『呪力を持たぬ猿が何を言う』
「それは貴方たちの総意? このAFOに喧嘩を売るって?」
『あ、私は棄権します、若様が個性を貰っているので。仲良くいたしましょう』
『……いや。わしも甚爾が個性を貰っているしな。金に糸目はつけん。買おう』
シュタッと五条家の者が手を挙げる。禪院がヒゲを撫で下ろした。
『面白い。呪力を持たぬ猿が粋がるか』
『身の程を知るがいい』
ばさり、と翼を出すと、私はジロジロとお年寄りたちを見つめる。余裕で100人に収まるな。登録完了。
そして、ビデオカメラを出した。
「おけ。把握。この程度の数なら、問題ないわね。【秘匿死刑クラスの秘密の詳細を教えて】」
『!??』
そして、次々と通信がシャットダウンされていく。
「猿相手に逃げるんだぁ♪」
背後から襲ってきた呪霊をブラックホールに吸わせて、黒霧で登録した位置に繋げて、透明のカメラでこっそり撮影。
しばし待って、透明化を解除して悠々とカメラの録画ファイルを取り出した。
「これ、悟くんにあげちゃおう〜」
『まっ 待て!』
「猿だから人間の言葉はわかりませーん。あ、あと、あんたたち、もう私が解除しようと思わない限りずっと私の攻撃の射程距離内だから」
『なんだと!?』
「あんたたちは私にこっそり呪霊を送れるんだから、これで対等だよねー。私、蒼そっくりの個性持っているんだ。ブラックホールって言ってね。分解されて吸い込まれても生きていける術式の人っている?」
『……よかろう。縛ろう』
「嫌よ。私は非術師だもの。お互い破るの上等な口約束でいきましょうよ。お互い、破れば報復はなんでもありってことで。まー、とりあえずお互い、殺し合いはやめときません? あっ 夏油くんに手出ししたら、まとめてブラックホールに放り込むから」
『この女……っ!!』
胃を抑える夜蛾先生。
「「話し合いは終わったかい?」」
ひょこっと顔を出す夏油が2人。
「終わったわよ。話す事なんてないし。五条家の人と禪院家の人は別みたいだけど、それは悟くんと甚爾くんと話せば一緒でしょ?」
「んー。でもまだ俺学生だし。交渉は任せるわ。甚爾は家出てるみたいだぜ。あんまりいじめないでやって。それより、なあ、傑、2人まで増やせるんだろ? 俺にも傑ちょうだい。凄いよな、術式込みで増やせるって」
「それは普通にドン引きだよ、悟……」
「そうねー。悟くんコピらせてくれたらあげちゃう。コピーは繊細だから大切にしてね? それと、レンタルしていい個性一覧と条件と金額書いた紙を届けておいたけど、条件の一つに悟くんの立ち合い入れておいたから、それだけよろしく」
「私の意思は!?」
「作ってから聞くわよ」
「いいぜー。悪用すんなよ。あと、立ち合いの代わりに個性で遊ばせて」
「悪用なんてしないわよ。面白い個性いっぱいあるから、教えたげる」
「初回ぐらい取り繕えばいいのに」
ボソッと夏油が呟いて、彼らは暗い部屋を出て行った。
この後、彼らは後輩も引き連れ、カラオケに向かい、久慈が個性を使って美声を披露したら大受けした(接待)。気を良くした久慈は、即座に助けに行ってあげる券(ブレスレット)をばら撒いたのだった。
後日、これは灰原と七海を助けることとなる。
この後、五条 悟の呪具として「夏油 傑(コピー)」が登録された。
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