一般やられ役警官に転生した転生者の憂鬱   作:運輸省

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2024年がやってくるので初投稿です。

《前回の誤字報告者兄貴姉貴》(敬称略)
⭐︎ぎん⭐︎

ありがとナス!


【朗報】海自の新鋭艦間近で見ようぜww【特等席】(2)

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数週間前 

東京都 港区新橋

立ち飲み屋『バル・ベルデ』

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ここ最近のめぐねえのマイブームというと、もっぱら1人呑みである。特にハマっているのはこの、立ち飲み屋『バル・ベルデ』。

何が楽しいといえば、あまりにも様々な人間が集まってくるのだ。

例をいくつかあげよう。

 

 

普段は冷静沈着だが、いざという時にとんでもない顔芸をしながら包丁をぶん回す元アメリカ人、店主のベネットさん。たまに店にやってくる筋肉モリモリマッチョマンと大喧嘩を繰り広げる。

 

 

いつもカウンター席に居座っているイギリス人紳士のマクミランさん。SA80A2の件はお世話になりました。

 

 

たまに奥のテーブルでスコッチを嗜んでいる、ブーニーハットと葉巻がトレードマークのプライスさんに、ソープさん、あといつも髑髏(どくろ)のバラクラバを被っているゴーストさんのイギリス人3人組。

ゴーストさんに関してはあまりに怪しいので一回職質をかけた事がある。

だって怪しいじゃん!!!()

 

 

向こうのテーブルにいるのは、わざわざ横須賀から来た米国海兵隊の男4人組。トゥームストーンという名前の分隊のメンバーらしい。

 

 

「───てな感じですね。普段はもうちょっといるんですけど、今日は店に来てないみたいです」

 

いや、アンタの交友関係どうなってんだい?

 

「他のテーブルに絡みに行ってたらなんか連絡先も交換してくれました。なんででしょうね?」

 

「……自分の外面の良さ(顔の良い女)、自覚しな」

 

「?」

 

 

と、呆れ顔で話すのは今日初めて一緒になった、警護課の神郷警部。

その隣には、周りをキョロキョロと見渡しながら生ビールを飲むサングラス姿の女性。

 

 

「ところで神郷さん。そのお隣の方は?」

 

「ん? ああ、なんていうかな、立ち飲みの後輩」

 

「えっと、(はざま)と申します」

 

「ああ、これはどうもご丁寧に。佐倉です」

 

「お会いできて光栄です。色々と活躍されているとか」

 

「……? すみません。もしかして警察関係の方でした?」

 

「うんにゃ、どっちかっていうと防衛関係だね」

 

「あ、自衛隊の」

 

 

 

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現在

 

警視庁 屋上

 

 

「……???」

 

「うわ、本当に設置してるよ」

 

 

警護課の任務の手伝いに出かけためぐねえを見送った三好、ユリアの2名は警視庁の屋上へとやってきていた。

先日の警視庁襲撃*1によって倒壊した紅白の通信塔は未だ再建されておらず、とりあえずで仮設された通信塔(仮)が日夜フル稼働している。

 

しかし、2人の目的はそちらではなく、屋上南側に増設された構造物である。

 

全高4.7m、上部の白く塗られた円筒形のレドームとM61A1バルカンが特徴的な近接防空システム(CIWS)

 

俗に『ファランクス』と呼ばれるソレが、警視庁の屋上から東京を睨みつけていた。

 

 

 

 

「ミヨシ、何これ」

 

「近接防空システム、ファランクス。あんまり警視庁が襲撃されるもんだからせめて空からの守りはどうにかできないかって事で、何年か前に海自で退役した艦*2に搭載されてたのを貰ってきたんだってさ。凄いね」*3

 

「いや、物は分かるんだけど……まあいいや、うん、凄い」*4

 

「反応薄くないか、お二人さん……」

 

 

2人が振り返ると、そこにはSATの基本装備にバラクラバを装着した男性警官。

実は文中で外見を描写をするのは初めてな、SATの狙撃手(1話からの生き残り)である。ちなみに本名は中山浩(なかやま ひろし)という。

 

 

「あ、ども。中山さん」

 

「よっす。佐倉の奴どこにいるか知らない? 前にお茶に誘ったんだけど*5、色々あって有耶無耶になっててさ。こっちも落ち着きそうだから今度こそどうかなって思ったんだが」

 

「あー……オフィサーならしばらくSPの方に缶詰になってるよ。確か明日までだったかな」

 

「はぁ? SP? なんで?」

 

「向こうのほうで人が足りないとかなんとか。防衛大臣の警護で横須賀まで行ってる」

 

「マジで人気者だなアイツ……そんならしゃあねえか。んで、そっちの美人さんは? 新人?」

 

 

ここでようやくユリアに気づいたのか、そちらに目を向けるが、すぐに疑問を感じたのか首を傾げた。

 

 

「んー……失礼、どこかでお会いした事ありましたっけ?」

 

「……? いや、初対面だと思う」

 

「ありゃ。んー、どっかで顔を見たような気がするんだけどなぁ……」

 

 

実はこの2人、スコープ越しに相対した事があるのだが*6、両者がこれに気づくのはもう少し後のことである。

 

 

 

 

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同時刻

 

 

神奈川県横須賀市

海上自衛隊横須賀基地

 

 

「───以上を持ちまして、訓示とさせて頂きます」

 

 

ユリアとSATの狙撃手が見事なすれ違いを見せている頃、めぐねえは横須賀にいた。

すぐ横の壇上で、ちょうど今訓示を終えたほんわか系の小動物みたいな雰囲気の女性が、今の防衛大臣、(はざま)由里《ゆり》。

そしてその背後に係留中の、城みたいな威容の艦こそ、日本が誇る最新鋭のレールガン搭載イージス護衛艦『ながと』である。

 

で、当のめぐねえはと言うと、FASTヘルメットにプレートキャリア、シューターグラス、各種プロテクター、89式小銃、腰にはSIG SAUER P320と、まあまあの完全武装で壇の横に立っていた。神郷警部も同じような装備で隣に立っている。

 

 

「これ私ウィッグ要ります?」(小声)

 

「桃色の髪なんて目立ってしょうがないんだ、諦めて付けてな」(小声)

 

「ハハァ、了解です」(小声)

 

 

そう、めぐねえは今黒髪のウィッグを着けている。

 

理由は今神郷警部が言った通り。

めぐねえのピンク髪や怪盗ヴィオレットの紫髪など、令和日本ではトンチキ染みた髪でも、万和日本では「ちょっと珍しいけどたまに見る」ぐらいのレアリティなのだが、流石に式典ともなると悪目立ちしてしょうがない。

 

ただでさえ、この式典の場で完全武装しているのは警察所属の神郷・めぐねえの2名だけなのだ。

これ以上悪目立ちするわけにもいくまい、という警視総監以下警察上層部のご意見(ほぼ命令)で唐突に決まったわけである。

確かに、今の状態であれば普通の女性の警護官に見えないこともない。

 

……本当に突然決まった物だから、このウィッグも近くのドン○ホーテで買ってきた安物なのだが、FASTヘルメットを脱ぐ予定はないので問題はない。

 

 

「ん、佐倉、行くよ。打ち合わせ通りに」

 

「了解、後ろにつきます」

 

 

式典は無事終了し、ついに護衛艦へ乗り込む段階へと至った。

神郷警部が先頭に付き、中央に間防衛大臣を挟んで最後尾にめぐねえが付く。

 

ながとに乗艦するタラップの脇には、海自の冬制服に身を包んだ士官が敬礼して立っていた。肩の階級章は桜1つに4本線。一等海佐だ。

 

 

「艦長の楠木です。本日はよろしくお願いします」

 

 

どうやら艦長らしい。

「(若いのに艦長とは……凄いなぁ)」(小並感)なんて呑気に考えていためぐねえだが、

 

 

「……? ええ、よろしくお願いします」

 

 

防衛大臣が一瞬、首を傾げたように見えた。

 

すぐに持ち直して艦長と握手を交わし、そのままタラップを上がっていく。

 

 

ただそれだけの違和感。

 

これが、めぐねえの脳裏にこびりついて離れなかった。

*1
ハインドの方

*2
練習艦せとゆき。2021年12月退役

*3
(小並感)

*4
(小並感)その2

*5
【悲報】新人警官ワイ、勤務1日目で銀行強盗に遭遇 参照

*6
【朗報】銀髪美人とお茶してきたわwww(3)参照




活動報告にて開催中の【第2回弊めぐねえの相棒(銃器)を決めようの会】は12/31 23:59までとなります。

さあ!画面の前の君も周囲のミリオタ勢を誘って万和日本警察を重武装化させよう!(悪魔の所業)
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