頻度はあまり高くありませんが、ご容赦ください。
北の大陸にスカンディナ王国という国があった。美しい自然、農村、豊かな資源、工業力。スカンディナ王国も建国から100年が経とうとしていた――
―スカンディナ王国―
—建国記念日,晴天—
アレクサンデル国王「この国も建国して100年も経ちました。この100年間色々な災難が降りかかり、国が混沌に陥りましたが皆さんの力で乗り切ってきました。そして平和で豊かな国づくりを――」
エリアス親衛隊長「王子、速く御準備を!式典はすでに始まってます!」
エリアスはルーカス王子に従属する親衛隊長だ。ルーカスからとても懐かれており、親衛隊の中でも頼られる人間だ。
ルーカス王子「わかってるよ。今着替えてるから(うるさいなぁ……)」
エリアス「次期国王たる者が寝坊なんざしてはいけません。あとネクタイが曲がっています。」
ルーカス「はあ……」
王子が怠そうにネクタイを直す。
ルーカス「ねえエリアスー。なんで僕が国王にならないといけないの??他に優秀な人もいるし、弟のアレキスとかでも良かったんじゃない?」
エリアス「スカンディナ王国は長男が国王になるのが伝統ですぞ。」
「次期国王が弱音を吐いてはなりません。」
ルーカス「はーい。」
エリアス「さあ、最上階に参りましょう。お父上もお待ちしておりますぞ。」
面倒くさそうに階段を登るルーカス。
その時であった。
パーンと銃声がなった。
その瞬間外から悲鳴が聞こえた。
衛兵「国王様が撃たれた!」
「救護隊を呼べ!至急応援を要請しろ!」
ルーカス「な、、え??」
エリアス「王子、ここにいてください!良いですね?!」
悲鳴が鳴り止まず、辺りは銃声が交う。
衛兵「ルーカス様!危ない!」
衛兵の声と共に突如ベランダがある部屋のドアが吹き飛んだ。ロケット弾が着弾したのだ。
炎が襲いかかってくる。
衛兵「一階もやられた!敵を上がらせるな!」
「あそこを援護しろ!」
ルーカス「父上!父上!!」
衛兵「王子危険です!下がっていてください!」
衛兵「クソっ八方塞がりだ。我々はどうすれば…。」
エリアス「洗濯室から地下の乾燥室に繋がる通路がある。そこから王子を安全に脱出させよう。」
衛兵「地下は一方通行です。かなり危険な賭けですよ、軍曹。」
エリアス「どの道地下通路以外の脱出方法は現状不可能に近い。」
階段の衛兵「ぐあああ!」
衛兵「敵が攻めてきます!!」
エリアス「王子、洗濯室へ!」
ルーカス「うっ、うぅ……。」
ルーカスは泣きじゃくりながらエリアスについて行った。味方の衛兵の悲鳴が響き、次々に倒れていく音が聞こえる。
エリアス「王子、ここの穴に入って乾燥室に行ってください!乾燥室から出たら一方通行の地下通路があるはずです。まっすぐ進めば非常扉があるので、そこから敵に見つからないよう静かに敷地外まで逃げてください。良いですね?」
ルーカス「エリアス!エリアスはどうするの!?」
「エリアスも一緒に逃げようよ!」
エリアス「私もすぐ行きます。はやく!」
外から敵兵の駆け足が聴こえ、再び銃声が鳴り響く。
ルーカスはエリアスの言う通りに乾燥室に飛び降りた。
ルーカス「ええーと……、うぅ……。」
パニックに陥りながらもルーカスは敷地外まで逃げることに成功した。ルーカスは息を殺して茂みの中に隠れている。
ルーカス「(エリアスはまだかな……。)」
―1時間後―
非常扉から一人の人間が歩いてきた。
足を引きずり、肩を押さえながら歩み、歩いた後には血が一筆書きのように連なっていた。
ルーカス「(……!エリアス!エリアスだ!)」
ルーカスは茂みの近くにエリアスが来た瞬間介添えをした。エリアスは一瞬敵かと思い身構えたが、ルーカスを見て一安心した。
エリアス「ああ、王子無事でしたか……。良かった……。」
ルーカス「エリアス!ボロボロだよ!えっと、この木にもたれててね。そこの湖からみ、水汲んでくるから!」
エリアス「王子……。」
そう言ってエリアスの水筒を取ってルーカスは湖に向かった。
ルーカス「取り敢えず水を飲ませよう。速く汲まないと……。」
――数分後――
ルーカス「エリアス!エリアス!水を持ってきたよ!」
ルーカスがエリアスの元へ戻ると見慣れない謎の女性がエリアスの前に立っていた。エリアスの首から何かを取ったようだ。
ルーカス「お前!誰だ!!エリアスから離れろ!!」
声を荒げながらルーカスが突進した。エリアスは既に息を引き取っており、女性はルーカスの方へ顔を向けた。
ルーカス「……エリアス…………!!」
ルーカス「よくも……!」
ルーカスは水筒で女性のこめかみを思いっきり殴り、体当たりをした。女性はバランスを崩し仰向けに倒れたのち、ルーカスに馬乗りにされボコボコにされた。
ルーカス「よくもエリアスを殺したな!」
ルーカス「くそ!くそ!くそ……!」
ルーカスは無我夢中に女性を殴りまくる。しかし女性は悲鳴も上げず、マグロのようにされるがままだった。
ルーカス「なんか言えよ!お前!」
ルーカス「おい!」
次の瞬間、女性はルーカスの水筒を鷲掴みして静止させた。
ルーカス「くそ!なんで力なんだ……!」
女性「弱いな……。」
ルーカス「なんだと!!」
ルーカスが逆上して水筒とは逆の手で女性を殴ろうとしたその時、再び手を捕まれた。
ルーカス「この!この……!」
がっちり両手を掴まれて身動きが取れず、完全に形勢逆転されてしまった。女性は手を握りしめてルーカスを悶絶させ、その隙に足で蹴り飛ばした。
ルーカス「お前……!お前……!」
ルーカスは腹を押さえながらも反抗した。が、頭を掴まれ再び倒された。
女性「力も無ければ賢くもない。救い用も無い弱さだ。お前は国王なんかに相応しくないな。」
女性「……手紙をお前に渡して欲しいだとさ。」
女性「せいぜい頑張りな。」
と言って、手紙を投げつけた。
ルーカス「……殺してやる……!」
腹を押さえながらルーカスは睨み返した。
女性「……。」
女性はルーカスを数秒見た後消えていった。
その後ルーカスは敵に見つかり、トラックに乗せられて連れ去られていった。宮殿は炎に包まれ、あたり一面に殺意が飛び交っていた――。
――第二話へ――
北の大地にスカンディナ王国という国があったそうな。
長年大きな戦乱等が無く、平和な毎日が続いていた。
ある時、その平和は崩れた。王家の宮殿は燃え盛り、国は炎に包まれた。
辛うじて王子は脱出に成功したものの、外の氷雪の大地が容赦なく襲いかかる。
何者かによって打ち砕かれた王国を取り戻すべく王子は立ち上がるが、
数々の危険な冒険が待ち構えていた——