いくぜ璃月!感想評価ありがとう!
「──うあああああぁぁぁぁぁ璃月だぁぁぁぁぁっっ!!!!うおぉぉぉぉ璃月ぇぇぇっっ!!!お金の国ぃぃぃっっ!!!ちょっといっぱい分けてくださぁぁぁいっっ!!!」
広がる景色に、目一杯に叫ぶ。
眼下に見えるのは、美しき様相だ。
幾隻かの船が浮かぶ海に佇む璃月港の街並みは、瓦屋根や外壁の緑や朱色がモザイクさながらに入り交じり、見事なコントラストを織り成す。
また所々に構える却砂の木の黄葉や、楓の木の紅葉、松の木の深緑葉が、アクセントとして街によく馴染んでいた。
更には遥か上空に、巨大な建物が浮かんでいるのも確認できる。あれこそが、群玉閣。璃月を治める璃月七星が1人、天権が住まう居城だろう。……え、行ってみたい……ぜひともラピュタごっこ、してみたい……でもあそこの主、美人さんだけど、怖いからなぁ……下手なことしたら、テキトーな罪を積み上げられて、タダ働きさせられそう……。残念ながら、諦めた方が良さそうだね……。
一通り感動を吐き出していると、すぐ後ろにあるワープポイント前で待つパイモンちゃんと蛍ちゃんが、話しかけてくる。
「──すごい喜びようだなっ、ユヅル!」
「そんなに璃月に来たかったの?」
「まぁ、わりとねっ!特に璃月港を訪れてみたかったからっ、今僕、テンションけっこー上がってるんだよ!ほら、この前の秘境巡りでも、一応璃月に来てたわけだけど……あの時は璃月感なかったから、僕ふつーだったでしょ?」
「そ、そうだな……むしろあの時は、オイラたちの方がテンション高かったよな……」
「ご、ごめんユヅル、我を忘れちゃって……」
「気にしなくていいよ!2人とも可愛かったからモーマンタイっ!」
そんな、少し意気消沈してしまった彼女らをフォローしつつ、僕は。
軽く荷物を背負い直し、璃月港に向けて、1歩を踏み出した。
▼▼▼
──執務室にて、みんなに僕が璃月に行きたいと伝えてから。
僕は、迅速な行動をとることを余儀なくされた。
何故なら、僕のせいで蛍ちゃんたちの予定がずれてしまうことは、あってはならないからである。
これは、彼女たちに迷惑をかけるなんてのはハラキリ案件だろうという心情と、ストーリーの流れが変わったら大問題だろうという思慮から来ている。
そのため、彼女らの予定が狂わないよう、ちょっと慌ただしく動かなければならなかったのだ。当の蛍ちゃんたちは急がなくてもいいよって言ってくれたけどね。優しい……好き。
まず最初に、執務室にてジンに色々とお世話になった感謝をし、読んでいた恋愛小説も預ける。なお恋愛小説は、蛍ちゃんたちの前で堂々と渡したので、彼女が恥ずかしがって少し挙動不審になってたのはご愛敬だろう。
それが終わったら執務室で蛍ちゃんたちと一旦別れ、荷造りやらツケ払いの清算やらでモンドを廻り。
最後に、荷物を持って、以前も使ったワープポイントに集合。蛍ちゃんのお手てを握らせていただき昇天、気付いたら、目の前に璃月港の風景が広がっていて。
ワープポイント使用による疲労をしっかり回復させてから、感動を叫び、今に至るというわけである。
「──そういえばユヅル。おまえは迎仙儀式って知ってるか?」
璃月港を目指し、岩壁と石垣の間の、草が生え散らかりつつも舗装された道を歩いていると。
ふよふよと飛行するパイモンちゃんが話しかけてくる。
「迎仙儀式……一応知ってはいるよ。1年に1度、璃月の神──モラクスさんが姿を見せるあれだよね?」
「おう、その迎仙儀式だ。オイラたちは、それを目当てに璃月にやって来たんだぜっ」
「ほへー……」
気のない返事を返す。だって、知ってるからね……そしてその迎仙儀式で、君たちがお目当てにしている、モラクスさん、死んじゃうんですよね……がっしょぉ~(メスガキ風)
「ユヅルもどう?一緒に見に行かない?」
脳内でおふざけしている僕に、隣を歩いていた蛍ちゃんが、魅力的なお誘いしてくる。いつもであれば、一もなく二もなく飛びついていただろうが……流石に今回は、そんなことはしない。璃月のストーリーの展開はめっちゃ急だからね、少しの妨げも、後々に響きまくる。気を付けねば。
そんなわけで僕は、彼女に向け手刀を立てて。
「ごめんね蛍ちゃん、僕は迎仙儀式アレルギーだから一緒に行けないんだ……」
「迎仙儀式アレルギー!?」
「な、なんだそれっ!?」
最適りーずんでお断りすると、目を丸くして仰天する2人。可愛い……。
「……ま、まぁでも、無理なら仕方ないね……」
「強制するわけにもいかないしな……あれ、でも迎仙儀式っていつなんだ……?ユヅル、知ってるか?」
「ごめ、分かんないや……けど、ほら、見て」
言って、前方を指差す。
道は終わり、僕らはもう、蓮の葉が浮かぶ池が目立つ拓けた場所に出ようとしていた。
そのすぐ先には、たしか碑楼だったか、中華街でよく見る門がドシンとあり、奥には璃月港の街並みが広がっていて。
「──璃月港で、テキトーな人を見つけて聞けば分かると思うよ」
「……それもそうだね」
「だなっ!……あっ、見ろよ旅人、ユヅル!あそこ、屋台があるぞ!何かの料理を出してるみたいだ!早く行こうぜ!」
どうやらご飯を見つけたらしいパイモンちゃんは、辛抱たまらんっとばかりに全身をバタバタさせる。食いしん坊だぁ……きゃわわっ!
その様子を見て、蛍ちゃんは「パイモンったら……」と呆れ顔。こっちもきゃわわっ!
「もうオイラ、待ち切れないぞっ!先に行くからなっ!」
「あっ、ちょっと──」
2人に見惚れている内に、パイモンちゃんはそう言い残すと、蛍ちゃんの制止よりも早く飛び出し、門へと向かってしまう。
置いてきぼりになっちゃった僕らはお互いに顔を見合わせ。
「はぁ……。ごめんねユヅル」
「まぁまぁ、パイモンちゃんらしくて可愛いじゃん」
「……たしかに、らしいと言えばらしいね。ふふっ」
「あははっ、でしょ?……じゃ、行こっか」
「うん」
軽く笑い合うと、走ってパイモンちゃんを追いかけたのだった。
▼▼▼
──そして辿り着いた璃月港。
門の千岩軍の兵士さんに捕まっていたパイモンちゃんを回収した僕らは、パイモンちゃんが見つけていた屋台で軽く串焼きをいただいたり、めちゃくちゃ置いてある傘で遊んで怒られたり、また露店の雑貨を見て回ったりすること暫く。
ついに僕らは、別れのときを迎えようとしていた。
「──いやー、まさか今日が迎仙儀式の日だったとはね……」
「危ないところだったぜ……!」
そう、件の迎仙儀式の開催日は、なんと今日であったのだ。判明したのは、露店商の人に聞いたとき。まじ焦った……!
ゲーム内ではそこら辺が曖昧だったので、正直見当もつけられていなかったのだが……急いで璃月に来て正解だったね。いやほんと。
「……それじゃあユヅル、ここでお別れだね」
「そだね……うーん、寂しくなるなぁ……」
蛍ちゃんの台詞に、ちょっぴり泣き言を漏らす。
だって、ねぇ……?ここから蛍ちゃん、長い間ストーリーに拘束されちゃうからなぁ……。そしたら当然会えなくなるので寂しいポイント5那由多だし、璃月には他に知り合いもいないから一人ぼっちになっちゃうので、そこでも寂しいポイント10である。ん?ポイント比率おかしいな……いや、おかしくないか。
「まぁでも、今生の別れというわけでもないしね。テキトーに璃月を観光して、寂しさをまぎらわせてみるよ」
「うん、それがいいかもね。わたしたちは、岩の神が目当ての神であってもなくても璃月には少し滞在するつもりだし……もしかしたら、すぐに会えるかもしれない」
「だったら嬉しいね……じゃ、2人とも……またね」
「うん、またね、ユヅル」
「また今度会おうぜっ!」
手を、振り合って。
彼女たちは、迎仙儀式が行われる玉京台に向けて歩き出し。
僕は、あてもなく違う方向へと歩き出した。
──はてさて、どこへと向かおうか……プレイアブルキャラクターと絡みたいのはもちろんのことなんだけど、璃月は居場所が分かっているのが大勢いるからね……迷っちゃう。
ロリキョンシーちゃんと、腹出し蛇柱が営むお店?いいね、ロリキョンシーちゃんには頭を撫で撫でさせてもらいたい。腹出し蛇柱には当然お腹を撫で撫でさせてもらいたい。蛇に噛まれそうだな……。というかこのお店、玉京台に近いからやめといた方がいいかもしれない。
それとも火力と太もも最強少女から営むお店?僕はあの娘、めちゃ好きというわけではないが……話してて面白いことは間違いなさそうだ。あと太もも素晴らしいからな……僕、足好きなんだよね(唐突な性癖開示)
☆6おばあちゃんの居るところ……も、玉京台に近いからやめとこうかな……。是非とも仲良くなって、色々便宜を図ってもらいたいけど、やっぱストーリーに巻き込まれたくないからね。うーむ、困った困った……。
男の娘が営む商会もあったよね……もしかしたら会えるかも?でも性癖が歪む可能性がなー……ウェンティで既にちょっとヤバいのに……。股関奥義しちゃうかも、なんつって!あはは……いやこれは流石に最低だな。自粛せねば。
お料理上手パンダちゃんの食堂にも行ってみたいね……どれほど美味しいんだろうか、彼女の料理……わたし、気になります!師匠の技を食らいなさい!
どこかでロックな少女が演奏してる可能性もあるよね……この娘に関してはお願いするので髪型変えてほしい。演奏のときだけロックな髪型にすればよくない???通常時はポニーテールとか、いっそストレートでもいいから!!
あるいは港に行けば、女海賊さんに会えるかも?僕、あの人めっちゃ好きなんだよね……かっこいいのに綺麗だし、それでいて可愛いし……ん?性能がカス?使えない?……いいだろカウンター、ロマンだろっ!!!たしかに使ってる人あんまいないけど!!ってかほぼいないけど!!マルチで見かけたこと、皆無だけど!!!
……うーむ、どうしたものか……。選択肢が多いというのも困りものだね……むぅ……。
少しの間、思考を重ねて。
僕は、進むべき方向を定めた。
さて、くえすちょん……主人公はどこに行くでしょう!分かるかな!?ヒントは璃月内のどこか!