俺―――
怖い思いをしたが、同時に憧れができた。俺にとって運命の日だったんだ。
13年前、俺は祖父が司令を務める組織で保管していた【聖遺物】と呼ばれる物を見ていた。するとその聖遺物が勝手に起動し、俺はその聖遺物が作りだしたワームホールに吸い込まれてしまった。
そして気がつくと俺は、どこかの廃工場にいた。周りに誰もいない事に、不安を感じていた俺の目の前に怪人が現れた。恐怖で足がすくみ動けない俺に向かって、怪人を躊躇なく襲い掛かってきた。
死を覚悟した俺は、目を瞑る。だが、いつまでたっても、来る筈の痛みも衝撃もなく、恐る恐る目を開いた。
するとそこには、俺に襲い掛かってきた怪人だけではなく、右手に剣を持った仮面の戦士が、俺を守るように立っていた。唖然とする俺に仮面の戦士は『大丈夫だ、もう心配ない』と声をかけてくれて、あっという間に怪人を倒してしまった。
怪人を倒し、腰についていたベルトを取り外した仮面の戦士は、1人の男性の姿となり、俺に近づき優しく頭を撫でてくれた。その人は、何故俺が1人で廃工場にいたのか聞いてきた。俺はありのままの事実を話し、男性は俺を保護すると言って、大きな本を出現させ、俺の手を引いて中へと入っていく。
気がつくと俺は、本がたくさん並べられた何処かの施設にいた。辺りを見渡している俺と男性に気づいた、10人の男女が俺たちへ駆け寄り、男性が事情を説明する。事情を知った10人の男女と、保護してくれた男性は話し合い、帰る方法が見つかるまでの間、彼らの組織【ソードオブロゴス】で面倒を見てくれる事になった。
俺は可能な限りの手伝いをしながら、ソードオブロゴスの皆さんから様々な事を学んだ。
そしてあの日、俺の運命の歯車が動き出した。
俺が保護されて暫く経ったある日、男性が持っていた【聖剣】を整備する為、剣士兼鍛冶師である
それを見た剣士の皆さんは、俺を新たな仮面の戦士―――【仮面ライダー】とする為に、鍛える事にした。勿論、俺にその意志があるかどうか確認はされたが、俺の意志は決まっていた。俺を助けてくれた賢人さんのようになりたい。俺は自分の想いを伝え、鍛えてもらう事となった。
鍛えてもらう事になってからの俺は、毎日厳しい特訓を受けていた。水の剣士である
特訓を始めてから、数ヶ月経った頃、炎の剣士で小説家の
そんな中、ライダーの1人である
その後も、俺は士さんに連れられ、様々な異世界を渡り歩き、様々な事を学んだ。一度、士さんに頼んで俺がいた元の世界に連れて行ってもらえないか頼んでみたが、何故か行けないと言われた。
何年か経過し、長く厳しい特訓を耐え抜き、俺は正式に雷鳴剣黄雷と闇黒剣月闇を受け継ぎ、雷鳴剣黄雷を使った雷の剣士【仮面ライダーエスパーダ】と、闇黒剣月闇を使った闇の剣士【仮面ライダーカリバー】を襲名した。
襲名し、俺のように新たにライダーとなった仲間達と共に、世界にはびこる様々な悪の組織と戦っていたある日、俺がソードオブロゴスにある本を読んでいた時に、俺の目の前にある人物が現れた。
未来で最低最悪の魔王と呼ばれし仮面ライダー、【オーマジオウ】だ。俺は未来のオーマジオウは消えたと聞いていた為、目の前に現れたオーマジオウに驚きを隠せなかった。そしてオーマジオウは俺に手を向ける。咄嗟に構える俺だったが、特に変化はなかった。だがオーマジオウは俺に『お前に眠る力を覚醒させた』と言って、オーマジオウは目の前から姿を消した。
その後、俺は特殊な力を幾つか宿した。
今まで過ごしてきた出来事を、俺は夢として見ていた。このような夢を、オーマジオウに会ってから毎日見ている。そしてこの後、必ず誰かが語りかけてくるんだ。
『時は満ちた。お前の物語が始まる』と。
その声が聞こえた瞬間、俺の視界は光に覆われ、目を開くと、ソードオブロゴスにある俺の部屋の天井だった。
俺は体を起こし、部屋に備え付けられているシャワールームでシャワーを浴び、私服に着替えて荷造りの準備を始める。
今日俺は、このソードオブロゴスを出ていく。
理由は、俺がいた元の世界に戻るかもしれないからだ。つい先日の事だった。俺は仲間と共に、幼い頃にこの世界へ辿り着き出てきた廃工場に行き、調査していた。すると、俺が持つ黄雷と月闇が光を放ち、目の前に小規模のワームホールが現れた。俺達は辺りを警戒しながら、ワームホールへと近づいていく。近づいても、俺がこの世界に来た時のように吸い込む様子はなく、試しに手を伸ばしてみると、すんなり手が入った。俺は手を引き抜き、ソードオブロゴスの皆さんに報告しに戻った。報告を受けたソードオブロゴスの皆さんと話しあった結果、ワームホールに入っていく事が決定した。ただし、3人同行するというのが条件だ。同行するメンバーの選定は、賢人さん達がしてくれる事になった。
荷造りを終えた俺は、俺の料理の師である
広間に着くと、広間にはソードオブロゴスの結界を張り、本の守護者を務める女性、ソフィアさんと大秦寺さん、凌牙さんに玲花さん、尾上さんがいた。
「おはようございます、ソフィアさん、大秦寺さん、凌牙さん、玲花さん、尾上さん」
「おはようございます、雷牙♪」
「おはよう、雷牙」
「来たか、雷牙」
「雷牙、おはようございます」
「オッス雷牙!!」
挨拶を交わす俺達。
すると、大秦寺さんが黄雷と月闇を持ってきた。
「整備はしっかりしてある。基本の整備のやり方は、教えてきた通りだ。体には気をつけろよ」
「ありがとうございます、大秦寺さん」
「ほれ雷牙、家のかみさんが作ったクッキーだ。あっちに行ったら食いな」
「俺からも、焼菓子を用意した。訓練の後に食べるようにしろ」
「私からは茶葉です。お兄様のお菓子と一緒に飲みなさい」
「私からはおにぎりを♪」
「皆さん、ありがとうございます!」
俺は2本の聖剣と、皆さんからの餞別の品を受け取り、賢人さん達が使っていた小さな本【ワンダーライドブック】の1つ、【ブックゲートワンダーライドブック】を使い、本型のゲートを出現させ、中へと入る。
抜けた先は、ワームホールが現れた廃工場。
その廃工場に、俺を助けてくれた最初の師である賢人さんに飛羽真さん、倫太郎さんにユーリさん、飛羽真さん小説の編集担当をしている
「来た······か。しっかりな、雷牙」
「とうとう、この日が来たね。気をつけて、雷牙くん」
「雷牙くん、どうかお元気で」
「体には気をつけるんだよ!!」
「賢人さん、飛羽真さん、倫太郎さん、芽依さん、ありがとうございます!」
心配し、声をかけてくれる4人に、俺は礼を言った。
その俺の元に、ユーリさんが近づいてきた。
「雷牙、話し合いの結果、俺とある2人でお前と一緒に行く事になった」
「そうなんですか!?そ、それで、残りの2人は?」
「残りの2人は、僕らだよ雷牙」
「ッ!?」
聞き覚えのある声が後ろから聞こえ、すぐに振り返る。そこにいたのは、以前は人類を滅亡させようと動いていたが、今では悪意を持つ者を倒す、人型アンドロイド【ヒューマギア】であり【仮面ライダー滅】である
「滅に迅!?いいのか?この世界の悪意を見張らなくて?」
「飛電或人や不破勲に任せておけば問題ない」
「それに、亡や雷もいるしね♪」
「········ありがとう、2人とも」
俺は2人に礼を言い、ワームホールの前へと立つ。
その瞬間、ワームホールの穴が大きくなった。
それを見て、俺は確信した。このワームホールは、間違いなく俺がいた世界に通じてると。
「それでは、行ってきます!!」
「ああ·······頑張れよ」
「はい!!」
賢人さん達にそう言って、俺は3人と共にワームホールの中へと入っていく。
そしてこの時から、俺の物語が始まったのだった。
という事で、仮面ライダーエスパーダとカリバーに変身する主人公が活躍するシンフォギアとのクロス作品です!!
この作品は、セイバーの番外編が放映決定した事に嬉しく思い、考えた作品です!
この作品の主人公は、少しずつ進めている企画にゲストとして出します。
次回は、雷牙がある人物と戦います!
次回も是非読んでください!!