Fate/Apocrypha -IF- ~黒衣の死神~   作:あるふぃ@ship10

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#1「vs赤のセイバー」

「そろそろ移動しましょうか」

 

私のマスターである六導玲霞がこちらへ話しかける。

 

「....いや、また魔術師が来たようだ。」

 

「あら、そうなの?それじゃあ、ここでの最後の魔力供給にする?」

 

「そうだな...だが今回、玲霞は見に来ない方が良さそうだ。傍にサーヴァントが付いている。」

 

「分かったわ。それじゃあ、直ぐにここを経てるよう準備しておくわね。」

 

「あぁ、そうしてくれ。」

 

そう言い、私は部屋の窓を開け飛び出し、身に纏う服を変えながら、闇夜に紛れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...ん?」

 

赤のセイバーが異変に気付くと同時に、彼らの周囲に霧が立ち込める。

 

「おい、なんか妙じゃねぇか?」

 

武器を取り出しながら、セイバーは魔術師に問いかける。

 

「この霧は......っ!?」

 

魔術師は手で口を抑えながら膝をつき、大きく咳き込む。

 

「マスター!?」

 

咳き込む魔術師に対し、セイバーが心配する。

 

「毒だ!!吸うなセイバー!」

 

セイバーに状況を話しながら、マスターは着込んでいたジャケットを脱ぎ、霧を吸わないように口を抑える。

 

「こんなのが効くかよ!!それより...」

 

セイバーはマスターに肩を貸し、立ち上がらせる。

 

「あぁ...ともかくこの霧から逃げるぞ!」

 

「引っ張るぞ!ついてこい!」

 

なおもせき込むマスターを抱え、セイバーは急ぎ、霧が漂う場所を抜け出す。

 

 

 

 

 

「よし、抜けた...」

 

しばらく霧の中を進み、2人はようやく霧の漂う場所を抜ける。

セイバーのマスターは口を抑えていたジャケットを外し、大きく深呼吸をする。

 

「はぁぁ.....おい、これから―――」

 

「っ!?」

 

セイバーは咄嗟に足払いをし、マスターを転ばせ、マスターの背後に突如現れた人影に対し武器を振るう。

驚くアサシンに対し、セイバーは剣を振り上げる。

アサシンはその剣を得物でなんとか弾き、後方へ飛ぶ。

 

「生憎と、こいつは俺のマスターでね。」

 

「確実に首を跳ねたはずなんだがな...邪魔をしてくれるとは、ひどいことをする。」

 

「なぁにがひどいだ!魂喰いをやってるてめぇなんぞに言われたかねぇなぁ!」

 

「はぁ.....」

 

アサシンはため息をつきながら、手で頭をかく。

 

「私だってやりたくてやってるわけではないんだが...な!!」

 

最後の言葉を放つと同時に、アサシンはセイバーに向けて暗器を投げ飛ばす。

セイバーは手に持った剣で暗器をはじく。

直後、アサシンは後ろに飛び、そのまま霧の中へと消えた。

 

「ここで待ってろ!マスター!」

 

霧の中へ消えたアサシンを追うため、セイバーも霧の中へ踏み込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧で視界が悪い中、死角から放たれる暗器をセイバーは軽く剣でいなす。

 

「なかなかやるじゃないか。」

 

「はっ!!...舐めんなよ、アサシン風情が!!」

 

そう言うと、セイバーは兜を着脱し、剣に赤い稲妻を纏わせる。

 

「赤雷よ!!!」

 

「っ!?」

 

セイバーが剣を掲げると、その刀身を中心に赤く激しい雷が走り、周囲の霧が晴れていく。

 

「霧が.....」

 

「終わりだアサシン!今のうちに思う存分泣き叫べ!首を跳ねられりゃ、悲鳴も上げられなくなるってもんだ!」

 

掲げた剣の切っ先をアサシンへ向けながら、セイバーは言う。

 

「....ふふ.....あはははは!!!.....面白いことを言う....」

 

一際大きく笑うと、アサシンの瞳が澄んだ水色から血のような赤へと変わる。

 

「ではもう少し楽しませてくれ!!!赤のセイバー!!!!」

 

「ならば後悔しろ!!!黒のアサシン!!!!」

 

2人同時に前へ飛び出し、ぶつかり合うかと思われた瞬間。

 

「「っ!?」」

 

2人の間に矢が一本射られ、地面に刺さると同時に大きな爆発が起きる。

ドーンという大きな爆発音と共に、周囲が煙幕で覆われる。

 

「成功ですか?」

 

「いえ、残念ながら。」

 

弓を構えていた男は、その先で起きた状況を淡々と傍の女性へ伝える。

 

「セイバーは躱しきりました。やはり、最優と評されるだけのことはある。」

 

「アサシンの方は?」

 

「アサシンも仕留められませんでした。ですが、撤退を決めたようです。賢明な判断ですね。」

 

 

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