仮面ライダーのバイクがウマ娘になったら   作:疾風の警備員

5 / 11
どうも、疾風の警備員です。

遅くなってスミマセン……仕事場で人が辞めて仕事量が増えたり、新作ゲームの【黎の軌跡】をやり込んだりしてたので…

今回は前回の続きみたいな感じです。


それでは、どうぞ。


第4話

スピカとの合同練習が始まって数十分…ビートはライズとサイレンススズカ・スペシャルウィークと一緒に併走トレーニングに勤しみ、イルはトウカイテイオーとメジロマックイーンを引き連れて筋トレに励み、デンはダイワスカーレットとウオッカと一緒にダートを走っている。

 

「皆、ちゃんとやってるな…」

 

沖野がパロスペシャルでの痛みで動けないので、俺が全員の特訓を見ている。そして賢さトレーニングをしているゴルシとシグはというと…

 

「だから、周囲1kmの分子運動を止める能力者相手に接近戦を仕掛けちまったら、たちまち体が凍っちまうし銃弾は弾頭が凍って超伝導状態になるから、装甲に弾かれて全く効かねぇんだよ」

 

「確かマイスナー効果だっけ? なら、銃弾を空中で炸裂させればいいんじゃね?」

 

「バッカオメー、そんな事しても弾頭にある電子信管のバッテリーが凍ってプロセッサーが停止しちまうから、不発になっちまうんだよ」

 

「でも、すぐに凍る訳じゃねぇんだろ?」

 

「おう、距離にして約50mは機能するぜ」

 

「なるほどな、ならグレネードを使えば…!!」

 

「ああ…空間を暖めて凍結を遅らせられる。その間に接近すればいいんだ。距離は約1km…」

 

「「つまり……20発あればいける!!」」

 

などと、レースとは一切関係のない話をしていた。

 

いや、賢さのトレーニングをやれとは言ったが…誰が火星の超常能力持ちのロボット相手に、現代武装と理論で攻略していく地球のロボットパイロットの話をしろと言った?

 

そんな2人に、俺はお仕置きのチョップを当てて悶絶させてる間に、沖野の様子を見に行こうとしたら…

 

「あ、トレーナーさぁん!!」

 

「ん?」

 

俺のところにデンが駆け寄ってきた。

 

「どうした、デン?」

 

「えっと……一回だけウオッカさんとスカーレットさんと、全力で走る事になって…えっと、その…」

 

「ああ、髪を結んでほしいんだな?」

 

言いにくそうにする彼女に、俺が先に答えを言うとコクコクと頷いた。

 

「わかった。それじゃブラシとリボンを取りに行こうか」

 

「はい」

 

俺はデンを連れて荷物を置いてるベンチに戻り、鞄からブラシと数本のリボンを取り出し、2人並んで座りデンの髪を梳いていく。

 

にしても、相変わらずサラサラの髪だな…触るのが癖になりそうだ。

 

「それで? 今回はどの髪型にするんだ?」

 

「えっと……ポニーテールでお願いします」

 

「了解」

 

ブラッシングを終えたら髪を1つに纏め、それを大きめの赤いリボンで結びポニーテールが完成する。それと同時に、デンの雰囲気が変わる。そしていきなり立ち上がると…

 

「オッシャア!! 俺、参上!!」

 

目も少しつり上がり、今までのオドオドした感じの喋りではなく、力強く自信に溢れた…そして少しヤンキーぽい口調に変わり、決めポーズをしていた。

 

「おうトレーナー!! 髪のセット、サンキューな!!」

 

「バランスとかは大丈夫か?」

 

「完璧だぜッ!! よぉ~し待ってろよ【ウオノメ】に【スカルリーパー】…!! この俺がケチョンケチョンにしてやるよ!! いくぜいくぜいくぜェッ!!」

 

「うん、【ウオッカ】と【スカーレット】な…?」

 

変なあだ名で2人を呼ぶデン(?)にツッコミをしつつ、走り去る彼女を見送る。

 

今のを見て解る通り、実はデンは【多重人格】で髪型によって性格がガラリと変わってしまうのだ。

 

今、判明してるのはポニーテールだと少しヤンキーっぽいが面倒みのいい性格の【モモ】、三つ編みだとキザで冷静沈着、知恵が回る策士な性格の【ウラ】、ダブルのお団子だと人情に厚くて子供好きな性格の【キン】、ツインテールだと無邪気な甘えん坊で動物好きな性格の【リュウ】が確認できてる。だけど本人いわく「まだ他にもいるかも」との事……どんだけいるんだか…

 

そして遠くからウオッカとスカーレットの驚きの叫びが轟くけど、俺には聞こえないキコエナイ…

 

「やれやれ…お前のところのメンバーも、充分個性的じゃないか?」

 

「その個性が過ぎるお前が言うな」

 

いつの間にか隣に立っていた沖野の言葉に返しつつ、俺はベンチから立ち上がる。

 

「これからビート達のところに行くつもりだけど、一緒に行くか?」

 

「ああ、俺もスペ達の様子が気になるしな」

 

俺はそのまま沖野を連れて、ビート達のところへ向かった。その時にゴルシとシグをもう一度見たが…

 

「アタシのターン!! ドロー!! 魔法カード【強欲な壺】を使い更に2枚ドロー!! キック・サンダー・マッハのカードでコンボ【ライトニングソニック】を発動!! シールドをWブレイクだ!!」

 

「なんの!! ライフで受ける!! そしてこっちのスタンバイフェイズ!! ベノスネーカー・エビルダイバー・メタルゲラスの3体をユナイトベントで1つに!! 顕現せよ!! 全てを飲み込む最凶の魔獣!! ジェノサイダー!! そしてファイナルベントでアタックだッ!!」

 

「なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!? まさかそんなカードがあったとは…!!」

 

「負けを認めろゴルシ!! お前に勝ち目はねぇ!!」

 

「と、思わせつつ罠カード【聖なるバリア・ミラーフォース】を発動」

 

「ああッ!? アタシの場のジェノサイダーにロイヤルパラディン達がァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」

 

なんかカードゲームで遊んでたが、色々混ざり過ぎじゃね? 後、シグまで奇行種の仲間入りしないでくれよ? イヤ本当マジで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライズside

 

「ライズちゃんとスペちゃんに必要なのは、焦らない心とペース配分だね。私やスズカみたいな【逃げ】の脚質は、最初に飛ばして先頭を取ったらそれを維持して、最後に残りの力を振り絞るって感じだけど…ライズちゃんは【差し】で、スペちゃんは【先行】と【差し】……この2つは前を追い掛ける形になるから、冷静でないと周りにつられてペースを乱しやすくなる」

 

「今回は2000mの中距離。これから私とビートが前を走るから、2人は自分のペースで走って、そして自分のタイミングでスパートを掛けて、私達を追い越してみてね?」

 

「「はい!!」」

 

「それじゃ…いくよ!!」

 

ビート先輩とスズカ先輩の指示にお返事して、私とスペさんは走り出した2人を追い掛けた。既にシニア級で活躍する2人だけあって、私達とはもう5バ身ほどの差ができちゃってた。

 

(離されないようにしないと…!!)

 

スペさんも私の少し前を走っていて、このままだと追いつけないと思った私はスピードを上げる……けど、後半になると私だけ皆との距離は近づくどころか、徐々に離されていた。

 

(なんで…!? なんでこんなに足が重いの!?)

 

最後のコーナーで私はスパートを掛けようとしたのに、足が重くなって全然早く走れない。それでも必死に走ったけど、結局私は誰も抜けずに4位でゴールした。

 

「ハァ…!! ハァ…!!」

 

両手を膝につき、荒れた呼吸を整える。だけど、体に残る疲労はいつも以上だった。

 

「大丈夫? はい、スポドリ。ゆっくり飲んでね」

 

「あ…ありがとう…ございます……」

 

ビート先輩からもらったスポーツドリンクを、ゆっくりと飲みながらビート先輩を見ると…

 

「う~ん…さっきのコーナーはもう少し内側でもいいかな…」

 

特に息を乱す事なく、今の走りの反省をしていた。それにスペさんはスズカ先輩と楽しそうにお話をしてる。

 

(皆、凄いなぁ…私なんて息を整えるので精一杯なのに…やっぱり私はレースに向いてないのかな…)

 

「ライズは焦り過ぎなんだよ」

 

「へ…?」

 

そんな事を考えていたら、いつの間にか隣にトレーナーさんが立っていた。

 

「ライズは途中、置いてかれない様に走っただろ?」

 

「はい…」

 

「確かに【逃げ】の脚質と【差し】の脚質だと、最初に大きく差ができる……だけど差しウマ娘にとって、その差は相手を知るチャンスなんだ」

 

「相手を知る…?」

 

私が聞き返すと、トレーナーさんは頷いて続きを話してくれる。

 

「そうだ。逃げるウマ娘は前に誰もいないし、後ろを振り返れば速度が多少落ちるから出来ない……つまり、他のウマ娘の走りをあまり見れないんだ。だけど差しウマ娘のライズならそれができる…相手の動きを見て、自分にとって有利なレースをする。そしてそれをライズが習得したら、きっと同世代で最強の一角になれる」

 

「私が……最強…」

 

トレーナーさんにそう言われても、正直ピンとこなかった。だって、今もビート先輩やスズカ先輩やスペさんに負けて、ヘロヘロになってる私が最強になれるなんて思えないから…

 

そんな風に悲観してた私の頭を、トレーナーさんの大きくて暖かい手で優しく撫でてくれる。

 

「ふえ?」

 

「今は負けたっていいんだ。大事なのは負けた経験や、皆から教わったものを【学習(ラーニング)】して、一歩ずつ着実に強い自分になる事だからな」

 

「学習…」

 

トレーナーさんの言葉を噛みしめつつ、私は頭を撫でる感触に懐かしいものを感じた。

 

(トレーナーさんの撫で方……やっぱりお父さんと似てる…)

 

そう思うだけで、私は心にある鬱屈とした気分が晴れていく。

 

確かに、レースに1度も出たことがない私がビート先輩達に勝とうなんて烏滸がましかったよね…やるんなら、私もレースで成績を残した上で、同じ土俵でやらないと!!

 

「ありがとうございます、もう大丈夫です」

 

「お?」

 

私は一歩前に出て、トレーナーさんの手から離れて向き直る。

 

「私、もっと色んな事をラーニングします。そしていつか…ビート先輩と一緒にレースを走りたいです!!」

 

「そうか……なら、その夢が叶う様に俺も手伝うよ」

 

「えへへ♪ ありがとうございます、()()()()♪」

 

「おう、任せ……………………………………ん?」

 

私が自分の夢を語って、トレーナーさんが応援してくれる事にお礼を言ったら、何故か不思議そうな顔をされた。

 

あれ? 私、何か変な事言ったかな…?

 

「ライズ……もしかして、無意識で言った?」

 

「ほえ?」

 

「俺はトレーナーで、お前のお父さんじゃないぞ?」

 

「え?…………………………………………ハッ!?」

 

トレーナーさんに言われ、自分の発現を思い返してみたら確かにトレーナーさんの事をお父さんと言っていたのを思い出し、恥ずかしさで顔が熱くなり頭がパニックになる。

 

「いや、ちが…!! 今のは間違えで!? トレーナーさん優しいしカッコいいし頼りになるし…まるでお父さんみたいだったからで!! 決してトレーナーさんが老けてるとかはなくてッ!? むしろとっても素敵で理想の男性で好きになっちゃいそうで…!!」

 

「お、落ち着けってライズ? な?」

 

「ふやぁッ!? あ、ああああ…!!」

 

頭がこんがらがっちゃって、思った事を全部口走っていたらトレーナーさんが頭を撫でてくれるけど、今は逆効果というか顔が近い近い近い近い近い近いッ!?

 

「ご…ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいッ!!!!!!」

 

「あ、ちょ…!?」

 

結局、恥ずかしさに耐えられなくなった私は、その場から全力で走って逃げる事にした。

 

うう…しばらくトレーナーさんの顔、まともに見れないよぉ…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ…年頃の女の子の相手は難しいな…」

 

走り去るライズを見つつ、俺は頭を掻く。

 

別に恥ずかしがる事はないだろうに…俺も学生の頃に何度かやったし。

 

「いや~、大変そうですなぁ…お父さん♪」

 

「ビートまでからかうなよ…」

 

そんな俺に、ニヤニヤ笑いながらビートがからかってくる。

 

「それに俺がお父さんなら、俺のサポートをしてくれてるお前はチームのお母さんってか?」

 

お返しにそうからかい返すと、予想通りビートは頬を膨らませる。

 

「ちょっと!! 私まだそんなに老けて……あれ? でもそれってつまり、私とトレーナーは夫婦という事になるのでは? そう考えたら悪い気も…しないかな♪

 

「?」

 

だけど、途中で小声でブツブツ呟きながらニヤケ出したので、不思議に思いながら視線を外して何気なく周りを見たら、1人のウマ娘が学園の敷地を走っていた。

 

「ん? あの娘は…」

 

銀に近い芦毛に前髪の一部には黒のメッシュ、黄色の瞳をしたその娘は、1度止まって汗を袖で拭ったら再び走り出す。

 

「へぇ…良い走りをしてるな」

 

見た感じ、脚にあまり負担を掛けない走りを意識しつつも、長く走っていられるフォームだな…誰かに教わったのか、それとも独学か…?

 

「………………」(ジーッ)

 

「あ…」

 

その時、彼女が俺に気づいたのか顔をこちらに向けており視線が合う。

 

「……………………」(プイッ)

 

だけど、すぐに顔を背けられそのまま走り去っていった。

 

(確か明日の選抜レースに出る娘だったっけ? 名前は…………ダメだ、思い出せない)

 

「エヘヘ~♪ それはまだ早いよ、トレーナー♪」(クネクネ)

 

「お前はいい加減、戻ってこい」

 

そんな俺の隣で、気持ち悪く動いているビートを正気に戻すため、額に全力のデコピンを叩き込んだ。

 

「あいったぁッ!? あれ? 私は何を…」

 

「ったく……ほら、練習に戻るぞ」

 

「えッ!? あ、ちょっと待ってよトレーナー!!」

 

俺は走り去ってく彼女を見送りつつ、ビートと共に練習場へと戻る。

 

とりあえず、明日の選抜レースを見てから声を掛けてみるかな?




いかがでしたか?


今回はアンケートにて、今話の最後に登場し、次回でチーム入りが決まったウマ娘のデータです。アンケート自体は消してしまったので、知りたくない人はここでブラウザバックを、知りたい人はそのままお進みください。

































オートバジン


自己紹介:私はオートバジン。トレセンに来たのは、思いっきり走りたかったから。別に夢や目標なんてないわ。だから代わりにアンタの夢を教えてよ? ソレ、私が叶えてあげる。

学年:中等部

所属寮:美浦寮


バ場適正
芝:A ダート:C

脚質適正
逃げ:B 先行:A 差し:D 追込:G

距離適正
短距離:G マイル:D 中距離:A 長距離:A

スキル
コーナー加速・好転一息・一匹狼・幻惑のかく乱


身長:157cm

体重:微減(走り回っている為)

誕生日:1月26日


好きな事:ギターを弾く事

嫌いな事:熱い料理を食べる事(猫舌)


耳の事:左側だけ少し垂れている

尻尾の事:たまに寝グセが着いている


足のサイズ:左右ともに24.0cm


家族の事:両親がクリーニング店を経営していて、それなりに有名


オートバジンの秘密
実は、服に着いたあらゆるシミを取る事ができる

外見
肩まで伸びる銀に近い芦毛に、前髪の一部には黒のメッシュ、黄色の瞳をしたツリ目


オートバジンの固有スキル
【アクセルクリムゾンスパート】

能力
最終直線で、託された夢を叶える為に全力を振り絞り、走る速度が上がる

カットイン
薄暗いトンネルの中で立っている→残像を残しながら走り出す→その勢いのまま壁を走る→更に天井まで走ったら天井を蹴って地面に着地→そこから更に走る

台詞
「私には夢はない……でも、私に託された夢くらい守ってみせる!!」

専用楽曲
【JustiΦ`s】
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。