホウテンは猿を頼む。私はナインヘッドを助ける」

 

ランガ:「ハッ!」

 

ホウテンは、ブレイバックルを腰に出現させ、変身の構えをとる。

 

ホウテン:「変身!っ!!」

Turn up

 

フレイ:「!!」

 

ホウテンが慌てて仮面の口の部分を押さえ、仮面ライダーブレイドに変身し、フレイの方を一瞬見てすぐに猿の相手を始めた。

そういえば、魔王達の宴(ワルプルギス)が始まってからホウテン一言も口で喋っていなかったな。

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

リードにミリムの相手を任された俺は、ゲイツウォッチと砂時計のウォッチゲイツリバイブライドウォッチを出した。

 

リムル:「悪いがリードの用事が終わるまで、俺が代わりに相手をしてやるよ」

ゲイツ!

ゲイツリバイブ疾風!

 

二つのウォッチをドライバーに嵌めるといつもの演出より豪華になっていた。

 

リムル:「変身!」

スピードタイム!リバイリバイリバイ!リバイリバイリバイ!リバイブ疾風!疾風!

 

青い翼のような装備が纏われる。完全にスピード重視の装備だが、これならいける!

 

『祝え!巨悪を駆逐し新たな未来へ我らを導くイル・サレバトーレ。その名も仮面ライダーゲイツリバイブ、真の救世主がこの地に降り立った瞬間である!』

 

リムル:「え!」

 

この場にいないはずのウォズの声が聞こえてきて、声が聞こえた方向を見るとシズさんの許可をえたのであろうイフリートが水晶を持って後ろに控えていた。

 

リムル:「イフリート!何するんだよいきなり!」

 

イフリート:「あ、えっと~ウォズが出発前にリムル様とリード様が新しい姿に変身したらこの水晶の音声を流してくれと頼まれていまして…」

 

ウォズの野郎ー!これじゃあ俺が目立ちたがり屋みたいじゃないか…

 

リード:「(リムル甘いぞ、俺はその祝福を二十回以上経験してるんだ)」

 

リムル:「(リード…お前すごいよ)」

 

マジで、お前のこと尊敬できる。

十五歳で時魔家当主になり俺でも一日でねを上げるような大変な仕事をこなして、その上高校生としての勉強の二年間を過ごし、転生しては盟主の仕事をこなし、みんなの相談に乗って解決策を考え、ハクロウやコウホウの稽古を受ける…アレ?もしかしてもしかしなくてもアイツちゃんと休めてないな。

………よし!当分はアイツの仕事量は半分以下にするか、アイツの性格上他人に完全に任せきりにするのに抵抗があるみたいだし、減らした分、シュナとの時間を持てるよう調整するか。

そう思っているとミリムの一撃が飛んできた。

しかし…

 

リムル:(…これが煉武(アイツ)がいつも見ていた世界か?)

 

『思考加速』で時間を引き延ばすと、全ての景色がとんでもなく遅くなっていく。そこにゲイツリバイブ疾風の能力なら普通に動くことができる。

だから、あのミリムの攻撃を簡単に避けることが出来た。

そんな、ミリムは俺の今の動きに驚いたのか、連続で攻撃を放つ。

しかし、あまりにも遅すぎるため、少々退屈と感じてしまう。

煉武はこんな世界を三十年以上経験していったんだな。

さて、智慧之王(ラファエル)先生がミリムが操られている原因が『解析鑑定』でわかるまで、いや、リードがナインヘッドを救出するまで相手をするか。




遂に、クレイマンとの戦いが始まった。
果たしてリムル様はミリム様を抑え、リードが来るまでの時間稼ぎが出来るのでしょうか。

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