一般やられ役警官に転生した転生者の憂鬱   作:運輸省

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ようやく広げた風呂敷を(無理やり)閉じる事が出来たので初投稿です。

次は質問返信を挟んで新シリーズかな?


【朗報】休暇取れたから温泉行くぞwww(終)

里見さんに一時後退する旨を伝え、未だ目を覚さないオフィサーを引きずって廊下まで出る。

 

 

「大崎部長、聞こえる?」

《はい、こちら大崎。どうかしたかい?》

「佐倉巡査部長が負傷。地下の廊下に退避させてるから回収をお願いしたいのだけど」

《ん、分かった。牧くん、頼める? 僕ぁ肩がこれだからさ……牧くんがこれから向かうよ》

「助かる」

 

 

:さて、作戦を確認しようか?

:➀ボス部屋前部屋(コヤーンと教団幹部が戦闘中)を強行突破

 ➁ボス部屋に突入

 ➂教団ボスをどうにかする

:最後適当すぎん?

:だって教団ボスについての情報一切無いし

:もう開き直ってゴリ押すしか無いと思うわ

:EDF兄貴程の人物がそう言うなら……

:少数戦力でのヤケクソ戦況打開はEDF歩兵部隊の十八番だからな!

 

 

───EDF……って要は地球規模の国連軍みたいなものなんでしょ?それ十八番にしちゃダメなんじゃないの?

 

 

:ぐ、ぐうの音も出ねえ……

:草

:www

:正論で殴られるEDF兄貴草

:大丈夫やでアネゴ、ワイらがついとる

:だから安心しろとまでは言わないしソムリエでも無い一般スレ民に出来るのは賑やかしぐらいだけどな!!!

 

 

まあ、この脳内の声達が言う通り───どうもスレ民?というらしい───直接手助けできるわけもないのだが、1人孤独に戦うよりもよっぽどいい。少なくとも私はそう思う。

息を一つつき、89式小銃のチャンバー内を確認。実弾は入ってる。安全装置は解除済み。用意はできている。

 

 

「じゃあ、やろうか。作戦開始だ」

 

 

 

 

───

──────

 

 

里見とジョーの戦いは拮抗していた。

 

ジョーは数多の赤黒い触手と人外染みた運動能力で攻めるが、全てを里見の大太刀(1/2)に防がれる。

逆に、里見は大太刀が半分になってしまった事でジョーの猛攻を捌けているが、その半分になってしまった大太刀と44口径では今ひとつ攻めきれない。

 

 

「いい加減ッ───喰らえやァ!!!」

「そいつは聞けねえな、坊主。馬鹿の一つ覚えみてえに触手振り回しやがって。それしか能がねえのかあんぽんたん。ざーこ♡ざーこ♡」

「クソがァ!」

 

 

それでも経験の差か、軽く煽れるぐらいには若干里見優位である。

 

 

 

 

「里見さん!援護!」

 

 

 

 

戦いが動いた。

 

 

「ッ!行かせるかァ!」

 

 

部屋の強行突破を図る三好をジョーは見逃さなかった。

里見を触手で力任せに無理やり突き飛ばし、腕を向けて触手を突き出す。

突き出された触手は寸分違わず三好を捉え───

 

 

「おっと」

 

 

無かった。

向かってくる触手を一瞥した三好は、特に何事もなくそれをかわした。

まさか普通にかわされると思っていなかったジョーを尻目に、三好はベルトに差していたものを素早く抜いた。

 

 

真っ二つに折れた大太刀、その切先の方である。

流石に刀身をそのまま持つのは危険すぎるので、持ち手になる部分はダクトテープとタオルで保護。要は即席の短刀。

 

三好はそれを振り上げ、

 

 

「そぉい!」

 

 

自分の目の前にある、無防備な触手を叩き斬った。

 

 

「ギッ───!!!」

 

 

唖然としていたジョーに叩っ斬られた触手の痛覚を遮断する暇なんぞある筈もなく、激痛によって動きが鈍る。

 

 

 

 

それを見逃す化狐ではない。

 

 

「チェストォォォォォォ!!!!!!」

 

 

均衡が、破れた。

 

 

───

──────

 

 

ついに始まった蹂躙劇を横目に見ながら『謁見室』とプレートのかかった扉を蹴破り、部屋に突入した。

 

コンクリート打ちっぱなしのだだっ広い部屋の中央には、4〜5畳ほどの大きさの小上がり。

 

そして、その小上がりで、横になってポテチを食べる和服姿の少女が1人。

 

 

「……ごめんなさい、この部屋には君1人?」

 

 

少し前(人間を辞める前)の三好ならば、「なんでこんな所に女の子が?」と首を傾げていただろう。もしかしたら保護をしようとしたかもしれない。

しかし、人間を辞めた事でいわゆる『勘』というものが育ったのだろう。

 

 

勘が、警告を発しているのだ。

 

 

この少女は危険だと。

 

 

「む?なんじゃお主。いつもの狂信者……ではないようじゃの?」

 

 

のじゃロリじゃん!!!!

:うるせえ!

:ほう……巫女服のじゃロリですか。狐耳は?(強欲)

:巫女服狐耳のじゃロリは鉄板だからな

 

 

あ、そうなんだ……

 

 

:しまった、アネゴは非オタであったか

 

 

「こちらは京都府警だ。あなたには……というか、この教団には軽犯罪法違反及び暴行、脅迫の疑いが掛かっている。ご同行願えるかな?」

「は?いやいや待て待て、何の話じゃ本当に」

「……この教団のトップの部屋でポテチ食っといて何も知らんは通らないでしょ」

「いや、お主、よう見んか。こんなに“ぷりちー”な女子(おなご)がそんな恐ろしい事命じるわけ───」

「今の短い時間の間に壁に置いてある日本刀、私が持ってる89式小銃、出入り口を確認しといて女子(おなご)は無いよ」

 

 

:そうなんか?

:見てた見てた。日本刀1回、89式2回見て「行けるな」って顔してた

:サラシソムリエ⁉︎

:お前そんな能力もあったんか⁉︎

:オーダーメイドサラシ作るのに騎士の人達とタイマンしたりするから

:オーダーメイドサラシってなんだよ(困惑)

 

 

「……ふむ、ただの“なり損ない”か“幼な子”かと思えば、なかなかどうして、見どころがあるではないか」

「───っ、何の話をしてるのかな?」

「ははは、まだ荒削りじゃが………うむ、決めたぞ。どうじゃ、半端妖よ。ここは一つ───」

 

 

 

 

 

 

 

「神の力を、使うてはみたくないか?」

 

 

 

 

 

 

 

───

──────

 

 

 

 

 

 

 

1:一般モブ警察官

京都市内の警察病院からこんにちは、クソ雑魚転生者でーす…………

 

2:名無しの転生者

お、回復したか

 

3:名無しの転生者

起き抜けにめっちゃ落ち込んでて草

 

4:名無しの転生者

まあまあ

 

5:名無しの転生者

顎への不意打ちなんて誰も避けられんて

 

6:一般モブ警察官

その優しさが辛ぇ……

 

7:名無しの転生者

んで、ちょっと状況を説明したいんやけどもええか?

 

8:一般モブ警察官

…………んぇ? どういう事ですか? 説明するのはこちらでしょ? まだ何も知らないんですけど

 

9:名無しの転生者

うん、まあ、色々あったんだ

 

10:名無しの転生者

よし!3行!

 

11:名無しの転生者

➀三好、スレ民になる

➁京都市内怪獣映画化

➂三好、妖怪→現人神

 

12:一般モブ警察官

??????????????????(宇宙猫)

 

13:名無しの転生者

これはしゃーない

 

14:名無しの転生者

何せワイらもよく分かってないからな!

 

15:一般特戦歩兵

➀についてはなぁ…俺もよく分からんからな?

 

16:掲示板管理者

それについては私からご説明致します

 

17:一般特戦歩兵

一番詳しい人に来てもらったわ

 

18:名無しの転生者

ウッソだろお前www

 

19:名無しの転生者

管理者ァ⁉︎

 

20:名無しの転生者

あっあっ女神さまオッスオッス!

 

21:名無しの転生者

こんな場末のスレまでお勤めお疲れ様です!

 

22:一般モブ警察官

誠に遺憾である

 

23:掲示板管理者

私にとっては全ての掲示板が主役ですよ。

さて、詳しい事はまだ調査中ですのでひとまず現在の三好絵里さんの状況からお伝えします。これは上記の➂にも関係する内容ですね。

 

私がそちらの世界に渡って三好絵里さんの魂の状態を調査した結果、分かりやすく言いますと魂の状態が『現地人』10割から『現地人』3割、『転生者』3割、『現人神/妖怪』3割となっている事を確認しました。

 

妖狐の妖怪式治療や魂剥離剤によって魂の状態が不安定になっていたところに、同じく魂剥離剤の後遺症で魂が不安定になっていた佐倉恵さんが失神した事で二つの魂が混ざり合い、『現地人』3割、『転生者』3割、『妖怪』3割となった……と、いうのが私の予想です。

 

24:一般モブ警察官

現人神要素はどこからきたんです?

 

25:名無しの転生者

あの教団のトップの邪神がアネゴをスカウトしたんよ

 

26:一般モブ警察官

はあ⁉︎

 

 

 

───

──────

 

 

数日後 

東海道新幹線 のぞみ号車内

 

 

「……説明してもらっても良いですかね?」

ふぇ?ふぁんほほほ?(え?なんのこと?)

「現人神がどうのこうのって話ですよ」

 

 

東京へ帰る道中、私は、やたらと駅弁を頬張る三好警部補にその件について聞いた。

ちなみにだが、私が選んだのははおむすび弁当、警部補は牛めしと二段重〜海〜を合わせて4つである。食いしん坊かな?

 

 

「………ああ、それね。聞いたんだ」

「スレ民になった原因とかは一応。でも現人神の件は本人から直接聞けって言われましてね」

「名前付きの人から?」

「ええ。EDF兄貴とサラシソムリエから」

「……やっぱオフィサーもアレ使えるんだ。それはやっぱり───」

「はい、私も転生者なんです」

「ははぁ……オフィサーがねぇ」

「私の話をしてもまあ別に良いんですけど、警部補の現人神案件を先に聞かせていただいても?」

「ん、まあ、そう難しい話じゃないんだよ。私はこの自称神を監視の目の届く所に置きたい、自称神は依代が欲しい。それで取引が成立して、私とその自称神が融合したってわけ」

「さらっと言ってますけどファンタジーに片足突っ込んでる状態ですね?」

「ファンタジーに両足突っ込んでるオフィサーが言うと説得力あるね」

「いえーいwww………ん?その自称神と融合して何か変わったんですか?」

「変わったには変わったけど、この場で見せるのはちょっと……ねぇ?」

 

 

東海道新幹線は満員、周囲に人の目がありすぎる。

というか人の目があるとまずい事って一体(ry

 

 

「で、さっき誰かと電話してたけど」

「ああ、一課長からですよ。仕事山積みだから早く戻ってこい、だそうです」

「うへえ、どんだけ溜まってるんだろ……」

「ま、死なない程度に頑張りましょう」

 

 

新幹線は名古屋駅を通過。あと数時間もすれば東京へと到着するだろう。

 

 

東京に着けば、山盛りの書類と銃犯罪が待ち構えているに違いない。

 

 

それでも、私達なら……きっとやって行ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでなんですけど」

 

「ん?どうしたの?」

 

「いえ、少し気になることがありまして。スレ民に言われて私も気になったというか」

 

「気になる事」

 

「はい。警部補って旅館ひなた、どうやって見つけました?」

 

「私?私は官舎に届いてたチラシだけど」

 

「ああ、やっぱりですか。私もそれ見てあの旅館を知ったんですけどね?」

 

 

 

 

 

 

「里見さんに聞いたら、チラシなんて作ってないって言ってたんですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 




佐倉恵
えっ……怖……


三好絵里
えっ……怖……


里見たま(女将)
真剣を買った


大崎巡査部長
肩の銃槍で入院中


牧巡査
退職交渉中


ジョー
女将に玉をぐしゃりされた挙句魂ごと葬られた


教団
そもそも↓に見そめられて神の力を手にしたい強欲達が緩く集まっただけだったので自然消滅した。突然横から出てきた半妖女刑事に憧れの人を取られた感想を述べよ!


自称神(ホルス)
現人神三好の後見人的ポジションになった。これからちょくちょく三好に憑依して東京美味いもの巡りをするし掲示板にも出てくる。レズっ気あり。


巨大生物
突然東京方面からやってきたAC-130Aの20mmバルカンでミンチになった


警視庁
京都府警から要請があったので首都高速道路交通機動隊に配備されたばかりのAC-130Aを派遣した。初の実戦データを得られてほくほく


京都府警
かりょく の ちから って すげー !!!
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