か~な~り遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年も投稿は遅いと思いますが、よろしくお願いします。
そのウマ娘はレースでは孤独だった。
生まれつき体に不安があるも、普通に走るだけで他のウマ娘に並び、本気で走れば圧倒的な差で勝利を手にした。
それが世間に広まったのは、朝日杯フューチュリティステークスで彼女が13バ身という圧倒的な大差で優勝した時だ。その光景に誰もが興奮した。
だが、そのウマ娘はあまりにも速すぎた……そのせいでレースに彼女が参加すると、何人ものウマ娘が出走を辞退する事が何度もあった。
更に彼女はその出自ゆえに、クラシック期に行われる【日本ダービー】に出場する事ができなかった。
「賞金なんていらない。大外枠だって構わない。他のウマ娘にも迷惑は掛けないから出場させてほしい」
彼女はそう懇願したが、URAが許可する事はなかった。
そんな彼女は、残念ダービーとも呼ばれる【ラジオNIKKEI杯】に出場する。
彼女は最初、日本ダービーを走れない憂さ晴らしで走るつもりだった。しかし、ここで彼女は運命の出会いをすることになる。
『これはとてつもない展開となりましたッ!! あの朝日杯で大差勝ちをしたマルゼンスキーが2着ッ!! 2着となりました!!』
彼女はもちろん全力で走った…だが、レースで負けた。両手を膝に着き、乱れた息を整えていると目の前に手が差し出された。
「いい走りだったよ。ほんの少しでも気が抜けたら、私が負けてた」
「こっちこそ、いい勝負だったわ」
その手の人物こそ、今回のレースで彼女を敗り…そして、大親友で最大のライバルとなるウマ娘。
『スーパーカーを倒し、1着をもぎ取ったのはトライドロン!! トライドロンだァッ!!』
後に【スーパービークル】の異名を持つ事となる、トライドロンだった。
マルゼンスキーside
「んん~…!! 今日もいい朝ね♪」
朝5時、目が覚めた私は背伸びをしてからベッドを出て、制服に着替えてから自室を出た後、ルームシェアしているトライドロンを起こしに行く。
(ガチャ)「トライ~? もう朝よ?」
「う~ん……後3年~…」
トライの部屋のドアを開けて声を掛けるけど、布団を抱きしめる様にして寝てるトライは、寝惚けた声でそう答えた。
「もぅ~…しょうがないわね」
そんなトライに私は呆れながら部屋に無断で入り、彼女を起こす為の秘密兵器……お玉と鍋を手にして…
「ほらッ!! 早く起きなさーい!!」(ガンガンガンガン!!)
「みぎゃあッ!?(ビタン!!)いったぁ!!」
「プフッ!!」
トライの耳元でそれを思いっきり打ち鳴らした。その音に驚いて飛び起き、勢い余ってベッドから転がり落ちたトライにちょっと笑ってしまう。
「まったく…そろそろ1人で起きられる様になってちょうだい」
「うう…だからって、耳元でお玉と鍋を鳴らすのは勘弁してよ…」
「起きない貴女が悪いのよ。ほら、早く着替えていらっしゃい」
「は~い……」
寝惚け眼を擦りながら起き上がるトライを確認して、私は部屋を出てキッチンで朝食を作り始める。
「今日はトーストと……ベーコンとスクランブルエッグにしましょう♪」
メニューを決めて、冷蔵庫から玉子(8個入り)を2パックとベーコンを20枚、食パンを1斤取り出して調理を始める。そして料理ができるとほぼ同時に、トライが部屋から出てきた。
「おはよ~、マルゼン」
「おはよう、朝食できてるわよ」
「わかった。運ぶのはやるよ」
「ん、お願い」
出来た料理をトライがテーブルに運び、私は牛乳とコップを2つを持ってテーブルに置き、2人揃って椅子に座り手を合わせる。
「「いただきます」」
そしてトーストを取りイチゴジャムを塗って食べていたら、テレビで大阪杯のCMが流れ初めた。
「そろそろ大阪杯ね……トライの調子はどうなの?」
「No Problem.大阪杯までには万全にするつもり。マルゼンは?」
「もっちろん、チョベリグよ♪」
「だから言葉選びが古いって…」
「む~…!! トライこそその喋り方、まるでルー大◯みたいよ?」
「うぐッ!? それは言わないで、自覚してるから…」
トライはよく私の言葉を古いって言うから、悔しかった私はトライみたく時々英語混じりに喋る人を調べて、それで某芸能人がヒットしたので、古い呼ばわりされた時の反撃技としてる。
「ところで…トライはあの娘の事、どう思う?」
「あの娘ってビートチェイサーの事? ん~…」
それから私は話題をビートチェイサーへと変えた。あのルドルフが一目置いていて、私とトライに勝てる可能性を持つウマ娘。
私としては、ビートチェイサーは確かに実力者だと思うけど、正直に言えば私とトライに勝てるかどうかは半信半疑に思ってる。
「私は、あの娘ならMIRACLEを起こすと思ってるよ」
でも、トライの感想は私の逆だった。
「あら、それはご家族譲りの勘?」
「そう、お父さんとお母さんにお兄ちゃん譲りの、刑事の勘♪」
そう笑顔で言うトライだけど、彼女の勘は必ず当たると言っていい。つまり、ビートチェイサーが波乱を起こすのは確実と思っていい。
「フフ♪ それじゃあ、先輩として全力で相手してあげないとね?」
「だね。引退間近だけど、まだまだ負けないって事を教えてあげないと♪」
これはレース当日が楽しみになってきたわね…!!
そんな期待に胸を膨らませつつ、私達は朝食を食べ進めた。
ビートside
「…………………………………………」
「……………………喝ッ!!」(バチン!!)
「あだぁッ!?」
私は今、【領域】に至る為の特訓の1つ、座禅をしている。途中、面白そうとシグとライズちゃんも参加したけど、シグは叩き役のイルからハリセンでもう7回は頭を叩かれていた。因みに私も2回頭を叩かれてます…痛い…
「おいイルッ!? 頭を叩くのは無しだろッ!!」
「叩きやすいものが、そこにあるのが悪いのよ♪」
「くぬぅ~…!! 見てろよ!! 次は成功させてやるからな!!」
「ハイハイ…」
2人のこのやり取りは、もう5回目だ。そしてもう1人の参加者であるライズちゃんは…
「…………えへへ…お父しゃ~ん…もっと撫でて~…♪」
完全に夢の世界に旅立っていた。
「プリズムブレイク!!」(バチィン!!)
「みぎゃうッ!?」
もちろん、それをイルが見逃す筈はなく、頭を思いきり叩かれていた。
「全く…これはビートの特訓なのに、アンタ達ときたら…これ以上邪魔するなら叩き出すわよ?」
ハリセンを肩に担いで威圧するイル。だけど、持ってるものがハリセンだけに、迫力なくてちょっとウケるwww
「そしてアンタは、集中切らしてんじゃないわよッ!!!!」(ズバァァァァァァァン!!!!)
「いっだぁッ!?」
そんな事を考えていたら、イルに頭をハリセンで…しかもフルスイングで叩かれた。
「ちょっとッ!! さすがにフルスイングは無くない!? 私の頭は野球ボールじゃないよ!?」
「集中を切らした…お前が悪い」
「アンタはどこのサイを盾にする紫ヘビだッ!?」
イルが目指してるのは名探偵でしょッ!? それだと連続殺人犯になるよッ!?
「ほら、トレーナーを見てみなさい。私達がこれだけ騒いでもピクリともしてないわよ?」
そう言ってイルがハリセンで指す先で、トレーナーが微動だにせず座禅を組んでいた。
う~ん、ああやって真剣に座禅してるトレーナーもカッコいい「……Zzz」……ん?
トレーナーに見惚れていたら、何処からかイビキが聞こえてきて、発生源を見るとトレーナーだった。しかもご丁寧に鼻提灯まで膨らまさせてる。ヤバ……めっちゃカワイイ…!!
「アンタが1番、真面目にやりなさいよッ!! ビッカーチャージブレェェェェェェェェェイクッ!!!!」
ズバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!
「うごばらぁッ!?」
そのかわいい姿をもっと見てたかったけど、イルの全力全開フルスイングによってトレーナーは吹き飛んで、壁版犬神家になった。
「「「ト、トレーナァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」」」
私達は急いで駆け寄り、壁からトレーナーを引っこ抜くけど、完全に目を回して気絶してた。
「ヤバ…ちょっとやり過ぎたかしら…」
「ちょっとどころか、完全にやり過ぎだから!!」
それから私は、トレーニングを中鈍してトレーナーを背負うと、怒られないギリギリの速さで保健室へと向かうのだった。
(こんな調子で、本当に先輩達に勝てるのかなぁ…私…)
因みにトレーナーは、頭にたんこぶが2つ出来たぐらいでピンピンしてた。何、その頑丈さ? 嘘でしょ…
それから数日経ち、大阪杯当日…
「とうとう、この日が来たな…」
「うん」
俺達は会場の控え室で、新たに気合いを入れ直していた。
「此処までで、やれる事は全部やった」
「領域には届かなかったけど、今まで以上のトレーニングで確実に強くはなってる……簡単には負けないよ!!」
「そうだな…!!」
あれから様々な特訓をしたが、ビートは領域に到達する事なくレース当日を迎えてしまった。しかし、トレーニング自体の質を上げた事で、ビートは確かに強くなっている。
「後はプランBの作戦通りにな?」
「了解!!」
「それじゃ、俺は観客席にいるからな?」
「うん、私の勝利を見届けてよ?」
「おう!!」
そして、レースでの作戦を確認してから俺は観客席に向かう。
ビートに伝えたプランBは、領域に至れなかった場合に備えて作っておいたもので、現状勝ち目が見える唯一の方法だ。それでも、勝てる可能性は限りなく低い。
「後は…土壇場での奇跡頼みか…」
トレーナーとしては情けない限りだが、今回はそれに賭けるしかない。
そんな事を考えながら観客席に着くと、カペラのメンバーだけでなく何故か沖野とチームスピカの面子までいた。
「あれ? 何で沖野達が…」
「ビートチェイサーがデュアルクリムゾンに挑むんだろ? 合同練習に付き合ってもらった礼に、応援に来たぜ」
「沖野…皆も、ありがとな…」
「ほら、席確保しといたわよ」
「サンキュー」
来てくれた沖野達に礼を言いつつ、イルが確保してくれてた席に俺も座る。
「それで? ビートチェイサーが勝てる確率は?」
「よくて3%…悪ければ1%にも満たないな…」
「やっぱりか…」
沖野の問いに渋い顔で返すと、向こうも同じ様に顔をしかめた。
やはり沖野もそう考えているか…やはり領域の習得が間に合っていれば…!!
「そんなの…まだわからないじゃないですか!!」
「ッ!!」
そんな暗い雰囲気に陥りかけていた時、スペシャルウィークの言葉が俺を引き戻した。
「ビートさんも頑張ってたんですよね!? でしたら、トレーナーさんはその努力を信じてあげましょうよ!!」
「スペちゃん……そうだな!!」
さんざん愛バを信じようとしてるのに、レース当日にビクビクしてどうすんだっての!!
「ふぅ……言いたい事、全部言われちゃったわね」
「でも、トレーナーが元気になったんなら、結果オーライだろ?」
「そうですね…」
「本当にね」
「はい!!」
「みんな…」
どうやら俺は、本当に良い担当バ達に恵まれたみたいだ。
「うしッ!! チームカペラ!! 全力でビートを応援するぞ!!」
「「「「「オオーッ!!」」」」」
「こっちも負けてられねぇな!! アタシ達も勝利の念を送るぞッ!!」
「「「「「「オオー!!…………お?」」」」」」
そして阪神レース場のとある一室……属にいう【VIP室】には、7人のウマ娘がいた。
「たく……ルドルフの奴、自分から呼んどいて何時まで待たせるんや…!!」
腕を組んでイライラしている芦毛で小柄な体に、赤と青のリボン付きカーフを着けたウマ娘は【タマモクロス】という。
「タマ、このたい焼き旨いぞ」(モグモグ…)
その隣にいる芦毛で長身、ひし形を並べた形の髪飾りを着けたウマ娘【オグリキャップ】は、口一杯にたい焼きを頬張っていた。
「当然だ、お父様直伝のたい焼きだからな」
そして、何故かVIP室でたい焼きを作っている栗毛で細身ながらも、自己主張の激しい胸を揺らしつつ右手を上に突き上げているウマ娘は【カブトエクステンダー】だ。
「フフン♪ フルハウスだ!!」
「うが~ッ!! またワンペアだぁ~!!」
「あ、キングのファイブカード」
「「うそーん!?」」
そこから少し離れた場所でポーカーをしているのは3人のウマ娘だ。白いミニシルクハットにCBのアクセが着いたものを被り、膝まで届く長い髪が特徴の【ミスターシービー】と、オレンジに近い栗毛のショートヘアにオレンジ型のヘアピンを着け、桜の花のような瞳の【サクラハリケーン】、そしてフォーカードを出したのは黒鹿毛に銀のメッシュ、優しそうな顔をしつつも、どこか威厳を感じるオーラを持つ【ライドストライカー】だ。
因みにフルハウスがシービー、ハリケーンがワンペア、ストライカーがファイブカードである。
「何をやってるんだか…」
そんな面子を観戦窓に寄りかかって呆れながら見ているのは【マシンディケイダー】というウマ娘で、黒鹿毛に珍しい白とピン「ああ?」…じゃなくてマゼンタのメッシュがあり、黄色の瞳に首から2眼レフカメラをぶら下げている。
―ガチャ―
「遅れてしまってすまない」
そこにトレセン学園の生徒会長を勤めるシンボリルドルフが入ってきた。
「よーやっと来おったか……ほんで、ウチらを呼んだ理由は何なんや?」
「それを話す前にまず…タマモクロス、ここにいるメンバーの共通点は?」
「は…?」
「領域に到達した奴ら……だろ?」
遅れた理由を問いただそうとしたタマモクロスだが、逆に質問を返されて呆然としている間に、マシンディケイダーが答えを告げた。
「ディケの言うとおりだ。そして今回、君達に集まってもらったのは……証人になってほしいからだ」
「証人って…何の?」
シービーの問いに、ルドルフはフッと笑い…
「新しい領域到達者さ」
そう答えると、部屋にいた全員の雰囲気が変わる…全員が笑顔なのだが、どこか獰猛さを秘めている。まるで、仲間が増えて嬉しいというよりも、早く勝負したいと感じてるみたいに…
「そーゆー事なら了解や!! せいぜい厳しく審査したるわッ!!」
「わかった……たい焼きを食べながらでも良いだろうか?」
「お父様は言っていた…【本物を知っている者は、偽物には騙されない】と…どんなイカサマをしても、私の目は誤魔化せない」
「楽しみだね、ハリちゃん、ストラちゃん♪」
「ですね!! どんな
「う~ん、なんかスゴい事が起きそうな気がする!!」
殆んどの者が楽しみにする中で、マシンディケイダーだけは苦笑いを浮かべていた。
「だからって、そいつにトライドロンとマルゼンスキーをぶつけるか?」
「それについては、本当に単なる偶然さ。私ですら驚いたのだからね」
「偶然……ね…」
「ああ、偶然だ」
ルドルフの言葉に何かを感じつつ、マシンディケイダーは口を閉じた。この皇帝に追及したところで、答えを言うとは思えないし、そろそろレースが始まるので単純に時間も無いからだ。そして、レースの始まりを告げるファンファーレが鳴り出した。
「そろそろだな」
「なら、じっくりと見させて貰おうか…お前が期待するウマ娘の実力とやらを」
そうして、様々な期待が入り交じった大阪杯が今、始まる。
いかがでしたか?
今回紹介するのはスーパービークルの異名を持つ【トライドロン】です。
自己紹介:Nice to meet you♪ 私はトライドロン。将来は立派な刑事になるのが私の夢。そして犯人逮捕の為に鍛えた脚で、1着も確保してみせるよ!!
学年:高等部
所属寮:マルゼンスキーとルームシェア
バ場適正
芝:A ダート:C
脚質適正
逃げ:B 先行:A 差し:F 追込:G
距離適正
短距離:C マイル:A 中距離:A 長距離:B
スキル
先行のコツ・ギアチェンジ・コーナー回復・孤線のプロフェッサー
身長:156cm
体重:微増(お菓子の食べ過ぎ)
誕生日:10月5日
好きな事:ミルクキャンディーを舐めながら寝そべる
嫌いな事:母親との追いかけっこ(毎回捕まる)
耳の事:左耳にあるタイヤ型のイヤリングは日替わり
尻尾の事:走るときに動かして、姿勢を保っている
足のサイズ:右22.0cm 左22.5cm
家族の事:両親と兄がいて、揃って刑事。
トライドロンの秘密
実は、ミニカー集めが趣味
外見
背中まで伸びる栗毛をうなじ辺りで結んでいる。目は若干つり目で、瞳の色は黄色
トライドロンの固有スキル
【脳細胞がトップギア】
能力
最終コーナーで前目に着けていると、犯人逮捕の為に鍛えた脚を全力で動かし、加速力が上がる。
カットイン
手に持っている笛を鳴らす→逃げる相手を追いかける→地面から飛び出してくるトゲを左右に華麗に避ける→右手で手錠を振り回しながら更に走る
台詞
「ピィー!! そこの貴方、止まりなさい!! ちょッ!? 逃がさないわよ!! よッ!! ほッ!! 待てコラーッ!!」
専用楽曲
【SURPRISE-DRIVE】
どの組み合わせが見たい?
-
タキオン&ビルダー
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マルゼンスキー&トライドロン
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ゼンノロブロイ&ゴーストライカー
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ドーベル&ディアゴスピーディー
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アルダン&ブロンブースター
-
ライドチェイサー&ミホノブルボン
-
できたら全部見たい!!
-
全部書け♪(威圧)