しかし、まだ完全に解決してはいなかった。
リード達がラージャの問題を解決した10日後、ラージャ小亜国を訪れた商人ラキュアはラージャの現状に驚いていた。
ラキュア:「ジュラの森の開墾!?」
ラージャに残った
ラキュア:「湖が浄化されている!?」
更に魚が住める程浄化された湖に動揺を隠せていなかった。
ラキュア:「どういうことだ…どういうことだ…」
最後に、明るく元気になっているラージャ小亜国女王トワの姿を見ると、
ラキュア:「女王が元気になってる!?」
モブジ:「おやラキュア殿」
ラキュア:「!これはこれはモブジ様…」
宰相のモブジに声をかけられ、そこからわかった事は、魔王達によってラージャの問題が解決した後であり、チクアンが医者に成り済ましていた
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ラージャからの帰国後、俺は家に造った地下室であるものを作っていた。
それは全身に
この前、材料が全て揃ったので一週間以上前から『
シュナが、おにぎりとお茶を持って地下室にやってきた。
リード:「そうか、ありがとうシュナ」
作業を中断して、おにぎりを一口。
塩で米がさらに美味しくなり、食欲が増してゆく。
朱菜:「どれくらいで完成ですか?」
リード:「設計通りなら、あと一週間で完成するな」
朱菜:「そうですか」
シュナは作業机に置かれてある
リード:「あの時、教えた時は止めると思ったよ」
朱菜:「リードさんのことですから、反対してもやりますよね。無茶をしてでも」
リード:「俺言うほど無茶してる?」
朱菜:「……………」
リード:「……ごめんなさい」
シュナの笑顔に全く勝てる気がせず謝る。まあ、言われてみれば結構無茶してるな…
グレイド:「(リード様、ファルムス攻略の経過報告があるのですが、よろしいですか?)」
リード:「(グレイド?わかったシュナと一緒で大丈夫か?)」
グレイド:「(構いません。むしろお願いします)」
グレイドからの報告を聞くために、おにぎりを食べ終え、シュナと一緒にリビングに向かった。
そして、リビングには跪いているグレイドがいた。
リード:「お前、『思念伝達』はどうした?」
グレイド:「このグレイド、お二人の姿をこの目で直に見ないと安心できないので」
リード:「?そうか…」
グレイド:「それで報告なのですが…」
縁護
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リード:「トワさんが倒れた!?」
縁護:「ああ、突然湖が瘴気を発する程汚染されて、生夢の制止を振り切ってティアラを使ったようだ…」
朱菜:「原因だった古い魔方陣はリードさんが破壊し、エンゴお
リード:「ああ、間違いない」
縁護:「生夢が別の薬を調合してトワさんのからだは保ったが、かなり衰弱してるようだ。それともう一つ、ラージャの隣国が進軍しているようなんだ」
浄化した湖が瘴気を発する程毒され、トワさんが倒れたと同時に隣国が動き始める………偶然にしては出来すぎてる。
グレイド:「リード様、シュナ様。古い魔方陣とは?」
朱菜:「ラージャ小亜国の湖の底にかなり古い魔方陣があり、それが湖を汚染していたようなのです」
グレイド:(ラージャ小亜国は確かアイツが……可能性はあるな)
リード:「とりあえず、縁護義兄さんは
縁護:「わかった」
リード:「ゲリオン!いるか?」
ゲリオン:「ここに」
リード:「
ゲリオン:「お任せを」
ゲリオン達はすぐに隣国に転移してむかった。
リード:「シュナ、リムル達のところに行くぞ」
朱菜:「はい」
全く、次から次へと厄介事がくるな。
まぁ、人手は十分あるから問題ないが…
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縁護と
釈迦人:「縁護
縁護:「釈迦人何かあったのか?」
釈迦人:「実は………」
縁護は釈迦人の僅かな呼吸等の変化から何かあったことを察し、事情を聞くと縁護と自然の顔色が悪くなっていく。
自然:「………ヒイロのヤツ死ぬかもな…」
縁護:「事情話せばなんとか軽くなるだろう」
生夢:「あっ!縁護兄さん、自然来てたの?」
かなり苛立っている生夢がラージャの地図を持って三人に合流すると、その場で地図を広げた。
生夢:「隣国のやつらは、四つに軍を分け四方から攻めてくるらしい」
自然:「成る程、こっちも別れて各々で戦うってことか」
縁護:「それが一番楽な戦いだな」
釈迦人:「それじゃあ俺は…」
各々の配置が決まると、転移魔法で四方に散った。
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俺とリムルはラージャ小亜国側で戦うと意見が一致しており、夜までに準備を終えた。
リムルはシズさん、ベニマル、ランガ、シオン、ゲルド、ハクロウ、ガビルとその配下達、ゴブタ率いる
俺は、シュナ、ウォズ、コウホウ、ホウテン、ベルン、レミン、ノベクと決めた。
グレイドとディアブロはラージャ小亜国の湖にあった魔方陣に心当たりがあり、そちらを任せた。
リード:「全員準備はいいな?」
リムル:「それじゃあ転送する」
転移魔法で各員それぞれの配置に転移し、俺達はラージャ小亜国の城に転移した。
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生夢:「ったく…ヒイロといい、トワといい、何で医者の言うこと聞かないヤツが多いんだ?お陰で
紫苑:「う、ウォズさん、ショウム様がとても怖いのですが…」
ウォズ:「落ち着きたまえシオン君。ひとまずショウム様を怒らせることをしなければ良いんだ。わかったかい?」
西側で待機していた生夢の怒りのオーラに恐怖しウォズの後ろに隠れるシオン。
ウォズもウォズで貧乏くじを引いた気分になっていた。
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縁護:「ガビル達とゲルド、ベルンにレミン。バランスの良いチームだな」
レミン:「エンゴ様!」
縁護:「時間がない。今に会議を始めるぞ」
ベルン達:「はっ!」
南側では、待機していた縁護を中心に作戦会議が開始された。
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自然:「おお!ハクロウにノベク、それにゴブリンライダーじゃん!?」
白老:「これはこれはシゼン様」
ゴブタ:「なんだ~シゼン様がいるなら自分達いらないっすね」
自然:「冗談でも言っちゃいけないことがあるだろ。団子鼻君…」
ゴブタ:「イデデデデ!?スミマセンッス!」
ノベク:(
東側に待機していた自然は、ハクロウとノベクと雑談を始めた。
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俺とリムルはベニマル、コウホウ、シュナ、シズさんそしてランガと共に城に転移した最初に聞いた報告は最悪なものだった。なんとヒイロさんとトワさんが行方不明になったようだ。
なのでランガの嗅覚を頼って捜索を始めると、人気のない物置に移動していたようだ。
蒼影:「(リムル様よろしいですか?)」
ゲリオン:「(リード様、隣国がラージャを狙う理由を突き止めました)」
リード:「待てソウエイ、ゲリオン」
リムル:「大臣さん達がいるから聞こえるようにする」
リムルのアイコンタクトで、ゲリオン達の通達を聞こえるようにした。
蒼影:「隣の狙いですが、どうやらゲリオン達も同じ情報のようです」
ゲリオン:「ラージャ小亜国には巨大な金脈が眠っているという噂があり、隣国はそれを狙って軍を動かしたようです」
リムルが同行していたフジとキキョウを見ると二人は首を横に振り、知らないと否定する。当然か。ヒイロさんが開墾を提案した時、大臣さんとモブジさんはヴェルドラという問題を除けば開墾に賛成だったと聞いている。もし噂が本当ならヴェルドラの他に、俺とリムルが話し合いが出来る相手とはいえ、魔王の領地で勝手なことはしないのが良いとか適当な理由で反対するだろう。
つまり噂はデマの可能性が高い。
リード:「大臣さん動かせる兵を直ちに四方に向かわせてほしい」
大臣:「えっ!?しかし…」
リムル:「心配するな攻撃が始まったら
モブジ:「大臣」
大臣:「あぁ、はい!お前たち!!」
フジ・キキョウ:『ハッ!』
モブジさん達は、急いで兵を動かすために戻っていった。
リード:「ゲリオン達は北に向かってくれ、釈迦人義兄さんがいるからサポートを頼む」
ゲリオン:「ハッ!」
リムル:「ソウエイもゲリオンと共に行って釈迦人の指示で動いてくれ」
蒼影:「御意」
ランガ:「我が主達、においが」
ランガが見た先を『聖魔眼』でみると地下へと続く扉があった。
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ソウエイ達は北に到着すると、既に到着しているはずの釈迦人の姿がなかった。
蒼華:「あれ?シャカト様は?」
釈迦人:「いらっしゃいソウエイちゃん!ソーカちゃん!ゲリオンちゃん!そしてみんな!」
一切の気配を感じさせず背後から声をかけると、ソウエイ達は飛びのいた。
そして、仕掛けた犯人である釈迦人の手にあったのは、ソウエイ達のクナイとゲリオン達の変身アイテムだった。
蒼影達:『!!??』
釈迦人:「いや~ごめんね。暇だったからつい…」
釈迦人は謝罪しながらソウエイ達から
しかし、ソウエイとゲリオンは自分たちの武器や道具を簡単に盗んだ釈迦人に戦慄していた。もし釈迦人が敵ならば自分たちは声をかけられたあの時点でやられていた。
実は釈迦人はソウエイ達のその考えを狙っていた。いくら主達と親しいからとて、不満を抱く者が現れないとは限らない。そのためには相応の実力者に自分たちの実力を知ってもらう必要がある。釈迦人はそう考えて、さっきのようないたずらをしたのだ。
もっともソウエイ達はゲルドから事情は聴いていて実力は認めていたため、ソウエイ達は自分達の実力不足を指摘されたと思い、さらに実力が必要なのだと考えていた。
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地下に到着すると、ヒイロさんだと思われるヤツが暴れまわりベニマルとコウホウがその相手をし、元凶だと思われる男は俺達を見ると地団駄を踏み逃げ出した。
シズさんとシュナにトワさんの事を任せ、俺とリムルは、ジオウとゲイツに変身し、ランガに乗って追いかけた。
元凶の男の名前はラキュア、商人と語っているがトロッコで逃走する手際の良さといい、手にある魔法弾は並みの人間が出せるものとは思えないな。
それより…
リード:「リムル!伏せろ!」
俺の指示でリムルが頭を下げると同時に、ジュウモードにしたジカンギレードに魔力弾を撃ち落とす。
リムル:「お見事!」
リード:「こんなの朝飯前だ!」
もう一発発砲し、ラキュアの頭上の帽子を撃ち落とすと洞窟の僅かな光で頭部が反射していた。
ラキュア:「このクソスライムとクゾ魔人がーー!?」
ラキュアは憎しみを込めた叫びをあげるが、俺には負け犬の遠吠えに聞こえてくる。
縁護:「(三上さん、聖司)」
リード:「(縁護義兄さんどうしたの?)」
縁護:「(隣国の軍がもうすぐラージャの国境に差し掛かる)」
リムル:「(分かった、生夢、釈迦人、自然聞こえるか?)」
生夢:「(はい)」
釈迦人:「(聞こえてますよ)」
自然:「(異常なし、どうぞ)」
リムル:「(皆の指揮権はお前達に託す。分かってると思うが…)」
縁護:「(みなまで言わなくて良いですよ)」
生夢:「(安心してください三上さん)」
釈迦人:「(戦意喪失させるなら俺達には余裕ですって!)」
自然:「(相手の被害は最低限まで抑えますよ)」
リムル:「(…分かった、頼んだぞ!)」
時魔兄弟:『(了解!!)』
まあ、義兄さん達なら大丈夫か。
これで俺達はラキュアってヤツに集中出来る。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
南側に進軍している部隊に一筋の斬撃が進軍の足を止めた。
そして軍の前に縁護とレミン達が立ち塞がった。
隣国の将:「な、何者だ!?」
縁護:「魔王リード=テンペストの義兄にして魔王リムル=テンペストの弟分、『先見』の勇者にして『仮面ライダーオーズ』
縁護の名乗りによって隣国から、戸惑いの空気が漂いだした。
そして、縁護の指示でレミン達は既に戦闘準備を終えていた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
西から進軍していた部隊は、霧に包まれると、率いていた将以外皆眠っていた。
隣国の将:「なっ!?なんだこれは!?」
生夢:「成る程、どうやらこの一件
隣国の将:「!?」
霧を発生させていたのは、生夢が独自に編み出した魔法であり、ある条件を満たす者は眠ってしまうという効果があった。
その効果とは『特定の種族以外の者』である。
今回は人間限定に条件を絞っており、率いていた将が人間ではないという事である。また、生夢と釈迦人は
生夢:「魔王リード=テンペストの義兄にして魔王リムル=テンペストの弟分、『医術』の勇者にして『仮面ライダーエグゼイド』
生夢は懐から大量のメスを取り出した。
ウォズとシオンは眠った兵達を安全な場所に避難させた。
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ゲリオン達
釈迦人:「ソウエイちゃん~、この拠点の見取り図送って」
蒼影:「はっ」
ソウエイから『思念伝達』で見取り図を見ると、ゲリオン達に持たせていた武器の中から、
釈迦人:「ソウエイちゃん達は拠点内の敵兵を気絶させて、ゲリオンちゃん達は、この拠点から出てくるヤツを殺さず、捕まえておいて」
ソウエイ達:『はっ!』
ゲリオン達:『御意!』
釈迦人:「それじゃあ、行きますか!」
釈迦人が拠点に入るのを確認するとソウエイ達も行動に移った。
しかしソウエイは内心、釈迦人の武器の器用さに驚いていた。
ゲリオン達に預けていた武器は、クロベエが処分すると決めたほどクセの強い武器を釈迦人は完全に使いこなしていたからだ。
ソウエイ:(才能といい、能力といい、進化しているにここまで力の差を感じるとは)
ソウエイは、そう思いながら自身の役目を果たしに行った。
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東側では、既に交戦が始まっていたが、もはや一方的な戦いであった。
自然:「ほらほら、どうした!?」
隣国の将:「ゴハッ…」
自然の猛攻に圧倒される隣国の将、加勢しようとした隣国の兵はハクロウやノベク、ゴブタ達が妨害する。
これだけで隣国の軍の士気は下がっていく。
ノベク:(全く、あの強さ…クレイマンも喧嘩を売る相手を間違えたな)
ノベクは自然の強さをみて、かつての同僚を憐れんだ。
こうしてラージャ小亜国での各々の戦いが始まった。
我が魔王達は、果たしてラージャ小亜国を救うことが出来るのだろうか?
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
グレイドはディアブロを先に向かわせ、精神世界の自身の居城の厨房で何かを作っていた。
グレイド:「さて、気に入ってくれるといいが」
グレイドはオーブンの中の料理が焼き上がるのを待っていた。