遅くなって、本当にスンマセン…ガチのスランプに陥って、まったく文章が浮かびませんでした…
今回からライズとバジンのメイクデビュー戦を3回(を目安)に分けてお送りします。
それと今回はサプライズゲストと、新バイクウマ娘も登場します。
もし良ければ、暇潰しにどうぞ
ハードボイルダーの皐月賞勝利から数日後…遂にライズとバジンはメイクデビュー戦の日を迎えた。
「うう…緊張するよぉ…!!」
「デビュー戦くらいで、そこまで緊張するもんでもないでしょ?」
その選手控室の1つで、体操服に着替えてゼッケンを着けたライズは、落ち着かない様子でソワソワと部屋の中を歩き回り、バジンは椅子に座って足を組んでファッション誌を読んでいた。
「でもでもぉ~!!」
「いいから座って落ち着け」(バシッ)
「きゃうッ!?」
自身の周りを彷徨くライズにイラッとしたバジンは、落ち着かせる事とイライラの発散を込めて、読んでたファッション誌を丸めて彼女の頭を叩いた。
「うう…痛い…」
「たくっ……落ち着いて本も読めないっての」
うずくまるライズにため息を吐きつつ、再びファッションに目を向けるバジン。そんな彼女をライズは涙目で睨みつつ、あることに気づく。
「そういうバジンちゃんだって、緊張してる癖に…」
「ハァ? 私は別に緊張なんて…」
「逆さまの本をどうやって読むの?」
「え?………………ッ!?」
ライズの言葉に改めて雑誌を見たバジンは、本が上下逆転してるのに気づき、顔を赤くしながら元に戻し、その姿にライズはニヤリと笑みを浮かべる。
「ライズにはあんな事言っておいて、自分だって緊張してるなんて…ププ~♪」
「………………………」(プチッ)
さっきまでのお返しとばかりに煽るライズだったが、それでプッツンしたバジンは雑誌を置いてライズに近寄ると、その頬を両手で思いっきり引っ張った。
「生意気な事を言うのは、この口かなァ~?」
「いふぁい!! いふぁい!! いふぁいよふぁひぃんひゃ~ん!!」
「………何やってんだ、お前達は…」
そして控え室にやって来たトレーナーは、そんな2人を見て呆れるのだった…
トレーナーside
「まったく…緊張し過ぎるのも問題だけど、気を抜き過ぎるのもどうかと思うぞ?」
「はぁ~い…」
「なんでアタシまで…」
控え室に2人へのサプライズのために来た俺は、じゃれあっていたライズとバジンを正座させて軽く説教した。
やれやれ、レース前だってのにこの2人は……大物なのか能天気なのか、先が思いやられるな…
「それで、トレーナーは何しに来たの? 単なる応援って訳じゃないんでしょ?」
そこにバジンが、これ以上説教されたくないとばかりに話題を変えてくる。まあ、長々と説教して調子を下げる必要もないか……説教なら、レース後もできるしな!!(鬼畜論)
「ああ。メイクデビューを迎えた2人にサプライズを用意したんだ」
「「サプライズ?」」
「ああ。どうぞ、入ってください」
俺は控え室の外に向かって告げると、控え室に4人の男女が入ってきた。1人目はフード付きパーカーの上にスーツのジャケットを羽織り、優しそうな顔をした金髪の男性。2人目は白を基調に黒や緑を差し色に使った秘書を思わせる独特な服装を着たショートヘアーの女性。3人目は肩まで届く黒髪に腰には櫛などの美容師が使う道具をしまったベルトを巻き、どこか勝ち気そうな顔をした女性。最後は少しボサっとした茶髪に多少強面の顔、そして【乾クリーニング店】というエプロンを着た男性だ。その内、ライズは前者2人を見て満面の笑みを浮かべ、バジンは後者2人をギョッとした顔で見た。
(両極端な顔だな~…)
俺はそんな2人を苦笑しながら見ていた時、ライズが全力で最初に入った男性に飛びついた…って待て!? そんな勢いで飛びついたら…!!
「お父さぁ~ん!!」
「元気だったか、ライ(ズドォン!!)ずぉすッ!?」
あまりに突然だったから俺は止める事ができず、ライズの飛びつき(という名の体当たり)を受けたライズの父親は、体をくの字に曲げつつも何とか耐えた。
「えへへ~♪ 本物のお父さんだぁ~♪」
「ゴフ…!! ま、前よりも力が強くなったな…!!」
そんな父親の状態に気づかないライズは、笑顔で父親の胸に頭をスリスリさせている。しかし、それは2人目の女性に襟首を捕まれ、引き剥がされた事で終わりとなった。
「ライズ? 或人さん……お父さんに全力で飛びついてはいけないと、何回言えば解りますか?」
「お、お母さん…!?」
「後でお説教です」
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!?」
「まぁまぁイズ!! 俺は大丈夫だから!!」
「或人さんもライズを甘やかしすぎです。その事についてもお話がありますので」
「ア、ハイ…」
そのコントみたいな光景に、俺は苦笑いしかできなかった。
この2人は【飛電 或人】さんと【飛電 イズ】さん。大企業である【飛電インテリジェンス】の社長と社長秘書であると同時に、ライズの御両親だ。
「或人の奴、なにやってんだか…」
「父さんも母さんの前じゃ、頭上がらないじゃん」
「はあ? お前だって真理によく怒られて泣いてただろ?」
「泣いてないしッ!! 父さんなんか…!!」
「それならお前だって!!」
「2人とも…いい加減にしないと今度の家族揃った時の夕飯、鍋焼きうどんにするよ?」
「「ちょッ!? それは勘弁して(くれ)ッ!!」」
そしてバジンと一緒にいるのは【乾 巧】さんと【乾 真理】さん。バジンのご両親で、ある町でクリーニング店を経営していて、出来の良さから様々な会社の社長なんかも常連にもつ有名店らしい。
「でも、なんで父さん達がいるわけ? 店はどうしたの?」
「お前のトレーナーから、今日がデビュー戦だから見に来ないかって連絡があったんだよ。だから店は啓太郎や三原達に任せて、俺達はお前のレースを見に来たんだ」
「へえ…?」(ジロッ)
それを聞いたバジンが俺を睨んでくる。元々の目付きが鋭いのもあって結構な迫力だけど、恥ずかしいのか顔が少し赤いし、耳や尻尾がピクピクユサユサと動いてるからそこまで怒ってる感じではないみたいだな…
「俺は担当バのメイクデビューの日に、内緒でその娘の家族を呼ぶ事にしてるんだ。少しはやる気が上がるだろ?」
「うんッ!!」
「まぁ…ちょっとは…」
満面の笑みのライズと少し恥ずかしそうなバジンの反応を見るに、どうやら成功らしい。これでやる気下がったら、マジでどうしようかと思ったぞ…
『間もなく、本日のメイクデビュー戦を始めます。参加者の方はレース場までお越し下さい。繰り返します…』
そこで、レース開始のアナウンスが流れた。
「あ、そろそろ行かないと…あう、でも緊張するよぉ…!!」
「大丈夫だよライズ!! 父さんがとっておきの魔法の言葉を教えるから!!」
「魔法の言葉…?」
「ああ、耳を貸して」
未だに緊張が抜けきらないライズだけど、或人さんの言葉を聞いたら、その瞳に力強さが宿り始めた。
「これをパドックで言えば、やる気全快だ!!」
「うん!! じゃあ、行ってくるね!!」
「ちょッ!? 私を置いてくな!!」
そして元気よく走り出ていったライズの後を、バジンが慌てて追いかけて行った。
「ライズさんにどんな言葉を?」
「俺が昔、営業先に向かう時に言ってた言葉で、これを言っておけば必ず成功したんですよ」
「へぇ~…」
それがどんなのか気になったが、後のお楽しみにしておくとして、俺は4人をビート達が確保している観客席に案内する事にした。
ライズside
「すぅ~…はぁ~…」
トレーナーさんやお父さん達と別れた私は、自分の走るレースの地下道で深呼吸して、自分の心を落ち着けた。因みに私はマイルで、バジンちゃんは中距離での出走だからちょっと寂しいのは内緒です…
(大丈夫……トレーナーさんの特訓に先輩達との並走、それにお父さんが教えてくれた言葉があれば、絶対に勝てる!!)
それでも、ここまで自分の為に協力してくれたチームの先輩方やトレーナーさんの特訓を思い出して、やる気が漲ってきた。
「うん!! 行こう!!」
その勢いのままレース場に出れば、たくさんとは言えないけど観客の人達がいる観客席が目に入った。
(うわぁ~…お父さん達はどこかな?)
その観客席に座ってるお父さん達を探そうと、視線を巡らせていたら…
「およ? カワイイ娘はっけ~ん♪」(ダキッ)
「ひゃあああああああああッ!?」
「うっわ、肌スベスベ~♪」
いきなり後ろから誰かに抱きつかれて、思わず悲鳴を上げちゃいました。
えッ!? 誰なのッ!? 声はまったく知らない人なのに、凄いコミュ力ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!! てか、頬擦り止めてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
「なになに? 君も参加者? マジで!? てかお人形さんみたいでメチャ可愛!!」
「だ、誰ですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
「あ、いけね。忘れてたわ」
私の声にその人はやっと解放してくれたので、私は振り返りながら距離をとって、抱き着いた人を見た。短めの黒髪に白のメッシュ、水色の瞳を輝かせていて左頬に翼竜のタトゥー(シールかな?)を着けたウマ娘だった。
「いきなり抱き着いてゴミンニ~? アタイは【バイスプテラ】っていうの。画面の向こうにいる読者さん共々ヨロシクね~♪」
(画面の向こう…? 読者…?)
「何やってんの、このコミュ力お化け」(バシッ)
「アウチッ!?」
所々意味不明な事を言ってるので、危ない人だと思って少しだけ引いたら、別のウマ娘さんがバイスさんの頭をスポーツチャンバラとかで使うスポンジ剣で叩いた。
「ごめんね、びっくりしたでしょ?」
「は、はい……あの、貴女は?」
背中まで届く長い黒髪に龍の髪止め、右側の髪の一部を赤く染めておさげにした髪型に黄色い瞳の優しそうな顔でスポンジ剣を持ったウマ娘さんが、私に向けて右手を差し出してきた。
「私は【ディアゴスピーディー】。よろしくね」
「あ、ライズホッパーです」
私もその手をとって、自己紹介したらバイスさんが私達の間に顔を突っ込んできた。
「ね~ね~ライズたん♪ 後でアタイの持ってる子供時代の服着てみない? メッチャ可愛くなるよ!!」
「ピィッ!?」
「だから、いきなり割り込まないの」(バシッ!!)
「ギャンッ!? ちょっとディアちん!! アタイに対してツッコミキツ過ぎない!? 頭バカになっちゃう!!」
「貴女へのツッコミは、このくらいが丁度良いでしょ?」
「ひどッ!? そんな事言うなら、食堂で大声でディアちんの秘密の手書きラノベをろうど「それやったら、我が家に代々伝わる聖剣で袈裟斬りにスッぞ、ゴラァ?」イヤん☆ ディアちんの逆鱗に触れちった♪」
(この人達、仲良いなぁ…)
「相も変わらず、お気楽ね」
ブチギレながらバイスさんの胸ぐらを掴むディアさんに、その状況すら楽しんでるバイスさん。そんな仲良しな2人を見ていたら、私の隣にまた知らないウマ娘さんがやって来た。燃えるような赤い髪をうなじ部分で1つに纏め、オレンジの瞳に勝ち気に溢れた顔。それと耳に狐のピアスを着けている。
「ま、アンタ達らしいけど…」
「えっと…?」
「私は【ブーストライカー】…いずれ、ウマ娘界のスターとなる存在よ」
「あ、ブーちゃんじゃん!! ヤッホ~♪」
「ブーちゃん言うなッ!! 私の事は【ギーツ】って呼びなさい!!」
「ええ~? ブーちゃんの方が可愛いのに…」
(な、なんか濃いメンツがどんどん…)
なんか、先輩達と同じくらい濃い(失礼)人達に、コミュ障の私は隙を見て逃げ出そうとしたけど…
「おっと!! 逃がさないよ~ん☆」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
ディアさんから脱出したバイスさんに、再び抱きつかれて身動きが出来なくなっちゃいました…
「は、離してくださぁい!!」
「ギーツも、このマイルレースで走るの?」
「ええ。このレースが私のスターへの道の第一歩よ」
「アタイはマイルが1番走りやすいから~☆」
「「バイスには聞いてない」」
「2人揃ってひどッ!?」
「それで? さっきからいるその娘は?」
「あ、ライズホッパーって言います…ライズって呼んでください」
「ええ、ヨロシク。私の事はギーツって呼んでちょうだい」
「ライズもマイル走みたい。ほらバイス、いい加減に離しなって」
「ほいほーい」
バイスさんに抱えられてた私は、ディアさんのお陰で再び自由になれて、そのままバイスさんから逃げる為に、ディアの背後に隠れた。
「まったくもぅ…少しは加減を覚えたら?」
「いつでもどこでも思うままに生きるッ!! それがアタイの生き方よ!! どう? 悪魔的っしょ?」
「ハイハイ…さてと、レース順は……あ、全員回がバラバラだね」
「マジマジ? あ、ほんとだ」
ディアさんが広げたレースの予定表には、私達の名前が書いてあるけど、それぞれ違う回になってた。あ、私マイルレースの最後だ。最初に走るのはギーツさんか…
「なら、私達が戦えるのは…トゥインクルシリーズからかな?」
「マッジで楽しみぃ~!! どう? 今から一緒に走らない?」
「レース前に体力使ったら、意味ないんじゃ…」
「バイスの事はほっときなさい。感情のままに喋ってるだけだから」
「ブーちゃん辛辣ぅ♪」
『これよりメイクデビュー・マイルの第一レースを始めます。出場選手の方はパドックまでお集まりください。それ以外の選手はコースの外に出るようお願いします』
「っと、時間みたいだね」
「それじゃ、私は行ってくるわね」
そこに放送が流れてギーツさんはパドックへ、私達3人はコース外へと移動を始める。
「あの、ギーツさん!! 頑張ってくださいね!!」
最初に走るギーツさんに応援の言葉を送ったら、彼女は余裕を込めた笑みを浮かべ…
「安心なさい。これから貴女達が見るのは…私の勝利までのハイライトよ」
そう告げた。
いかがでしたか?
と、いうわけでゲストは【仮面ライダー555】の乾 巧と園田 真理、【仮面ライダー01】の飛電 或人とイズでした!!
そして新バイクウマ娘は、令和ライダーのバイクです!! この3人は今後もライズと関わっていきますので、ヨロシクお願いします。
それと、すみませんがライダーバイクウマ娘の紹介は今回もお休みです。次回の最後から再開予定ですので楽しみにしててください。
では次回で、お会いしましょう。
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