「任務は2つ、ガジェットを逃走させずに全機破壊すること。そして、レリックを安全に確保することです」
ふむ。
面倒臭いな。
何が面倒臭いって、ガジェットを全部ぶっ壊さなきゃいけないのが面倒臭い。
いくつあるのかは知らんが、いちいちチマチマとやるのは性に合わない。
まあ、金を貰うからにはやらなくちゃあいけないんだが。
「ライトニング分隊とスターズ分隊は、それぞれ前後に分かれて中央を目指します。レリックはここ、7両目の重要貨物室に置かれています」
リインがそう言うと、空中に浮かぶモニター。
なるほど。
随分とデカイ車両のようだな。
「スターズかライトニング、どちらか先に到達した方がレリックを確保するですよ」
「「「「はい!」」」」
「俺はどうすんだ?」
スターズでも、ライトニングでもどっちでもないんだが?
「六禄さんは今回、ライトニングの2人と一緒に行動してくださいです。そしてスターズの指揮はティアナが、ライトニングの指揮は六禄さんが執るですよ」
「りょーかい」
「了解!」
さて、方針が決まったんなら、とっとと行きますか。
「エリオ、キャロ。行くぞ」
「「はい!」」
ん。
いい返事だ。
「私も現場に降りて管制をするから、安心するですよ」
「ククッ!期待しておくよ」
正直、リインの
「よーし新人共、隊長さん達が空を抑えてくれてるお陰で、安全無事に降下ポイントに到着だ。準備はいいか!?」
「「「「はい!」」」」
と、降下ポイントに着いたか。
「分体一体………いや、三体解放」
人が乗れて、空を飛べるものを三体呼び出す。
今回はペガサス、大鷲、ワイバーンだった。
………ワイバーンとペガサスて。
「ほれ、二人とも乗んな」
「は、はい!」
「わ、分かりました!」
キャロをペガサス、エリオをワイバーンに乗せる。
俺は大鷲に乗って、適当なところで着地すればいいだろう。
ああ、そうだ。
「分体もう三体解放」
燕と烏と鳩を喚び出し、スバルとティアナ、リインに持たせる。
これでもしもの時にも、だいたいのことはガードできる盾になる。
「ジャンヌ、フランシス。『セットアップ』」
「【………『セットアップ』】」
「【はいよ。『セットアップ』】」
んじゃ、『バリアジャケット』にもなって準備も終わったし、行くとしますか。
「ライトニング03、『エリオ・モンディアル』」
「ライトニング04、『キャロ・ル・ルシエ』と『フリードリヒ』」
「キュク~」
あれ?
これって俺も言わなきゃいけないパターン?
「あ~。引率者、『水無月 六禄』」
「「行きます!」」
「行ってくる」
リニアレールの上空を、第七車両めがけて滑空する。
と、あれは?
失踪するリニアレールの天井。
確かにうじゃうじゃとガジェットがそこかしこにいたが、そこにはガジェットではなく、人と
見た感じは金髪の人間だが、なんで高速で移動するリニアレールの上を、人が立っているんだ?
俺が疑問を持ったその時、
「『I am the bone of my sword』」
「………え?」
確かに、奴がそう言ったのが聞こえた。
この詠唱は………まさか!?
何時の間にか、金髪の手に握られた弓矢。
あれはマズイ!
「離れろぉぉっっ!!」
とっさにエリオとキャロが乗った幻獣二体を離脱させ、
「『
その場に残った俺の身体は、剣を無理やり歪めて造った矢で貫かれた。
そして、
「『
爆音とともに、意識を失った。
~Sideエリオ~
六禄さんの身体に矢が刺さって、爆発した。
事前に貰った六禄さんの資料に、希少技能のことが書いてなかったら、今頃僕とキャロは取り乱していただろう。
そして、それをした人は、フェイトさんみたいな金髪の、とても格好良い人だった。
美丈夫とかいうんだったけかな?
ああいう人は。
「まったく。ドクターに言われて来たはいいが、こんな子供たちの相手なのか」
「………貴方は、何者なんですか?」
勇気を振り絞って訊いてみる。
もちろん、この間に警戒は怠らない。
彼は、あの頑丈な六禄さんを一撃で吹き飛ばしたのだから。
「………仲間が死んだというのに、随分と冷静だな。しかし何者、か」
少し彼が悩み、
「まあ、名を名乗るくらいは構わないだろう。名前は『カイン・スカリエッティ』」
そして言葉を続ける。
「『ロストロギア』、『レリック』を奪いに来た者さ」
「へえ?じゃあ、とりあえず倒されてくれねえか?」
「?!」
後ろに立つ、六禄さんに気付かずに。
………いつの間に蘇ったんですか。
カイン参戦です。