なんてことですじゃ。
召喚そうそうこんな目にあうなぞ、聞いとらんですじゃ!
まったく、召喚されたはいいものの意味のわからんことを言われたかと思えば、いきなり襲ってきおって。
まあ、いいですじゃ。なぜか、あの後気がつくとマスターは先ほどとは打って変わり、ワシの身体を案じたり、食事を出し始めましたのじゃ。
まったく、当世の魔術師は意味がわからんですじゃ。
「では、キャスター出るぞ」
「はて、まだ陣地の工房化も済ませずにどこへ?」
「俺たちの敵に会いにいく」
「“敵“?」
どこか楽しそうなマスターの横顔を見ながらワシはせっせかついて行った。
・・・・・・・・・なんじゃあいつ!
足が早過ぎる!
ワシを待とうともせず、君の悪い歩法でヌルヌルと進んでいっとるぞ!
「ゼェ・・・・・・ハァ・・・・・・・」
息も絶え絶えだがなんとか食らいついてやったわい。
「よく、着いてきた。褒美をやろう」
そう言いながら缶を投げ渡してくる。
「こ、これは??」
「“コーラ“だ」
「コ、コーラ?」
「飲め、美味いぞ」
そう言いながらマスターは自身の缶を開け、黒色の液体を一息のうちに飲み干す。
「あ、ありがたくいただきますのじゃ……ギャッ!?」
なんぞ、よいところもあると思った矢先、目の前の缶から黒い液体が吹き出してくる。
「クックック、キャスターよ。貴様、道化の適正もあるようだな。ジェスターのサーヴァントに変更してやろうか?」
マスターは、ワシを見ながらニタニタと意地の悪い笑みを浮かべながらこちらを鑑賞している。
「・・・・・・結構ですじゃ」
なんじゃコヤツ。呪殺してしまおうか?
「なら、行くぞ。貴様のせいで遅れている」
そう言ってスタスタと行ってしまう。
「・・・・・・・・・・・・・」
訂正する。呪殺しよう。
しばらく進むと、丘の上の教会のような場所へ着く。
「この教会だ」
「教……会……?」
いやどう見ても大聖堂とか神殿って表現すべきじゃろ。
「入るぞ」
ギィイイイイイ
そこには、5人の魔術師がいる。
一人は、同じ顔の二人の従者を連れた若い小娘。
一人は、幼き男児を連れた“竜“を思わせる武人。
一人は、ちびっこい男。
一人は、眼鏡をかけた男。こいつは強いな。
一人は、眼鏡に付き従っている・・・・・・よく見たら見習いの魔術師か。弱そうだ。
それと英霊の気配が何体か
「・・・・・・来たか。異端の魔術使いよ」
「来てやったぞ」
「余所者の癖に随分と生意気ね」
「生意気です」
「生意気ですね〜」
「・・・・・・・・」
マスターは一瞥もせんなぁ……。
「これだけ集まればもう十分じゃねぇか?さっさと始めようぜ」
「そうですね。後は、身を潜めるなりしているのでしょう。我々だけで始めるとしましょう」
「先生〜マジで俺ここにいる意味あるんですか〜」
「ふふ、いいですかホップ……私の弟子となったからには、これは避けてはとおれない道なのですよ」
「皆様、揃われたようですね」
奥から神父服の男が現れる。
「では、今から此処にて、王都聖杯戦争の開幕戦を取り仕切らせていただきます。」
「うむ、土地のよ。挨拶をせい」
「言われなくてもそのつもりですわ。バロンの叔父様。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
幼い男児が土地の御三家の当主をじっと見つめている。
「あら、御子息であるディーノさんもいらしたのですね。良いのですか?このような場に連れてこられて。」
「良い。ディーノはいずれ、我が竜紋の民の後継者となるものだ。」
「さっさとやってくれよ“衿沙“。こんな息苦しい儀式なんざとっとと終わらせちまえ。」
「あらエド居たの?いつもは“優秀“なアルフォンスの影にいつも隠れているからアルフォンスがいないのでいないと思っていたわ。」
「んだと!この野郎!」
スッと従者二人が間に入る。
「エドワード様、そこまでに」
「エド君、落ち着きな〜」
「亜鳥、貞鳥、戻りなさい」
「「はい」」
おうおう、殺気立っておるの〜
しかし、聖杯戦争の知識は持ち合わせているが『王都聖杯戦争』とな?まあ、単純にこの地が王都ということなんじゃろうが……