☆☆☆☆☆☆
【機械族/効果】
相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、このカードはリリース無しで召喚できる。
このカードが相手モンスターを戦闘により破壊した時。
このカードに装備しているモンスターカードを墓地へ送る事で、このカードはもう一度攻撃できる。
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ATK/2300 DEF/2000
M-W 騎士竜騎士 ドラゴン・アッシュ。
鋼の装甲を身に纏う機械飛竜、同じくして、鋼の装甲に身を包む機械戦士。
新たなる、海王の、エヴォルモンスターが。
今その姿を表した。
「エヴォルモンスター...だと!?」
「勝つんだ海王君!」
「あぁ!行くぜ、ドラゴン・アッシュ!」
振り向かず、声も発さず、海王の言葉に答えるように。
両手に持つ大振りの槍を握り締め、ドラゴン・アッシュは身構える。
「俺はドラゴン・アッシュの、レベルアップエフェクトを発動!!
1ターンに一度、自身のレベルを1アップする事で。
墓地の機械族モンスター一体をドラゴンアッシュに装備する!
メタアームド装着!ユニオンゲット!!」
ドラゴン・アッシュのレベルはアップし、メタアームドが墓地より現れる。
ドラゴン・アッシュと電磁力で引かれ合うメタアームドは、亀のようなその姿を変形させ。
鎧の姿となってドラゴン・アッシュと合体した。
「また、モンスターを装備したか。
そんな事をして何になる...!」
「ここからが本番だ!
ドラゴン・アッシュの効果!
このカードの攻撃力は、このモンスターに装備されているモンスターカードのレベル×100ポイントアップする!」
M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ レベル6 ATK/2300
「攻撃力がアップしただと!?」
「へっ、ドラゴン・アッシュは。最大で二枚まで、墓地の機械族モンスターを装備する事で、その攻撃力をアップさせるのさ!」
「なんだと...!?」
「そしてお前のモンスターは、戦闘を行う時にレベルをアップする事で攻撃力をアップさせるモンスター。
つまり俺のターンならば、俺から攻撃しなけりゃ攻撃力アップもくそもねぇだろ!
俺はカードを二枚セットして、ターンエンド!」
ドラゴン・アッシュの効果でメタアームドを墓地より装備。セットカード二枚を伏せ、磐石な状態で次のターンを迎えようとする海王だが。
名栗がそれを許す事は無かった。
「そのターンエンドを、俺が許すと思ったか!
この瞬間、ナックル・ジョーの効果を発動!!」
「なにっ!?」
「この効果は、攻撃表示のレベル5以上のモンスターが相手フィールドに存在する場合。
相手ターンのメインフェイズ1終了時、またはバトルフェイズ時に発動できる!」
レベル5以上のモンスターがフィールドに存在する事で発動される効果。
だらりと脱力し腕を垂らすナックル・ジョー。
まるで隙だらけ、ノーガード、殴ってくださいと言わんばかり。
「相手の攻撃表示のレベル5以上のモンスターはこのターン。
ナックル・ジョーと強制戦闘を行わなければならない!!」
「きょ、強制戦闘だってぇ!?」
まるでノーガードのナックル・ジョーに。
誘われるように攻撃をしに行くドラゴン・アッシュ。
その手の槍を大きく振りかぶって、空気を貫くような速度で突き出した。
「ハァァ!」
「待て!ドラゴン・アッシュ!」
紙一重。
ドラゴン・アッシュの攻撃を紙一重で躱し、ナックル・ジョーはカウンターを繰り出す。
「もう遅い!攻撃表示で出したのは悪手だったな!!
ナックル・ジョー、レベルアップエフェクト発動!
このカードが戦闘を行う時。
自身のレベルを1アップする事で、攻撃力を上昇する!
この効果は相手ターンに発動された場合、攻撃力を現在数値の倍にする!」
ナックル・ジョー現在の攻撃力は2400その二倍。
つまり4800の攻撃力がドラゴン・アッシュと海王を襲う事となる。
静拳神 ナックル・ジョー レベル9 ATK/4800
「フッフフ...!!」
「こ、攻撃力4800だとぉぉ!!?!?」
「どうだ!これがナックル・ジョーの真価!
他カードでアップした攻撃力は更に倍化、
その上でお前のエースモンスターと強制戦闘を行う!!
そしてこの攻撃をまともに受ければお前のライブは0となる!砕け散れぇぇ!!」
「いいやまだだ!モンスターに装備されているメタアームドの効果を発動!
このカードが装備しているモンスターの戦闘で俺が受けるダメージは半分になる。
更に、装備されているこのカードを墓地へ送る事で、装備モンスターの破壊を無効にする!」
ドラゴン・アッシュの体からパージされるメタアームドは。
更なる変形により鎧から盾となり、
ナックル・ジョーの攻撃からドラゴン・アッシュを守った。
だが、数値こそ半減するとは言えど、
攻撃力を越えられた分のダメージは完全には回避できない。
攻撃力4800-攻撃力2300=2500。
メタアームドの効果によりそのダメージは半分となり1250。
よって海王のライフは2200-1250=950で、残りライフは950となる。
抑えきれない攻撃の余波は、ドラゴン・アッシュの装甲を傷付けると共に。
その衝撃波で海王を吹き飛ばした。
海王ライフポイント、2200-1250=950
「うわぁぁぁぁぁ!!」
「海王君!!」
「クリーンヒットは免れたか...!」
攻撃力4800の驚異を躱し、辛くも敗北を免れる海王。
ボロボロの体で立ち上がり、デュエルディスクを構え直し改めて宣言をする。
「耐え抜いたぜ...!
今度こそ、これでターンエンドだ!」
ナックル・ジョーの効果により。
攻撃力は倍化された数値から元に戻り、2400となる。
静拳神 ナックル・ジョー レベル9 ATK/2400
『創奇 海王』
手札
無し
モンスターゾーン
M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ レベル6 ATK/2000
魔法、罠ゾーン
セットカード二枚
ライフ
950
『名栗 貫太郎』
手札
三枚
モンスターゾーン
静拳神 ナックル・ジョー レベル9 ATK/2400
魔法、罠ゾーン
無し
ライフ
1700
「オレのターンドロー!」
「この瞬間レベルオーラの効果は切れ、ナックル・ジョーの攻撃力は1600に戻る」
静拳神 ナックル・ジョー レベル9 ATK/1600
「ナックル・ジョーで、M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュに攻撃し。
レベルアップエフェクトを発動!
自分ターンに発動された場合の上昇数値は1000!
よって攻撃力を1000ポイントアップする!
ナックルシュート!!」
静拳神 ナックル・ジョー レベル10 ATK/2600
ドラゴン・アッシュの攻撃力は2000。
対するナックル・ジョーは2600。
攻撃力が負けている以上この攻撃を受ければ、
ドラゴン・アッシュは破壊され更に、
その攻撃力の差分の600のダメージを海王は受ける。
折角遊英が届けてくれたモンスター。
強力な効果を持つエヴォルモンスター、「M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ」。
このモンスターを失えば、勝利への道は閉ざされてしまう。
「海王君トラップだ!」
「あぁ!トラップカードリバース!
ゲット・ユニオン・ライドオン!
墓地のM-Wモンスターを、フィールドのM-Wモンスターに装備させる事ができる!
俺はレベル4モンスター、M-W 機械銃士 ガンナードをドラゴン・アッシュに装備!」
墓地より現れ、ビームライフル銃へとその姿を変形するガンナード。
ドラゴン・アッシュは槍を乗っている機械飛竜に連結させ収納。
そしてそのビームライフルを手に取り装備した。
「ドラゴン・アッシュの効果で攻撃力をアップするつもりか。
だが、そのモンスターのレベルは4。
たった400の上昇ではオレのナックル・ジョーは越えられない!」
「それはどうかな!」
「なに...!?」
「ガンナードの効果!
このカードを装備したモンスターの攻撃力は。
ガンナードのレベル×100ポイント攻撃力をアップする!」
ドラゴン・アッシュの効果により、装備されているモンスターのレベル×100ポイントの攻撃力アップ。
そしてガンナードの効果により、装備されているガンナード自身のレベル×100ポイントにより。
ガンナードのレベル4×100の400ポイントの攻撃力がアップする。
M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ レベル6 ATK/2800
「相乗効果で攻撃力は800ポイントのアップだ!
行けぇ海王君!」
「おうよ!今度はこっちがカウンターだ!
行け、ドラゴン・アッシュ!
ライフル・レーザー・カノン!」
「ハァァァ!」
レーザー砲はナックル・ジョーの眉間にロックオンされ放たれる。
ナックル・ジョーの攻撃力は2600。
ドラゴン・アッシュの攻撃力は2800。
攻撃力はドラゴン・アッシュが200上回っている。
漸くナックル・ジョーが、戦闘により破壊されると思われた。
が。
「ならば、更にカウンターで攻めてやろう。
手札から速攻を魔法発動!
フェイク・アタック!」
「なんだって!?」
「まだ手を隠し持っていたのか!?」
「自分モンスターが、自身より攻撃力の高いモンスターと戦闘を行う時。
その攻撃を無効にして、攻撃力を元々の攻撃力の半分の数値にして直接攻撃を行える!」
紙一重。
再び紙一重で躱されるドラゴン・アッシュの攻撃。
そして、ドラゴン・アッシュに攻撃すると思われたナックル・ジョーの攻撃の矛先が海王へと向けられる。
ナックル・ジョーの元々の攻撃力は1600。
その半分の数値は800、よってナックル・ジョーの攻撃力は。
2600から800へと変化した。
静拳神 ナックル・ジョー レベル10 ATK/800
「直接攻撃だ!ナックル・シュート!」
「ぐわぁぁーー!」
海王ライフポイント、950-800=150
「海王君!」
「く、くそぉ...!」
「フェイク・アタックによる攻撃力変化はバトルフェイズ中のみ。
よってナックル・ジョーの攻撃力は1600に戻る」
静拳神 ナックル・ジョー レベル10 ATK/1600
「オレはリバースカードを二枚セットして、ターンエンド!」
『創奇 海王』
手札
無し
モンスターゾーン
M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ レベル6 ATK/2800
魔法、罠ゾーン
セットカード
M-W 機械銃士 ガンナード
ライフ
150
『名栗 貫太郎』
手札
二枚
モンスターゾーン
静拳神 ナックル・ジョー レベル10 ATK/1600
魔法、罠ゾーン
セットカード二枚
ライフ
1700
「俺のターン...ドロー...!」
「この瞬間、トラップカードリバース!
ノーガードラウンド!
今より三度目のお前のエンドフェイズまで、
お互いのモンスターは守備表示にはできない!」
発動される守備表示を封印するトラップカード。
その効果の適用と共に、ドラゴン・アッシュとナックル・ジョーの居る空間が。
ソリッドビジョンによりボクシングのリングへと姿を変えた。
「そんな!?
こ、これじゃあ守備表示で耐えることもできねぇ...」
「更に永続トラップ、コーチ・エールを発動!
手札のモンスター一体を墓地へ送る事で。
このカードがフィールドに存在する限り今より三ターンの間。
オレのモンスターの攻撃力は、墓地へ送ったモンスターの攻撃力の半分アップする!」
リングの外に現れるジャージ姿のモンスター。
雄叫びと共にタオルを握り締めた手を突き上げた。
「ウォォォォォォ!」
「オレが墓地へ送るのは。
攻撃力1600のブロウラー・アップライト。
よって攻撃力はその半分の800ポイントアップ!」
静拳神 ナックル・ジョー レベル10 ATK/2400
「こ、攻撃力2400って...しかも防御はできねぇ...。
こ、こんななの、どうすりゃあいいんだよ...」
ドラゴン・アッシュを攻撃表示で残せば、
ナックル・ジョーの効果により強制戦闘が開始される。
だが、ノーガードラウンドにより守備表示への変更は不可能。
それに加えナックル・ジョーの攻撃力はコーチ・エールにより800ポイントアップした2400。
強制戦闘が行われ、レベルアップエフェクトにより二倍となればその数値は4800。
そんな状況絶望的、半ば諦めかけている海王は。
遂に地に膝をついてしまった。
「海王君!くそ!まだ、僕が代わりにデュエルを...!!」
膝を付き、俯く海王。
彼を助けようと駆け寄ろうとする遊英だが。
見えない壁に阻まれて、近寄ることが出来ない。
「海王君!海王君!
なぜ、なぜこんな事を!」
「なぜ?金が必要だからだ、すぐにでも大金が必要だからだ。
曲がりなりにもオレはプロボクサー、死に物狂いで試合は探したさ。
だが、どこを探しても、今のオレを出場させてくれる場所は無かった!
金融にも掛け合った。
だが、どこの金融も貸してやくれない...。
オレの目的を果たすには大金がいる。
だから、こうしてエヴォルモンスターの力を使い。
奪い取っているんだ!!」
「だからって、だからってこんな!」
海王は動かない、俯いたまま、手札をボーッと見つめている。
「戦意喪失か、ならばお前のターンは終了となるだろう」
必死の思いで壁を叩く遊英。
動かぬ海王、強制的にターン終了時に持ち込まれるかと思われたその時。
「そこまでよ!」
名栗を照らすサーチライトと共に、愛結が現れた。
「モールの外まで走ってる遊英を見つけたからここまで着いてきたの。
そしたらエヴォルモンスターが居て。
海王がデュエルしてて。
だから、だから警察を呼んできたの!」
サーチライトで名栗を照らし、路地の出口を塞ぐ警察達。
そこにはなんと、警察だけじゃない。
柳の姿も見られた。
「柳君!?」
「用があり警察署に居た。
通報の電話も聞いていた、愛結の様子を見るに。
ただ事では無いと見受けられたのでな。
この出動要請は、俺が出した」
数十人にも及ぶ機動警察隊。
本来通報だけではここまで大人数の警官隊は来ない。
そんな所を、偶然居合わせた柳が。
警察に掛け合うことで、これ程の人数を出動させたのだ。
「大人しく投降しろ!
貴様は完全に包囲されている!」
「はっ、警察ごときが。
今のオレを捕まえられると思っているのか」
「取り囲め!」
ライオットシールドを構え名栗を取り囲もうとする警察隊だが。
彼等も遊英同様見えない壁に阻まれ、名栗に近づく事すらできなかった。
「な、なんだこれは!?」
「近付けない」
「エヴォルモンスターの力を甘く見るなよ。
モンスターの力を使えない人間ごときじゃこの壁は越えられない。
オレを捕まえることは出来ない」
どうにかして壁を抜けようとする警察達だが。
抜けられない。
通れる場所も無い、壁を取り払うことも出来ない。
「海王!諦めちゃだめよ!」
「海王君!」
「ターンは強制終了。
この瞬間、ナックル・ジョーの効果を発ど」
必死に呼び掛ける愛結と遊英を尻目に。
ターンを強制終了させ、ナックル・ジョーの効果を発動しようとしたその時。
海王は、ゆっくりと立ち上がった。
「悪い遊英...俺、諦めかけてた...。
どうすりゃ勝てるのか俺にはわかんねぇけど。
俺は諦めたくねぇ...!」
「海王君!忘れちゃダメだ!
君にはまだ、伏せカードが残されている!」
「伏せカード...?」
伏せカード、前の自分ターンに伏せていた残り一枚のセットカード。
それは、この状況を覆す事ができる唯一のカードだった。
「そうか...そうか、そうか!!
よっしゃぁぁーー!!」
「行け!海王君!!」
「あぁ!リバーストラップ!!
M-W スカウト・サイクロン!
手札のカードを一枚捨てる事で、
相手フィールドの魔法、罠を一枚破壊する!」
遥か上空から現れるプロペラを着けたジェットエンジンの様な形の機械。
それは超強力な扇風機、そのプロペラを回し。
狙撃する様にコーチ・エールを対象に竜巻を起こした。
「ウォォォ!」
竜巻に巻き込まれ遠くへ飛ばされて行くジャージ姿のモンスター。
それによりコーチ・エールが破壊された。
「これでコーチ・エールは破壊された!」
「そうだ海王君!それでいい!
これによりナックル・ジョーの攻撃力は1600に戻る!」
静拳神 ナックル・ジョー レベル10 ATK/1600
「ぐっ...だが、この程度の事で。
このデュエルに勝利できると思うな!」
2400から1600に戻ったナックル・ジョーの攻撃力。
これでレベルアップエフェクトを発動され二倍の数値となっても3200。
ドラゴン・アッシュのレベルアップエフェクトを発動し。
墓地のレベル6モンスター、M-W 機械剣士 ブースト・ソードマンを装備すれば。
200上回ることができる攻撃力となった。
だが、名栗にもまだ手があった。
それは残された一枚の手札。
それはトラップカード、レッドカード。
手札からも発動できるトラップカードであり。
その効果は、自分フィールドの戦士族エヴォルモンスターが戦闘で破壊された時。
戦闘を行った相手モンスターの効果を次のターン終了時まで無効にし、攻撃力を500ポイントダウン。
更に相手に500ポイントのダメージを与えるカード。
ノーガードラウンドとコーチ・エール。
そしてこのレッドカードにより。
攻撃力で越えられようと、そうでなかろうと海王に止めを刺す準備が整っていたのだ。
「いいや勝つさ!勝って見せるさ!
M-W スカウト・サイクロンの効果はまだある!」
「なに!?」
「デッキから、M-Wモンスターを一体、墓地へ送る!
俺が墓地へ送るのはレベル6モンスター!
M-W 機械無双砲 ローゼス・キャノン!!」
「魔法、罠を破壊しデッキからモンスターを墓地へ送るトラップだと!?」
「海王君今だ!」
「M-W 機械竜騎士ドラゴン・アッシュのレベルアップエフェクト発動!!
墓地の機械族モンスターを一体、ドラゴン・アッシュに装備する!
俺が選択するのは、今墓地へ送ったモンスター、ローゼス・キャノン!」
ドラゴン・アッシュの起こす電磁力に引かれ墓地より甦るローゼス・キャノン。
ここまで装備してきたM-Wと同様、ローゼス・キャノンも変形に変形を繰り返しその姿を変えた。
そして装備されていたガンナードも姿を変形させ、ローゼス・キャノンと合体。
二つのモンスターが一つの巨大な砲台となった。
「ローゼス・キャノン装備!ユニオンゲット!」
ローゼス・キャノンのレベルは6。
よってそのレベル×100ポイントの600ポイント。
ドラゴン・アッシュの攻撃力はアップする。
M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ レベル7 ATK/3400
「ローゼス・キャノンが装備されているモンスターが攻撃する時。
相手はモンスター効果を発動できない!」
「な、なんだと!?」
「これでナックル・ジョーの効果は発動できない!
行け海王君!」
「ドラゴン・アッシュ、攻撃だ!」
ナックル・ジョーの効果が発動できない。
それは、3400-1600の戦闘ダメージ。
つまり1800の戦闘ダメージを受けると言うこと。
チャージされるエネルギー。
ロックオンされるナックル・ジョー。
「ハイパー・メガ・キャノン!!」
攻撃力3400の、耳鳴り響く極太超ビーム砲が出力全開で放たれ。
蒼き閃光を輝かせ、静拳神 ナックル・ジョーごと、名栗をライフ0まで焼き付くした。
「ぐぅぅぅあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
名栗ライフポイント、1700-1800=0
創奇 海王、勝利
ギリギリの戦い、残りライフたったの150。
全てのカードを使い切ったそんな状況で。
海王は勝利を納めた。
「よっしゃぁぁーー!」
「海王君!」
「海王が勝ったわ!」
勝利し歓喜する海王と遊英、そして愛結。
海王に敗北し、倒れる名栗。
名栗が倒された事で、見えない壁が消え去った。
「な、なんだ!?」
「壁が無くなったぞ!」
「今だ!取り囲め!」
壁の消滅に直ぐ様対応し名栗を取り囲もうとする警察。
だが名栗は、そんな警察を見て直ぐ様立ち上がった。
「くっ...!まだだ、まだオレは捕まるわけには行かない!
ハァァァァァーーーーー!!!」
警察が取り囲むその時。
名栗の体から黒い霧が出現した。
黒い霧は渦巻く様に周囲を包み込むと。
煙幕の様に辺り一体の視界を遮った。
「な、なんだこれは!」
「怯むな!捕まえろ!」
黒い霧の煙幕に怯む事無く名栗を拘束せんと覆い被さる様に飛びかかる警察隊だが。
そこに名栗の姿らしきものは無かった。
「な、なんだ奴が居ないぞ!?」
「抵抗するな!」
「お前掴んでるの俺だって!」
混沌と化す現場、徐々に晴れ行く黒い霧の中、柳は微かにだが目にした。
門の様に開かれた闇の中に、名栗が消えて行くのを。
「今のは...」
「どこにも居ないぞ!?」
「まだ遠くへは行っていない筈だ!探せ!」
消えたなく名栗はまだ遠くへは行っていないと踏み、即座に周辺の捜索を開始しようとする警察達だが。
「待て」
柳がそれを止めた。
「無駄だ、奴はもう近くには居ない」
「柳さん、なぜ言い切れるのです」
「そうですよ、今探せばまだ間に合う!」
「もう間に合わん、奴は近くには居ない」
もう名栗は近くに居ないと、周辺の捜索を開始しようとする警察を止める柳。
それでも食い下がり捜索しようとする警察に柳は言った。
「これは命令だ、無駄な労力を割くな」
立場上、柳の命令を警察が断れる事は無い。
警察は歯を食い縛りながら、捜索を諦め。
海王が襲われる前に襲われていた名栗の被害者への応急処置と、現場保存を始めた。
激戦の果てに疲労困憊の海王。
海王の心配をする愛結と海王に肩を貸す遊英。
そんな三人の所に警察が来た。
「事情聴取の為、同行を願います」
そして三人は警察署へと連れていかれた。
三人が警察署へ連れていかれた理由は事情聴取の為だ。
警察署の中、取調室へ連れていかれる三人。
促されるままに椅子に掛ける三人。
暫く待っていると、一人の男が入ってきた。
「これから事情聴衆をさせて頂きます。
警察署長のラルゴです」
「警察署長!?」
「警察署長さんが直々に事情聴衆を行うのですか...?」
入ってきた男は、なんとカーネーションシティ警察署長だった。
これから話される内容を書面に書き納めるべく準備を進める。
「こちらにも事情がありましてね」
それからは三人は、様々な事を聞かれた。
名栗の発言、行動を、彼にどのようにして襲われたのかを。
そして、エヴォルモンスターの事も。
警察に取り調べられる三人は何があったのかをあるがままに話した。
「エヴォルモンスター...またその名前が...」
ラルゴは、エヴォルモンスターの事について何か知っている様な様子だった。
「何か知っているんですか?
エヴォルモンスターの事」
「ふむ...」
何か知っているのかラルゴに問う遊英だが。
ラルゴは思案顔をし唸るのみだった。
「知っているのなら教えてください!
エヴォルモンスターがなんなのかを!」
知っている事を教えてくれないかと頼み込む遊英だが。
ラルゴは何も言わない。
ただ、難しい顔をして書類を見つめている。
「ラルゴさん!」
何も話してくれないラルゴに痺れを切らした遊英が声を荒げたその時。
柳が取調室の扉を開け、入ってきた。
「話してやれ」
「佞紋様...!?しかし...」
「こいつらは、エヴォルモンスターの被害者であり、
エヴォルモンスターの所持者でもある。
もう無関係とは言えんだろう」
「で、ですが...」
「ラルゴ」
取調室へと入ってきた柳の言葉に。
言い淀まるラルゴ。
だが、柳に話すように言われ、遂にエヴォルモンスターの事を話し始めた。
「エヴォルモンスター、正体不明のモンスターカード...。
それは、普通のカードとは違う、特別な力を持ったカード。
エヴォルモンスターの所持者となったデュエリストは、心を邪悪に染めてしまうのです」
「心を...邪悪に?」
「邪悪に染まった心は、誰しもが心の奥底に持つ破壊の衝動に従い。
デュエリストを襲うようになってしまう」
「襲われたデュエリストは、どうなるんですか...?」
「邪悪に染まったエヴォルモンスター使いに襲われ、敗北したデュエリストは...」
「心が闇に飲み込まれ、植物状態となる」
「...ッ!!?」
植物状態、辛うじて生命活動は維持されるが。
意識は無い、生きているのか、死んでいるのか。
邪悪に染まりしエヴォルモンスター使いに敗北したデュエリストは、
そのどちらとも言えない状態となってしまうのだ。
どうすれば意識が戻るのか、その方法は不明。
もしかしたら、二度と意識は戻らないのかも知れない。
そう、海王が襲われる前、名栗に襲われていたあのデュエリストは。
もう二度と、目を覚まさないかもしれないのだ。
「しょ、植物状態...!?」
「パニックになるのを避けるべく公にはされていないが。
エヴォルモンスター使いに襲われ、敗北したデュエリストは多い。
その誰もが植物状態となり、今も尚目を覚ましていない」
「そ、そんな...」
「それじゃあ俺は、もしさっきのデュエルに負けてたら」
「お前も植物状態となっていたかもしれん」
もしさっきのデュエル、海王が負けていたら。
海王は植物状態となっていたかもしれない。
遊英達は戦慄した。
エンターテイメントのゲームだと思われていたデュエルで。
人間が目を覚まさなくなると言う隠された事実に。
「で、でも、俺に負けた名栗はピンピンしてたぜ」
「そう言えば、僕とのデュエルに敗北した間牛君も」
「先日被害にあった松田とらやもだったな。
極めて珍しいケースだ、もしかすると。
植物状態となる事を避けられる方法があるのかもしれん」
「いったい何故...」
「遊英も海王も、どっちも今も穏やかよね...。
間牛や名栗が植物状態にならなかったのは。
二人の心が、邪悪に染まって居ないから...?」
「可能性はある」
五人は顎に手を当てるようにして黙った。
柳曰く、間牛と名栗が意識を失わなかったのは稀の例外。
なぜ、意識を失わなかったのか。
数秒の沈黙の後、ラルゴが再び口を開いた。
「それと、エヴォルモンスターについてもう1つ。
エヴォルモンスターは、このカーネーションシティの各地で出現しています」
「エヴォルモンスターが、各地で出現!?」
「えぇ、つい昨日より。
この町の各地でエヴォルモンスターの存在が確認されたのです」
「各地で、あんな強力なモンスターが...」
「今後は我が柳家の協力の元、警察が対応して行く。
お前達は今後、十分に気を付けて生活をしろ」
突然にして明かされた衝撃の事実。
カードの力で心が邪悪に染まり、破壊衝動を刺激される。
カードゲームで人が植物状態となる。
その事実を、頭の中で整理できぬままに三人は、警察署を後にした。
「何か、色々と凄いこと、知っちゃったわね...」
「あぁ、俺、意味がわかんねぇ」
「...兎に角、海王君が負けなくて良かった」
「うん、本当に良かったわ」
これから先何が起こるかわからないこの状況。
遊英は必ず二人を守ると心に誓い。
拳を強く、握り締めた。
『M-W 機械竜騎士 ドラゴン・アッシュ』 地
☆☆☆☆☆
【機械族/エヴォル/効果】
レベル3~4モンスター
①:1ターンに一度、このカードのレベルを1アップする事で発動できる。
自分墓地の機械族モンスター一体を選択し、このカードに装備する。
この効果による装備カードは最大で同時に二枚まで装備できる。
②:このモンスターの攻撃力と守備力は、このモンスターに装備している機械族モンスターのレベル×100ポイントアップする。
_______________________________________
ATK/2000 DEF/2000