連日投稿できてんの凄くない!?凄いっ!
感想評価ありがとう、甘雨めちゃ人気だね!
ずずずっと、湯呑みのお茶を飲みがら。
群玉閣の天守閣に繋がる渡り廊下、その欄干に半身を預けながら、僕は。
朝の少し冷えた空気の中、水平線から太陽が昇ってくる様を眺めていた。
お茶、うめぇ……日の出、キレイ……いい、朝だ……いい、朝……いい…………いや、なんで群玉閣に泊まってるんだ、僕???
お茶と風景に和まされながらも浮かぶ、大きな疑問。それを解消するべく、僕は昨日のことを思い出し始めた。
えーと……まず、朝。ご飯食べた後に釣りしてたとこ、甘雨ちゃんが訪ねてきたじゃん?で、そっから群玉閣にご案内されて、凝光さんとお話して、色仕掛けっぽいのをされて。解放された後、群玉閣を見学、ラピュタごっこもして。
ものごっそ美味しいお昼まで頂いちゃって、悪いなーと思いつつ、そろそろ帰ろうとしたら、夜景スゴいんやでって引き留められて。じゃあ、夜まで待とうかなって感じになったじゃん?
んでんで、それまで甘雨ちゃんをからかったり、甘雨ちゃんがお昼寝しに消えたり、おやつを頂いたり、甘雨ちゃんをからかったりしてる内に、日も沈み。素晴らしき夜景を目の当たりにすることとなって、こりゃ帰らなくて良かったなって思っていたところ、晩餐の準備ができたよーって言われて。
ジャパニーズぴーぽー精神で、流石にそこまでしてもらわなくても……って遠慮したものの、押し切られ、凝光さんと一緒の食卓に。
彼女と世間話に華を咲かせつつ、お酒のお酌とかもしてもらっちゃって、ちょーご機嫌のままお酒がばがば飲んで──目が覚めたら、なんか豪華な客室に放り込まれてて。
全然状況が把握できていないままに、先程部屋を出たら、おはようございますお茶飲みますかって、そこら辺歩いてた人に聞かれ。
配膳されてきた湯呑みを頂いて、なんとはなしに渡り廊下へ。
そして今に至ると。
……なるほどなるほど……。
僕、何してんだ……???なん、ええっ……?ストーリーの邪魔は多分してないだろうけど、ええっ……?群玉閣に蛍ちゃんたち、もうすぐやって来るのよ?したら巻き込まれちゃうじゃん。ダメじゃん。ほんとなんで流されてるの???それはね、僕が美人の要望は断れない、ダメ人間だからだよ……。
……というか、こんなことしてる場合じゃない!お茶飲んでまったりとか、してる場合じゃない!降りないと、群玉閣から降りないと……!このままズルズル行ったら、ストーリーに巻き込まれちゃう……!
……いや、でも待てよ……?今璃月港に降りても、結局蛍ちゃんたちが動き回ってるだろうから、むしろ群玉閣は安全地帯……?機を見計らってからでも、降りるのは遅くない、のか?
凝光さんの意図も分からないからな……なんでこんなに僕を引き留めてくるんや?もしや僕に気が……!……いや、ないな。恋人よりも、モラが欲しいって感じの人だし……それにお詫びでここまでするなんて殊勝な人でもない……。
とくれば……僕の情報辺りが目的か?蛍ちゃんのことを知ってるし、僕は口を滑らせやすい。絶好のカモ扱いされてるのかもしれないね。悲しい……どうせなら犬扱いか椅子扱いしてほしい。それなら許せる。むしろドンと来いっ。
でも、蛍ちゃんの情報かー……流石の僕でも、これについては絶対口を滑らせるわけにはいかない。昨日で出していいレベルの情報はもう出し切ったからね。なんとか他の情報を求めてほしい……モンドの西風騎士団の代理団長の情報なんてどうです?恋愛小説好きで、シスコンなんですよ……可愛いでしょ?
冗談交じりに思案していると、こちらに近寄ってくる足音。
ふいっと顔を向ければ、微笑みを浮かべて歩く甘雨ちゃんの姿がそこにあり。
「あ、甘雨ちゃんじゃん。おはよー」
「はい、ユヅルさん。おはようございます。お早いですね」
「なんか目が覚めちゃってさー。そうだ、甘雨ちゃんに質問なんだけど……もしかして僕、情報吐くまで群玉閣降りられない?」
「いえ、まさか、そんなことはありませんよ。ですが昨夜は、残念ながら彼女と会うことはできませんでしたので……もう少し詳しいお話を聞きたいと、凝光様は仰られていましたね」
「勘弁してください……モンドの西風騎士団の代理団長の情報を渡すので、蛍ちゃんの情報を出させようとするのはやめてください……」
腰を低くしてお願いする。またですか?また、色仕掛けですか?やめてください、多分もう耐えられないですから……。
「西風騎士団の……ユヅルさんは、お知り合いなのですか?」
「うん、まぁ。会って、話して、お金を貰う関係だったね」
「ど、どういう関係だったのでしょうか……?」
だから、会って、話して、お金を貰う関係だって。
「そ、それはともかく……朝食の準備ができたそうですよ」
「え、もう?起きたのさっきなんだけど……こわ。おもてなしスゴ過ぎてこわ」
「では、行きましょうか」
「はーい」
──連れられて。
僕は甘雨ちゃんと、朝食の席へ向かう。
案内されたのは、昨夜凝光さんと囲んだ食卓のある広間ではなく、僕がさっきまで寝ていた客室くらいの大きさの部屋だ。といっても、そもそも客室がクソデカなので、結局広い部屋であることに変わりはないが。
さてもその部屋の中央に鎮座する大理石のテーブル、その上にはなんとも豪勢な料理が所狭しと並べられていた。
おお……朝からこんなに食べ切れるかしら?いやまぁ、もてなす側は基本多めに用意してるんだろうけど……もったいない精神が疼く……!
お腹の心配をしつつ、席へ。
今回は凝光さんは同席しないようなので、甘雨ちゃんと2人きりの朝ごはんである。新婚さんみたい……きゃっ。
手を合わせ、全ての食材に感謝して……いただきます!としてから、箸を取って食事を始める。
これは……万民堂で食べた、水晶蝦のあれじゃん。ふむ、味付けは香菱ちゃんのと比べてこっちの方が、ちょっと薄め……でも、朝だから丁度いいね。そこら辺も考慮してるのかな?
お次は……あ!あれ、せ、仙跳牆じゃん!ゲームでは攻撃力鬼上げアイテムとして、上級プレイヤーの大半が常備してた、伝説の料理!昨日は昼、夜ともに出てこなかったけど……とうとうお出ましか!
昔はね、材料の蟹を捕まえるのが大変だったんだよ……わざわざモンドの東にある名も無き島に、風の翼で頑張って飛ぶか、ガイアに頑張ってもらうかして渡って、必死に集めてたの。
ポケットワープを得てからはぐっと楽になったし、新しい国、稲妻が解放されてからはもっと楽になったけど……懐かしい。
過去を思いつつ、器から豪華な料理を取り寄せる。
漂ういい香りに唾液が生じるのを感じながら、器へ匙を入れる。
煌めくスープにハムと蟹、エビの剥き身が浮かぶ匙を、いざ口へ運び──。
「──うっまぁ……!!!!」
あまりの美味しさに、目を見開き絞り出すように叫ぶ。
スープは滑らかな舌触りで味わい深く、ハムはとろけるように柔らかい。エビと蟹は、どっちもプリップリで、スープの味も染み込んでる。
う、美味い……!!美味すぎる……!!風が……語りかけてくる……!!
「ちょっ、甘雨ちゃん!!これっ、仙跳牆食べたっ!?美味すぎない!?」
感動を共有すべく、野菜ばっかしを食べてた甘雨ちゃんに尋ねれば、彼女はビクッと肩を震わせる。
「せ、仙跳牆ですか……?わ、私たち一族は、厳しい菜食主義者なので、肉料理は、その……」
「え?……あぁ、太っちゃうからお肉あんまり食べないんだっけ」
「ひぅっ……!ちっ、違っ、野菜しか食べちゃいけないだけなんです……!」
赤面しながら弁解する甘雨ちゃん。可愛い……。
「一口くらいなら食べても大丈夫じゃない?はい、少し匙で掬って……あーん」
「だ、だめです……!誘惑しないでください……!」
「口ではそうは言っても、目は離せてないよ?ほら、お口開けて……?」
「あ、ぁあ……!だめ、だめなんです……!やめてください……!」
──とまぁ、そんなこんなで楽しみながら、朝食を終える。
たいへん美味しゅうございました……!料理も、誘惑に耐える甘雨ちゃんも、お腹いっぱいだぁ……!
余韻に浸りながら僕は、どこか恨めしそうな甘雨ちゃんを伴って、昨日はそこまでじっくり鑑賞できていなかった群玉閣のお庭へ赴こうと、入り口へ向かい。
なんか凝光さんと、スカートから覗くタイツが素晴らしいたけのこ紫髪ツインテール美少女が、睨み合ってる現場に鉢合わせてしまった。
キャ、キャットファイトだ……!というか最早、ライオンファイトの雰囲気だ……!怖いっ……!
タイツの素晴らしいたけのこ紫髪ツインテール美少女……?誰だろー……?