題名の無い物語   作:扶桑畝傍

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第2話

「ぁ~、お水だ~。」

「なぁ、この種は食べれるのか?」

「これ?」

丁度水が流れ出てる付近に種子がなる木があった

「ん~・・・わかんない。」

「わかんないか~。」

(岩は少しある、平だな、

 火さえ起こせれば、岩を温めて

 その上で焼けるか?)

「よし、火を起こすか。」

「ひ?」

「焚火を作るんだ、夜は寒くなるだろ?」

「ひだねもないよ?」

「ま、なんとかなるだろ。」

割れた岩に落ち葉を細かく砕いて

太目の木の枝をバキリと一本

手拭いを外し、少し糸をほぐす

「後は、うりゃりゃりゃりゃ!!」

棒を兎に角強く押し付け擦る

「・・・あ!!けむり!!」

(いけるか?)

ほぐした糸に着火・・・した!!

小枝を重ねた場所に放り込む

さらに、砕いた落ち葉を重ね

少しでも火を大きくする

「ついた!!」

「急げ急げ!!枝をどんどん追加しろ!!」

徐々に火が大きくなって来た

「うし、これならもっと大きく出来るな。」

これを種火にし

石を組んでかまどモドキを作る

「おちばくだいたよ?」

「うし、その下に入れ込んでくれ。」

「は~い。」

兎に角大きめに火を作り

そこらじゅうに生えてる草も放り込む

「あったかい。」

先程の種をもぎ取り、割って見る

「あ、これならみたことある!」

「あるのか?」

「うん、やいてたべれるよ?」

(なるほど、中身を出した状態だったのか)

「これを集めるぞ?」

「は~い。」

結構な量が集まった

「沢山あるね♪」

「ただ、日持ちするのか怪しいな。」

(外の殻は一応火種として残して置くとして、

 この中身は砕けるのか?)

湧き水を空ボトルに汲み上げ

ややすり鉢状の石に種の中身をいくつか転がす

「どうするの?」

「まぁ、なんとなく。」

種の中身を砕いて、水を少しずつ混ぜて見る

「お、これは。」

感触は小麦粉を水でこねる感覚に近かった

「なにこれ?」

「焼いて見るか。」

先程のかまどモドキに火はくべてある

上に置いた平たい石も熱くなってきている

「問題は、ひっくり返すのをどうするか。」

(あ、そうだ、診察券でいいか)

プラスチックだし、そこそこ熱に強いだろ?

じゅ~

「お~♪」

「いい塩梅だな、ほれ、葉っぱにのせたのから

 食べていいぞ?」

「いっしょにたべる。」

「そか。」

また潰してこねて、焼いて行く

10枚程焼いた

「食べるか。」

「たべる。」

「「いただきます。」」

もふ、もふ

「お?案外食べれる。」

「あじ、ないね?」

「あのなぁ、食べれる事に先ず感謝しろよ。」

「あ~い。」

意外とずっしり来る

「ごちそーさま。」

「おそまつさま。」

兎に角大きく作った焚火は

中に石を放り込んで熱を残してある

簡単には消えない筈・・・

「枝、補充しとかないとな。」

「うん。」

かまどは火が消え、天板の石が程よく熱を放っている

「あったかい。」

「ほれ、こっち来い。」

「えへへ~。」

しっかりと抱えてあげる

「・・・早い段階で

 屋根がある場所に移動したいな。」

「ね~・・・。」

「眠いか?」

「む~。」

「寝てろ、俺も寝る。」

ん?

まだ空は薄暗い

「どこ行った?」

あの子が居ない

「・・・足跡?」

「あぁ、くそっ。」

複数の足跡が、さらわれた事を教えてくれる

走り出す

するとどうだろう?

風景が飛ぶように流れて行く

(なんだこれ?俺、こんな早く走れたっけ?)

 

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