原神ふれんず!   作:コトバノ

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 りーゆえ誰出そう……もし良かったら、なんか評価での一言とか感想欄とかで、出してほしいキャラ言ってくださいな!

 追記:うそうそ、活動報告のあれで言ってください!


第20話 モンド城 『生きとったんかワレぇ~!』

 

 

 

 

 

 「貴様ッ、このッ──!!」

 

 怒気の滲ませた声と共に杖が振られ、幾個もの水の弾丸がアビスの魔術師からガイアへ飛んでいく。ガイアは流れるような動きでそれらを捌き、かと思えば姿を消し──次の瞬間にはアビスの魔術師の後方に現れ、その背を斬り付ける。地を転がるアビスの魔術師。追い打ちとばかりに氷を放てば、堪らず苦悶の声があがる。

 

 「ぐおッ、ぬぅ……貴様、いったい何者だ……!?その動き、技は……」

 「そいつをお前に言う義理はあるのか?」

 

 何かに気づいたような、アビスの魔術師の問いかけ。しかし彼はそれを一蹴する。誰にだって、踏み込まれたくない領域がある。少なくとも、コイツに知る権利は、確実にないはずだ。

 

 ……ただ、まぁ。

    

 「──別れの餞別代わりに……面白いものくらいは見せてやるよ」

 

 顔の前で、掲げた腕を交差させる。元素が流れ、集っていき──やがて、その手が大きな光りを発する。

 

 辺りは凍え、冷霧が溢れ出す。

 

 召喚されるは、彼を囲み廻る、寒氷の尖柱。

 

 ──元素爆発:凛冽なる輪舞──

 

 近寄るなかれ、しからずんば穿たれ凍てつくのみ。

 

 「風邪、ひくなよ?……まぁ、いらない心配だと思うがな」

 「き、貴様ッ──ッッ!?」

 

 

 

 ──瞬きの後。

 

 白い霧の中に見える影は、1つとなっていた。

 

▼▼▼

 

 

 

 ──そして、異変が起こる。

 

 

 

▼▼▼

 

 戦場を静寂が包む。先まで溢れていた剣戟の音は、少したりとも聞こえてこない。

 

 騎士たちが、その動きを止めていたからだ。いや、動けずにいたから、という方が正しいだろうか。

 

 慎重に、武器を構えたまま。彼らは、相対する敵の動向に注視していた。

 

 

 

 ──固まっていた。

 

 騎士たちの、視線の先で。

 

 あまねくヒルチャールたちは、石のように、身動ぎ一つせずに静止していた。

 それも唐突に、糸が切れたがごとく。

 棍棒を振りかぶったり、大斧を地に叩きつけたり、杖を手に踊ったり、突っ込もうとしたりといった、直前までの動きのままにだ。

 

 ひどく異様で不気味な光景。

 

 故にぞ騎士たちは、迂闊に手を出せないでいたのだ。

 

 ──だが、その均衡状態も長くは続かなかった。

 

 「──ya……」

 

 1体のヒルチャールが、小さく漏らすと。

 

 「yaaaa──!?」

 「biadam──!?」

 「yoyo dala si──!?」

 「gusha!gusha──!」

 

 各々が、叫び散らしながら。バラバラに動き始める。

 逃げる、突進する、惑う、喚く、喧嘩をする──。

 

 統率などありはしない、いつものヒルチャールの様子が映し出されていく。

 

 理由は、分からない。分からないが、まとまった行動をしないなら、先程までの厄介さはない。

 

 今こそが好機。勝負の分かれ目。

 

 僅かの間にそれを把握した騎士たちは、雄叫びを上げて、一挙に攻勢に乗り出す。

 

 そして──戦場の各地で、元素が爆ぜた。

 

▼▼▼

 

 「──今こそ、誕生の時」

 

 ──元素爆発:誕生式・大地の潮──

 

 魔物を糧に、岩晶の花が咲き誇る。鼓動は連なり、後方に迫っていた魔物をまとめて淘汰する。

 

 「……なるほど、彼か」

 

 乱れる花の中、白亜の騎士は、ポツリと得心の言葉を溢した。

 

▼▼▼

 

 「七五式モジュール!」

 

 ──元素爆発:禁・風霊作成・七五同構弐型──

 

 フラスコが宙を舞い、暴風の蝶が生成される。蝶はヒルチャールどもを吸い寄せ、持っていた松明の火をも巻き込み、羽ばたく。

 

 火を纏い、蝶は辺りを朱に染めていった。

 

▼▼▼

 

 「もう逃げ道はないよ!」

 

 ──元素爆発:矢の雨──

 

 文字通りに、火の矢の雨が一帯に降り注ぐ。逃れることのできないその攻撃に、ヒルチャールたちは成す術なく。火に塗れ、次々と地に伏せていくのだった。

 

▼▼▼

 

 「痺れさせちゃうわよ?」

 

 ──元素爆発:薔薇の雷光──

 

 浮かぶカンテラから放たれる紫電が、軒並みのヒルチャールを射貫いていく。悲鳴を上げ、魔物は焦がされ倒れていく。

 

 ようやく、ようやく戦いの終わりが見えてきたのだ。

 

 「──これ以上、アフタヌーンティーの時間を遅らせるわけにはいかないの。早く投降しなさい?」

 

▼▼▼

 

 「──ガイアさま!ご無事で何よりです!」

 「生きとったんかワレぇ~!」

 「ああ。おかげさまで、ピンピンしてるぜ。ユヅルの方も、傷は治ったみたいだな」

 

 程なくして。

 

 エンジェルズシェア前で、散らかった周りの片付けやら迷子くんが見つかったことを教えてもらったりやらして待っていた僕らの元へ、ガイアが戻ってきて。

 

 「うん、ノエルちゃんさまさまだね!もう、ほんとお世話になりまくりで……かくなるうえは、カラダでお支払いするしか……」

 「ユ、ユヅルさま!?えと、それは……」

 「おいおいユヅル、あまりノエルを困らせるな。お前はゴミを貰って嬉しいのか?そういうことだぞ」

 「あっ、そっかなるほど……いや待て誰がゴミだコラ」

 

 まったく失礼しちゃうわっ!ただいつもお金がなくて酒癖が悪くて働くのが嫌いで保身ばっか考えててテキトーなことしか言わなくて可愛い女の子が好きなだけじゃないか!……うん、紛うことなきゴミですね。燃えるゴミ。火炎よ、燃やし尽くせ……!

 

 そんな風に、わちゃわちゃやっていると。

 

 

 

 「──うわお、えっなになになにっ!?」

 「ひゃっ……な、何でしょう今のは……?」

 

 

 

 ──突然、城外から雄叫びが聞こえてくる。剣戟の音色は激しさを増し、地響きも都度、伝わってきた。

 

 「……いや待って今のノエルちゃんの悲鳴可愛過ぎんか???」

 「き、聞かなかったことにしてくださぃ……」

 

 そんな場合じゃないというのにノエルちゃんの悲鳴の方が気になり、思わず真顔になって言えば、彼女は赤らんだ顔を両の手で覆ってしまった。可愛い。

 

 「じゃなかったガイア、さっきのはいったい……」

 「向こうがいよいよ大詰めということなんだろう。心配することはないと思うぜ」

 

 我に返って問えば冷静にガイアが答えてくれる。おお、嬉しきかな……!今夜は宴会ですねっ!!!

 

 「……というか、困ったな……俺の方こそ急いで戻らないとアンバーにドヤされちまう」

 

 1人心中で歓喜していると、苦笑い気味にガイアがそう溢していて。

 

 「あらら……じゃあここでお別れかな?」

 「そうなるな。まぁ、これ以上魔物が出ることはないだろうから、安心するといい」

 「おお……もし出たら君、一生僕にお酒奢りだからね?」

 「なんでだ……」

 

 よし、これで魔物が出ても大丈夫だね。大丈夫じゃないけど。

 

 「それじゃまたね、ガイア。さ、行こっかノエルちゃん……ノエルちゃん?」

 「は、はいっ。……ガイアさまそれでは」

 「ああ、またな」

 

 ヒラヒラと、手を振って。

 

 僕たちとガイアは背を向け、お互いの目的地へと歩き出したのだった。

 

▼▼▼

 

 繰り広げられる騎士団の猛攻。

 

 恐れをなした魔物の軍勢は、やがて、蜘蛛の子を散らすように逃げ始めていた。

 

 背後から魔法や矢の追撃を食らいながら、ヒルチャールたちは駆けていく。

 

 草を踏み、砂を蹴り、数を減らしながら先頭が平原を抜けたところで──その前に、影が、立ち塞がる。

 

 「──これでも急いで帰ってきたつもりだったのだが……予想していたよりも、アビス教団の動きは早かったようだな」

 

 高く束ねた金の髪を、風に揺らすその美女は、だがと続けて。

 

 「──好き勝手させるのもここまでだ」

 

 宣言と共に。

 

 草花が、騒めく。

 

 砂塵が、巻き上がる。

 

 携えた剣が──風を纏っていく。

 

 彼女はその剣の切っ先を、止まることなく向かって来る集団へと構え。

 

 「いざ──勝負!」

 

 嵐が飛ぶ。

 

 ──元素スキル:風圧剣──

 

 収縮させた風を、突きによって一点に放つ。

 

 ただそれだけの技。

 

 ただそれだけの技に──敗残兵と化していた全てのヒルチャールが、例外なく、宙を舞って。

 

 地へ、墜ちる。

 

 次々と鳴り響いていく、鈍い音。

 

 それを眺めながら彼女──西風騎士団代理団長ジンは、残心の構えを解いて、剣を軽く払い。

 

 城門に向かって、悠然と進み始めた。

 

▼▼▼

 

 「──ノエル、ユヅル!無事だったんだね、よかった……!」

 

 広場に辿り着いた僕たちを出迎えたのは、栗毛ポニテ少女のエリンちゃんであった。

 

 安堵の息を漏らす彼女へ、言葉を返す。

 

 「あ、エリンちゃん。おいっす」

 「申し訳ありませんエリンさま!ご心配をおかけしてしまったようで……!」

 「ユヅルは軽いしノエルは重いよ!」

 「……えへっ?」

 「えへって何よ!……もぉ、すごく心配したのに……」

 

 ぷくーとほっぺを膨らませる彼女。それを宥めていると、色々に事が起こっていく。

 

 迷子くんの親子が挨拶に来て、それにお気になさらずしたり、シスターさんから労いのお言葉とお菓子を頂いたり、まだ戦いも終わってないのに飲み始めようとしていたバカどもからお酒を没収したり、それを処理しておこうとしてノエルちゃんににっこり怒られたり。

 

 そう過ごしていた時だった。

 

 広場の向こう下……即ち階段の方から、足音が聞こえてくる。

 

 なんぞやと石の手すりから覗き込んでみると、ちょうど数人の騎士たちが、踊り場に差し掛かったところ。また彼らの表情には、笑みが浮かんでいて。

 

 これは、もしかして、もしかしちゃう感じかな……?

 

 期待を抱いた僕の前を、彼らは一礼しつつ駆け抜け広場の中央へ。

 

 皆が注目を向けていく中、彼らが告げる──その言葉に。

 

 一瞬の静寂、やがて、皆の顔が喜色に染まっていき──爆発のごとき歓声が、広場を埋め尽くした。

 

 

 

 

 

 

 






 あれ、ジンってもしかして……ゴリラ……?

きっとその内書く短編、誰出します???

  • ツンデレロリ猫バーテンダー
  • いつもお世話になっております、我らが炎神
  • 物理と太もも最強
  • 断罪の皇女さま
  • ドドコどこ~
  • おっぱいナーフシスター
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