Re. 海竜のヒーローアカデミア   作:willtexture

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久しぶりの本編ですよ~
間違えて投稿してしまい、一度消しました。


第13話 最終種目 中

 さて、そろそろ二回戦が始まる時間だ。

 だいぶ休憩時間長かった気がするな…………一か月くらいかな?

 二回戦第一試合である轟VS.飯田…………

 

 互いにヒーローのエリートを多く輩出してきた名家同士の対戦だ。

 もっとも当人の轟はそんな事は全く考えてないだろうが…………

 何があったらあそこまで自分の父親の事を憎むことができるんだろうな。

 いつかクラスの皆に話してくれるといいんだがな。

 …………これに関しては俺が言えたことじゃないか…………俺の過去もいつか話さないとな。

 話すにしても、ただただ重い過去っていうのも考えようだ。

 話を聞くといっても暗い過去なんて好き好んで聞きたいものじゃないだろ。

 

「この試合の勝敗はどうなるんだろうな?

 それと緑谷、お前たちの試合が終わったあとに轟は何か言っていたか?」

 

「目を覚まさしてくれてありがとうって言ってたよ。ただ………」

 

「ただ?」

 

「炎を使うかまでは言ってなかったな………」

 

「そうか………きっと轟なら乗り越えてくれる筈だ」

 

 いや、乗り越えてくれないと困る。

 あのまま進めばいつか取り返しのつかないことが起こりそうで怖いんだ。

 だから必ず変えないといけない………そんな気がする。

 こういうのを勘とでもいうのかね?よく解らんがな。

 

『二回戦!!サクサク行こうぜ!!

 お互いヒーロー家出身のエリート対決だ!!飯田天哉VS轟焦凍!!』

 

 轟は緑谷戦の時よりも規模は少し小さい氷結を放ってくる。

 緑谷と戦った時のように砕かれることを警戒したのだろう。

 大きな氷結は自らの視界を塞いでしまい、隙を生み出すことになってしまう。

 流石というべきか前回の反省が即座に反映されている。

 それに対しての飯田はどう立ち回るのだろうか?

 

「レシプロバースト!!」

 

「速い!!」

 

「立ち幅跳び!!」

 

 あれは今まで隠していた切り札か?

 恐らくだが、飯田には緑谷の様な打消しは出来ない。

 だからこその短期決戦を選んだのだろう。

 

「決める!!!」

 

「っぐっ」

 

「すげぇ!!速すぎだろあの蹴りだいぶ重そうなの入ったぞ!!」

 

 飯田は必殺技と思わしきものをを発動して轟の頭に蹴りを入れた後ジャージを掴んで走り出す。

 だが、現状では轟には1歩及ばないというところかな。

 頭ではなく胴体を狙うなりして空中に浮かせさえすれば勝機はあったのだが……惜しいな。

 これまでの戦いを見ていても空中に氷を作ることはできなさそうだからな。

 せっかくなので、俺が戦う時の参考にしておこう。

 

「いつの間に!!!!!」

 

「範囲攻撃ばかり見せてたから…………こういう小細工は頭から抜けてたよな」

 

『飯田行動不能!!轟、炎を見せずに準決勝進出だ!!』

 

 轟が今まで見せなかった小細工を使い、飯田を下した。

 結局のところ、炎を使うのだろうか?次は爆豪だから使わなかったら荒れる気がするな。

 俺の方にまでとばっちりが回ってこないといいのだけれど………

 俺の試合ももそろそろだから飯田に声を掛けたら移動しようかな。

 スタジアムで爆豪と心操の戦いを直接見ることが出来ないのは残念だな。

 

「飯田君お疲れ様」

 

「お疲れ様~」

 

「お疲れ、飯田」

 

「すまない皆、あっさりと負けてしまったよ」

 

「かなり善戦してたと思うけどな」

 

「そうそう。あの必殺技何なの?すごく早かったけど」

 

「あんなん隠してたなんてズルいよ!!」

 

「ああ、あれは必殺技なんて呼べたものじゃないさ

 あれは無理やり負荷をかけている誤った使用方法だからね」

 

「そうなのか。だが、それでも必殺技という意味では十分に使えると思うぞ?

 必殺技だからと言って必ずしも攻撃でなければいけない訳ではないからな」

 

「ありがとう海藤くん!!」

 

 やべ、そろそろ移動しないと駄目じゃないか。

 少し急ぎ目で控室に向かうと、ちょうど試合が始まるところだった。

 

『それじゃあ二回戦第二試合…………ヒーロー科爆豪対普通科の心操!!

 普通科のエースはヒーロー科きっての暴れん坊にどんな戦いを見せるのか!?』

 

「…………おい、てめぇ。退くならさっさと今退けよ「痛ぇ」じゃすまねぇぞ」

 

『START!!!』

 

「退くなんて選択肢があるとでも?」

 

「なら、死ね!!」

 

 心操は爆豪に特攻を仕掛ける…………がこのままいくと麗日の二の舞だ。

 爆豪の反射速度を上まることがない限り愚策に等しい。

 身体能力が現状では麗日よりも劣っているし勝ち目はまず無い。

 テレビを通して見ているが、先程の麗日との戦いのときのように観客がざわつき始めてきたな。

 本当にあいつらはプロヒーローなのか?なんか幻滅するな。

 

「…………やっぱりだめか」

 

「あ?」

 

「卑怯だとは思うけれども…………俺は勝ってあいつと戦わないといけないんだ」

 

「さっきからウダウダとうるせぇんだよ!!」

 

 心操が動いたか…………洗脳を解くことができなければ爆豪の敗北が決まるな。

 こんなにあっさりと終るような奴じゃないと思っているが果たしてどうなる?

 

「…………俺の勝ちだ」

 

『どうした爆豪!!完全停止!!

 いつの間にか洗脳されていたのか!??というか何時!?』

 

『はぁ…………これだからあの試験は合理的じゃないんだ』

 

『ん?何?』

 

『二人の簡単なデータだ。個人戦になるから纏めて貰っておいた。

 心操の個性は『洗脳』発動条件は触れることではなく

 心操が洗脳の意思をもって相手に問いかけ、それに相手が応じることだ。

 相当に強力な個性だが、あの入試内容じゃそりゃあPOINT稼げねえよ』

 

「お前は…………恵まれていて羨ましいよ。

 俺みたいに汚い手を使うことなくても海藤と戦うことができるんだから

 …………振り向いて舞台から降りろ」

 

 爆豪はそのまま歩き始めて、場外ギリギリまで歩を進める。

 優勝候補であった爆豪が負けるといった番狂わせが起きそうな場面に立会い

 観客席のヒーローたちも解説の先生たちも息をのんで見守る。

 

 

 ──そして

 

 

「ふざけんなゃ!!クソが!!!」

 

「なんでッ!!!完璧にかかったはずなのに!!」

 

 線を超える直前で爆豪は自らの右腕を爆破し、自我を取り戻した。

 騎馬戦の後に洗脳してもらったが、あれを自力で破るとかどんな精神してるんだよ…………

 少なくとも精神力でのぶつかり合いとかでは勝てる気がしないな。

 いや、精神というよりもこれは自尊心やプライドの類だな。

 

「てめぇ…………本当にブチ殺すぞ!!何が恵まれていて羨ましいだ?

 ああ!?こっちが何の努力もしないでここに立っているとでも言いてぇのか!!?」

 

「ッ!!それは…………」

 

「チッ。もういい…………落ちろ」

 

 試合は呆気なく爆破で心操が落ちて終わった。

 爆豪の言葉は普通科の生徒にも刺さったみたいでなんか残念だった。

 ヒーロー科の授業は他の高校と比べてもトップクラスに厳しいものだからね…………

 まぁ、兄さんと姉さんの強化プログラムには負けるけどね!!

 

『長ったらしい言葉は不要!!海藤VS.切島!!START!!!』

 

「さて、切島。勝負といこうか」

 

「ああ!!全部受け止めてやる!!」

 

「悪いが最初から全力で突破させてもらうから、硬化緩めるんじゃねえぞ?」

 

 切島の腕にそれなりの力を込めた一撃を撃ってみるが、やはり硬いな。

 全力の攻撃をかなりの回数打ち込めば突破できるだろうが、それは避けたい。

 この後の戦いに響く恐れがあるだろうからな。

 ここに水でもあれば、猶のこと良かったんだがな。

 

「効かねーっての!!今度はこっちからいくぜ!!」

 

 その言葉を言い放った後、切島は近距離でのインファイトを仕掛けて来る。

 近接特化の個性という事もあってやはり強いな。

 特訓やUSJでの戦いで見た時よりも技の切れが良くなっている………

 やはり雷を纏って内部を攻める方が良さそうだな。

 

「確かに硬いな…………だが、硬化では雷は防ぐことができないだろう?」

 

「てっ…………!!」

 

『海藤の攻撃が効いたぁ!!?なんでだァ!?』

 

『海藤の打撃というよりも纏わせた雷だろうな。

 スタンガン程度の電撃を纏わせているだけで必殺になるからな』

 

 相澤先生が先ほど言ったように雷を纏った攻撃を食らってしまうと

 スタンガンに満たない程度の電流が相手の身体に流れるようになっている。

 何発か喰らっても倒れないとは流石の耐久力だな。

 いや、精神力か?奥歯を噛み締めて耐えているのか?

 そんなことで防げるほどに俺の雷は軟じゃないけどな。

 

「悪いが、そろそろ終わらせてもらう」

 

「ッ!!!」

 

 今までとは比べ物にならないほどの雷を纏った一撃を与え、切島をフィールドに沈ませる。

 予想よりも多く消費してしまった………次の試合までに蓄電しておかないとな。

 次の対戦相手は恐らくだが、常闇になるだろう。

 芦戸の身体能力はかなり高いものだが、ダークシャドウ相手では分が悪い。

 

 そのあとに行われた試合については常闇が終始圧倒して終わった。

 紳士的な態度で常闇のファンが増えたことくらいしか語ることがないな。

 次の試合は轟VS.爆豪。海藤VS.常闇となった。

 轟が全力を出さないと爆豪が暴れだしそうで怖いな。

 そこは今気にすることでもないか。

 流石に公衆の面前で暴れるってことはしないだろうし…………しないよな?

 

『さァ準決勝!!轟VS.爆豪!!START!!!』

 

 開幕と同時にかなり大規模の氷結が放たれる。

 緑谷の時よりは小さいが、飯田の時よりも大きいな。

 自らの視界を最低限確保しつつ、相手にダメージを与えるように考えられている。

 

『いきなりかましたぁ!!!爆豪との接戦を嫌がったか!!早速だが、勝負ありかァ!!?』

 

 この規模なら身体に負担がかかる事は無い。次を警戒したか。

 爆豪がこの程度でやられてしまうとは考えにくい。

 氷結の奥の方から大きな音がするし、対して効果はなかったのだろう。

 

「爆発で氷結を防いでモグラみたいに掘り進めたのか」

 

「んなケッタイな!!」

 

 轟の個性は確かに強いが攻め方が大雑把だな。

 床を凍らして、空中に逃げたところを追撃とか他にも攻め方があるだろうに…………

 爆豪は轟の右側を避けて掴み、ぶん投げる。

 本当に戦闘センスの塊だな…………戦うたびに強くなっている気がする。

 緑谷も似たようなものだし、どこの野菜人ですか?

 その内、髪が逆立って光りだしたりするんじゃないか?

 

『氷結で場外アウトを回避────!!!何あれ楽しそう!!』

 

『んなこと言ってる場合か』

 

 今のシチュエーションなら、炎を使えば使えれば

 がら空きの胴にいい一撃を叩き込めた筈だ…………本当に使う事は無いのだろうか?

 

「──…………俺じゃあ力不足かよ」

 

 戦うたびにセンスが光る爆豪に比べて轟は緑谷戦から調子を崩している。

 炎という決定打を使わないならば、このまま負けてしまうだろう。

 氷結だけだと身体に霜が落ちればそこまでだからな。

 

「てめェ虚仮にするのも大概にしろよ!!ブッ殺すぞ!!!

 俺が取んのは完膚なきまでの一位なんだよ!!!

 舐めプのクソカスに勝っても取れないんだよ!!!

 デクよりも上に行かねえと意味ねえんだよ!!!

 勝つつもりもねえなら俺の前に立つな!!!何でここに立っとんだクソが!!!」

 

 その言葉を聞いた轟が左の炎を灯す。

 爆豪の本心からの叫び声を聞いて何かしら思うところがあったのだろう。

 轟が炎を構えたのを見て爆豪は飛び出す。

 

「榴弾砲着弾!!!」

 

『麗日戦で見せた特大火力に勢いと回転を加えまさに人間榴弾!!!

 轟は緑谷戦での超爆風を撃たなかったようだが、果たして…………』

 

 爆破によって起きた煙が晴れるとそこには場外アウトとなった轟の姿があった。

 結局のところ炎を使うことが無かったな。

 もしも、轟が炎を使うことがあったのならばまた違う結末があったのだろう。

 その後、激怒した爆豪が気絶した轟に詰め寄ったが、ミッドナイト先生が眠らした。

 

「轟くん場外!!爆豪くんの勝ち!!」

 

『激闘を制し、決勝へと駒を進めたのは一年A組爆豪勝己だぁ!!!』

 

 そろそろ移動しておくか。常闇との準決勝戦だからな。

 ダークシャドウに対する対策は既に立てているからそれが効けば良いな。

 効かなかったらスピードでゴリ押しするかな。

 常闇は間合いの内では強いが、それは中に潜り込めれば隙があるという事だ。

 相手の弱点が分かっているのならばそこを衝かない手はない。

 

『準決勝戦第二試合海藤VS.常闇!!START!!!』

 

「一気に行かせてもらう!!」

 

「出来るといいな!!」

 

「いけ!!ダークシャドウ!!!」

 

 常闇の言葉と共にダークシャドウがこちらに突っ込んでくる。

 個性としてとてもレアケースなダークシャドウだが、如何せん経験が足りない。

 何の小細工もされていない、ただの突進では残念ながら当たらない。

 ダークシャドウが常闇の傍を離れるという事は常闇が無防備になるという事を意味する。

 常の身体能力は決して低いという訳ではないが、別に高いわけでもない。

 そんな常闇が武器等も持っていない状態では脅威足りえない。

 こちらの攻撃を防ぐために両手をクロスさせガードの姿勢を取るがガードが甘い。

 

「胴ががら空きだぞ?」

 

 頭を護っているためにがら空きとなってしまっている胴に蹴りを叩き込む。

 そして、突進から戻ってきたダークシャドウの不意打ちを避ける。

 この一撃で決め切った方がよかったか?

 一応、場外ギリギリまで追い込んだんだけれども

 

「くっ!?やはり正面戦闘ではあちらの方が数段上か…………」

 

 常闇に追撃として雷撃を放つが、ダークシャドウに防がれる。

 その隙に常闇が攻撃を仕掛けてくるのでバックステップで回避する。

 わかっていたことではあるが、やっぱり二体一での戦いを強いられるという事は厄介だな。

 後悔役に立たずというが本当にそうだな。

 

「やっぱりダークシャドウが厄介だな」

 

「悪いが、ここで終わるつもりはない!!行くぞ、ダークシャドウ!!」

 

「アイヨ!!」

 

 自動で攻撃をしてくれるというのは味方なら心強いんだろうがな。

 雷を鎖のようにして放つが、これも叩き落された。

 光が弱点だと思ったがそうではないのか?

 少しだけ縮んだような気はするからこのまま攻め立てるか

 

『海藤VS.常闇!!海藤の怒涛の連続攻撃が止まらない!!

 いままで無敵に近い個性で勝ち上がってきたがここでは防戦一方!!

 最初を除いて攻撃すらできていないぞ!!』

 

「ダークシャドウにも体力があるんだろ?段々とスピードも遅くなってきているぞ?」

 

「くっ!!掴め!!ダークシャドウ!!」

 

「指示で行動がまる解りなんだよ!!」

 

 ダークシャドウの掴みをすり抜けるように躱して常闇の背後を取る。

 そして、最大出力の雷撃を放つ。

 ダークシャドウは見たことがないほどに小さくなり、常闇の身体は地に伏せる。

 

『常闇戦闘不能!!海藤の勝ち!!決勝に進出したのは海藤悠雷だぁ!!!

 決勝は30分間の休憩を挟んだのちに行われるぜ!!』

 

 無事に決勝に進出することができたな。

 最後の相手は爆豪…………油断ができない相手だ。

 最初から全力でいこう。




一月中に体育祭は終わらせるつもりです。

IFルートはその後かな?
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