「ぁ~、お水だ~。」
「なぁ、この種は食べれるのか?」
「これ?」
丁度水が流れ出てる付近に種子がなる木があった
「ん~・・・わかんない。」
「わかんないか~。」
(岩は少しある、平だな、
火さえ起こせれば、岩を温めて
その上で焼けるか?)
「よし、火を起こすか。」
「ひ?」
「焚火を作るんだ、夜は寒くなるだろ?」
「ひだねもないよ?」
「ま、なんとかなるだろ。」
割れた岩に落ち葉を細かく砕いて
太目の木の枝をバキリと一本
手拭いを外し、少し糸をほぐす
「後は、うりゃりゃりゃりゃ!!」
棒を兎に角強く押し付け擦る
「・・・あ!!けむり!!」
(いけるか?)
ほぐした糸に着火・・・した!!
小枝を重ねた場所に放り込む
さらに、砕いた落ち葉を重ね
少しでも火を大きくする
「ついた!!」
「急げ急げ!!枝をどんどん追加しろ!!」
徐々に火が大きくなって来た
「うし、これならもっと大きく出来るな。」
これを種火にし
石を組んでかまどモドキを作る
「おちばくだいたよ?」
「うし、その下に入れ込んでくれ。」
「は~い。」
兎に角大きめに火を作り
そこらじゅうに生えてる草も放り込む
「あったかい。」
先程の種をもぎ取り、割って見る
「あ、これならみたことある!」
「あるのか?」
「うん、やいてたべれるよ?」
(なるほど、中身を出した状態だったのか)
「これを集めるぞ?」
「は~い。」
▽
結構な量が集まった
「沢山あるね♪」
「ただ、日持ちするのか怪しいな。」
(外の殻は一応火種として残して置くとして、
この中身は砕けるのか?)
湧き水を空ボトルに汲み上げ
ややすり鉢状の石に種の中身をいくつか転がす
「どうするの?」
「まぁ、なんとなく。」
種の中身を砕いて、水を少しずつ混ぜて見る
「お、これは。」
感触は小麦粉を水でこねる感覚に近かった
「なにこれ?」
「焼いて見るか。」
先程のかまどモドキに火はくべてある
上に置いた平たい石も熱くなってきている
「問題は、ひっくり返すのをどうするか。」
(あ、そうだ、診察券でいいか)
プラスチックだし、そこそこ熱に強いだろ?
じゅ~
「お~♪」
「いい塩梅だな、ほれ、葉っぱにのせたのから
食べていいぞ?」
「いっしょにたべる。」
「そか。」
また潰してこねて、焼いて行く
▽
10枚程焼いた
「食べるか。」
「たべる。」
「「いただきます。」」
もふ、もふ
「お?案外食べれる。」
「あじ、ないね?」
「あのなぁ、食べれる事に先ず感謝しろよ。」
「あ~い。」
意外とずっしり来る
▽
「ごちそーさま。」
「おそまつさま。」
兎に角大きく作った焚火は
中に石を放り込んで熱を残してある
簡単には消えない筈・・・
「枝、補充しとかないとな。」
「うん。」
かまどは火が消え、天板の石が程よく熱を放っている
「あったかい。」
「ほれ、こっち来い。」
「えへへ~。」
しっかりと抱えてあげる
「・・・早い段階で
屋根がある場所に移動したいな。」
「ね~・・・。」
「眠いか?」
「む~。」
「寝てろ、俺も寝る。」
▽
ん?
まだ空は薄暗い
「どこ行った?」
あの子が居ない
「・・・足跡?」
▽
「あぁ、くそっ。」
複数の足跡が、さらわれた事を教えてくれる
走り出す
するとどうだろう?
風景が飛ぶように流れて行く
(なんだこれ?俺、こんな早く走れたっけ?)