Re. 海竜のヒーローアカデミア 作:willtexture
それと駄文です………戦闘シーンが苦手過ぎてツラい
昼休みの日に皆で期末テスト頑張ろう!となってから暫くが過ぎた。
自信をある程度取り戻したヤオモモのお陰様で皆は赤点回避に恐らく成功した。
このまま自信を完全に取り戻してくれればいいんだけど…………どうだろうか?
そして、演習試験当日。
A組の生徒達はコスチュームに着替えて試験会場に居た。
その場には複数の先生方がそこにいた。
というかなんでそこに姉さんの姿が見えるんですかね?
想定していた最悪を越えているのか?プルスウルトラなのか?
「諸君なら事前に情報を仕入れて何するか薄々と分かっているだろうが…………」
「入試みてぇなロボ無双だろ!!」
「花火!!カレー!!肝試しー!!」
「残念!!諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ!!」
突如として、相澤先生の捕縛武器の中から校長が現れて宣言した。
上鳴と芦戸が固まった。もちろん悠雷たちも固まった。
予想はしていたとはいえ、色々とインパクトが強すぎた。
相澤先生の首元って暖かそうだよね。
「流石だね!!試験内容の変更を予測していたとは!!
何故変更されたかと言うとね…………敵活性化の恐れのある社会情勢故に、
これからは対人戦闘・活動を見据えた、より実戦に近い教えを重視するのさ!!
という訳で諸君らにはこれから、二人一組でここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう!!」
「尚、ペアの組と対戦する教師は既に決定済み。
動きの傾向や成績、親密度……その他諸々を踏まえて独断で組ませて貰ったから発表していくぞ」
校長先生を捕縛布を使って地面に下ろすと相澤先生は次々とペアを発表していく。
なにあれ楽しそう…………頼んだらやってくれないかな?
で、試験で組むメンバーと対戦相手は以下の通り。
轟・八百万VSイレイザーヘッド
耳郎・障子VSプレゼント・マイク
海藤・峰田VSミッドナイト&リューキュウ
蛙吹・常闇VSエクトプラズム
飯田・尾白VSパワーローダー
砂糖・切島VSセメントス
葉隠・瀬呂VSスナイプ
芦戸・上鳴VS校長
麗日・青山VS13号
「最後に緑谷と爆豪がチームだ。相手は……」
「私がする!!」
「「「「「「オールマイト!!?」」」」」」
目の前に飛び降りてきたオールマイトの姿を見て皆が驚きの声を上げる。
俺も驚きたいけど、こっちも演習試験の相手がツラすぎないか?
なんでこっちのチームは二対二何ですか?なんで姉さん来てるの?
「協力して勝ちに来いよ、お二人さん」
試験の順番に則って、皆はバスに乗るなり控室に向かう。
が、俺と峰田は未だに現実を受け入れる事が出来ていない。
「おい、お前らもさっさと移動しろ」
「…………相澤先生、理由の説明を求めます」
「お前が優秀だからな。それに加えて竜化したお前と戦えるヒーローは少ない。
そのため、数少ないヒーローであるリューキュウに要請を行った。
峰田は巻き込まれる形になってしまったが成績は加点されるから頑張ってこい」
「「あ、はい」」
魂の抜けてしまった峰田を持ち上げて控室に向かう。
この試験での勝ち筋なんて逃げの一手しかないんじゃないのか?
ヒーローとして逃げることを前提にするのはあまりしたくない。
取り敢えず、他のグループの様子を見ながら作戦を考えるとしよう。
「なぁ…………試験なら体当たりと称して胸触っても許されるかな?」
「…………許されると思うぞ」
「そっか…………なら答えは一つだよなぁ!!」
「そうだな。頑張ろうな」
流石、三大欲求の一つの性欲だ。
光を失っていた峰田の目に生気が戻ってきた。
これならミッドナイトを抑えて貰って、その間に姉さんと戦える。
何も二人同時に相手する必要はないもんな。
運動場γ──工場密集地であるこの場所に再び悠雷と峰田は足を踏み入れた。
ミッドナイトの個性はともかく、姉さんの個性ならば広い場所を使うのかと思った。
が、実際は運動場γ…………俺の動きを縛り、奇襲をしやすくしたのだと思う。
物陰からミッドナイトに跳びかかられたら何も出来ないからね!
そして、相手であるミッドナイトから特殊な手錠と共に細かいルール説明を受けていた。
姉さんと話したかったけれどももうスタンバイしているんだと思う。
特殊な手錠を竜化したときのサイズに合わせたものしか作って無かったんだと思う。
「試験の制限時間は30分。
その間に“どちらかがステージから脱出”またはこの“ハンドカフス”を私たちに掛ける。
──このどちらかを達成したら合格となるわ」
「手錠は分かるけど…………」
「逃げても良いんだな…………」
脱出というまさかの逃げ道に、悠雷と峰田は意外そうに呟く。
対人戦と言っていたので、戦闘不能か一定のダメージを与えなければならないと考えていた。
撤退という選択肢は許されないと勝手に思っていた。
実際のヒーロー活動ならば戦略的撤退という選択肢も存在するからな。
ミッドナイトはそんな二人の考えを見通す様に首を横へ振る。
「逃げる事は悪い事じゃないの。プロヒーローといえ、ヴィランとの個性の相性や力の差もある。
そうなれば、応援を呼んだ方が賢明なのよ。
──少なくとも、君達はこれがどういう事かわかると思うわ」
妖艶な雰囲気を纏いつつもまるで捕食者目をしたミッドナイトの言葉…………
二人とも特に何も言わなかったが、誤魔化すように視線を逸らした。
目を逸らした理由は悠雷は最近慢心しているという自覚からで
峰田は本番の前に興奮しすぎると……という理由という二人の間での違いはあったが…………
「もちろん、私たちが勝てる相手と判断して戦闘をしてもいいわよ?
──けれど、この制限時間の30分…………その意味も理解して貰いたいわね」
「限られた時間の中での判断力を試されてるのか…………」
「どうするよ、海藤」
「今考えてる」
試験とはいえ30分は現実の時間。
戦って勝てると判断しようが、30分も戦い続けて無駄に長引かせては意味はない。
この限られた30分で、戦っていても判断力を生かして、脱出の方に志向を変えてもよい。
…………またはその逆も然り。
「分かってくれたなら嬉しいわ。
…………それじゃあ、私たちは準備に向かうから君たちは開始まで待っていて頂戴」
そう言ってミッドナイトは工場の隙間を通り、どこかへと消える。
残されたのは悠雷と峰田の二人だけになった。
「さて、作戦会議と洒落込もうじゃないか」
「おいらのもぎもぎ大作戦なんてどうだ?」
「良い案だ。この地形で真面にやり合うとハンデありでも勝てるとは思えない。
姉さんたちの裏をかかないと…………」
「じゃあさ…………こういうのはどうだ?」
残念な事に作戦を思い付かなかったが、峰田から持ち掛けられた意外な案に頬を緩ませた。
悠雷はその案に幾つかの提案をして時間まで瞑想に入った。
「そろそろ時間だな」
「頑張ろうぜ、海藤!!」
「ああ!!」
▽▽▽
試験開始の時間になったため、峰田と別れて高台に上る。
ミッドナイトは峰田が担当という事になっている。
俺がやるべきは姉さ…………リューキュウを引き留めておくことだ。
まぁ、別に倒してしまっても構わんのだろう?
こういった思考は良くないな…………最近慢心しているし、辞めておこう。
高台から高台へと飛び移りながらシミュレーションを重ねる。
やはり考えれば考えるほど一人で勝つヴィジョンが見えないな。
作戦通りに行ってくれれば何とか、といったところか。
…………どうやらこちら側が先に見つかってしまったようだ…………先手を取りたかったな。
リューキュウは俺のいる高台の上空からこちらに向けて突進してくる。
辛うじて躱すことが出来たけれども下手したら今ので詰んでいた。
なんとか体制を整えてリューキュウと相対する。
「お久しぶりですね…………なんでこの試験に来ているんですかね」
「悠雷がどれくらい成長しているのか気になったからよ。
職場体験の時は竜化した悠雷と戦った事は無かったでしょう?」
「だとしても雄英まで来ますか…………」
「お姉ちゃんだからよ!!」
「なにその理論…………常識人がうちの家系から居なくなってしまった…………」
「さぁ、お喋りはここまでにしましょう!!」
リューキュウはその翼で暴風を引き起こす。
完全に竜化しているならともかく部分的な竜化の今の状態で耐えられないな。
風に身を任せて別の高台に飛び移る。
さっきまで聳え立っていた高台は粉々に砕け散る。
これで錘付きっていう事実がトップヒーローのヤバさを表している。
「まったくもって理不尽な受難だ!!」
砕け散った高台に使われていた部品を使い超電磁砲を打ち込む。
当たれば決めてになる威力を発揮する技だが弾道は読みやすいので避けることは可能だ。
やはりリューキュウには竜化した状態でないと決め手に欠けてしまうな。
今の俺にはスピードこそあるが、オールマイトの様なパワーが足りないからな。
元々立っていた建物が無くなったことで広い足場が出来た。
そこに向かって落ちながら竜化する。
『GUAAAAAAAAAA!!!』
空からこちらを見下ろしてくるリューキュウに向かって咆哮する。
ここなら思い切り放電してもゲートの方に向かっている峰田には当たらないだろう。
まぁ、そんな博打のような手をまだ切るつもりはないがな。
「もう勝負に出るのね」
「リューキュウ相手に耐久戦をして勝てるとは思えないので、決めさせてもらう!!」
背中の背電殻に蓄電されている電気と体内の器官に蓄えられる電気を使う。
俺が現状持っている手札の中で使うことが出来るのは超電磁砲とブレスのみ。
口から轟雷ブレスを放つがギリギリのところで避けられてしまう。
けれどもこれで誘導が出来た…………峰田が潜んでいる高台の近くに!
「この程度なのかしら?」
「まさか!峰田、今だ!」
「任せろ!!GRAPERUSH!!」
まぁ、これが俺たちの考えた作戦だ。
空中戦をリューキュウとやり合えるなんて思う事すら出来ない。
ブレスで応戦しようが空から一方的に攻められてしまうのがオチだ。
だから、隠れ潜んで貰っていた峰田に翼をくっつけて貰う。
「しまった!!」
「悠雷、あとは任せたぜ!!」
リューキュウの片翼をもぎもぎでくっつけて峰田はゲートの方面に向かう。
片翼を封じられたならば、もう飛ぶことは出来ない。
必死に地に堕ちんと羽ばたく片翼に向かって跳び、嚙みつく。
俺の歯は海洋生物…………首長竜などの様に鋭いナイフの様になっている。
その歯はリューキュウの翼に容易に食い込み、竜を地に堕とした。
が、肝心の勝負はこれからだ。
「まさか峰田くんがそこに潜んでいるなんてね!!」
「覗きをするために鍛えた隠密能力だそうです。
趣味がヒーロー活動に生きるってこういう事なんですね」
「そこには異論を唱えたいわね」
口では軽口をたたきながらも互いに間合いを図る。
飛行能力を封じたので空から遠距離攻撃を永遠とされる事は無くなった。
が、陸上ならこっちが有利という訳ではないというのがツラい。
海上なら勝ちが確定したんだがな…………
無事な片翼を使ってリューキュウが熾した暴風を交わして懐に潜り込む。
首に嚙みついて、身体を蛇の様に巻き付けて動きを封じる。
「で、これで勝ったつもりなのかしら?」
「まさか!」
俺は止めの放電をリューキュウに放つ。
しかし…………
「残念ながら放電は対策済みよ!」
「効いていない!?」
ゼロ距離からの放電を意に還すことなく俺の身体を振り払う。
そのままの勢いを保ったまま、俺の頭を地面に叩きつける。
「ッ!?」
あまりの衝撃に意識が飛びかける。
舌を嚙んで意識を失う事は何とか防いだが、距離をまた取られてしまった。
こちらが体制を整える間にリューキュウは近くの高台に上ってしまった。
「チッ!!逃がすか!!」
近くに存在する建物は今目の前にある物のみ。
それさえ壊してしまえば高いところに逃げることは出来なくなる。
今のリューキュウは飛ぶことが出来ない…………これを壊してしまえば逃げ場を無くせる。
俺は身体に電気を纏って建物にタックルを繰り出す。
が、その動きを予測していた姉さんはその瞬間に建物をこちらの方に崩してきた。
「しまッ──」
回避することも出来ずに成す術なく、あっけなく俺の身体は下敷きになった。
その重量は俺の身体の動きを完全に縛るものだった。
──つまるところ俺は負けたのだ。
この状態を覆すことが出来る力を俺は持っていない……だが、諦めてしまってもいいのか?
『人を護り…………救うことができるヒーロー』
…………そうなりたいと俺は望んだのではなかったのか?
──更に向こうへ…………Plus Ultra!
「うおおおおおお!!!」
心の底から絶叫して、押しつぶされた身体に力を入れる。
自らが制御できる量を超えた電を発しながら傷ついた肉体を再生させる。
蒼かった鱗と甲殻がひび割れて、純白の鱗と甲殻が生え背電殻がより長く蒼くなった。
元の鱗と甲殻の名残か所々に蒼い紋様が残る新しい姿へと身体が変容した。
『GUAAAAAAAAAA!!!』
辺り一面に響き渡る方向をあげ、周囲に雷を降らせる。
天に響かんばかりの咆哮に呼応してか雨が降り始めた。
今までに感じたことのないほどの力が身体に満ち溢れてくる。
「噓でしょ?」
今までの姿とは似て非なる姿を見て、姉さんが驚愕の声をあげる。
あんなに驚いた顔をした姉さんの姿を見るのはいつぶりだろうか?
惚けて隙だらけな姉さんに向かって本能のままに突進する。
特に意識することなく、轟雷を纏って突っ込み押し倒す。
放電を対策されている?ならその対策を越えていけばいい。
とても簡単でシンプル答えだ…………容量超過になるまでゴリ押してしまえばいい。
そして、蒼白の雷があたり一面を埋め尽くした。
「…………疲れた」
姉さんが意識を失ったのを確認して、ハンドカフスを付けたところで俺は意識を失った。
▽▽▽
悠雷が純白の甲殻と蒼い背電殻を有した姿を手にしてリューキュウと相対している頃。
峰田は単身でゲートへと向かっていた。
この広大な試験会場をミッドナイトが動き回っているとは考えれない。
悠雷の予想通り、ミッドナイトはゲート前で待ち受けていた。
彼女のヒーローコスチュームはSMの女王様が身に着けるようなボンデージ。
豊かな乳房は肌色の極薄タイツを着ただけの状態で露出しており、男子生徒は目のやり場に困る。
これは、厚着すると眠り香が散布しにくいためだ。
ミッドナイトのコスチュームが色々と法律を変えたとかなんとか…………
もっとも峰田と悠雷からしてみれば「眼福です」くらいのなの感覚だが…………
その手には愛用の鞭。
かなりの長さがあるため、扱いには熟練が必要だ。
しかし、ミッドナイトが使えば攻防一体、足りないパワーとリーチを補うことができる。
もちろん、ミッドナイトには場を離れる気は毛頭なかった。
接近距離は彼女の領域。
見晴らしのいい場所に陣取り、息を止めて近づいてきた相手に向かって
二、三度攻撃、足止めして呼吸をさせてしまえば、それで終わり。
女子であるなら一息でこてんとはいかないだろうが、それだって意識は鈍る。
男子である峰田なら一呼吸ですら致命的だ。
戦闘経験の少ない未成年二人が相手など、ミッドナイトには児戯に等しい。
「……来たわね」
右前方から駆けてくる小柄な姿。
峰田は、呼吸を気にするように余裕のあるスピードで接近してくる。
その手には皮の様なものが握られている。
マスクの様にあれで覆えばしばらくは呼吸を止められるだろう。
「この試験勝たせてもらうぜ!!」
「やってみなさい!!」
峰田を必要以上に近づけまいと鞭をしならせるミッドナイト。
それに対して、峰田は一定以上の距離を保ちながら間合いを図っている。
「あら?さっきの言葉の割には随分と消極的ね」
「こっちも信頼に応えないといけないからな!!
そう言うと峰田は頭のもぎもぎではなく懐から取り出した閃光弾を投げつける。
放たれた閃光のあまりの強さにミッドナイトは思わず目を閉じてしまう。
「嘘ッ!!」
「作戦通り!!残念だけど、今回はおっぱいはお預けだぜ!!」
驚きに頭が冷えた時には、峰田はミッドナイトに向けてスタンガンを突き付けていた。
その勢いのままミッドナイトを気絶させた峰田はその手にハンドカフスを付けた。
峰田は俺が姉さんにハンドカフスを付けたと大体同時にハンドカフスをつけたらしい。
その時点で俺と峰田の期末試験は終了した。
ショッピングモールの回をやったら劇場版かな?