団子食えよ   作:一億年間ソロプレイ

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イナガミ以外にモンハン要素がない?
あれは嘘だ(デデドン)

というのも、モンハンつったらアイルー出さなきゃという使命感に駆られたからです


隣人と妹が出来た件

 

 あれから何年か経った。俺の育てた稲は年ごとに味が良くなり、穂の実りも良くなっていった。

 米も貯まる様になって米用の倉庫も作ってそこに保管している。

 秋の収穫期には必ずヴェルダが来るようになったし、秋が近付く度にそわそわしている。

 ぷふー、俺の団子にオチてやんの。最近抹茶団子を開発したから食いに来てもいいぜ。

 

 抹茶からお分かりの通り、お茶こと緑茶を発見して栽培済みだ。はーっはっはっはっ!

 もう俺天才、大天才だわ。

 

「バッ」

 

 嘘ですただ爺ちゃんペディアの活躍です調子こいてすんません!

 

「旦那様~、畑の水やりが終わりましたニャ」

「はいよー、そろそろおやつの時間にするから休憩しにこいって伝えといてな~」

「分かりましたニャ!」

 

 そう言って俺に声を掛けてきたアイルーが別地で耕しておいた畑の方に向かっていった。

 

 ――そう、アイルーだ。

 

 この数年で一番の変化として、俺の生活にアイルーとメラルー、そして翔蟲くんが組み込まれたのであった。

 

 

 

 

 アイルーとの出会いは約十億年……な訳がなく、今から二年前くらいかな。

 

 あれは暑い夏の日じゃった……。稲たちの様子を見ながら田の水量を調整しておると、がさごそと近くの茂みが揺れていたんじゃ。

 

 

 

 そこにはなんと、アイルー、メラルー、翔蟲の姿があったんじゃ。

 

 

 

 あのオーソドックスな茶色の系統の色合いのアイルーと、あの黒白の体毛のメラル―と一緒に翔蟲がおったんじゃ……。

 

 いや、いると思わんじゃん。最初に島を回った時にはいなかったんだぞ。絶対あの時アイルー見かけてたら飛びついてたわ。

 んで、お互いに見つめ合っていたら、なんか頭下げられてた。必死にぎこちない言葉で「殺さないで」って言ってきたんだ……。

 嘘だろ……、オレ……出会ったらすぐに殺すようなヤツだと思われてるのか……?

 

 ショックを受けたが、三匹? の話を聞くに、ここ数年でアイルーやメラルー、翔蟲などモンハンで聞き馴染みのある種族が発生して生活を送っていたそうだ。それで、発生した種族の中で言語を持って生活していたアイルーメラル―翔蟲の三種族間で俺が住んでる周辺地域には行かない事、俺が森にいても決して接触しないことを決めていたらしい。

 理由は「竜種の怒りを買えば我々は死んでしまうニャ」とかなんとか。

 いや、竜種というかヴェルダはすごいけど、俺までそんな凄くないんですけど……って声を飲み込むしかなかった。

 

 怯え方がガチだった。

 

「こ、殺さな、いで……くださいニャ……!」

「盗みなんてもうしないニャ! お願いですから殺さないでくださいニャァァアァァ!」

(体をバイブレーションたけ○並に振るわせている)

 

 もう落ち着いて? としか言えない。そこでヴェルダから伝え聞いた話の一つ、『魔物は魔素量で強者か判断する生態にしたんだよね』を思い出し、ヴェルダから教わった魔力感知で自分を見てみた。

 いやー、完璧なほどに抑えられていた。天才天才……と思ったのに、原因が分からなくなってしまった。

 とはならず、「目が恐ろし過ぎて震える」と言われたのであー! と納得。

 

 いやいや、ヴェルダも金色の目で怖いんだよね。じっと見てると威圧されてる感はありますあります。 確かしっかりと自分の姿を見たのは数年前だったけど、俺も金色になってたからそういうことだろうと。

 んじゃまぁ、と肉体を人間時に変化させるコツでなんとか目の色だけでも変えられんかと思ったら出来た。

 バリバリ安心の黒目でーすってなったら三匹の震えも止まってまともに話せるようになった。

 

 それからゆっくり話した結果、俺は彼らに名付けをすることになった。そしたら一生の忠誠が貰えるらしい。

 ん? と思うだろ? 実際に俺も思ったが、ここで琵琶法師が妙なファインプレーを起こした。

 

 

 

《彼奴等は魔族なりぃ~ 魔族にとって名は宝に等しき物ォ~》

 

《魂の上位者のみに許される行いィ~…… それ即ち名付けなりィ~!》

 

 

 

 んなぁ~るほどね!

 

 忠誠は別にいいけど名前はあげるよって言ったが、額を地面に擦りつけて「そんなことできませんニャァ!」と言われた。

 

 それはともかくとして、俺は名付けた訳だ。魔族は原則名前を持たない→めっちゃ不便じゃんって思ったから。

 個人名だけじゃなくて種族名も付けることにした。個人名に関しては最初の三匹以外にも。

 

 とは言っても、最初の三匹に名付けした後、俺は謎の体調不良で寝込んでしまった為、名付けが終わったのは出会ってから二日後のことだった。

 いやぁ……めっちゃ気分悪かった。でも甲斐甲斐しくアイルーが看病してくれて、メラルーがなんか薬草とか持ってきてくれて、翔蟲クンがちょっとグロテスクな内部構造を見せながら心配してくれていた。

 うん、翔蟲くんの内部、寝起きで見ると強制的に二度寝になっちゃうからね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 猫っていいよね。アイルーもいいよ。メラルーもヤンチャだけど可愛いし。翔蟲くんも慣れてくると可愛い。

 

 何が言いたいかって、俺は今ペットをたくさん飼いたがったバスケ部の岩山の気持ちが分かったんだわ。

 アイツ強面だけど優しんだよな。動物限定じゃなくて人間にも優しかったので我が高校で一番の人格者ランキングナンバーワンを取っていた。

 

「ふー。一仕事後のお団子は美味いニャ!」

「旦那さんお代わりニャ!」

(喜びで翅を震わせている)

「お代わりは好きにどーぞ。でもほどほどにな」

 

 家の周りが畑作業をやら建築作業をやっていたアイルーたちで埋まっている。ニャーニャー声が絶えないぜ。

 それぞれ自由に縁側に座って団子食ってたり、寝てたり、喋ってたりする。

 

 最初は琵琶法師と俺の声しかしなかった我が家が今ではこんなに猫の声がするなんてな……。

 

 ゆうた < はちみつください

 

 ん? 何やら幻聴が……。ああそうそう、翔蟲によってなんと俺は――翔蟲アクションを会得。

 

 も、十分な成果なんだが。

 

 何より翔蟲クンが虫に働きかけて蜂蜜を持ってきてくれるようになった。

 俺が「甘いの食べたい―。砂糖食べたいー。でもサトウキビとかって無かったよな……、じゃあ蜂蜜なら……?」という呟きを聞いて持ってきてくれたのだ。

 以降、我が家に蜂蜜の瓶が常備されるようになった。嬉しい~!

 

 ゆうた < はちみつください

 

 

 

 

 まぁ俺は『イナガミに転生したらスローライフが始まった件』的なタイトルが付けられそうな生活を送っていたのであった。

 

 だがしかし、突然のハプニングはいつもヴェルダと共にやってくる。

 

 稲も刈り取って雪も降っていた冬の頃のこと、囲炉裏の火に当たってアイルーたちと暖を取っていたら、外の方にヴェルダの気配がした。同時に見知らぬ気配も。

 いつの間にか漫画のキャラみたく気配察知なんて出来てる俺天才と思いつつ迎えたらだよ?

 

 

「僕たちに妹が出来たよ。ほら、挨拶を」

 

「初めまして、イナヴェルお兄さま! ヴェルザードと言います!」

 

 ヴェルダの後ろかひょこっと顔を覗かせたのは――白髪青目のとんでもねぇ美少女

 

 拝啓、過去の俺。推定年齢小学校低学年レベルの妹が出来ました。

 

 

 

 ヘェア?!?!?!?!?!?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイルーが出してくれた緑茶を一杯飲むと落ち着いた。ちなみにアイルーたちは基本ヴェルダたちがやってくると最近出来たアイルーたち用の家に隠れるか、別の小屋で作業をしている。なんでも「星王竜様と長時間はいれませんニャ」とのこと。

 

「はー。なるほどなぁ……。妹が生まれてくることもあるのか」

「僕も妹が増えて嬉しい限りだ。張り切って究極能力(アルティメットスキル)をあげることにしたよ」

「は?????」

 

 なにそのクソ強そうなスキル。俺貰ってないんだけど??? ねぇヴェルダ???

 俺の強烈な視線を受け取ったが、曖昧に笑われた。

 

「いや、君にあげようとしたけれど無理だったから」

「へー……。無理、無理なんだ……。あの天下の星王竜サマが、へー…………?」

「君が持っていると思われる、僕らの干渉を阻害するスキルを切ってさえくれたらいつでもあげるよ」

「マジ!? 分かった! 不可能っぽいスキル切る方法探してくるわ!」

 

 知らんけど。

 

 あれか、もしかして琵琶法師が防いでたりするのかな。

 

《 判決ゥ~ 死刑~! 》

 

 語気強めで否定されました。じゃあ違うんか……。

 

 ま、いっか! 今は可愛い妹の方が大事だ!

 

 でもヴェルザード……ちゃん? はヴェルダの膝の上でこっちを見つめてきている。

 

 はわわ……。きゃわいい……。白髪青目でめちゃくちゃ美少女。やばいよやばいよ、可愛すぎる。

 

 あー! にっこり笑いました! 花丸笑顔百点満点!

 

「――イナヴェルお兄さま、強くなさそう

 

「げふっ」

「おや、ヴェルザードにはそう見えるかな」

「だって、私よりも魔素量が少ないわ」

「それは隠しているからかもしれないよ」

「本当かしら?」

「どうだろう?」

 

 急に妹から投げられたのは「強そうじゃなーい」という暴言だった。

 傷付いた俺を横目に二人は……二人はァ……! イチャコラァとぉ…………!

 くっそ、俺もヴェルザードちゃん膝に乗せたい! 甘えられてぇ!

 

「折角だから試してみるのはどうかな」

「それはいい案ですわ、お兄さま!」

「いやいや、ヴェルザードちゃんはまだちっさいだろ。俺、そんな小さい子を殴る趣味は無いからね?」

「それは外に出れば分かるよ。行こう、ヴェルザード」

「はーい!」

 

 なんで俺が美少女殴る話になるの?? 話聞いてよ???

 

 そんな疑問を他所に、外に出ることになった。

 畑になっていない広い所までヴェルザードちゃんがとてとてと走り出す。

 かんわいぃ~!

 

「見ててください! ヴェルダお兄さま、イナヴェルお兄さま!」

 

 ぶんぶん手を振るヴェルザードちゃんに手を振り返していると――。

 

 

 

 ずん、という音がした。

 

 

 

「どうですかイナヴェルお兄さま! これなら戦ってくれますか!」

 

 クゥーン……(絶命)

 

 あまりにもガチなドラゴン過ぎて俺死にそう。ヴェルダレベルじゃない? うわこわ……。

 

「う゛う゛ん゛……戦いだぐない……」

「ではこれならどうですか」

 

 なんだろう、吹雪くの止めてもらっていいっすか???

 これ以上寒くせんといてヴェルザードちゅわん……。アイルーたちが凍えちゃう……。翔蟲クンが永久の冬眠をしてまうておま……。

 

「……あの吹雪ってヴェルダがあげた究極能力とやらのせい?」

「勘が鋭いね。早く決めないと周りが凍っていくけれど」

 

 ここ数年、稲作の奴隷と化した俺に――それは耐えがたい苦痛だった。

 このままだとアイルーたちが頑張って世話してくれた畑も凍ってしまう。

 畑の方では大根くんが埋まっているんだ。そして雪の下で寝かせて甘みアップ計画中なんだ……。冷えすぎるとちょっと大根くん萎れちゃうんで……。

 

「分かった。戦う、戦うから。でも場所はあの小島な」

 

 苦汁の決断だった。

 




▽アイルー族、メラルー族、翔蟲族に『■■竜の加護』が与えられました

▽■■■■■が称号『二番目の竜種』を獲得
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