仮面ライダーのバイクがウマ娘になったら   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

前のは話が浮かばなかったので、ライダーバイクウマ娘達はそのままに、別チーム所属にしました。

よければ暇潰しにでもどうぞ。


プロローグ

ウマ娘……それは此処とは違う世界に存在する競走馬の名と魂を宿し、人間と殆ど変わらない見た目に特徴的な耳と尻尾を生やした少女達の事を指す。彼女達は普通の人間とは比べ物にならない身体能力を持ち、走る速さは自動車にも迫る勢いだ。

 

そんな彼女達は走る事が好きで、今では彼女達主体の大規模なレースが行われている。それが【トゥインクル・シリーズ】であり、そこで走るウマ娘達を育成する機関【ウマ娘トレーニングセンター学園】通称トレセン学園なるものもできていた。

 

これは、そんな学園で競争馬ではなく【とある仮面の戦士達の乗る鉄の馬】の魂を宿したウマ娘達と、1人のトレーナーとの日々である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さん、初めまして。俺はトレセン学園でトレーナーとして働いていて、今は5人のウマ娘達と共に【チームカペラ】を率いて頑張っています。

 

「うし、これで今日のメニュー作りは終わり!!」

 

俺は向き合っていたパソコンから視線を外し、大きく伸びをする。時計を見れば既に学園の授業が終わる時間となっていた。もう少しすれば担当しているウマ娘の娘達が来るので、トレーナー室の空気を入れ替えようと窓を開けると…

 

「あ、ヤッホートレーナー♪」

 

「………………敢えて聞くけど、何やってんだビート?」

 

何故か窓の外にいる……正確には窓のある外壁をよじ登ってきているウマ娘がいた。この娘は俺が最初にスカウトしたウマ娘で、名前は【ビートチェイサー】。驚異的な逃げを得意として、クラシック級では【トリプルティアラ】を達成し、今はシニア級で活躍する娘でもある。

 

「いや~、この壁がいつも登ってほしいって言ってるから…」

 

「ハァ…ほら、たずなさんに見つかると大変だから早く入りなさい」

 

「はぁ~い♪」

 

そんな呆れた言い訳にため息を吐きつつ、俺は彼女を部室に入れた。本来なら怒るべきなのだろうが、今回が初めてじゃない。最初はもちろん怒ったがそれでも治らず、今はもう疲れるだけだから止めた…

 

「よいしょっと……それで、トレーナーは何やってたの?」

 

「今日のトレーニングメニューを考えてたんだよ。今さっき出来て、部屋の空気を入れ替えようとしたらお前が外壁にへばり付いてたんだが?」

 

「アハハ…さて、私のメニューはどんなのかな~?」

 

俺が軽く睨むと、ビートは口笛を吹きながらメニューが書いてあるパソコンへと向かっていった。

 

まったく…怒られるかもしれないって解ってるなら、いい加減壁登りは止めてくれ…この部屋(トレーナー室)は3階にあるんだから、落ちたら大怪我じゃすまないんだからな…

 

「えーと…あ、今日はライズちゃんとの併走トレーニングを中心にやるんだ?」

 

「ああ、ライズももうすぐデビュー戦だからな。お前のような逃げとかデンのような追込の対策も学ばせないと」

 

ビートが口にした娘は、このチームのメンバーの1人の【ライズホッパー】の事だ。彼女はまだデビュー前で基礎を鍛えていて、実力はある程度着いたがメンタルがかなり弱いので、後はデビュー戦の前にメンタルを鍛えれば充分通じる筈だ。

 

「今回は手加減無しだ。全力でライズを置いてきぼりにしてやれ」

 

「でも、それだとライズちゃん泣いちゃうよ?」

 

「それでもだ。あの娘はもう少し心を強くしないといけない。それが身に付けば、彼女の差し脚は最高の輝きを放つんだ」

 

「……わかった。トレーナーのお願いなら、全力で振り切っちゃうから!!」

 

「頼むな。練習は全員揃ってから始めるから、それまでは休んでてくれ」

 

「はーい♪」

 

ビートは頷くとソファに座って旅行雑誌を読み始める。俺は室内に置いてある冷蔵庫から缶コーヒーを取り出し、イッキ飲みしてると…

 

―ガララ…―

 

「し、失礼します…」

 

トレーナー室の扉が開き、何故か全身びしょ濡れで傷だらけのウマ娘が入って来た。

 

「あ、デンちゃん……今度は何があったの?」

 

「昼頃にお財布を無くして、その後トイレにスマホを落として壊れちゃって、階段を昇ってたら最後の段を踏み外して顎と両脛を段差に連打しながら滑り落ちて、更に上から落ちてきたバケツの水を被った後に、突然現れたゴールドシップさんにジャイアントスイングからのパロスペシャルを喰らったくらいですね…」

 

「うわぁ…」

 

「相変わらずの不幸体質だな…」

 

この腰まで届く長い葦毛の髪に、前髪の一部に青のメッシュが入っていて、少しタレ目に金の瞳をした不幸全開のウマ娘の名は【マシンデンバード】。カペラのメンバーの1人でダートを主戦場とするが、全ての距離に対応できる珍しい才能を持つ追い込みウマ娘だ。その代わり、普段の運には恵まれないらしく毎日不幸が振りかかっている。後、髪型によって何故か性格が変わる変な娘でもある。

 

「財布はどんなのなんだ?」

 

「え? 唐草模様のがま口ですけど…「それなら、ホラ」わっとっと…!! あ、私のお財布!?」

 

「昼頃、カフェテリア前の通りで拾ったんだ。デンのだと思って探したけど見つからなかったし、電話も通じなかったから預かってたんだ。それと、これは俺の予備のスマホだ。お前のが直るまでこれを使え」

 

「うう~!! トレーナーさ"ぁ"ん"!! あ"り"か"と"う"こ"さ"い"ま"し"ゅ~!!」

 

「ちょッ!? 離れ…!! 鼻水がぁ~!!」

 

財布が見つかった事と俺の予備のスマホを貸した事が嬉しかったのか、デンが泣きながら俺に抱き着いてきた。せめて鼻をかんでから来いッ!! この服、お気に入りなんだからな!?

 

「う"ぇぇぇぇん…!!」

 

「たく……で、なんでビートまで抱き着いてきてるんだ?」

 

「ん~……なんとなく♪」

 

「なんで楽しげなんだよ…」

 

泣き続けるデンの頭を撫でながらあやしていたら、何故かビートまで俺の背中に抱き着いていた。

 

コイツ…俺をからかって楽しんでるな? まったく、こんなところを他の奴等に見られたら…

 

―バァン!!―

 

「おいっすー!! トレーナーいるか…………何してんの?」

 

「後で説明するから、お前はもう少し静かに扉を開けろ【シグ】…」

 

そんな事を考えていたら、扉を勢いよく開けてまた1人のウマ娘が入って来た。肩までの長さの葦毛に前髪には黒のメッシュ、少しつり目にオレンジの瞳を持つ彼女は【マシンマッシグラー】。短距離なら無類の強さを誇る先行脚を持つ、元気なアオハル大好き娘だ。

 

「あ、言わなくてもわかってる!! トレーナーは皆から好かれてるからな!! これもアオハルだ!!」

 

「これのどこにアオハル要素があるんだよ…」

 

コイツとは1度アオハルについて、小一時間ほど語り合いが必要だな。

 

「んじゃ、アタシもアオハル体験の為に…とりゃ!!」

 

「うわッ!?」

 

そんな事を思っていたら、シグまで俺の左腕に抱き着いてきた。

 

「なるほど…好きな相手に抱き着くと、こんな暖かい気持ちになるんだな!!」

 

「納得してないで、お前達いい加減に…!!」

 

「神聖なトレーナー室で、何破廉恥な事してるのよッ!!」

 

さすがに鬱陶しくなった俺が引き剥がそうとした時、新たなウマ娘が大声を出しながら入ってきた。短く切り揃えた黒髪に珍しい黄緑色のメッシュが入った前髪、シグ以上のつり目に左は紫で右は黄緑の瞳というオッドアイのある顔を少し赤く染めた彼女は【ハードボイルダー】。自称ハードボイルドな探偵を名乗っていて、長距離での追い込み型の走りを得意としている。そして俺以外では貴重なチームのツッコミ担当だ。

 

「お、イルじゃん!! よッ!!」

 

「よッ!!……じゃないわよ!! アンタ達はトレーナー相手に真っ昼間から何をしてんの!? 早くトレーナーから離れなさい!!」

 

「んもぉ~、しょうがないなぁ…」

 

イルに言われて、俺に抱き着いていた3人はやっと離れてくれた。あ~…さすがにヤバかった…年頃の娘に抱き着かれるのは、童貞の俺にはキツいっての…

 

「助かったよ、イル」

 

「別にトレーナーの為じゃないわ。どんな問題もスマートに解決するのがハードボイル…「なぁイル、スカートのファスナー開いてるぞ?」……へ?」

 

俺がイルにお礼を言うと、格好つけようとするイルだったが、そこにシグの言葉でフリーズし、ファスナーがある部分を触ってから体がプルプル震え、顔が一気にトマトのように真っ赤になった。

 

ちなみに俺の視界からは死角だったので、見てはいない事をここで言っておく。嘘じゃないぞ、本当だからな!!

 

「アッハハハハハハハ!!!! やっぱりイルは、ハードボイルドじゃなくてハーフボイルドだね~♪」

 

「う…うううううううるさいッ!!!! これはちょっとした…アレよッ!! 確認不足なだけよ!!」

 

「本当のハードボイルドは、そんなミスもしないんじゃないの?」

 

「ぐぬぬ…!!」

 

ビートに煽られぐぬぬ顔する彼女は、次に視線を俺へと向けた。

 

「トレーナー……見てないわよね?」

 

「こっちから反対側にあるファスナー部分を、どうやって見ろっていうんだ?」

 

「それもそうよね…よか「ちなみに色は白だったぞ!!」なんでバラしてんのよ、バカシグゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!」

 

折角納まりそうだった騒動をシグが蒸し返してしまい、室内を逃げるシグを追いかけるイル。

 

おいイル、せめてファスナー閉めてから走れ。下着見えてるぞ~……ふむ、シグは嘘を言ってなかったか。

 

そんな俺の内心の叫びは彼女に届かず、ビートやデンと一緒に走り回る2人を眺めていたら、部室の扉が開いて最後のメンバーであるライズホッパーが入ってきた。

 

「遅くなりまし……って、何事ですかぁ!?」

 

「おおライズ、実はかくかくしかじかで…」

 

「な、なるほど…?」

 

俺の説明に首を傾げるライズ。そりゃ本当にかくかくしかじかとしか言ってないから、分かる訳ないか。

 

「とりあえず、あの追いかけっこが終わるまではライズも適当に座っててくれ」

 

「わかりました」

 

俺の言葉に頷くと、ライズは俺の膝の上にチョコンと座る。何故ここに座るのかと言うと、本人いわく父親の膝の上に座ってるのと同じ感覚で落ち着くからだそうだ。

 

俺はそんなライズの頭を撫でつつ、2人の追いかけっこに視線を戻す。決してビートとデンから向けられる、ジト目の視線から逃れる為に追いかけっこを見る訳じゃないぞ。

 

「トレーナーはロリコン…」

 

「トレーナーさんは、やっぱりロリコンなんですね」

 

「ロリコンちゃうわい」

 

ライズにそんな感情持ったら、大企業の社長であるこの娘の両親に社会的に粛清されるわ!!

 

そんなこんなで数分後、体力面で勝っていたイルがシグを捕まえ、コブラツイストからのバックドロップをお見舞いして追いかけっこは終わりとなった。

 

「何で練習前に、こんなに疲れなきゃならないのよ…」

 

「アハハ!! ダチとの喧嘩も、立派なアオハルだ!!」

 

「そのポジティブな性格が恨めしい…!!」

 

「それじゃ遊びはここまでにして、そろそろ今日の練習メニューを発表するぞー」

 

疲れて座り込む2人を見つつ、俺がそう言うと全員が俺の前に移動する。そして聞く姿勢になったところでメニューを告げる。

 

「今日は全員で、デビュー戦を控えたライズとの併走トレーニングを中心にやってもらう。ライズとメンバー1人が全力で走り、それ以外は筋力トレーニングかウイニングライブの練習をしてもらう」

 

「トレーナー、その全力ってのは…」

 

イルの質問に俺は頷き、説明を続ける。

 

「もちろん、言葉の通りだ。ライズの速度に合わせず、各々の全力で走ってくれ」

 

「ええッ!? それだとライズは追いつけないよッ!?」

 

「それでも走るんだ。このトレーニングはお前のメンタル強化が目的で、どんな強い相手でも逆転の難しいバ身差でも、絶対に諦めない心を持つためのものだ」

 

それがあれば、この娘はビートと同じ功績を残せるかもしれない。なので今日からは、練習は心を鬼にして接していくことに決めた。

 

「うう…どうしたらいいの、お父さん…」

 

「悪いが、練習中は甘やかさないからな? 最初の併走相手はシグだ。頼むぞ?」

 

「オッシャ任せろ!! 地獄のような特訓も、まさしくアオハルだぜ!!」

 

「ぴぇッ!? し、シグさん離し……助けてお父しゃ~んッ!?」

 

俺の指示に、シグは立ち上がってライズの襟首を掴むと、涙目の彼女をそのまま引き摺るようにして部屋を出ていった。

 

「さて、お前達は何をしてる?」

 

「アタシは筋トレしてるわ」

 

「わ、私も…」

 

「ん~…私はウイニングライブの練習にしようかな? ちょっと振り付けで怪しいところあるし」

 

「わかった。併走を頼む時は電話するから、携帯は聞こえる場所に置いとけよ。これ、筋トレとライブ練習用のメニューな」

 

「「「はーい」」」

 

イルとデンは筋トレ、ビートはウイニングライブの練習の為に部屋を出ていく。

 

「さて、俺も準備してライズ達の所へ行くか」

 

最後に必要な道具を持って俺も部屋を出て鍵を閉め、既に走り始めてるであろうライズとシグの所へと向かう。

 

こうして、俺達の日常は始まりを告げるのだった。




いかがでしたか?

後書きには、ウマ娘化したライダーバイクの紹介を書いておきます。

今回は、カペラのリーダーであるビートチェイサーと、泣き虫ファザコンウマ娘のライズホッパーです。



ビートチェイサー

自己紹介:どうもー、ビートチェイサーです♪ 何か困った事があったら何時でも呼んでね。私の2000の特技で解決してあげるから!! その中でも1番の特技は、やっぱり走る事だけどね♪


学年:高等部

所属寮:美浦寮


バ場適正
芝:A ダート:B

脚質適正
逃げ:A 先行:C 差し:B 追込:G

距離適正
短距離:D マイル:A 中距離:A 長距離:G

スキル
晴れの日・コンセントレーション・直線回復・ハヤテ一文字


身長:164cm

体重:完☆璧

誕生日:8月20日


好きな事:青空を眺める事

嫌いな事:雪の日に走る事


耳の事:風を切る音が好きで、走ってるとピンと立つ

尻尾の事:毛並みを保つため、毎日の手入れを欠かさない


足のサイズ:左右共に24.0cm


家族の事:叔父の作るカレーが大好きで、たまに経営している喫茶店に食べに行く


ビートチェイサーの秘密
実は、旅行雑誌を読むのが大好き


外見
背中まで伸びる少し癖のある黒髪で前髪の1部が金髪・若干垂れてる眉に金色の瞳・口の右端から八重歯が見える


ビートチェイサーの固有スキル
【遥かな青空へ】

能力
最終直線で先頭だと、青空へと向かって駆け出して速度が上がる

カットイン
広い草原で大きなリュックを枕にして寝転んでいる→太陽に向けて手を翳す→ゆっくり起き上がる→全力で走り出す

台詞
「ん~…今日もいい天気♪ さてと、そろそろ行きますかッ!!」

専用楽曲
【青空になる】



ライズホッパー

自己紹介:は、初めまして!!【ライズホッパー】でしゅ!! 趣味はネットサーフィンで……後は何を話せば…!!え、えーと…!? 助けてお父しゃ~ん!!


学年:中等部

所属寮:美浦寮


バ場適正
芝:A ダート:E

脚質適正
逃げ:G 先行:D 差し:A 追込:B

距離適正
短距離:G マイル:B 中距離:A 長距離:C

スキル
コーナー回復・ライトニングステップ・末脚・迅速果断


身長:147cm

体重:み、見ないで~!?

誕生日:9月8日


好きな事:お父さんと一緒にいる事

嫌いな事:誰かを傷つける事


耳の事:どんなに騒がしくても、お父さんの声は聞き分けられる

尻尾の事:お父さんの気配を感じると、ピンと立つ


足のサイズ:左右共に21.0cm


家族の事:父親は仕事で忙しくて中々会えないけど、会えた時は思いっきり甘やかしてくれる


ライズホッパーの秘密
実は、お笑い番組を見るのが好き


外見
肩まで伸びる蛍光イエローの髪をサイドテールにし、八の字眉にタレ目、青い瞳をしている。左前髪にメカチックなバッタの髪止めを付けている。

ライズホッパーの固有スキル
【リアライジング×ホッピング】

能力
最終コーナーで後方で競り合っていると、夢へ向かって飛ぼうとして加速力が上がる

カットイン
小高い丘で星空を眺めている→一際輝く星が目に入る→手を伸ばしながら思いっきりジャンプ→頂点で星を掴む様に握りしめる

セリフ
「見ててお父さん……私も、夢に向かって飛んでみせるから!!」

専用楽曲
【REAL×EYES】
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