非術師ですので!   作:かりん2022

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アンケート回答ありがとうございます!
ヒーローぶっちぎりで勝利に付きヒーロールート先に書きます。
五条悟がお花畑化してます。すみません。


渋谷事変でヒーロームーブ2

 

 ハロウィンから一週間。未だにクラスはヒーローの話で持ちきりだった。

 

「変な格好だけど、格好いいよね―」

「私が来たって! 助けてもらったんだ。AFOっていうんだって!」

「あふぉ?」

「怒るよ!」

「やーい、あふぉー!あふぉー!」

 

 騒がしいクラスで、私は、ひたすら気配を殺す。

 それにしても、いきなり襲撃されたらどうしようと思っていたけれど、心配はなさそうだ。サイズの異能で小さくしてポケットに忍ばせた呪具は、そろそろお役御免だろうか?

 

 高校三年生。大事な受験の時期に、呪いのことなんて関わっていられない。

 経営学部で経営について学んで、貯めたバイト代で起業をするのだ。

 

 目指すのは、職業としてのヒーローの設立。

 

 だけど、いちばん大事な仲間作りがまだ出来ないでいる。

 

 だって、一緒にヒーローしよう! なんて言える?

 

「ねー! せんりー! せんりの写真持って切ない溜息ついているイケメンがいるってー! どういう関係?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 えー。えふ。おー。

 AFO。

 僕は唇にその言葉を乗せた。

 

 真っ暗闇が光に塗りつぶされて、差し出された手。

 

 ――君、は?

 ――もう大丈夫、私が来た!! 私はAFO。通りすがりのヒーローさ!

 

 黒い霧のような体に、鳥の翼。呪霊かと思った。でも呪力が一般人くらいしかなかった。

 女物の制服と声で、女と分かるくらいの異形。

 それに……正直、最強だった僕に大丈夫って、ヒーローだって言うような人は初めてだった。大人しくサイズを測らせたのは、それに圧倒されてしまったからだ。

 信じて欲しいと言われて、信じたいと思ってしまったからだ。

 

 そして、彼は僕に言った。狙われているから、引いていいよと。

 それは侮辱でもあるけれど、気遣いでもある。どちらにしろ、僕が受けたことのないものだ。

 それに、サイズを図るだけで僕をコピーする圧倒的な力。空を飛ぶ翼。移動をさせる黒霧。

 術式は、一人一つ。僕の六眼と無下限の2つが規格外なのに、それを軽々と越してしまって、しかも術式ではないらしい。

 

 勇気もある。

 呪霊を見えてもいないのに、戦いに身を投じてきた。人々を救うために。

 

 認めよう。僕自身が、AFOに会いたいんだ。

 

 この広い高校で、呪具を持っている……残穢を感じるのは唯一人。

 伊地知は本当によくやってくれた。

 

 久慈 選里。大人しそうな女の子だけど、人は見かけによらないよね。

 

 その時、黒い霧が僕の目の前に出てきて、そこから突き出た手が壁に勢いよく叩きつけられた。飛び出てきたのは、真っ黒な鳥頭。霧じゃないけど、この呪力の色は忘れない。

 

「ヒーローにもプライベートは必要だ。そうは思わないかい? ミスター・五条」

「そういうわけにもいかないのが、ヒーローってもんでしょ♡ 偽物の傑に襲われないうちに呪専に保護されにおいでよ♡」

 

 腕が僕を掴み、黒霧に引きずり込む。

 引きずり込まれた先は、女の子らしい部屋で、テーブルの上にはお茶。

 ちょこんと座る、黒い長髪の髪の青年。読んでいるのは、私の計画書。

 

「あ、悟。先にお邪魔しているよ」

 

 ずしゃあっと倒れ込む久慈。起き上がると、ため息を付き、翼と霧のあの時の姿になる。

 

「子猫ちゃん達。この場でのキャットファイトは我慢できるかな?」

「私は良いよ。あっ 今日のバイトはお休みの連絡を入れておいたから、心配しないで」

「それはありがとう。でもいらないお世話かな。プロフェッサー・羂索。オイタはいけないよ」

 

 落ち着いた様子で本を取り上げる。名前を知っているということは、知り合いなのだろうか? 多少複雑な家庭だが、一般家庭という調べだったけれど。

 

「ミスター・五条。今日の所はこの部屋で暴れるのは我慢してもらえるかな」

「羂索……羂索? 知り合いなの、選里」

 

 質問には応えず、聞いてみる。

 

「それは私も聞きたいね。名乗った覚えはないのだけれど。部屋にも呪術に関することはなかったし。君のその力は呪力由来じゃないのかい?」

「それは私はAFOだからだね」

「「AFOって何」だい?」

「オール・フォア・ワン」

 

 ――世界の全ては私一人のために。

 

「それは、すごい名前だね」

「おーる・ふぉあ・わん」

 

 凄い。僕としたことが、すごくドキドキしてきた。

 

「君の夢を見たよ。職業としてヒーローを成立させる? 無理だね!!」

「じゃあ呪術師になればいいじゃん!」

 

 羂索と僕の声が重なる。

 

「あいにく、私は非術師だし、呪術師はちょっと目指すものが違うかな。もちろん、呪術師は尊い仕事だと思うけどね。最初は便利屋から初めて、いつか平和の象徴となりたい。そう考えているよ」

「平和の象徴? 笑っちゃうね。恐怖の代名詞にはなれそうだけど。そこの最強みたいね」

「確かに、私一人では無理だろうね。だから、頼れる仲間を集めないとなんだけど……中々勇気が出なくてね。見る目もないし」

 

 僕は、AFOの手を取った。羂索はもう片方の手を取る。

 

「僕が協力するよ。呪術界を君が目指すものに変えればいいじゃん。結婚しよう」

「平和の象徴だの何だの、君が狭い場所に収まることは全然ない。君はもっと自由でいいんだよ。君の生きやすい世界を作るから、私と来て欲しい。君の全てが知りたい」

「それはプロポーズかな?」

「は? 傑の体で何考えてんだ」

「は? AFOと結婚するのは私だし。だいたい、必死過ぎてきっしょいよ」

「どっちが」

 

 僕は羂索と睨み合った。

 

 はぁぁ、とAFOがため息を吐く。

 

「プロフェッサー・羂索。君は呪力の進化の先を見ようとしているらしいね。でも私は、呪力なんかなくても、犠牲なんかなくても。人は進化していけると信じている」

「ミスター・五条。君は呪術界になくてはならない存在だ。非術師の私は足かせにしかならない」

「だから、君達とは共に歩けないよ。すまない」

「じゃ、じゃあ! せめて、護衛だけ置かせてよ! コピーもう一体作れる?」

「はあああ? そんなの無理に決まって」

「ミスター・五条の心遣いは有り難く受け取ろう」

「作れるのかい!? 作った!??」

 

 AFOは、少し考えて告げた。

 

「そうだね……。護衛のお礼に、良いものを一つあげよう。私を受け入れて」

 

 そして、AFOは僕とキスをする。

 それを味わう暇もなく、僕たちは外に出された。

 

「何を貰ったんだい? 悟」

 

 僕は、無言で手を差し伸べた。

 包帯上のものが、手からスルスルと出てくる。

 

「能力の譲渡……素晴らしいね。ますます欲しくなった」

「させない」

 

 羂索はさっさと逃げてしまう。

 

 それにしても。

 キス……されちゃったんだ。それに、AFOの一部を受け入れたんだから、これはもう婚約と同じでは???

 

 

 

 後日、五条 悟がとある非術師の少女と結婚したとか、配下になったという噂が光の速さで広がり、五条 悟ドッペルゲンガー説や双子説、三つ子説、クローン説が流れて呪術界を混乱させた。

 だが、事実……五条 悟を『増幅』できる『非術師』の『特殊能力者』がいるということが公となり、呪術界を絶大なる恐怖へと陥れた。

 




五条 悟の 捕縛力が 上がった!!
包帯に呪力をまとわせることも出来るので呪霊にも通じるぞ!

あと、高校外で待機しているのが目撃されて呪術界がハイパーざわざわするぞ!
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