原神ふれんず!   作:コトバノ

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 夏イベ最高すぎませんか???

 初っ端から浜辺でフィッシュルとモナが追いかけっこしてもうあばばばばばってなったし、随所の万葉と辛炎の兄み姉みでまたあばばばばばってなったし、探索で金リンゴ諸島にバトルドーの輪っかを見つけて懐かしさにあばばばばばってなったし……なんかもう、全部あばばばばばです。ヤバすぎ。






第17話 モンド城 『ちくしょうっ、こんな所に居られるか!』

 

 

 

 いよいよ始まったモンド城防衛戦。

 

 西風騎士団の各員が奮戦する中、『神の目』持ちの騎士たちは、より一層の活躍を見せていた。

 

▼▼▼

 

 「──よっ」

 

 矢を、放つ。

 

 「ほっ」

 

 放つ。

 

 「やっ、よっ、ふっ、はっ──」

 

 放つ、放つ、放つ、放つ──。

 

 櫓に立つアンバーの手から無造作に放たれた幾本もの矢は、しかし、その全てがヒルチャール達の急所たる頭部を射抜いていく。その腕前は、疑う余地もなく一流。

 

 偵察騎士の少女が、その本領を発揮する。

 

▼▼▼

 

 横薙ぎ、払い上げ、袈裟懸け、突き──。

 

 軽やかな所作で行われる剣撃は、それに見合わない鋭さを持って、ヒルチャールたちを次々と地に沈めていく。

 

 更には──。

 

 「──凍れ」

 

 ──元素スキル:霜の襲撃──

 

 ヒルチャールたちへ向けた手より、酷冷の寒気が放たれる。

 

 あまりの冷気と痛みに、ヒルチャールたちは悲鳴をあげるほかない。

 

 騎兵隊隊長ガイアは、西風騎士団きっての実力者だ。

 

 凡百のヒルチャールなど、相手にすらならない。

 

▼▼▼

 

 「──や、やぁっ……!」

 

 気弱な声とともに、スクロースの手から放たれる風撃は、ヒルチャールたちにはとてつもない脅威だった。

 

 彼女に近づくことすらままならぬまま、よろめかされ、浮かされ吹き飛ばされ、挙げ句──。

 

 「──安全距離……確認!六三〇八式ユニット!」

 

 ──元素スキル:風霊作成六三〇八──

 

 スクロースによって召喚された小さな風霊に、ヒルチャールたちは吸い寄せられ、かと思えばやはり吹き飛ばされる。

 

 アルベドの一番弟子、その能力と眼鏡は伊達じゃない。

 

▼▼▼

 

 しなやかな指先より流れる紫電は、たった一度で数体ものヒルチャールを貫いていく。

 

 それに伴って、辺りに積まれていく灼かれた骸。

 

 その原因たる美女──リサは、だが、何の感慨も覚えることなく、ひたすらに作業を続けていく。

 

 姿を見せていない友人やお気に入りの少女は今どうしているのだろうか、城内の避難状況はうまくいってるのだろうか……脳裏に浮かぶ疑問や不安、心配は、けれども、それらを上回る強い感情に押し潰されていた。

 

 即ち──優雅な午後の一時を台無しにした、ヒルチャールたちへの怒り。

 

 「──よくもわたくしのアフタヌーンティーを邪魔してくれたわね……覚悟はいいかしら──?」

 

 ──元素スキル:蒼雷──

 

 一帯に、雷電が瞬いた。

 

▼▼▼

 

 戦場の局面を管理するのは、アルベドだ。

 

 開戦後から常に数人の伝達役を走らせ、状況を随時正確に把握し、応じて頭の中で取るべき策を思索する。

 

 驚嘆すべきことにその間も、疑似陽華は発動したまま。

 戦場の至る所で、刹那の花は咲き、西風騎士に助力する。

 

 この防衛戦においての彼の貢献は、計り知れないものだった。

 

▼▼▼

 

 ──かくして外での戦闘が進む一方。

 

 城内ではというと……。

 

▼▼▼

 

 「──うわっ、ギィンって!今外からギィンって音聞こえてきたんだけどっ!明らか戦闘音じゃんこわいっ!」

 

 ──モンド城東区画。

 

 すっかり人気のなくなった、住宅と商店とが混在するその場を、城外から流れてくる剣戟の響きにびくつきながら、僕は1人歩いていた。

 

 はてさて、どうしてこんなことをしているのかといえば、当然伊達や酔狂でなんかではなく。もちろん危ない所を見に行っちゃおーなんていう野次ホース精神でしてるわけでもない。

 

 話は、広場でいかにもトラブル起こりましたという風の女性を見つけた、あのときにまで遡る。

 

 取り乱している彼女を落ち着かせて話を聞いてみれば、なんとなんと、彼女の息子くんがまだ広場に来ていないとのことで。

 なんでも、避難が始まって途中までは一緒だったが、人波に押し流され離れ離れになってしまったそうな。

 その後、入れ違いになることを恐れて、後ろ髪を引かれつつ広場へ向かうも、やはり息子くんはおらず……というような窮状であった。

 

 でもって彼女は、総てを話し終わったかと思えば、すぐさま自らで街中を呼び回って息子くんを見つけに行こうとし始めたものの、そうはさせられない理由がいくつか。

 

 例えば、彼女が息子くんを捜しに行ったとしても、すぐに見つけられるとは限らなかったり。

 そもそもとして、緊急避難させた市民たる彼女を、いくら息子くんを捜すためとはいえ、街に戻しては本末転倒であったり。

 しかも、それを見た市民が、真似して軽々しく街に戻り出すリスクも孕んでいたり。

 

 その他、枚挙にいとまがないが……まぁとにかく、そんな理由で、彼女に捜しに行ってもらうわけにはいかなかった。

 

 さてそうすると、今度は誰が息子くんを捜しに行くのかという問題になってくるのだが。

 

 そうはいっても、残されていた選択肢はさしてなかった。

 

 なんせ西風騎士団は、近頃は常に人員不足、捜索に駆り出せる人員など、もう3人くらいしかいなかったからだ。

 

 そう──避難誘導を終えて休憩中だった、ノエルちゃんとエリンちゃん、僕の、3人くらいしか。

 

 故に僕らは、避難誘導の折りに担当した区画に舞い戻って、息子くんを捜すことなったのだった。

 

 …………うん……なっちゃったんだよね……なんでぇ……?こんな……こんなはずじゃなかったのに……本当だったら、冒険者協会に依頼して集めてた柵やら杭やらを騎士団に提供して、後はよろ~って、そうなるはずだったのに……なんで僕はお手伝いなんかしてるんだ……うぅ……。

 

 ……いやまぁそりゃね?ちゃんと息子くんは捜すよ?捜すけどね?やっぱり怖いのよ……だって音、めっちゃ聞こえてくるんやで?金属同士がぶつかり合うけたたましい音とか、ヒルチャールのものと思われる雄叫びとか、騎士の怒鳴り声とか……。

 

 まったく、平和大国日本で生まれ育った僕を舐めてるのかな?場合によってはチビるぞ?チビり散らかすぞ?覚悟しとけよ、おらっ。

 

 ──なんてふざけつつも、名を呼んで、耳を澄ませて、目を凝らして、息子くんを捜す。が、一向に見つかる気配はない。

 

 うーん……単にこちら側の区画に居ないだけなのか……それとも、僕の声が届いていないだけなのか……。後者だとすれば、つまりはどっかしらの建物の中にいるってことになるんだろうけど……むむ……たしかに、城外の戦闘音が聞こえてきて、怖くなって近くの建物に隠れたとか、そういう可能性もありそうだよね……。でも大抵は鍵かけられてそうだし……んぬー……。

 

 ──そう思案していたところに、視界に飛び込んでくる、とある建物。その建物──エンジェルズシェアは、はたして、息子くんが隠れるに足る条件を有していて。

 

 ……無駄足になるかもだけど……うん、一応入るだけ入っとくか。

 

 導を得た僕の足は、エンジェルズシェアに向かい、そのまま中へ。

 

 通い過ぎて、最早実家のごとき安心感を醸し出す店内は、現在、当然のことながら、人々が出て行ったままの姿を残していた。

 

 倒れたジョッキに封の開いた酒瓶、食べかけのおつまみ……。……あ、余ってるんだし、もらったりしたら駄目かな?だってほら、もったいなくない?なくない?……ってか、許可を求めずとも、今なら……い、いや、流石にそれは駄目、駄目だけど……くっ……!

 

 浮かぶ誘惑。なんとかそれを振り払い、息子くんの名を呼びながら、店内を隈無く捜す。

 

 カウンターの裏を覗き込み、テーブルの下にも潜り込み、果ては階段を登って2階までも。

 

 けれども、彼の姿を見つけることはできなくて。

 

 はぁぁ……と少し落胆しながら、1階の、テキトーなカウンター席へと腰かける。

 

 ……んー……こうなってくると、もう、東区画には居ないんじゃないかって気がしてくるね……。だってここ、城門間近だし。そんな場所を子供がうろちょろしてたら、流石に気付く騎士とかも居るはず……。一旦ノエルちゃんかエリンちゃんかの方に、進捗を質しに行ってみるべきなのかも……?

 

 はて、どうするべきか悩んでいると。

 

 カウンターに、いくつかのジョッキと共に並べられている1つの酒瓶が目に入って。

 

 ふふ、もしかしたらこん中に居たりしてー……と、冗談混じりに覗き込み。

 

 

 

 ぶわぁっ……!(酒瓶のアルコールが揮発している音)

 

 ジュッッッ!!!!(揮発したアルコールに目がやられる音)

 

 バタバタバタッ!!(床に倒れ込み、のたうち回る音)

 

 

 

 ぐあぁぁぁっ……!!目がっ、目がぁぁっ……!!ど、度数が高過ぎるだろっ……これが……これがモンド流バルス……風の国の雷……!そう考えるとちょっとカッコいい……!

 

 数分ほど、地面を転がって。

 

 ようやく目のしばしばが治まった僕は、ふらつきながら立ち上がり、入ってきた扉へ向かう。

 

 ちくしょうっ、こんな所に居られるか!僕は息子くん捜しに戻るぞっ!

 

 気炎を吐いて、扉を開け放ち──。

 

 

 

 「──え?」

 

 

 

 ──目の前の通りを、滑るようにして進む異形の生き物──アビスの魔術師と目が合って。

 

 

 

 あ、どもども……本日はお日柄もよくこれ僕死ぬのでは???

 

 

 

 





 
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