団子食えよ   作:一億年間ソロプレイ

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今回は少し短めです><


地形把握からの手紙に誘導された件

 俺のいる島にモン○ンの環境生物がいたり、果てにはジンオウガまで発生していた理由が分かった訳だが。恐らくというか確実に、アイルーたちも同じ理由で発生していたと思われる。

 だ か ら ど う し た 。

 それらを知って、どうすることも無く、俺は普段通りになったアイルーたちと稲作をしている。もう秋がやってきた。

 

 今年の稲も無事に育った。稲を干して乾燥させている間、俺は森にやってきた。

 いやー、森もさぁ……。生態系が変わったよ。ジンオウガでしょ、タマミツネでしょ、ドスランポス、ドスファンゴ、イャンクック先生、ナルガクルガにイビルジョー、リオレウス夫妻も。アプトノス、ケルビ、アイルー・メラルー(保護外の群れ)、ガーグァ、ブナハブラとかの小型モンスターも……。

 いつの間にか森というか、島全体が大きくなったみたいでさ。なんていうの、地形の一つ一つが拡張されてる感じ。そのせいか、やたらとモン○ンの生物が多いんだけどぉ……。

 

 というか言っていい? こんなフィールド、ゲームでも行きたくねーよ。

 

 住処にもしたくねーよ。お隣さんにもしたくねーよ。なんだよシリーズ超えで森や渓流地帯モンスター系が勢ぞろいじゃねーか、嫌だわこんなとこ。システムさん増やしすぎだよ。明らかに小型モンスターの量が少ないし、縄張り争いばかり始まるし、なんでこんな修羅の森になっちまったんだ。

 まぁ、でも……。そんな場所で俺が今ももち米探し出来てんのは、システムさんの粋な計らいなのかな?

 モ○ハンだったら、デェンッ! という効果音と共に、発見されたことが何度かあるけど、攻撃をされた覚えはない。なんだろう……、見つけても俺のことを気にしないで過ごしてるし、縄張り争いを続ける感じ。戦いの余波もあまりこっちに来ない様に気を付けられてる感じもする。そして、中には興味を持ってやってくるのがいるくらいかな。

 そう、今隣でイビルジョー君がお腹出して寝てるとかね。

 

 ――なんでコイツがいて森の生態系が壊れてないのか、コレガワカラナイ。

 

 イビルジョー。別名、恐暴竜健啖の悪魔貪食の恐王。設定的にも、ゲームバランス的にも非常にヤバヤバなモンスターだ。乱入で襲撃してきて三乙、怒り喰らうイビルジョーなどの特殊個体を討伐しようとして三乙。攻撃力も体力もバカみたいに大きくて、多くのプレイヤーに舌打ちとコントローラークラッシュへ追い込んできたと思われる。

 設定の方じゃ、いたら生態系が壊れるからよく討伐依頼が出される……って感じだったと思うんだけど。

 

 俺がイビルジョーを発見したのは夏の終わり頃。今は秋、分かるな? もう森が滅んでいてもおかしくないほどに時間は流れている。

 イビルジョーの底なしの食欲は健在だが、これといって森の植生や生態系が滅んだという箇所もない。具体的に言うと、見かけなくなったモンスターや植物がない。

 イビルジョーがいてこれは流石におかしいやろと、森、ひいては島のフィールド調査に赴いた俺は、この後たまげることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 周囲を海に囲まれているのはどこの島でもそう。島の形状は全体的に円状。これがアメリカ以上にビッグにした感じが俺の住んでいる島だ。

 その島の真ん中あたりに俺たちが拠点にしている場所。ここから南に、システムさんがやってきた山がある。

 西には稲やらジンオウガやらが発生している森が広がっている。東には……驚いてくれ、砂漠地帯だ。この地帯から上部分は火山地帯。それから島外にはなるが、北西にいくと氷に覆われた島がある。北東にはヴェルザードちゃんとのバトルフィールドにした小島がある。

 全部のフィールドがこの島周辺に凝縮されているといったら分かりやすいか? あー、例えるなら……、モ○ハンワールドの全域マップ……みたいな? アイボー……、うっ、頭が……。

 にしても、よくこんな島で無事に稲作出来てたな……。やっぱ俺って天才では?

 最初見た時にはこんな場所じゃなかったんだけどなぁ……。ただの無人島くらいなもんだったのになぁ……。異世界なんでもあるなぁ……。なんだここは、たまげたなぁ……。

 

 一通り調査を終え(たまげ)た俺は愛しのマイホームへと帰還。ここも賑やかになったもんだ。

 稲作地帯とその隣にあるのが俺の家。底から少し離れたところにめちゃくちゃ大きくなった畑たち。その合間もニャーニャー言いながら走り回るアイルーたち。翔蟲くん専用スペースも付近にある。

 

「あっ、イナヴェル様。おかえりなさい! 天使の方が星王竜様からの手紙を持ってきておりました!」

「え、そうなの? 天使の人いる?」

「いえ、任務があるとのことなので我々に預けた後、帰られました」

「あー……。天使って、どんな人だった? 白髪?」

「はい、確かそのような方でした」

 

 フェ、フェルト……、フェルドウェイか……。

 そう言えば最近、天使にも人格的なのが見えてきたんだよな。なんかヴェルダ至上主義っぽい片鱗があるのがフェルドウェイ、寡黙ながらも仕事が出来るぜオラオラって雰囲気出してるのがザオリ……ザラリオ、とかね。これにはヴェルダもニッコリしていた。

 ……というのはおいといて、早速手紙を見てみるとする。

 

 

 

 …………。

 

 

 

『妹と弟が新しく出来ました。手紙に道案内させるための魔法を掛けておいたので、島から出て顔を見せてあげてね』

 

 

 

 新しいファミリー出来るのはやっ!?

 

 

 

《騒音を出すなァ~~~~~!》

 

 

 

 

 いや、別に島の外に出るのはいいんだけど……。帰ってきたらこう、家や畑が襲われたり、荒らされてないか不安で……。

 

《就寝中ゥ~ 大声出すことなかれェ~》

 

 ……え、最近黙ってること多いなって思ったら寝てたの? スキルが寝る? 

 

《睡眠は必要不可欠ゥ~ 汝もそう言うたであろうがァ~》

 

 まぁ言ったよ。年中無休で働いてる天使族たちに休んだらとか、ヴェルダに睡眠の重要性とか説いたよ。

 でもお前、別に寝る必要あるほど働いて――――――ッ!

 

 ベンベケベベンベンベンベンベンベケベベベベベン!!!!!!

 

 うっさ! うっさ! お前の方がうっさいわ! 騒音被害届はこっちが出したいくらいだわ!

 

《黙れ、黙れェ~! 外出するのならばァ~! 戸に鍵を掛ければ良かろォ~! 一々些末な事で悩むことなかれェェ~~~~!》

 

 ――戸に鍵を掛ける?

 

 それだ、それだよ琵琶法師! ありがとう琵琶法師! たまにはやるじゃん!

 

《っはぁぁ~~……》

 

 なんだか思い溜息が聞こえたが気にしないぞぅ! そうだよ、鍵掛ければ……! まずそのための戸を、仕切りを作ればいいんだ!

 つまりは防御魔法こと、結界! それで皆を囲っておけば万事オッケー! アイルーたちは自由に出入りできるようにして、万が一モンスターたちが来ても拒む様にして……!

 あ、出来たわ! これで安心して島の外に行ってこれるわ!

 その前に他のアイルーたちに暫く留守にすることを伝えておいて……。ヨシ!(現場猫)

 早速新しい妹弟の顔を見に行こうじゃないか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 手紙が道案内する魔法。その言葉の通りだった。

 行くぞ! って言ったら手紙が自動的に動いて俺を誘導してくれている。

 移動手段は勿論。それなりに早い速度で移動しているが、島とヴェルダが指定した地点からではかなり距離があるせいか、中々着かない。というか海が続いてる。かといってあんまりスピード出すと、竹を浮かせてる力が弱くなって海水にボッシュートになりそう。うごごご……、これは練習しないといけないな。

 ずっと竹に座っているのも飽きてきたから伝説の柱乗り(姿勢)をしてみたり、ぶら下がってみたりしてたらやっと陸地が見えてきた。

 

「お、おぉ……! ここが、ヴェルダが色んな場所に種族を作っては根付かせたという場所……!」

 

 なんか巨人族とか妖精族とか吸血鬼族とかエルフとか、ファンタジーに出てくる種族総出の魔境と化しているとか。ねぇそれ大丈夫なの? いつか領土問題とか戦争とかしない? という質問は飲み込んで話を聞いていた。

 

「んぁ? なんか紙が急にフルフルし始めたな……」

 

 え、ここで効力切れたとか? ただちょっと迷ってるだけだよね? オレ、ナビないとどこに妹弟がいるか分かんな……。あ、魔力察知っていう手段があるか……。でも面倒だな……。

 震えが止まって急に方向転換。何やら火山のある方に行きはじめた――!

 

「ちょ、ちょっと待って! 待ってってばぁ!」

 

 なんとか手紙に追いつこうとスピードを出した。

 

 ――竹にぶら下がったまま。

 

 俺の体は一身に風の抵抗を受けて、まるで干された洗濯物のように揺れたのだった。

 

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