新「艦娘」グラフティ5(第16部)   作:しろっこ

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ある日、担当秘書艦だった秋雲から意外な提案を受ける提督だった。



第1話<雁首揃えて!>

 

「愛する艦娘の未来のためですから」

 

--みほちん------------

 

新「艦娘」グラフティ5

第1話<雁首揃えて!>

 

---------(第16部)---

 

「山陰でもさぁコミケ、やってるんですよ」

唐突に執務室の秋雲が言う。

 

「は?」

思わず聞き返す私。

 

彼女は続ける。

「あ、主催が違うからコミケじゃなくて普通の即売会ってか」

 

「それと任務と関係あるのか?」

ここは執務室だぞ。

 

注意したつもりの私に目を細めた秋雲。

「またまたぁ、知ってんですよ」

「何を」

嫌な予感。

 

「司令はイラスト描けるでしょ?」

「……」

返答に窮した。

 

(どこで聞いたんだ?)

それは嘘ではないが、何しろ若い頃の話である。

 

思わず蒼い髪の少女を連想した。

(青葉情報か?)

 

だが直接、彼女に話した記憶は無い。独自の情報提供者か?

 

(いや待て)

そこまで考えてふと気付く。目の前のニタニタしている艦娘が本部直属の諜報部出身だったことを。

 

「あ、大丈夫ですよ」

相変わらず不敵にニタついている秋雲。

 

「こう見えても情報部の端くれ。個人情報をネタに強請(ゆす)ったりしませんからぁ」

ホッとした私。

 

たが、また直ぐにピンと来る。

「何が望みだ」

 

「へへへ」

してやったりという顔。

 

ちょっと引いた。

「そんな警戒しないで下さい。愛する艦娘の未来のためですから」

「何だ? そりゃ」

 

少しは可愛い要素もあるドヤ顔を見て思った。

(ここに生真面目な風雲や朝潮が居なくて本当に良かった)

 

だが、そんな簡単な話ではなかった。

(やれやれ)

 

そして午後二時。執務室の扉がノックされた。

 

「はい」

午後の秘書艦は大淀さんだ。

 

「風雲です」

廊下から生真面目な駆逐艦の声。

 

「時間通りだな」

私は予定表に目を通しながら頷いた。

それを受けた大淀さんが返事をする。

「お入り下さい」

 

扉が開いて少女が顔を出した。

「駆逐艦 風雲、入ります!」

 

今日の彼女は休日なので私服だ。

 

「そんなに緊張しなくて大丈夫よ。そこに座って」

大淀さんに促されて「はい」と言いつつ応接セットのソファに座る風雲。

 

もともと大人しい艦娘だが、いつも以上に緊張しているのが窺(うかが)えた。

 

「お茶で良いかしら」

「はい、有り難うございます」

任務以外の時間にも、同じ駆逐艦仲間の秋雲と共に居ることが多い彼女。

 

というのも風雲は秋雲の「仕事」に巻き込まれることが多い。

 

お茶の準備をしながら大淀さんも微笑む。

「貴女が単独で鎮守府に居ること自体が特別ね」

「はい」

 

彼女も私と同じことを考えていたのだろう。

 

「提督は珈琲で宜しいですね」

大淀さんが確認する。

 

「ああ、頼む」

私は書類を持って向かいのソファに座った。

 

風雲は、まだ固い表情のままだ。

 

(こんな生真面目な艦娘を振り回す秋雲も、罪作りな奴だ)

と思わずには居られなかった。

 

 

以下魔除け

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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほちん」とは
「美保鎮守府」の略称です。
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