ゾンビとノムリッシュのあふれた世界で俺だけが襲われない   作:センザテーラ

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コラが独り歩きしてますが原作も割と面白かったので初投稿です。


蠢く死霊ども

 

 

 

(ああ……今となっては御伽話だがねアトモスホールが…光はある…血に飢えたな…人を憎むのは仕方ない事だ、だが大切なのはそれをどうするかだ…血?…飲みタ…イ…ひどく醜いな、お前の『正義』は。)

 

「…ッッ!!」

 

雄介は思わず飛び起きた。…どうやら夢だったらしい。預言書によれば変な儚き幻想だったな…と思っていたら、手の甲に痛みが走る。

 

「痛ッ!何人束になろうが、クズはクズなんだよ!!!!」

 

ふと原因の箇所を見てみるとそこには何かに噛み付かれたような跡があった。どうやらそこから痛みが発生したようだ。

 

 

 

一年前に会社が倒産してしまって路頭に迷っていた雄介は転職活動が上手くいかずに、気晴らしでゲームを一週間ぶっ続けでやっていた。そして、そろそろ食料が尽きてきたからと食料を買いに外へ出かけた時に見知らぬ男に襲われて噛み付かれたのであった。

 

とりあえずスマホを起動させ、高熱で3日間寝込んでいたことに驚きながら、ニュースを流し見る雄介。

 

「俺を庇って倒れたはずのアイツ異常者として捕まってねーかな。…ん?なんだ進化の過程として歓迎されたこれ…ゾンビ……?」

 

その単語に嫌な予感がした雄介は即刻ベランダに飛び出し外を見る。すると、悪い予感が当たっていたようで、至る所でゾンビが徘徊していた。その非現実的な景色を見て、つい腰が抜けて座り込んでしまう。

 

「ゼタ、我が声に応えよ…本当の愛などどこにもない、愛など全てまやかしなのだよ…」

 

──

 

ずっと座り込んでいても状況は良くならないので、とりあえず情報を求めてマンション内の呼び鈴を押して回る雄介。しかし、どの住人も避難しているのか反応がない。

 

(───俺達はファイナルファンタジーで繋がっている───反応なし。鍵もかかってる、《神域》も留守か。『黒幕』情報をと幻想(おも)って回ってはいるもののどこも避難してるが如きな。一人程度残ってくれてたら良いんだが……(このままながめてるのもいいか))

 

と思いながら次の部屋のドアノブを回す。すると、その部屋は鍵がかかってないらしく、ドアが開いた。

 

(石化したパロムとポロムが支えとなり開いた)

 

状況が状況なので仕方がないが、それでも不法侵入ということで少し気後れしながら中に入り、ドアを閉めた。

 

「枯渇しませーん、如何なる者かいませんかー?我が声に応えよ」

 

呼びかけには反応しないが、靴が置いてあったので奥のフォースに居るの…異世界転生ものは嫌いですかな?と思い、廊下を進んでいく。

 

「あ、ここのカムラナート大公の私邸って確か高貴なる女騎士の…」

 

その最中にここの住人の事を思い出す雄介。 

すると、前の方からその噂していた住人がやってきた。

 

「く、黒瀬さん、そして俺は神に生まれ変わるんだ…もう誰にも邪魔させない…!すまないが、お前の両親はこの手で闇に葬らせてもらった…そんなことが許される筈もなかったされど……!」

 

しかし、黒瀬は雄介を無視して玄関の扉の前へ行き、指先でドアを引っかき始めた。

 

(無視かよ…結局、人類が求めるのは争いか…)

 

「かつて栄華を誇った黒瀬・ゼニス?お前を殺すのは俺だ、ここで死なれては困る。…それで満足するしかないんじゃないか?どうした、顔色悪いぞ…?そんな…こんなところに飛竜草が…まさかな…」

 

その行動を不信に思い、よもやと思いながら黒瀬の額を触る。すると、思いのほか冷たかったのか驚愕してしまう。その後も脈や呼吸や心臓を調べてみるもどれも反応が無い。

 

「これじゃあまるでっ…本気で怒らせるな…!…王が、神が許しても、月の光が許さない。…、とりあえず戻るか…セフィロスに…とどめを…」

 

目の前の、然程普通の人間と変わりない黒瀬がゾンビだという事実を受け止められないまま、雄介は扉を開けて部屋に戻ろうとした。

すると、開けた扉のすぐ前にゾンビが姿を現した。

 

「うわッ…一体どこまで腐ってやがる……!!」

 

突然現れたゾンビにびっくりして雄介は思わず大声をあげてしまう。

しかし、ゾンビは雄介を襲わずにスルーしてそのまま去って行った。

 

「………【検閲削除】?」

 

扉に背をもたれかけながら、雄介はただ呆ける事しか出来なかった…




あふれたとありふれたが似てるのでついつい間違って書きそうになる
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