小学算数が世界最高の星で進学校の高三な俺が無双する   作:お肉大好き 真

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第四話

裁判官「これより裁判を始める。被告人は国家反逆罪、特別王族侮蔑罪の疑いが掛かっている。」

ワイ「ちょっと待って下さい。」

裁判官「お前に発言の許可は降りていない。次発言したら追い出すぞ」

裁判官「では弁護士、何か異論はあるか?」

弁護士「ありません。全て事実です。」

ワイ「嘘つくな。俺に直接聞けよ。こいつと会ったの今が初めてなんだけど?」

裁判官「牢に入れておけ」

ワイ「ちょい、ちょい、ちょい。まっt」

 

はい。本当に追い出されました。完全な出来レースです。ありがとうございました。

ふざけんなあのクソ裁判官。タヒね。発言ぐらいさせろ。このままだと即死刑コースじゃねえか。おいおい、俺死んだわ。

 

老人「そこの人。君が例の王女侮蔑事件の犯人じゃな?」

誰だこのジジイ。だか、これはもしかしたら救いかもしれない。藁をも掴む思いだ。蜘蛛の糸だろうとワイは登り切ってみせるぜ。

老人「実は君にある依頼があってな。君は数学が出来るのだろ?」

ワイ「少しだけですが」

老人「謙遜などしなくても良い。結果で示せばいい。それで受けてくれるか?」

ワイ「勿論受けます。」

老人「この図形の性質を調べてくれ。二日やる。出来次第で無罪放免もあるかもな。」

 

唯の三角形じゃねえか。これの何を調べれば良いんだよ。

老人「どうやら見た事が無いようじゃな。無理もない。最近ワシらが姫の四角形に対抗して見つけた図形じゃからな。これは三角形と言って三つの点を結んで作る図形じゃ。それでは朗報を期待する」

 

え?説明終わった?本当に何も分かってないやんけ。結構困ったなあ。多分だけどπとか度数とかも無いだろうし。内角の和が180度とかもそこまで行くのにめんどくせえ。

 

2日後

老人「その様子だと諦めたようじゃな。分かってはいたが期待外れじゃったか。」

ワイ「ちょっと待って下さい。仮眠を取ってただけです。」

老人「そうか。だったら成果を示してみなさい。」

ワイ「まずそれぞれの辺をabcとします。ここでbの長さはaとcの長さの和より小さくならなければなりません。」

老人「何故じゃ?」

ワイ「じゃあまず一本線を引いて下さい。次に端に二つの小さな円を書いてください。」

老人「これが何だというんじゃ?」

ワイ「仮に二つの辺の長さが小さな円の半径と同じ大きさなら二つの短い辺がぶつかりません。どう頑張っても無理です。ですからこの場合三角形は成立しません。これは同様にbc の場合も言えるので、条件式はa<b+c,b<a+c,c<a+bと、なります。」 

老人「成る程。素晴らしい発見じゃ。報酬として無罪放免にさせてやろう。」

おいおいこれで満足したのかよ。角度に触れて三つの頂点合わせたら直線になるとか結構用意したのにな。やっぱりこの世界はちょろいなあ。

老人「ところで放免されてからどうするつもりじゃ?」

ワイ「賞金がある数学大会もあるらしいしそれで食っていくつもりです。」

老人「だったらワシに雇われないか?最先端の数学に触れさせてやろう。」

あれ?これって願っても無い提案じゃないか?数学のレベルを上げるのになにも学園で頑張らなくてもいいじゃないか。これは勝ったな。数ヶ月後の俺が元の世界でゴロゴロしてる様子がありありと見えるぜ。

 

現実はそんなに甘くなかった。

 

老人「まずはコレを解いてくれんか?牢から出れるのにあと数日掛かるからのう。良い暇つぶしじゃろ。」

ワイ「報酬は?」

老人「最高級の葉巻をやろう。問題はこれじゃ」

 一辺が1の直角二等辺三角形がある。この斜辺の長さを分数で表せ

 

無理です。√2って無理数だろ?無理数って何で無理数っていうか知ってるか?分数で表せないからだよ。

 

ワイ「できないと思うんですけど」

老人「ん?出来ない?そんな筈はない。全てのものは分数から作られている。これは真理だ。君もあの王女と同じ事を言うのか?」

ワイ「努力します。」

 じゃあその証明してみろよ。って言いたくなるけど言ったら死刑にされるかもしれないし、困ったな。もうこれは騙して何とかするしか無いんじゃ無いか?

 

ところでだが、ピタゴラスの定理を知っているだろうか?直角三角形の一番長い辺の二乗が他の2辺をそれぞれ二乗したものの和に等しいと言う世界で一番知られている公式の事だ。

 そんな素晴らしい発見をした偉大な数学者であるピタゴラスはピタゴラス教団というカルト教団の教祖だった事を知っているだろうか?

 色々と戒律があったそうなのだが、特に有名なものは「無理数は存在しない」という教えだ。これに刃向かった弟子は消されたらしい。

 

何故こんな無益な話を今持ち出したかと言うと異世界版ピタゴラスがいるからだ。衛兵から聞いたが、あのワイを雇ったジジイが貴族の中で最も力のある派閥の中心人物で、反無理数派の筆頭だそうだ。

 そして王女とバチバチにやり合っていて、その結果次第で政界のパワーバランスが大きく変わるらしい。

 どうするべきか。正直無理数を認めない奴によりレベルの高い数学を認められる筈が無いしな。ここは王女側に着いてジジイと教団を潰すのが最善か?

 

数日後

老人「出来たかな?」

ワイ「勿論。それより報酬を用意できてますか?」

老人「余程自信があるようだな。言ってみよ。」

ワイ「まずはlogという考え方を説明します。

log a S=p. (a,S>0) 尚、a^p=S ex)log2 4= 2 2^2=4

一辺が1の直角二等辺三角形を4つくっつけて正方形を作る。この正方形の面積は4となる。この三角形一つの面積は1/2なので4つ分の面積は2。よって三角形4つに囲まれた真ん中の直角二等辺三角形の斜辺を一辺とする正方形の面積は2となる。

 ここで斜辺の長さをxとすると真ん中の正方形の面積はx^2と表せる

 x^2=2となる。よってx=2^1/2となる。

 両辺にlogを用いてloga x=log2^1/2 と表せる。

 よってa^(log2^1/2)=x と表せる

 以上より、xは分数で表せる。

どうだ?この一見正しそうな全然間違ってる証明を見抜けるか?

 

老人「素晴らしい。非常に素晴らしい。君は希代の傑物だ。我が弟子が何年も解けなかった難問をたった数日で成し遂げよった。」

ワイ「気に入って頂いて何よりです。ところでいつここから出れますかね?」

老人「条件がある。うちの学会に入れ」

ワイ「条件?後出しは良くないですよ。受け入れは出来ますが、これ自体にも報酬を頂かないと釣り合わないでしょう。」

老人「何が言いたい?」

ワイ「この証明を王女に発表するんでしょう?ならそこにワイも連れて行って頂きたい。」

老人「いいだろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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