今回夜間モード使ってる人はちょっと読みづらい部分があるかもしれないので予めご了承くだしあ。
「オフィサーッ⁉︎」
佐倉が“奴の”攻撃を喰らった。
そう頭が理解した瞬間、体は脳の指令を待たずに動いていた。
暗闇でうねる赤く細い触手に佐倉から預かったリボルバーで威嚇射撃。倒れる佐倉を受け止めた三好の前に出る。
すぐさま触手が飛んでくるが全てを刀で弾く。
「ケケッ、まずは1人ってェとこか?」
暗闇から姿を現したのはやはり予想通りの男。もう
真っ白な衣装は変わらないが、中から、赤く細い触手が何本も顔を覗かせている。
「……相変わらず暗闇からの不意打ちが好きだな、てめえは」
「ん?なんだァ、随分懐かしい口調に戻ってんじゃねェか女将よ。年甲斐もなく興奮しちまったか?ア?」
「おかげさまでな、何年振りか分かんねえぐらいに楽しませてもらってるよ。ぜひお礼をさせてくれや」
「───カカッ、いいねェ。そう来なくちゃ」
紅くぬらぬらと艶めく触手と、真っ二つに折れた無銘の大太刀。
一騎討ちである。
───
──────
私は目と『耳』を疑った。
まず目。
思い切り扉を蹴破り部屋に突入したオフィサーが突然仰向けに倒れたのだ。口から出たのか鼻から出たのかは分からないが、宙に赤い飛沫が飛ぶ。
「オフィサーッ⁉︎」
倒れてくるオフィサーの背中を受け止める。
44口径の銃声が暗闇を叩いた。
里見さんが前に出る。援護してくれているらしい。
「オフィサー、オフィサー!大丈夫か!」
オフィサーの体を抱き寄せ、声をかける。
その瞬間、何かよく分からない物が体に入ってきた。
例えるなら『
ぐにゃり、するり、するり。
:〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
:〜〜〜〜〜〜〜〜──────
:〜〜〜〜─────────
:〜〜──────────
:────────────!
:───があった⁉︎
:───んか赤い鞭みたいなのが見えたぞ!
:おかしい奴を無くした……
:待て待て、感覚共有切れてないぞ。生きてる生きてる
:いや一瞬切れただろ。失神したのは間違いない
:……なんで視界が一瞬でピンクで埋まった?
:めぐねえの髪の毛では?
:なんで??
:勝手に三人称視点にでもなったんじゃねえか
:めぐねえ今まで一人称しか使ってこなかったのにか?
:三人称だとしても距離おかしいだろ。出来の悪いインディーズゲームでももうちょいマシだぞ
急に脳内に直接声が溢れた。老若男女、さまざまな声が。
突然の情報量に脳が対応できず、思わずえづく。
「う゛ッ……ぇ゛う……」
:ん?
:は?
:いや待て、誰の声だ今の
:視点の動き方がおかしい
:(Ⅰ)<……ミヨシは可愛いですね
「だ、誰……なんで、わ、たしのう゛ぇ゛……な、名前を……?」
:⁉︎
:待て待て待て
:ちょっと理解が追いつかないぞどういう事だ
:少し時間をくれ
:(Ⅰ)<おめでとうミヨシ。ようやく解放されたのですね
:なんか後方保護者面ボ卿が意味深な事言ってんだけど怖えよ!!!
:あー、OKアネゴ……いや、三好警部補。俺らの声が聞こえるんだな?
:どうしたEDFニキ
「ん゛ッ……げぇ゛……き、聞こえる、けど」
:⁉︎
:ッスー……
:これマジ?
:ああなるほど、めぐねえの三人称視点じゃなくてアネゴの一人称なのか
:ようしまずは落ち着こうな警部補。俺の言う通りにしてくれ。吸って───
聞こえてくる声の中の、30代ぐらいの男の声が言う通りに、息を吸う(4秒)、止める(4秒)、吐く(4秒)、止める(4秒)。
気持ちが落ち着くと同時に吐き気も治った。
同時に、一つ思い当たる物があった。
「ふう……これ……ボックス・ブリージングかい?」
:お、ご名答。俺もよくやっててね。落ち着いたろ
:ボックス・ブリージングってなんぞ
:自律神経系を調整して気持ちを和らげる呼吸法やね。特殊部隊でも採用されたりしてる。
:なるほど?
:あー、EDFじゃしょっちゅう使わないとやってらんねえよな
:周りでやってたの俺だけだったけどなー
:そら(巨大生物に囲まれたら)そうよ……
:あんなのに囲まれた状態で16秒も息吸ったり吐いたりする度胸ねえわ
「……で、君らは何者なのかな」
:あっおい待てぃ、先にめぐねえの応急処置をしたほうがいいのでは(名推理)
:あの、脇に見えてるくの字に折れ曲がったMini-14はどういう……
:(Ⅰ)<愛です、愛ですよミヨシ
:ていうかコヤーン里見と教団幹部らしき奴めっちゃ熱いバトルを繰り広げてらっしゃるんだが?
:アレに加勢……はなんか逆に邪魔になりそうだな
:奥に見えてるのがラスボス部屋かな?
またも怒涛の勢いで流れてくる『声』に吐き気が再発する。
:あっ、そうか。アネゴ掲示板童t……初体験だもんな
:そこは処女では?
:せっかく言い直したのに台無しにすんじゃねえバカ!!!
:抑えぃ抑えぃ
:ウッス
:
:
:
:
今度は『無』が聞こえてくるという何とも形容し難い感覚が頭を支配するが、吐き気を催すほどではない。
「ッう゛……う゛ん、OK、大丈夫、ありがとう」
:まあ、なんだ。詳しい話は昨日の夜*2の言葉の続きとしてめぐねえから直接聞いてくれ
───
──────
「この理論で行くと佐倉さんは『架空の存在とされているもの』になるわけなんですが……」
「どうなの?」
「……えーと、ですね──────ちょっと気持ちを整理する時間をくれませんか?今すぐこの場で説明ってのは……」
「……分かった。じゃあ、この事件が終わったら全部聞かせてもらうよ?」
「それでお願いします」
───
──────
昨夜、オフィサーは言葉を濁した。なるほど、これは説明に困る。
「……これは、さっさと事件を解決しないといけないねえ……」
私は心に誓った。
次で終わってくれ(懇願)
あっ、温泉編終了したら質問返信回投稿するのでめぐねえに関してでも万和日本に関してでも質問がある兄貴姉貴は活動報告の方に行ってくれよな!!