Re. 海竜のヒーローアカデミア   作:willtexture

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アニメフェスタの内容を見れたので書きました。


番外編 救え!!救助訓練!!

 USJ事件から四日ほど経ったある日のこと。

 俺たち一年A組は前回は中断されてしまった救助訓練を行うために再びUSJにやって来た。

 天井の大穴をはじめとしてヴィランによる傷跡が所々に見られるが順調に復興が行われていた。

 

「では、先ずは山岳救助の訓練です」 

 

 まずは山岳での訓練として山岳地帯に集められた生徒たち。

 緑谷がここにはいないオールマイトのことを気にかけるが

「知るか、あんな奴」と相澤は一蹴した。

 この前の事件の後に二人の間で何かしらあったのだろうか?

 というか緑谷はオールマイトのことを好きすぎるだろ…………

 

「訓練想定として、登山客3名が誤ってこの谷底へと脱落。一名は頭を激しく打ち付け意識不明。

 残りの2人は足を骨折して救助要請……と言う形です」

 

 対象となる谷間をのぞき込んでみるが、かなり深めだ。

 受け身を取るなどの対処を取らなければ骨折は避けれられないな。

 誤ってこちら側が落ちないように気を付けておこう。

 

「うわぁ~深けえ~!!」

 

「二名はよく骨折だけで済んだな、オイ」

 

「この程度の深さならばある程度の身体強化が出来れば骨折で済ませられるだろうな。

 問題は意識不明の重体に陥った者の方だ。

 頭を強く打ち付けてしまったという事は頭部からの出血もあり得る」

 

「切島くん、上鳴くん。それに海藤君も何を悠長な事を!!

 一刻を争う事態なんだぞ!!大丈夫ですか!!安心してください!!必ず助け出します!!」

 

「おめーは早すぎんだろ」

 

「まだ人いねえだろ…………」

 

「勢い余ってお前が救助者になるなよ?」

 

「うおお──!!本格的だぜ!!頑張ろうねデク君!!」

 

「じゃあ怪我人役はランダムで決めたこの三人です」

 

「「「助けられる方か…………」」」

 

 13号が説明すると、生徒たちは初めての救助訓練の規模の大きさに驚き騒いでいた。

 特に気合を入れていたのは緑谷、麗日、飯田の三人であったが

 フラグ回収と言うべきか、残念なことに彼らは救助される役になってしまう。

 どうせ順番は回ってきるんだからそんなに落ち込まないでもいいと思うのだが…………

 

「よし、それじゃあまず救助要請で駆けつけたと想定してこの4人だ。

 そこの道具は使っていい事とする」

 

 そうしてランダムで選ばれたのが爆豪、八百万、轟、常闇の4人だった。

 どの人も戦闘に秀でており、救助にはあまり向かないチーム編成だな。

 ヤオモモはその個性の万能さからどんな局面でもある程度は幅が効く。

 “創造”をうまく使って救助するのがベストだろう。

 幸いなことに4人には人1人が横たわれるくらいのリフトと頑丈な紐が与えられた。

 これらと創造したものをうまく使い、救助者3人を助けなければならないようだ。

 

「なんで俺がデクのやつを助けなきゃならんのだ!!!」

 

「アニメフェスタだからよ。爆豪ちゃん」

 

「梅雨ちゃん止めとこ、そういうのは」

 

 梅雨ちゃん…………止める理由がメタすぎるぞ。

 アニメフェスタということもあり、この話を見たことが無い人も多いのではないのだろうか?

 俺は友達に貸してもらったから見ることが出来たが貰えなかったら見てなかっただろうな。

 とても面白いので見たことのない人は是非とも見てみて欲しい。

 ん?メタいって?アニメフェスタの内容だからさ。

 

 緑谷たちが谷底についたらしく飯田の助けを求める声が聞こえる。

 一応は怪我人という設定なのだが、あんな大声を出すことが出来るのだろうか?

 マイク先生などの一部の人は例外とする。

 曲歌っているだけで建物が崩壊するとか…………

 正直言ってあんま強いイメージないとか言ってごめんなさい。

 

「…………それじゃあ始めるぞ。誰が降りる?」

 

「仕切ってるんじゃねぇぞ!!半分野郎!!

 降りるまでもねえ!!谷そのものを亡くしちまえば問題ねえ!!」

 

「正気ですか!!」

 

「考えなしじゃないけど、考えることが人とは思えないわ」

 

「爆破して谷をなくすのも一つの手段としては悪くないのだろうが、

 そうしている間にも頭部を打った人の様態がどうなっているか分からないという問題もある。

 さきにそういったのを確認するなり安心させた方がいいと思うが?

 遭難していきなり爆発音が聞こえてきたら軽いトラウマになるぞ」

 

「緑谷絡むとヤベえなあいつ、ホント」

 

 轟は爆豪の意見を当てにするべきではないと判断したのかため息をついた。

 爆豪は轟に突っかかっていくが、ヤオモモに二人揃って説教される。

 救助訓練をこんな訓練っていうなんて、本当にヒーロー志望なのか?

 ヴィランとの戦闘は最もヒーローが輝く場面と言っても過言ではないが

 同じように救助活動もヒーローにとって大切な活動の一つだ。

 ヤオモモの意見がもっともだな。

 

「すげぇ立派だな八百万」

 

「ああ、ご立派ぁ」

 

「クズかよ!!」

 

「峰田、訓練中くらいは控えてくれ」

 

「なんだよ!!お前はそう思わないっていうのか!!」

 

「イヤ、思うぞ。だが、公私混同はするな。

 何を思ってヒーローを目指しているのか知らないが、訓練はちゃんと受けろ」

 

「わかったよ」

 

 轟たちはヤオモモが創造した動滑車をうまく利用して作業を進めていく。

 創造って直接的な殺傷能力とかは高い方ではないが、やっぱりチートだよな。

 常闇のダークシャドウも便利だよな。

 自分の手の届かないところにも手が届くのって羨ましい。

 

「“個性"をうまく作用させ合い、人助けをする!!

 一組目にしてはとても効率の良い模範的な救助方法だと思います!!

 これこそ超人社会のあるべき姿だ──!!」

 

「1人ただ紐引っ張ってるだけのやついますよ!」

 

「外野がうっせんだよ!!黙まれよ!!」

 

「自身の“個性"が貢献できないと判断した場合、それは正しい。

 適材適所。最近のプロはそれが出来ない人が多いんです。

 自分が自分がばかりで却って状況を悪くしてしまう例も多発しています。

 そこを理解してフォローに回ることを覚えれば

 彼もきっと素敵なヒーローになると思いますよ!!」

 

「イヤ~素敵にはならんでしょうなぁ~」

 

「素敵にはならなくとも一部のニーズは満たすんじゃないのか?

 ああいう性格のが好きな人も結構多いからな」

 

 それから飯田も救助されて、他の組に移っていく。

 最初の組を模範として各々救助を行っていく。

 俺の組は索敵が得意かつパワーもある障子とパワー自慢な砂糖がいたのでスムーズに終わった。

 もちろん俺もしっかりと降りて仕事していました。

 青山?明かりって必要だと思わないか?

 

「さて、13号の意見ももっともなものだ。

 だが、オールマイトなどのプロヒーローは一人でなんでもできる存在が多い。

 お前らにもそういう存在を目指しているだろうしそういったものを見据えて行動しておけ」

 

「ンなこと言われたって…………」

 

「実際に見ない事には…………」

 

「そうか…………なら、今から俺が救助者として下に降りる。

 足が折られているという設定だ。海藤。出来る限りでいいやってみろ」

 

「わかりました」

 

 相澤先生は捕縛布を使って軽々と降りていく。

 どんな練習をすればあんなに扱えるようになるんだが…………やっぱり相澤先生は凄いな。

 

「一人でって悠雷いけるの?」

 

「出来るだけやってみるさ」

 

 幸いなことに近くにある水難ゾーンに大量の水があるからな。

 それらを操作して棒に加工する。

 これくらいの硬度なら相澤先生の体重を支えることが出来るだろう。

 

「それじゃあ行って来る」

 

 ロープを斜めに突き刺した棒にかけて下に降りる。

 俺は兄さんや姉さんのように飛ぶことが出来ないからな。

 こういった方法を使うことした出来ない。

 一人相手ならばこの方法で出来るだろうが、大人数となると厳しいだろう。

 何かしらの方法を模索しておかないといけないだろうな。

 

「お待たせしました相澤先生」

 

「早かったな」

 

「一人の救助ならば簡単なほうですので。

 これに乗って貰って上に運びます。少し失礼します」

 

 相澤先生をリフトに乗せて上に運んでいく。

 俺の爪ならばこれくらいの崖すいすいと登ることが出来る。

 皆が救助したのよりも短い時間での救助に成功した。

 

「すげぇ!!流石入試一位!!」

 

「参考になりますわね」

 

「というかさっきもこれやればよかったんじゃない?」

 

「それ以上は言っちゃいけない」

 

「こういう感じだ。皆も卒業までにこれくらいは出来るようになってもらう。

 それじゃあ、次の内容に移るぞ」

 

 そして山岳地帯での訓練を終え、生徒たちは次の訓練場所へと向かった。

 移動したのは倒壊ゾーン。先日爆豪と切島が飛ばされた場所だ。

 

「次はこちら、倒壊ゾーンです!!

 救助訓練の一回目という事で、今回はいろんな状況を体験してもらいます。

 この倒壊ゾーンでの訓練想定は、震災直後の都市部。

 被災者の数、位置は何も分からない状態でなるべく多くを助ける訓練です。

 8分の制限時間を設定し、これまた4人組で救助を行います。

 残りの16名は各々好きな場所に隠れて救助を待つこと。

 ただし、そのうち8名は声を出せない状態と仮定します。その8名は私が指定します」

 

「あ!!それってかくれんぼ!!かくれんぼじゃん!!」

 

「簡潔に言うと近いですね。では、一回目の4人組は…………こちら!!」

 

 最初に救助を行うのは、緑谷、爆豪、峰田、麗日の4人となった。

 緑谷と爆豪って何かと縁があるよな。

 幼馴染だし、戦闘訓練も対戦相手だったしな。

 

「なんでつくづくデクとやらなきゃなんねえんだよ!!」

 

「しょうがないよ。だってアニメフェスタなんだもん」

 

「さっきから何なんだよソレ!!」

 

「麗日辞めろって。そういうの白けるからさ」

 

「要救助者が隠れてから二分後に始めます。それでは救助者は隠れてください」

 

 13号は右腕を高く上げ、開始の合図を行った。

 それじゃあ、何処かに隠れるとしますか…………取り敢えず、高いところにでも行こうかな。

 短い時間で隠れなければいけない都合上、あまり高いところまで探す時間はないだろうし

 スタート地点からそれなりに離れたビルの屋上へと登る。

 爪を使って登ってしまうと爪痕がついて痕跡が残ってしまい見つかるかもしれないので

 地道にビルの中を通って建物から建物へと跳んでいく。

 面倒臭いが爆豪に痕跡が見つかると地の果てまで追いかけられそうだし仕方がない。

 このビルで大丈夫かな?この辺りで一番高いし、近くまで来たら飛び降りて逃げればいいや。

 

「さて、もうそろそろ二分経つな。

 爆豪以外は空中での移動手段を持っていないから爆豪の動きに着目しておこう」

 

「海藤少年…………これって一応、救助訓練なんだぞ?

 なんで全力で隠れそうとしているんだい?」

 

「どんな場所に市民がいるか分からないでしょう?

 下よりも上にいる方が安全と考える市民の一人や二人いても可笑しくないですよ。

 ヘリで見つけてもらう僅かな可能性に賭けている市民かもしれない」

 

「ふむふむ…………つまるところ?」

 

「嫌がらせですね。爆豪の悔しがる顔を見て揶揄おうかと」

 

「君ってやっぱり性格悪い?」

 

「悪い方という自覚はありますよ。ところでその服装に突っ込んだ方がいいですか?」

 

「HAHAHA!!ようやくツッコミを入れてくれたね!!

 いつ突っ込んでくれるのかと思っていたよ!!」

 

「その姿という事でヴィラン役をやるという事でいいですか?」

 

「その通り!!という訳で君には少し協力してもらいたくてね」

 

「人質か嚙ませになって欲しいというわけですか…………嚙ませの方でお願いします」

 

「出来れば人質の方が都合がいいんだけど…………まぁ、いっか。

 それじゃあ、協力してもらうという事で少しだけ闘ってあげよう。

 さあ、掛かってきなさい!!」

 

「では、ご指導よろしくお願いします!!」

 

 全身に部分的な竜化を施して攻撃を仕掛ける。

 全身に部分的な竜化とかいう矛盾が発生している…………俺の語彙の無さよ。

 雷を纏わせた爪で攻撃を仕掛けるが、受け流されて腹に膝蹴りを入れられた。

 速くて強い上に戦闘技術も超一流…………これがナンバーワン!!

 数十年近く平和の象徴として活躍しているトップヒーローの実力か!!

 俺なんかとは次元が違う!!

 

「なかなかの速さだが、まだまだ甘いね!!

 海藤少年!!次はこちらから行かせてもらうぞ!!」

 

 そういうとオールマイトはこちらに突っ込んできてクロスした腕の上から拳を叩き付けてくる。

 全力で踏ん張っているにも拘らず、身体が吹き飛ばされる。

 俺は幾つかのビルを突き破って進み、ちょうど倒壊ゾーンの真ん中あたりに叩き落される。

 

「ガハッ!!」

 

 全身の鱗と甲殻が砕け散って、吐血する。

 これでも耐久力にはそれなりの自信があったんだけどな…………

 この前戦った脳無とかいう化け物よりも圧倒的に強い。

 不味いな…………意識が…………途切れ途切れだ…………

 

「死ねぇ!!クソヴィラン!!」

 

 あれは爆豪か?そりゃそうか…………こんな派手に戦ったらな。

 もしかしてだけれど、オールマイトって手加減が下手なのでは?

 こちらがご指導をお願いしたからかもしれないけどさ…………

 

「悠雷!!大丈夫!!?」

 

「海藤くん!!しっかりしたまえ!!」

 

「海藤さん!!応急処置を致しますわ!!大人しくしていてください」

 

「…………必要な……い…………あいつ……オールマイト……級……」

 

 オールマイト本人って言う訳にはいかないが、これくらいなら許されるだろう。

 最低限度の情報ですら、あるかないかが戦況を大きく左右する。

 この情報が伝われば近接戦よりも遠距離で仕掛けるようになるだろう。

 

「ですが、この怪我は!!」

 

「大人しく寝ててよ悠雷。こんなに出血してたらヤバいって!!」

 

「遠距離で攻撃くらいならできるから問題ない…………怪我もだいぶ塞がってきた」

 

 鱗と甲殻が割れたために皮膚が全部剝がれたレベルで出血しただけだ。

 これくらいの怪我ならすぐに塞げる。

 鱗と甲殻を再び張るにはもう少し時間が必要だけど今は必要ないから問題ない。

 

「チッ!!ちょこまかと良く動くヴィランだ!!さっさと死にさらせ!!」

 

「威勢がいいねぇ…………全部見切られているくせにさ」

 

「避けろ爆豪!!」

 

 轟の氷結がヴィランに向かっていく。

 それらは防がれてしまうが、爆豪がヴィランから離れる時間と皆が集まる時間を作った。

 飯田が相澤先生に問いかけるが…………

 

「俺たちはこんな状態だ。対処できない。悪いがお前たちだけで上手くやってもらうしかないな」

 

 棒読み以外の言い方あったでしょ…………これだとこの状態じゃなかったら疑われていますよ?

 オールマイトが正体を現したら俺も攻められたりするのかな?

 その時は皆に責められる前に大人しくお縄に付こうかな。

 

「出て来いよ!クソ野郎ども!!!」

 

 ヴィランは周囲の建物を真っ平にしてフィールドを作った。

 まったく…………なんていうパワーだよ…………

 身体に残っていた怪我は完全に塞がりようやく意識がはっきりしてきた。

 これなら近接戦でも普段通りに行けそうだな。

 

「なに勝手なことしてんだクソヴィラン!」

 

「4日前に捕まっとけば良いものを!!今なら雄英生20人が相手になるぜ!!」

 

 爆豪を中心に迅速に集まった雄英生徒たちは先頭態勢に入る。

 皆は臆する様子無く、ヴィランに立ち向かっていくようだ。

 それは峰田すらも例外ではなかった。

 やるときはやる男なんだな…………見直したぞ峰田。

 

「緑谷、ヤオモモ。俺と爆豪、轟で時間を稼ぐ。

 その間に作戦を立ててくれ。切島たちはフォロー頼む」

 

「おう、任せろ!!」

 

「俺に命令するんじゃねぇ!!」

 

「今は争っている場合じゃないだろ…………来るぞ」

 

「一人ずつ倒していこうか!!」

 

 俺たちの話を聞いていたヴィランがヤオモモに襲い掛かってくる。

 オールマイトから見て倒しやすい相手を選んだのか?

 なんにせよ、その攻撃は砂糖と切島によって防がれる。

 こちらが防いだことによって生まれた隙に響香の心音と芦戸の酸、瀬呂のテープが襲い掛かる。

 残念なことにその攻撃は避けられてしまうが、追撃の氷結と爆破が直撃する。

 これくらいでは隙を作るくらいにしかならないか………

 雷撃を纏わせた拳でヴィランを殴ってノックバックさせる。

 

「海藤さん!!伏せて!!」

 

 ヤオモモが創造した大砲の連撃がヴィランに襲い掛かる。

 その隙にヴィランの後ろにもぎもぎを大量に張り付けているのが見えた。

 あそこまで押し込めばこちらの勝ちという事でいいかな?

 今の内からみんなに怒られる準備をしていこう。

 回し蹴りをヴィランの胴体に叩き込み、体勢を崩す。

 その隙に最大火力の爆破を爆豪がぶっ放す。

 

「死ね!!」

 

 ヴィランはもぎもぎの張り付けられた壁まで吹き飛んでいき、完全にくっ付いた。

 

「やったー!!」

 

「ヴィランを捕まえたぞー!!」

 

 皆が浮かれている中、爆豪は再び爆破を放つ構えを取りながら近づいていく。

 このまま放ったらいくらオールマイトとはいえただじゃ済まないんじゃないか?

 そう思っているとオールマイトが被っていたマスクを脱ぎ、素顔を見せた。

 

「HAHAHA!!みんなよくやったな!!

 まさかここまでとは先生思ってもいなかったよ!!」

 

「「「「「オールマイト!!?」」」」」

 

「サプライズってやつさ!!みんなには気を引き締めて貰って何時如何なる時にも………」

 

「「「「「あそこまでやるサプライズがあるかぁ!!」」」」」

 

 サプライズとかほざいているオールマイトにクラスの皆の怒号がさく裂した。

 ………まぁ、当然だよな。

 オールマイトは動くことが出来ない状態にあるため、タコ殴りにされていた。

 

「待って!!痛い!!ちょっと!!」

 

「そりゃあないぜオールマイト。あそこまで海藤に攻撃しといてよ」

 

「だって本気で行かないと訓練にならないし………」

 

「オールマイトも一応、俺たちのためを思ってやってくれてたんだしこのくらいにしておこう」

 

「海藤少年!!って怪我については彼も合意の上だったからね?」

 

「海藤くんも共犯だったの!?」

 

「一応な。やられ役になるってことを了承したんだ」

 

「あそこまでボロボロになっていたからてっきりガチでヤバいのかと思ったよ………」

 

「正直、ボコボコにされる気はなかったんだけどね。

 思ったよりも実力に差があったよ………そういう点が分かっただけでも儲けものだけど」

 

「まぁ、なんにせよ。これにて救助訓練は終了!!みんなお疲れ様!!」

 

「それじゃあ、皆で一発ずつやって終わりにしよう」

 

「NOOOOOOOOOO!!!」

 

 今回の救助訓練では今の自分に必要なことが分かったからよかったな。

 あそこまで自分に足りないものがあるは思っていなかったからな。

 どうやら雄英に入ってから少しだけ調子に乗っていたみたいだ。

 今回負った傷を戒めとして今一度気を引き締めて行こう。

 




必殺技とかの案があれば是非感想にてください。

感想と評価をよろしくお願いいたします!!

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