一般やられ役警官に転生した転生者の憂鬱   作:運輸省

10 / 48
展開の都合上掲示板要素が存在しないので初投稿です。

あと、前から使っている表現で“斜体”があるんですが、本作では『外国語会話』という意味で使用しています。今更ですがご了承下さい。

11/17 誤字修正しました。phodra兄貴誤字報告ありがとナス!
11/18 ルビに不備があったので修正しました。リア10爆発46兄貴ご報告ありがとナス!


【悲報】新人刑事ワイ、新進気鋭の女怪盗に喧嘩を売られる (5)

ハゲがその事態に気付いたのは、車列が正門を通過してから30秒ほどしてからだった。監視カメラのモニターをしていた黒服の1人が、慌てた様子でやってきたのである。

 

 

け、警察が、戦車?が、パトカーを引き連れて、た、大量にです!

 

 

どうにも錯乱していたので詳しくは分からないが、つまりは警察がやってきたとのことらしい。戦車がどうとかは多分見間違いだろう。

そんな物を持つ警察がどこにいるのだ。

先程二課の刑事からかかってきた電話には、ハゲが直接「怪盗は来んかったし、あの刑事はもう帰った!貴様らも早よ帰らんか!!!」と懇切丁寧*1に伝えたはずなのだが。

 

 

「ええい、出入口と窓は全部閉鎖しろ!」

「は?‥‥はっ!」

 

 

別の黒服にそう命令すると、正面出入口と、ありとあらゆる窓に強化シャッターが降りた。

この強化シャッターは、一般的な5.56mm弾や7.62mm弾に対する完全な防御力を備えた特注品。その上、窓は防弾ガラス、正面出入口に使用されている観音開きの扉は普通乗用車の突進に耐えられる材質と作りになっている。

 

ひとまずはここまでしておけば、警察が何を言ってこようが突破される事はないだろう。

万が一、いや億が一、警察が血迷って逮捕状などを持ってきた場合は、突破に手こずっている隙に各所に手を回して圧力をかけさせるのだ。

 

うーん、これは完璧。我ながらこの完璧な頭脳が恐ろしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(───とか浅ェ事思ってンだろうなァ)」*2

 

 

と、既に逃走の手段を考えている側近は思うのだ。みんなもそう思うだろう?

いや、だって考えてもみてほしい。

今しがた、錯乱状態にあった黒服1人を4人がかりで落ち着けて、話にあった監視カメラの映像を見てきたのだが、いや、うん。とりあえずこれを見てくれ。

 

 

(爆走する戦車?とそれに続くパトカーの群れ)

 

 

きっと地の文はなんて表現すればいいか分からなくて『戦車?』とか書いているだろうが*3、ここで他の黒服のオタク趣味が光った。

 

 

「えっいやこれは‥‥」

「どうした、この戦車が何か知ってるのか」

「いや、うーん‥‥知ってるっちゃ知ってます。イギリス製の偵察戦闘車ですよ。しかもバリバリ現役の。あーあー、ご丁寧に青と白で塗装までしちゃって」

「‥‥は?」

「‥‥‥なんでですかね???」

「俺に聞くな???」

 

 

正式名称をFV107 シミターと言うそうだ。

いや、でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。 重要なことじゃない。

問題は、この物騒なのがこの屋敷に向かって多分70km/hぐらいでバクシンして来ていることだ。

5人揃って円陣を組んで緊急ヒソヒソ話である。

 

 

 

「これ多分よ、ポリ公やる気だよな」

「何のやる気です?」

「そりゃお前、『殺る』気よ」

「あっ、そっち‥」

「多分ですけど、原因ってあの女刑事じゃないですか?」

「多分っていうか十中八九それでしょ、絶対間違いないです。花京院の魂を賭けてもいい」

「花京院ェ‥」

「今から解放するとして間に合いますかね」

「無理だな。いくらこの屋敷の敷地が馬鹿みたいに広いったってあと1分足らずで到着するぜ」

「‥‥」

「‥‥」

「‥‥」

「‥‥俺今から屋敷抜け出して警察に自首しようと思うんだけどよぉ、ついて来たい奴いる?」

「「「「(無言の挙手)」」」」

「草」

 

 

 

 

───

──────

 

 

「特車1よりサクラ、屋敷を視認。城之内巡査の報告通り、窓や出入口が封鎖されている模様」

《サクラ了解。特車1は出入口前で停車、他は順次減速、停車して降車。武装して備えろ。一番槍はSITだ、特車1のケツに付け》

 

 

屋敷前、出入口の方を向いて戦車‥‥ではなく偵察戦闘車ゲフンゲフン特車が停車。その後ろに、刑事部捜査第一課特殊事件捜査係、通称『SIT』が配置についた。

他の刑事・警官達も、各々なぜかバラバラの銃器を装備し、パトカーや特型警備車、塀*4の陰で待機している。

 

 

《サクラより特車1、発砲せよ》

「特車1了解!撃つぞォ!耳ぃ塞いどけよぉ!」

 

 

特車1の車長はキューポラから身を乗り出し周囲の警官に警告を促すと、いそいそと砲塔の中へ戻った。中には、砲手と操縦手がいる。

 

 

「や、やりますか」

 

 

緊張気味の砲手が言った。

 

 

「おうよ。弾種徹甲、発射弾数は10!」

「弾種徹甲、発射弾数10!‥‥なんで僕ぁ装甲車に乗ってるんだ‥‥発射用意良し!」

()ッ!!!」

「ッ!」

 

 

砲手がトリガーを引いた瞬間、大体の日本人が経験したことの無い爆音がキッチリ10回、夜の空に響いた。

30mm徹甲弾をモロに食らった強化シャッターは、扉もろともまるで障子紙に指を突き刺したみたいに簡単に穴空きと化した。

 

 

「前進!」

 

 

6気筒190馬力のディーゼルエンジンが唸りを上げ、履帯がアスファルトを掴み車体を前へ前へと導く。

穴だらけになった強化シャッターと扉が7.8tの巨体に耐えられるはずもなく、メキミシベリバキバキバキと、まるで最中でも割るみたいに粉々に踏み潰された。

 

 

その時である。

 

 

突如響く複数の銃声に続いて、装甲板を銃弾が叩く音と火花。操縦手がうひっ、と驚きの声を上げる。

見ればそこはホール、扉の陰や廊下の角、家具の陰に身を隠した黒服が、拳銃や短機関銃でやたらめったら撃ちまくっているではないか。

可愛い物である。

 

 

「特車1よりサクラ、玄関は開かれたものの、中から多数の銃撃。特車1に当然被害はないが、このままでは突入は困難と認む。制圧射撃を行う」

《了解。存分にやってやれ》

「砲手!ありったけばら撒いてやれ!」

「警察ってなんだ‥‥」

 

 

砲手が、既にハイライトが無くなりつつある目をしながら同軸の7.62mm機関銃を掃射する。

アメリカ的に言えばM240、イギリス的に言えばL37A1と呼ばれる傑作機関銃から放たれた7.62×51mmNATO弾は、フローリングに弾痕を拵え、壁紙をズタボロにし、ついでに黒服を何人か吹き飛ばした。

あとホールにデカデカと飾ってあったハゲの肖像画は穴あきチーズになった。

 

 

 

《サクラより全隊、突入、突入、突入。我らがバカヒロインを助け出せ》

 

 

「突入!!!」

「隊長命令ェ!!!一斉に突入!!!検挙せよォ!!!」*5

「オオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

 

 

司令部からのその無線を皮切りに、警官隊、機動隊、SITの全員が駆け出した。怒りに身を任せた作戦なんてこれっぽっちもない脳筋戦法。

 

 

いわゆる万歳突撃である。

 

 

「おぉおおおおおお!!!!!!」

「進めぇ!!!」

「検挙ォーーーー!!!!!!」

「テンノウノタメニー(不敬)」

「警視庁や!!!早よ開けんかいゴラァ゛!!!」

「開いてるんだよなぁ」

「俺は攻撃を行う!」

「ダメだ!」「ダメだ!」「ダメだ!」

「ダメかぁ‥(´・ω・`)」

 

 

SIT隊員が統率された動きでMP5SFKを構え、着実に黒服を無力化する。1番見てて安心する動き。

 

機動隊員は部屋の中にこれでもかと催涙ガス弾を撃ち込み、黒服が頑張って作ったなけなしのバリケードに放水(秒間50L)を叩きつけ、びしょ濡れの黒服を大楯と拳で殴る。

 

最もカオスなのは一課刑事・警官隊。

レミントン M870でドアの蝶番を吹き飛ばす刑事もいれば、陰から襲い掛かってきた黒服をSTI ストライクガンを用いたCQCで制圧する警察官もいる。挙句の果てには、WW2時に『ヒトラーの電気ノコギリ』と連合軍兵士に恐れられたMG42を2人がかりで運用し(片方が肩に乗せ、片方が撃つ)、多数の黒服を釘付けにする刑事もいる。どうも『装備を統一する』という概念が彼らには存在しないらしい。

 

 

最後だけ火薬とドンパチの匂いが一層キツくなってむ せ るが、刑事部と一般警察官がこうなったのも直接的・遠因的な物も含めて全部佐倉刑事のせいである。反省しろ。

 

 

 

 

───

──────

 

 

 

そんな頭おかしい奴らに拳銃や短機関銃如きが敵うはずもない。30分もしないうちに、屋敷中の黒服達は護送車に詰め込まれるか、死体袋に詰め込まれるかの2つになった。

しかし、肝心の佐倉刑事が見当たらない。

 

 

「そっちはどうだぁ?」

「1階はあらかた探したがどこにもいないぞ」

「つーか黒河もいねえしな。生きてた黒服には聞いたか」

「なんか知らないうちにいなくなったっつってたぞ」

「なんだそりゃ」

「‥‥こういうのってよ、マンガとかだと大抵隠し通路かなんかで逃げてんだよな」

「ああ、よくあるな。古い下水道とか」

「‥‥‥」

「‥‥‥」

「「ヤバくね?」」

 

 

 

───

──────

 

 

 

「(最悪‥)」

 

 

怪盗ヴィオレットは、本日何回目かも分からない悪態を心の中でついた。

現在位置は、屋敷から少し離れた古い地下水道。

 

 

「ちゃっちゃと歩かんか!」

 

 

その数歩後ろには、黒く煤けたスーツ姿のハゲ、黒河権三。その手には、ゴッテゴテに装飾されたCz75。

それに蹴っ飛ばされるのは、相変わらず目と口を塞がれ、後ろ手に拘束された状態の淫乱ピンク。足だけは歩かされるために一部拘束を解かれているが、中途半端なためにどうしてもひょこひょこと歩く事になる。

因みに、同じように(ヴィオレットは新たに猿轡を咬まされた)拘束されているヴィオレットは先頭を歩いている。

 

歩く順番が逆なら、多少覚えのある蹴り技でこんなハゲなんぞ一瞬で制圧してやるのだが、いかんせん淫乱ピンクが間にいるせいで射程外。うーん詰み!

 

 

きっと今頃、警察は屋敷を滅茶苦茶に荒らした挙句、このハゲと淫乱ピンクと私が見つからない事にてんやわんやしているだろう。どうしてこうも日本警察は詰めが甘いのか。おっと、お前は最初から甘いだろというツッコミは無しだ。

 

 

「ふふふ‥‥証拠を一切処分できなかったのは痛恨の極みだが、まあ司法なんて金でどうにでもなる。あの無能どもが屋敷を荒らしている間に海外へと高飛びしてしまえば、あとはワシの勝ちじゃ‥‥お前らにもついて来てもらうぞぉ?顔のいい女はよく売れるからな」

 

「(こンのクソハゲ‥‥)」

 

 

ハゲがきっっっったない笑い声を上げるのを顔を顰めながら聞いていると、地下水道にも終わりが見えて来た。

 

 

 

外に出れば、そこは暗い暗い森の中。地下水道から流れ出た水が、チョロチョロと小川を形成して流れていっている。

満月は随分と空高くまで昇っていた。

 

 

「(‥‥‥ん?)」

 

 

突如、視界が赤く点滅した。

200mほど向こうの木の上。

満月の光に照らされる黒い影から、赤い光が点滅している。

レーザーサイト。

 

 

「(‥‥スナイパー‼︎)」

 

 

その存在を認識してからヴィオレットは早かった。

後ろ回し蹴りの要領で、淫乱ピンクを右足で絡め取り、その勢いのまま倒れる。

 

ドサッと、音が2つ。

 

 

「あ?」

 

 

その場に立っているのは、黒河権三のみである。

 

 

 

 

 

 

《あンのクソピンク何やってんだ‥‥》

 

 

 

 

 

夜の山中に、パシュッ‥とくぐもった音が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あがあああああああああ⁉︎⁉︎⁉︎」

 

 

黒河が、右足を押さえ倒れ込んだ。

 

 

「ばっ、ヒュッ、ぐぉおおおおおお‥‥‥こ、このワシを撃つ、ふ、不届き者はどこのどいつだぁああああああ!!!」

 

 

激昂した黒河が、暗闇に向かってCz75を乱射する。

当然、その弾丸が暗闇のスナイパーに届くことはない。

ただし、

 

 

パシュッ

 

 

「っがああ!!!」

 

 

スナイパーの弾丸は悠々と届くのだ。今度はCz75を握っていた手を撃ち抜かれた。Cz75が衝撃で何処かへと飛んでいく。

 

 

「はあっ‥‥ぁはあっ‥‥なんだ⁉︎何が目的だ⁉︎金か⁉︎金ならいくらでもくれてやる!今なら女もつけるぞ!」

『いらねえよこんな奴ら』

 

 

暗闇から、ギリースーツに身を包んだ男が現れた。その手にはサイレンサー付きの狙撃銃が握られている。確かソ連のドラグノフ狙撃銃だ。

 

 

『よおオッサン、この写真の男に見覚えあるか』

「な、なんだ───」

 

 

何やらスナイパーと黒河が話を始めてしまったので、ヴィオレットはいい加減拘束を解く事にした。

先程倒れ込んだ時に、地面にいい感じに尖ったガラス片を見つけたのである。怪盗には運も必要なのだ。

 

 

「‥‥っぷは、あ゛ー、苦しかったわー‥」

 

 

手と足の拘束を解き、口に貼られたダクトテープも剥がして、口の中に詰められた布やらなんやらも引き摺り出す。

これのせいで息苦しいったら無かったのだ、クソッタレ。

 

 

「世の中にはこんなのに興奮する輩もいるっていうけど‥」

 

 

おおよそ私には理解できないわね、とヴィオレットは思った。

 

 

「‥‥ついでに解いてやるか」

 

 

未だ厳重に拘束された状態で地面に転がっている淫乱ピンクを見て、ちょっとかわいそうに思えて来たので拘束を解いてやる事にした。

 

 

「淫乱ピンクー、今から拘束解くから。感謝しなさいよ?」

「‥‥‥‥」

 

 

手、足、目、口、とりあえず一通りの拘束を解いた。

意識はハッキリとしているのか、手をにぎにぎとしたり、肩を回したりしている。

 

全くの無言で。

 

 

「ちょっと、お礼の1つでも言ったらどうなの───」

 

 

少しイラッとして、淫乱ピンクの顔を手で挟んでこっちへ向けさせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、ヴィオレットの背筋が凍った。

 

目が据わってる。ハイライトもない。

額に青筋が浮かんでいる。

血が滲み出るほどに拳を握りしめている。

あとなんか背後にドス黒いオーラが見える。

 

 

結論:淫乱ピンクガチギレ案件

 

 

「武器はどこですか」

「──────へ?」

「武器はどこですか」

「え、いや、あの」

武器は どこですか

「(無言でCz75を差し出す)」

 

 

先程なぜかハゲのCz75が飛んできたので一応拾っておいたが、これが無かったら淫乱ピンクに殺されていたかもしれない。それほどの“凄み”があるのだ。こいつ本当に人間か?

淫乱ピンクはCz75の残弾を確認すると、しっかりとした足取りでハゲとスナイパーの元へ向かった。

 

 

『ってなわけで、そのブラジル人の親族、友人、恋人から連名で俺に依頼が来たわけだ。てめえの死ぬところをビデオに撮ってくれってな。好都合だ、このまま撮影と洒落込むか』

「その撮影私がしてもいいですか」

『あン?なんだクソピンク、邪魔すんな。あとアイルランド語で喋りやがれ』

An féidir liom pictiúr a thógáil de ag fáil bháis?私がこのクソハゲが死ぬ様を撮影してもいいですか

『お‥‥‥おう、なんだよ喋れんのかよ。あー、まあ撮影者は指定されてねえからいいか。‥‥‥いや待て、おめえ警官だろ。いいのか?撮影はするが』

『ええ』

 

 

「な、なんだピンクの悪魔‥‥ワシにな、何をしようと言うんだ⁉︎」

 

 

クソハゲが身体中のありとあらゆる穴から色々な液体を垂れ流しながらほざいている。

 

 

「おま、お前は、腐っても刑事だろう⁉︎犯罪者にも人権は適用される!警察官が殺人を見逃すなんぞあってはならない事なんだぞ!そんな事も知らないのか⁉︎早くこのクソ野郎を逮捕してワシを助けろ!」

 

 

さっき「司法なんて金でどうにでもなる」と言っていたのはどこのハゲだっけか。

 

 

「ええ、ええ。わかっていますとも。法の番人である警察官が、法を破るなんてあってはならない事です。ええ」

 

 

淫乱ピンクが仰々しくそう言った。それを聞いたクソハゲの表情が明るくなる。

スナイパーが何かを察したのか、ビデオカメラの電源をONにした。

 

 

「な、なら‥‥!」

 

 

淫乱ピンクが、清々しいほどの笑顔を見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それはそれとして死ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

その笑顔のまま、Cz75をクソハゲの股間に押し付けた。

ダン、ダン、ダン、と銃声が数発。銃声がなるたびにクソハゲの体が弾む。クソハゲの股間はことごとく粉砕された。

 

 

『あ、すいません。そのSVDお借りしても?』

『あ?あ、ああ、別に構やしねえが』

『どうも』

 

 

今度はスナイパーからドラグノフ狙撃銃を受け取って、パシュン、パシュン、パシュンと8発キッチリクソハゲの股間に叩き込んだ。クソハゲのクソハゲ♂残ってる?

 

 

『‥‥‥‥(ドン引き)』

『いや、ありがとうございました。弾代っていくらぐらいですか?』

『‥‥いや、いい。いらん。‥弾はまだあるがいるか?』

『あ、いいんですか?』

 

 

なぜかドラグノフに弾を装填してもう10発。

 

 

『あースッキリした』

『‥‥‥もう帰っていいか?具合悪くなって来た』

『あ、良いですよ。ご協力ありがとうございました』

‥‥‥あわよくば殺してやろうと思ったが気が乗らねえ

『何か言いました?』

『いンや何も。じゃあなクソピンク。またどこかで会おうぜ』

『ええ、ええ、ええ。首都高と警視庁での一件はキッチリ覚えてますから安心してください』

『覚えてんのかよ怖ッ』

 

 

スナイパーはドラグノフを受け取り、淫乱ピンクと言葉を交わした後、逃げるように闇の中へと消えていった。

 

 

「じゃあ、私帰りますね。ヴィオレットさんもお気をつけて」

「‥‥あ、何、こいつ置き去り?」

「このまま野犬の餌にでもなってもらいましょう」

「‥‥アンタって怒ると結構エグいタイプ?」

「さあ、どうなんでしょうね?」

 

 

そう言って、淫乱ピンクはまた笑った。

ヴィオレットはそれを見て、《笑うという行為は本来攻撃的なものであり獣が牙をむく行為が原点である》となんかのマンガで見たのを思い出した。*6

 

 

 

 

 

 

───

──────

【警視庁警察官監禁事件】

犯人:40名(17名射殺、18名逮捕、5名逃走)

被害:警察官

    死亡0名 負傷者3名

経過:黒河権三に対して、怪盗ヴィオレット(以下怪盗)からの予告状が送られたため本庁二課が警備を申し入れたが、黒河がこれを拒否。交渉の結果、連絡係を1名屋敷に配置し、屋敷側が怪盗を拘束、又は怪盗が逃走した場合に付近に待機する警官隊が派遣されるという手筈になった。

 

当日20:00ごろ、連絡係として派遣された佐倉 恵巡査部長(捜査一課)が、屋敷内にて変装した怪盗を発見。殴り合いの末に隠し扉を誤って開放し、2人揃って気絶。その隠し部屋には黒河権三が犯した違法行為の証拠となる物件が数多く保管されており、黒河権三はこの事態を受けて2人を拘束・同部屋に監禁した。

24:00ごろ、予告時間を過ぎても屋敷に動きが見られず、佐倉恵巡査部長とも連絡がつかない事、さらに、佐倉恵巡査部長に取り付けられた位置情報ビーコンが屋敷から動かない事から、佐倉恵巡査部長が不当に拘束された疑いがあるとして、警官隊を派遣。

結果、屋敷から銃撃を受けたため、突入。多数の関係者を無力化・もしくは逮捕した。

黒河権三は、屋敷から1km離れた地下水道出口にて遺体で発見。特に股間部の損傷が著しく、諸所の事情から佐倉恵巡査部長に事情聴取したが犯人は不明。

佐倉恵巡査部長はその地点から屋敷を捜索中の警官隊に合流した。

 

本案件においては、警官隊の一部にて過去に押収された装備が使用され、一定の効果を示したと判断された。押収装備品の扱いについて、これから議論が進められる予定である。

───

──────

 

*1
少なくともハゲはそのつもり

*2
エアシャカール(ウマ娘)すこ

*3
ギクッ

*4
余談だが、ブロック塀や家の壁(材質で違い有)に防弾能力はほぼ無いそうだ。良い子のみんなは銃乱射とかに遭遇したら車のエンジンブロックの陰とかに隠れよう!

*5
映画『突入せよ!〜あさま山荘事件〜』はいいぞ

*6
シグルイ第十六景より




本話における弊めぐねえの対応は正直意見が分かれるところではあると思うんですが、投稿者が執筆してて「なんかこいつ腹立つな」ってなったのでこうなりました(職権濫用)。

あと、本話を持って怪盗編が終了致しましたので、前から予告していた通り、活動報告でのアンケートは余裕を持って、11/19(金)21:00をもちまして〆切とさせて頂きます。

-追記-
すっかり忘れていましたが(池沼)、側近とその他黒服4人は無事自首を果たしました。やったね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。