Re. 海竜のヒーローアカデミア 作:willtexture
一夜明けて、職場体験二日目。
昨日は小学生相手にファンサービスを行ってパトロールを行った。
しかし、会話に集中しすぎるあまりヴィランの行動を見逃してしまった。
まだ、職場体験は六日間も残されている。
これから先にも役に立つ経験を積んでいきたい。
ただ、滅茶苦茶に眠たい。
何とかしてベットから出ることが出来たが、ツラい。
しっかりと水で顔を洗ってからいこう。
「…………おはようございます」
「眠そうね。昨日はあまり眠れなかったみたいね。
もしかしてだけど、枕が悪かったのかしら?新しいものを買っておきましょうか?」
「大丈夫。昨日の事で少し考え込んで寝れなかっただけだから」
俺が昨日使った枕は普段使っているものよりも数段グレードが上のものだったからな?
書いてあったブランド名は調べなくてもわかるお高いやつでした。
この前、八百万が使っていると言っていたものと同じブランドだったもの。
大富豪と同じものを買えるなんてランキング上位は金持ってんだよなぁ…………
「そうなのね。あまり考え込まないことよ。
昨日のミスは現地で経験を積むことで対処可能よ。
私が気付くことが出来たのだってここの空気を知っているからよ。
他の街なら叫び声を聞くまで気付けなかったかも知れないわ」
「…………うす」
慰められると、余計に姉さんとの差を感じてしまう。
この差は経験によって埋めるものだ。
今すぐにでも埋めることが出来るものではない。
一旦、自分の原点を思い出そう。
何を思ってヒーローを志したのか…………どんなヒーローになりたいかを
…………よし、今日も一日頑張っていこう。
「少しだけそのポジティブなところが気になるわね。気負い過ぎてはダメだからね?」
「過去に経験したことに比べれば楽ってだけです。別にポジティブなんかではありませんよ」
クラスのみんなは俺がくよくよと悩んでいる間に経験を積んでいるからね。
俺だけが立ち止まって、遅れを取るわけにはいかないしな。
今日の予定を今のうちに聞いておこう。
「今日はなにをする予定でしたっけ?」
「今日は…………いえ、ねじれに聞いてくれるかしら
あの子まだ起きていないから、ついでに起こしてくれない?
私たちは会議室で待っているから」
「わかりました」
事務所にはヒーローやサイドキックが遅くまで作業するために様々な設備が存在する。
ランキング上位にもなるとちょっとしたホテル並みの設備となる。
そのため姉さんは仕事の日は事務所に泊まっていることも多い。
ねじれちゃんもインターン中は止まることもあるようだ。
部屋のカスタマイズも可能なのでこれは実質女子の部屋に行くことと同じなのでは?
ヤバい。そう考えると少し緊張してきた。
ノックをしてねじれちゃんが寝室として利用している部屋に入る。
なんだかんだ言って女子の部屋?に入るのは初めてだ。
なんだろうか…………言葉で表すことが出来ない香りがする。
ねじれちゃん本人から嗅ぐことが出来る匂いだ。
こう言うと俺がなんか…………変態みたいだな。
別に否定はしないというかできないけれども
「ねじれちゃん起きてください。朝ですよ~まだ5時だけど」
「うん~朝ぁ?」
寝ぼけているねじれちゃんがマジで可愛い…………尊死しそう。
何故って?焦点のあっていない目でこっちのほうを見つめてきている上に
さりげなく俺の袖を掴んできて胸に寄りかかってくるんだぜ?
いったい誰に話しているのかわからないが、もう…………死んでもいいです。
「悠雷くんだぁ~」
そう言われた直後、俺は抱き付かれて、布団に引き込まれる。
そして、俺はねじれちゃんの抱き枕となった。
ねじれちゃんって見てもわかるけれど、やっぱりデカいわ。
しっかりと俺に当たっている。
こればかりは反応しちゃうね……だって男の子だもの。
あまり時間をかけていると姉さんたちに迷惑がかかってしまうので
ねじれちゃんに触れないようにして、素早くベットから抜け出す。
「起きてください。電流流しますよ?」
言っただけだからね?ホントに流したりはしないよ。
女子を虐めて喜ぶような男ではないと思っているからね。
その後は布団をひっぺ剝がしたり、身体を揺すったりする。
すると意識が覚醒しかけたようだ。
「ん~おはよう」
ねじれちゃんがベットの上に身体を起こし、大きく伸びをする。
別に見たいわけじゃないんだけれど、大きなものが伸びによって強調される。
その後は寝ぼけ眼なねじれちゃんを洗面台まで連れていく。
鏡を見るとわかるが俺の髪もだいぶ伸びてきたな。
今の長さは大体腰に届くくらいだ。
そろそろ切りに行った方が良いかな?ロングヘアで印象付けるのもありだし悩む。
顔を洗い終わったねじれちゃんと共に会議室に向かう。
「おはよう。ねじれ。ねじれのことを呼んできてくれてありがとうね。悠雷。
それじゃあ今日及び明日の予定について話していこうかしら。
先ずは一つ目。エンデヴァーさんが保須に行くとこになったために
警備の手が空いた地域にパトロールに行くことになったわ」
「エンデヴァーが保須に?」
「なんでだろうね?不思議だね?」
「ヒーロー殺しが再び保須に現れると過去の記録から予想したそうよ。
エンデヴァーさんの事務所にはたくさんのサイドキックがいるから
問題はないと思うのだけれど念のために行くことにするわ。
二つ目は明後日の女性用週刊誌に載せる写真を撮る件についてよ」
いつものところで写真撮影なのかな?
女性でありながらランキング上位かつ
美人という事で姉さんにはそういったお誘いがとても多い。
流石にアダルト系の依頼は断っているが、ファッション系のものはよく受けている。
たまにはクール系のファッションではなくて可愛い系の服も着てみたいと愚痴を言っていたな。
世間一般のイメージではクール系という印象がついているから
もうプライベート以外では着るのは難しいんじゃないのかな。
「今回の写真撮影はウワバミさんとの合同で行うわ。
向こうは職場体験生の二人の分も撮ってもらうみたいだから
あなた達も撮ってもらえるようにお願いしたわ。
なので、明日の夜は夜更かし厳禁でお願いね」
「悠雷くん楽しみだね!!」
「ですね」
確か、ウワバミさんのところには八百万と拳藤が行っていたはずだ。
写真を撮ってもらうっていっていたし、会えるといいな。
ヒーローという職業は多忙なことが多いから会えない可能性も微レ存。
「今日は普段通りにパトロールに行った後、用があるため警察に行くわよ。
スモーキーとベルベットは事務所にてチームアップ要請があった場合に対応を
ヒーロー殺しにヴィラン連合と近頃はヴィランが活発に動いているから注意するように」
「「はい!!」」
その後はみんなで朝ご飯を食べました。
朝ご飯は一日の基本となるものだからね。いっぱい食べました。
久しぶりに姉さんの手料理を食べたけれど、やはり美味しかったです。
可能ならば、毎日食べていたいほどにね。
「ねじれとラギアクルスは南方面からパトロールをお願いね。
それじゃあ、またお昼に逢いましょう」
ということで、俺はねじれちゃんと一緒にパトロールに回ることになった。
パトロールといえば、常闇は大丈夫だろうか?
兄さんの移動速度に追いつくことが出来なければ、職場体験が意味のないものになってしまう。
電話して聞いてみようか?
いや、いくらクラスメイトとは言え、そんなことまで聞くような仲ではないしな。
終わったらそれと無くどんな感じだったのか聞いてみよう。
「行くよ!!ラギアクルス!!」
「わかりました」
事務所を出て、ねじれちゃんと街を歩いていく。
今日も街は平和…………だと良かったのだけれど
残念ながらそう都合よくはいってくれないようだ。
まずは轢き逃げ事件が三回。ひったくりが7回。
拉致事件が2回に立てこもり事件が一度起こった。
なんで今日はこんなに起こっているのだろうか?
やはりヴィランが活性化している影響なのだろうか?
取り敢えず、一通りのパトロールを終えて事務所に戻る。
姉さんならば、俺が気付くことが出来なかったことに気が付いているかもしれない。
「姉さん。今日は犯罪が多くないか?」
「ね!!この街に住んでいる人じゃない犯罪者が多かったかな」
「そのようね。どうやら中規模のヴィラン組織がこの街に来ているみたい。
昨日、警察から協力を要請する連絡が入ったから今から警察に行くわよ」
朝言っていたのはこのためだったのか。
きっと今日、組織が動くであろうと予想していたのだろう。
途中のコンビニでサンドイッチを買っていく。
やはり腹持ちの良いカツサンドが個人的には一番好きだな。
そして、警察の内部にてヴィランの組織についての情報交換が行われた。
どうやら今回この街にいるヴィランの総数は20~30ほどらしい。
これは確定した情報ではないため、あくまでも目安のようだ。
主に爆弾を扱っているようだが、個性強化薬も扱っているようで
最近の事件は姿を晦ますために起こしたものみたいだ。
奴らの基地の場所は既に特定済みらしく、後は捕らえてしまうだけなのだと
いくらなんでもサクサク行き過ぎじゃないかと疑ってしまったが、
これらの情報は以前潜伏していた時に壊滅させた基地からの情報のようだ。
警察としてはここで確実に捕えたいがためにリューキュウ事務所に声を掛けたそうだ。
少しご都合主義を感じずにはいられないが、有難く経験値とさせてもらおう。
そして、移動すること50分。俺たちは街の近くにある港までやって来た。
どうやらここに奴らが潜伏しているようだ。
なんというか…………すごくベタな隠れ場所だな。
立地としては水場が近くにあるために戦いやすくていいけどな。
作戦は夜を待って、俺とねじれちゃんが内部に潜入。
姉さんは外で待機して中から逃げ出したヴィランを捕らえることが主となる。
警察の人はサポートに徹してもらうようだ。
太陽の出ているうちに突入するという案もあったが
夜になるまでに包囲網を完成させて確実にとらえる方向にシフトしたようだ。
「二人とも頑張って来てね。無理はしない様に気を付けること」
「「はい!!」」
ヴィランが潜伏している倉庫に入っていく。
どうやらここの地下に基地を作っていたようだ。
前に潜伏していたという街にもこのような基地が作られていたのではないか?
日本の警察は優秀だからきっとそういったことも調べているんだろ。
「ラギアクルス頑張ろうね!!」
「ええ。頑張りましょう。俺が前に出るのでねじれちゃんは後方支援をお願いします」
「任されました!!」
俺がねじれちゃんの前に立つ形で中に入っていく。
階段を下りて中に入っていく。
中には幾つかのトラップが設置されているが、
この程度の装置なら電気を流してショートさせるだけで簡単に無力化出来る。
恐らくだけれどもう侵入には気が付いていると思う。
最近の機械は優秀だからね。
壊されなり無力化されれば、通知が行くくらいの機能はあるだろう。
しかし、ヴィランは迎撃ではなく籠城を選択したようだ。
そうでなければ俺たちに爆弾をいくつか投げ込むくらいはするはずだ。
籠城を選択した場合は牙城を崩す訳にはいかないからね。
それとも貴重な商品だから手を付けることが出来ないのかな?まぁ、いいや。
本当に追い込まれたら個性ブースト薬くらいは使ってくるだろう。
ん?微弱な電気をレーダーのようにしてヴィランを探していたが
どうやら隣の部屋に7名ほどいるようだな。
その部屋の近くには電磁波に反応する者はいない。
俺の探知に引っかかることのない半導体でも纏っていない限り、増援はいない。
中にあると思われる高台に3人と右側の物陰に3人、そして、天井に一人だ。
まだまだ基地に部屋はあるだろうし、ヴィランもいるだろうと
思われるので他の部屋の奴に気付かれる前に仕留めたい。
自分の思考だけれど、矛盾が多いな。
このどうでも良い事と大事なことを混ぜながら考える癖はなおさないとな。
「ねじれちゃん、次の部屋にヴィランが7名います。
高台と天井にいる4人を抑えてもらっていいですか?」
「勿論、他は任せるね!!」
「警察の方は無力化されたヴィランの捕獲をお願いします」
「「「了解しました!!」」」
部分的竜化をして中に入るとすかさずヴィランが攻撃を仕掛けてくる。
こちらに向かってくる銃弾を防いで、ヴィランを観察する。
高台にいるのは銃持ちが二人と壁役のシールドのような個性持ち。
右側の物陰にいるのは電気を纏っている奴が一人。
ハイエナの様な見た目をしている奴が一人とトカゲが一人。
天井にいる奴は蜘蛛の個性と思われる。
スパイダーマッのように糸でぶら下がっているしね。
「手筈通りにお願いします!!」
「了解!!チャージ満タン。出力30ねじれる波動!!」
ねじれちゃんの放った波動が高台にいるヴィラン達を叩き落とす。
ねじれちゃんの放つ波動は俺や姉さんが竜化した状態でも
軽々と弾き飛ばすことが出来るからな。
あんな可愛くて無邪気そうな顔をしていて恐ろしい。
雄英生のなかでも最上位の実力を持っている
雄英ビッグ3と呼ばれているのもそれを裏付けている。
「喰らえ!!」
俺は物陰からナイフを持ち飛び出てきたトカゲに雷を纏わした一撃を叩き込む。
「雷閃」
必殺技というかよく使う技に名前を付けてみたが、あまり良くないかも
ネーミングセンスがあるわけでもないからこういうのは困る。
誰かにつけてもらう方が良さそうだな。
必殺技(仮)を喰らったトカゲは吹き飛んで壁に激突する。
体育祭の時と違って威力の調整も出来ている。
気絶したトカゲから目を離してハイエナと電気に注意を向ける。
電気を纏っている奴が放ってきた電気は操作して主導権を奪い、
警察の皆さんに跳びかかってきたハイエナにぶつける。
流石に異形系の個性持ちは発動系の個性持ちに比べて耐久力が高い。
これくらいでは怯ませるのがせいぜいか
ハイエナの服を掴み、地面に叩きつける。
トカゲが落としたナイフで襲い掛かってきた電気を尻尾で吹き飛ばす。
地面に叩き付けられてなお、暴れるハイエナに電気を流して失神させる。
上を見ると、ねじれちゃんが蜘蛛のヴィランを拘束したようだ。
高台にいた奴らもねじれちゃんの攻撃で気絶させられ警察のお縄についている。
少し急ぐか、吹き飛ばした電気に地を這うように接近して
手に持つナイフを噛み砕き、背負い投げで叩きつける寸前に足で意識を刈り取る。
この技やってみたかったんだよな。
警察の人は捕らえたヴィランを上に控えている人たちに渡しに行った。
その間にねじれちゃんと二人で先に進んでいく。
爆弾や個性強化薬は見つかったが、
この基地にヴィランは恐らくだけれどもういないようだ。
逃げる経路は陸にはもう残されていない。
空に関してもこの基地にはヘリポートなどは存在していない。
…………となると海の方か!!
「リューキュウ。ヴィランは船などで逃走した可能性が高いです」
「こちらで既に発見済みよ。ねじれを連れてこちらに来なさい。
場所は港から沖合に2キロほどの地点よ」
「了解」
竜化して基地の内部にある船着場から海にでる。
臭いは残っているから姉さんの上方通り、あまり離れていないようだ。
匂いといっても個人の匂いをかぎ分けるなどでなく、船に使われている燃料などの
本来ならば海に存在していないものに限って海上ならば嗅ぎ分けることが出来る。
『ねじれちゃん。しっかり掴まってください。飛ばします』
「了解!!急いでね!!」
ねじれちゃんが背中に生えている突起に捕まったことを確認して泳ぎ始める。
最近の戦闘などを経験することによって個性が成長したらしく
以前よりもかなり泳ぐスピードが速くなっている。
普段は海で泳ぐなんてことはないからわからなかった。
陸上で生活している海竜とは…………改名した方が良いのだろうか?
姉さんが言った地点よりも500メートルほど
陸に近い地点にヴィランが乗っている船は存在した。
既に周りを警察や海上保安官の船が取り囲んでいる。
姉さんも上空にて待機中だ。
どうやらこの後に俺が突入して制圧するそうだ。
ある程度は外に逃がして、姉さんとねじれちゃんに任せてもよいという事なので
仮にミスを犯してしまっても取り返しのつかないことにはならなさそうだ。
姉さんたちは突入しないのかと聞いてみたが
屋内戦闘は二人とも出来ない訳ではないが、出来れば避けたいとのこと。
都合の良いことを言って押し付けているように聞こえるかもしれないが
こちらとしては頼ってもらえて嬉しい限りだ。
船に近づいて、竜化を解除して部分的な竜化を発動させる。
なるべく物音を立てないように内部に侵入する。
中にいるのは16名かな?取り敢えず、機械類を使用不能にしておこう。
背中の背電殻に蓄電しておいた電気を使い船全体に放電攻撃を行う。
やっていることはかなりえげつないな。
まぁ、ヒーローはいかに早く戦意喪失させるからだから仕方ないね。
放電した後、操縦室と思わしき場所に行き完全に機能停止させる。
その場にいたヴィランは先ほどの放電で軽く痺れていた。
そのために割と簡単に仕留めることが出来た。
船には基地で見つかったものよりも上質で依存性の高いものがあった。
これらは出来れば壊してしまいたいが、
犯罪の証拠になるためになるべく壊さないようにしないとな。
船室を進んで行くと5,6人ほどヴィランがいたため放電でみな気絶させる。
どうやらさっきので最後のようだ。
一応、一塊に纏めて拘束しておこう。
『ラギアクルス。外に出てきたヴィランは全員捕縛したわ。
中にまだ残っているかしら?』
姉さんから無線通信だ。
外に逃げたものも既に捕まえているようだ。
出来れば一人も逃がすこともなく終わらしたかったな。
「いえ、くまなく探しましたがもういないと思います。
気絶さしたヴィランは一纏めにしてあります」
「了解。海上保安官の人たちがいまから行くからそれまで待機していなさい」
「わかりました」
こいつらが所持していた薬品や爆弾は警察によってすべて回収された。
これから密輸先やらの情報を調べていくそうだ。
これで今日は事務所に帰ることになった。
「今日はお疲れ様。ヴィランとの戦闘だったけれどどうだったかしら?」
「悠雷くん大活躍だったね!!かっこよかったよ!!」
「ありがとうございます。けれども良かったんですか?
わざわざ俺に手柄を譲る形になってしまって」
姉さんたちが気を使って俺に手柄を与えてくれたのは嬉しいが
正直なところ、姉さんたちがやった方が早く済んだのではないかという疑問が残る。
「職場体験だからっていうのもあるけれど、それが最善だと判断しただけよ。
どうしても私たちは屋内戦が苦手になっているからね。
悠雷がサイドキックに来てくれると助かるんだけど…………」
「それはまだ何も言えません」
サイドキックになるという選択は非常に魅力的だが、まだ考えたい。
公安委員会にも兄さんのように所属しないかと提案されているからな。
まだ一年生だから決めるのはまだまだ先でも問題ないだろう。
「いつでも歓迎するからね」
「ええ。ありがとうございます」
そのあとは事務所のみんなでお寿司を食べに行きました。
なんでも海上保安官のかたから美味しいお店を教えてもらったそうだ。
そのお店のネタはどれも新鮮で美味しかった。
店から出ると、ちょうど朝日が昇るところだった。
その日は交代制で仮眠をとってパトロールを行った。
流石に夜いっぱい使っての戦闘はツラかった。
ヴィランが強いという訳ではなかったが、常に気を張っている必要があったからな。
そして、夜の10時頃のこと。
眠る前に何かしらの連絡が来ていないか確認すると
拳藤から明日の写真撮影についての連絡があった。
メッセージで返してもいいんだけれど、どうせなら電話にしよう。
『もしもし』
「こんばんは拳藤。今日はCM撮影をしたんだって?」
『うん。詳しいことは企業秘密で言っちゃだめみたいなんだけど
ウワバミさんに言われて化粧品のCM撮影に八百万と一緒に参加したんだ』
「そうだったのか。職場体験の段階でテレビデビューできるなんて羨ましいな。
メディアの目の留まることが民衆に認知されることに必要不可欠だからな。
なかなか出来る経験じゃないから羨ましいな」
『そっか…………出来ればもっとヒーローっぽい活動をしてみたかったかな。
海藤はどんな感じだった?やっぱりヴィランと戦闘した?』
「ああ、戦闘したぞ。今日は警察と連携してヴィランと交戦したな。
昨日は交通事故を防いだのと小学生と戯れたくらいだな」
『ヴィランと戦闘したのか~羨ましいな。
こんなことは言いたくないけど、ホークスの誘いを受けてたらさ。
ヴィランとの戦闘も経験できたのかな?』
「兄さんに気に入られることが出来たらな。
出来なければ、ただひたすらに兄さんのことを追い掛けるだけになっていたかもな」
『なるほどね。やっぱり実力で認めてもらう必要がありそうだね。
海藤とのパイプラインで気に入られても嬉しくないし』
「お互い頑張ろうな」
『うん。また明日ね』
「おやすみ」
『おやすみ』
そういって拳藤は電話を切った。
明日は実際に会って話をすることになるわけだけれども
やはり女子との電話というものはとても良いものだな。
だって女子の声が耳元で囁くように聞こえるんだぞ?
明日が非常に楽しみだな。
電話シーンが少ないじゃんと思われるかもしれませんが
アンケートで選ばれた名誉ある電話相手と
四日目に関わらせるつもりでしたので、悪しからず。
というか職場体験って一週間なのか………ネタがない。
何日か飛ばしてしまうかもしれないですね。
必殺技の案と職場体験のリクエストなどがあれば感想で教えてください。
ホント、マジでお願いします。