海賊大戦士 マスターコウジ   【序章】 光の子伝説 ~ロタ王国・支配編~   作:マスターコウジ

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村から逃げた晃司をまたさらなる悲劇が襲います。まあ、これが成長する上でもっとも重要なことですが……。



※ここから残虐な描写があります。ご注意ください。


第三話 不死身の体と地獄の街・ロタ

―ここはロタ王国。

 

 現在、ヨゴが王座に就いて以来、ロタ王国の街はもとの気品あふれる誇り高き国に戻りつつあった。世界の貿易や物の生産を始めたことで。余には珍しい極上の品や金品が世界の各国から送られることにより、ロタの街は高い建造物が出来る、一般企業が入ってくるなどどんどん発展していった。だが一方でどこの企業でも地位と栄光しか求めておらず、重労働でこき使ったり、仕事場で使えない・会社には不要な者という理由で作業員を切り捨てるなど、労働者をまるで奴隷のような扱い方をする者が多く、当然失業者も多かった。ロタ王国に住んでる人たちはこのことに当然不満を持ち、ヨゴに直訴してはいるものの彼のほんの一声で一蹴された。それからというもの、誰もヨゴにそのことについて直訴することはなくなった。いや、どういうわけか出来なかったのだ。

 

 

 所変わって、護衛士・ガカイから逃げていた晃司はロタ王国へと足を踏み入れていた。だが、ここに来る途中何度も転んだり、木や岩にぶつかったりしたため服がボロボロになっていた。だが、おかしなことに彼の体には傷一つも付いていなかった。晃司は裸足でロタ王国の街路字を歩いていた。ロタ王国の立派な建物に見惚れ、辺りを見回していたその時、偶然酒に酔ったロタ貴族の体にぶつかった。

 

ロタ貴族:痛ぇ!この、どこ見て歩いてるんだ!

 

と怒鳴りながらロタ貴族は晃司を殴り飛ばす。晃司は殴られた勢いで、壁に叩きつけられる。ロタ貴族は唾を吐き捨てるとどこかへ去って行った。晃司はすぐ起き上がるとまた街の中を歩いた。

 

 一方、ガカイの方はというと、ヨゴ国王に電伝虫で報告していた。

 

ヨゴ:そうか・・・。村は滅びたか。

 

ガカイ:はい。ですが、晃司をあと一歩のところで取り逃がしてしまい、今、ロタの街で探し回ってるところです。

 

ヨゴ:まあ、よい。晃司がこちら側に来たとなれば彼はすでに我らのものだ。お前もすぐに城へ戻れ。

 

ガカイ:はっ!

 

電伝虫:ガチャ!

 

通信が終わり、ガカイは脇腹の痛みに堪えながら城に戻っていった。

 

 

 その頃晃司はというと―

 

ドカッ!バキッ!

 

晃司:うっ!ぐわっ!ぐはっ!

 

貴族(赤):それっ!

 

ヤクザ(キザ):ふんっ!おりゃっ!

 

 晃司はロタの貴族2人とヤクザ2人に殴られていた。

 

貴族(緑):へっへへへっ!噂通りだ。これほど痛めつけても、数分で治っちまう。

 

ヤクザ(キザ):おもしれぇ!これなら、どんなに殴ったって証拠になりゃしねぇ!ま、ちょっとかわいそうだが、俺たちはちょっと気が立ってるんだ。ちょっとサンドバッグ代わりになってもらうぜ!

 

と言って貴族たちは、また晃司に殴る蹴るなどの暴行を加えた。だが不思議なことに彼らによって出来た傷は、数分も経たないうちに光となって消えた。それをおもしろがっていた4人は再び暴行を続けた。そこから10分が経つと、貴族たちはすっかり疲れ果てしまっていて寝転んだり、壁に寄りかかったて座り込んだりしていた。当の被害者である晃司もまた、地面に倒れていた。地面で殴られたりしたため体が汚れており、痛みで息も荒かったが傷だけは一変たりとも付いてはいなかった。太っちょのヤクザがふいに手に付着した血を舐めるとその血の味に驚く。

 

ヤクザ(太):うめぇ!なんじゃこりゃぁ!こいつの血、超うめぇぞ?

 

貴族(赤):いや、それお前の汗かなんかじゃねぇのか?

 

ヤクザ(太):いやいや、こりゃ絶対、こいつの血っすよ!

 

そう言って太っちょヤクザはポケットからナイフを取り出し、いきなり晃司の腕を斬り付けた。

 

ブシュッ!!

 

晃司:ゔわぁ!!

 

ヤクザはすぐ晃司の腕を引っ張り、近くにいる仲間のキザヤクザの口に持っていき、彼の腕の傷口を吸わせた。

 

ヤクザ(キザ):ん!これはうまい!お前らも舐めてみろ!

 

だが、貴族たちの口に晃司の腕を当てた瞬間、傷口は既になくなっていた。

 

貴族(緑):あれ、こいつの腕もう治ってるぞ?

 

ヤクザ(キザ):あ、本当だ。おい!ナイフ貸せ!

 

キザヤクザは仲間の太っちょヤクザからナイフを受け取ると、また晃司の腕を斬り付け、貴族たちに血を舐めさせた。

 

貴族(赤):おっ!本当だ!これはまたとないうまさだ!

 

貴族(緑):ああ!でもこんなにうまいとなると、肉も旨いんじゃないのか?

 

晃司:えっ・・・!?

 

緑の服を着た貴族の提案を聞いた晃司は青ざめた。

 

貴族(赤):それもそうだな。よし!どこか斧かなんか持って来るとするか。

 

ヤクザ(太っちょ)だが、傷が復活するとはいえ、腕をぶった斬ったとして、本当に腕が再生するのかな?

 

ヤクザ(キザ):な~に言ってやがんだ!こんだけナイフで肉を斬っても元に戻っちまうんだぜ?なら全部斬っても元通りに再生するだろ。

 

貴族(赤):そうそう、一か八かの賭けだ。アハハハ!こんなチャンスは滅多にないぜ?

 

赤服の貴族は持ってきた斧を肩に乗せながら、ハイテンションでノリノリになっていった。怖くなった晃司は急いでこの場を離れようと元行った道へ引き返すように逃げ出した。

 

貴族A:おい!逃げるな!

 

赤服の貴族は持っていた斧を晃司目掛けてぶん投げた。

 

ドスッ!

 

晃司:ぐわっ!!

 

ぶん投げられた斧は回転しながら勢いよく飛んでいき、晃司の背中に深く突き刺さる。光司は斧が刺さった衝撃で倒れた。赤服の貴族は倒れた晃司に近づくと背中に刺さった斧を引き抜いた。そして晃司の傍でしゃがみ込み彼の髪を掴むと引き上げて自分の顔へと寄せた。

 

貴族(赤):別にお前に恨みはねぇんだ。ただ、お前の血が旨くてな。だとすれば肉も旨いだろうてことで、お前の肉が欲しくなったんだ。だからよ、少し俺たちに分けてくれや。

 

赤服の貴族は黒い笑みを見せながら言った。晃司は貴族の黒い顔をみて青ざめると必死に彼から離れようともがく。

 

貴族(赤):あ、こら、暴れるな!お~い!誰か押さえてくれや!

 

赤服の貴族の呼びかけに緑服の貴族やヤクザたちも集まり、晃司を取り押さえつける。晃司は必死に振り払おうと死に物狂いで暴れるが、貴族たちに手足を強く地面に押しつけられ身動きが取れなかった。

 

貴族(赤):悪く思うなよ?

 

そう言いながらと赤服の貴族は斧を振り上げた。辺りは夜で暗いため貴族の顔がより一層怖く感じた。

 

晃司:あっ・・・、あっ・・・

 

貴族(赤):俺たちも必死で生きてんだ・・・よ!っと。

 

貴族は怯える晃司をよそに彼の腕を目掛けて勢いよく斧を振り下ろす。

 

晃司:う、うわぁぁぁぁぁ~~~~~~!!!!

 

その直後、晃司の絶叫が街中に響き渡った。晃司は、切断された腕を抑え激痛に悶え苦しんだ。だが、腕の切断が光り始め徐々に再生されていった。その時は、腕の痛みもなくなっていた。壮絶の激痛だったためか彼の息は走り終えた時のように荒かった。

 

ヤクザ(太):すげぇ・・・!腕が再生したぞ!

 

貴族(赤):やはりな。思った通りだ!こいつの体は本当にどんな傷でも全快するようになってるらしいな。

 

ヤクザ(太っちょ):へぇ~・・・。

 

ヤクザ(キザ):いやおい、生で食うなよ!

 

キザヤクザは生の腕肉をかじり付く仲間のヤクザをたしなめる。すると太っちょヤクザは腕肉の味に驚く。

 

ヤクザ(太):ん!?Σ(◎~◎;)この肉超うめぇぞ!

 

貴族(緑):ホントかおい!?

 

太っちょヤクザの言動を聞いた緑服の貴族は彼から生の腕肉をひったくり、味を確かめた。

 

貴族(緑):うめぇ!Σ(◎Д◎;)亖 これはマジうめぇわ!ほら、おめぇらも食ってみろ!

 

キザヤクザと赤服の貴族は緑服の貴族の勧めに応え生の腕肉にそれぞれかじり付き試食してみる。

 

ヤクザ(キザ):本当だ!俺、こんなうめぇ肉初めて食ったわ!

 

貴族(赤):ああ、俺も同感だ。まさに神秘的な肉って感じだな!

 

太っちょヤクザ:神秘的な肉か・・・。

 

ヤクザ(キザ):なら、このガキのを売れば・・・。

 

貴族(赤):ああ、こいつはこの国にとってふさわしいものとなる!

 

 一方、貴族に腕を斬られた晃司は、腕のあまりの激痛に悶えていたが、しばらくすると激痛の感覚がなくなっていた。ふと見てみると不思議なことに斬られていたはずの腕がなにもなかったかのように復活しているのだ。晃司自信もこの摩訶不思議な出来事には驚いた。しかし、今はそんなこと考えているよりもここから逃げ出すことが先だった。晃司はその場から離れようとしたが、キザヤクザに手を掴まれて近くにあったロープで固定される。しかも念入りとして晃司の肩と足の付け根に杭を打ち込まれ、完全身動きが取れなくなった。

 

 貴族たちは傍に置いてあった斧やつるはしなどで容赦なく手足を斬り始めた。切られた手足は数秒も立たないうちに何度か再生し、その度に貴族たちは自分たちの手が疲れるまで切り続けた。晃司は手足を斬られるたびに泣き叫んでいた。だが、貴族たちは手を緩めることもなく、ここまで絶叫が響き渡っているのに対し誰も助けにくる者はいなかった。

 

この子供の手足を容赦なく切り刻むまるで地獄のような光景から数十分が経ち・・・

 

貴族(赤):まあ、こんなもんだろう。

 

ヤクザ(キザ):そういや、えらく採ったな。

 

ヤクザ(太):本当だ!結構夢中になってやってたからわからなかったよ。

 

貴族たちの視線の矢先には晃司の身体から斬り取った2~30本ものの手や足が山のように積み重なってあった。貴族たちは手足の肉の山を傍に置いてあった荷車に全て移し布を被せると、晃司を解放し、荷車を引いて立ち去って行った。

 

晃司は涙目で息を切らしながらそのまま地面にしばらく横たわっていた。その地面には自らの血で赤く染まっていた。晃司は何が起こってるのかさえわからなかった。しばらくすると晃司は立ち上がり、人気の多い所を探して歩いた。だが、このような生き地獄はこれだけでは終わらなかった。

 

 晃司が街路字を出て大通りを歩いていると後ろからこんな声が飛び交った。

 

ロタ住民:おい!いたぞ!光の子・晃司だ!

 

すると突然、なにかが晃司の体にのしかかり、晃司はうつ伏せに倒れた。見てみると上にのしかかっているのはロタの人たちだった。彼らの手には鋸や斧などの凶器を持っていた。晃司は嫌な予感しかしなかった。抜け出そうともがくが何十人もの人たちに押さえつけられていて身動きが取れなかった。そして一人の男がは斧で晃司の腕を切断した。

 

晃司:ぐわああぁぁぁ~~~~~!!!

 

晃司は当然腕の激痛に泣き叫ぶが、斬られた腕は当たり前のように再生されていく。そのことに喜んだ住民たちは寄ってたかると容赦なく晃司の手足を斬っていった。

 

男:アッハハハハ!アッハハハハハ!

 

女:それ!やっ!えいっ!

 

ロタの人たちはまるで一つの行事でもするかのように。だがこの時、斬られたのは手足だけではなかった。住民たちと一緒に参加していたロタ兵士が手足だけでは満足しないという理由で彼の胴体に大剣を入れたのだ。

 

晃司:ぐはっ・・・!

 

胴体を真っ二つにされた晃司は血を吐いた。だがそれでも体は再生した。しかしそれがきっかけで彼らの心はヒートアップしてしまい、腕が疲れるまで何度か彼の体を切り刻んだ。

 

 その後もまだ続いていたが、突如出てきた1人の男によりロタの人・・・いや、輩たちは退散していった。だが、ようやく解放されたコウジの姿は無惨にも胴体を彼らに全て持ってかれてしまい、頭部だけとなっていた。だが、不思議なことに彼はまだ生きており、しばらくすると彼の胴体は見事に再生されていった。

 

晃司は全裸状態で仰向けになりながらしばらく呼吸を整えていた。晃司は突然の出来事に今の現状を把握しきれなかった。けれど、この街の恐怖を肌で感じた晃司は傍に寄ってきた3人のロタ人を見ると途端に怖くなり、彼らから逃げるようにしてロタ王国を出た。そして真っ先にトルガル村を目指した。

 

だが、晃司がトルガル村に着くとそこには村人や兵士たちが数人倒れていた。どこを探しても生きているものはほとんどいなかった。しかし、晃司はまだあきらめきれず探し回っていた。すると、壊れた納屋の傍で無数の矢を受けて横たわっているタケルや血を流して倒れているトカイやリカを見つけた。

 

晃司:タケル?タケル!起きてよタケル!

 

晃司はタケルを抱き起すと、何度も呼び掛けた。だが、タケルは何も反応せず、ただ目を閉じたままうなだれているだけだった。晃司はタケルは死んでいることがわかると愕然し、彼から手を離した。手放されたタケルは壊れた人形のように倒れ地面に横たわった。晃司は傍に横たわっているトカイやリカに話しかけるも返事はなかった。

 

晃司:あ、あぁ・・・。

 

晃司はまるで胸を何かに押しつぶされるような気持ちになり、目からは涙がこぼれた。

 

 家族や知り合いを失い絶望を覚えた晃司は落ちていた短刀を拾うと、すぐさま自分の首を斬り付けた。息苦しさと首に激痛が走り、すぐに傷口からは首から血が大量に流れた。だが、すぐに傷口が光となって消え、痛みもなくなった。晃司は胸や腹など身体の各部位に何度も刺して急所を傷つけるがが、激痛と出血はしたものの同様に癒えてしまう。今度は頭にも刺そうとするが頭の骨が思いのほか硬かったのか短刀の刃が折れた。晃司は違う武器で頭を傷つけようとするが、どの武器で試しても頭に少し血が出るものの決して歯が立つことはなかった。

 

 次に晃司は半壊状態の医療所の建物の中に入った。そして戸棚から薬のようなものをいくつか取り出し、端から1瓶全部一気に飲み干した。だが体に特に変化は現れず、苦しみもなかった。

 

 そして今度は断崖絶壁の滝の所へ行って、川に身を投げてみるが、水の中であるはずなのに何故だか息が出来ていた。その後も、首を吊る・眼を潰すなどをして何度も自殺を試みたが、どれもことごとく失敗に終わった。

 

晃司:ウチは死ぬことも出来ないのか・・・。

 

晃司は岩の社の上に座り込み、途方に暮れていた。

 

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