新「艦娘」グラフティ5(第16部)   作:しろっこ

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夕食を摂りながら提督と大淀のマンガ談義が続く。



第7話<マンガ向きじゃない>

「ダメですか?」

 

--みほちん----------------------

 

新「艦娘」グラフティ5

第7話(新作)<マンガ向きじゃない>

 

-----------------(第16部)------

 

大淀さんと一緒に食事。

 

とは言いながらも相手は百戦錬磨。正面から向き合うことも滅多にないから緊張する。

 

だが、いつも通りの報告口調で淡々と状況説明をする彼女だった。

「立案に当たっては秋雲に創作の流れについて助言を仰ぎました」

「なるほど」

 

真面目な大淀さん。

普段マンガや小説を書くハズがないから当然そうなるか。

 

「まず依頼の前提として風雲の原稿はストーリーなら8ページ程度。4コマなら4ページ以上で、どちらを選んでも良いそうです」

「フムフム」

私は頷いた。

 

「秋雲先生なりに条件を、かなり緩くしているんだな」

ページ幅を持たせても風雲に幾らかスペースを埋めて貰えれば秋雲も楽なのだろう。

 

大淀さんの報告口調はいつも通りだが「冬ポミ」は初陣らしく何処か、ぎこちなさが残る。その姿に私は逆に安心した。

 

そこで聞いてみたくなった。

「念のため確認だが」

「はい?」

 

「創作経験のない君が今回、作戦立案を具申したのはナゼだろうか」

「……」

ここで彼女は困惑した表情を見せる。

 

「まさか勢いで?」

「……」

急に顔を赤らめる大淀さん。

 

「ん?」

そこで私は周りの艦娘の視線が気になった。思わず心の中でヤバイと思った。ひょっとして私が彼女を詰問していると勘違いされているのか?

 

慌てて否定する。

「いや責めてる訳じゃないよ」

「はい」

 

大淀さんを泣かせる人なんて滅多に居ないだろう。

私は何とか緊張を緩めようとした。

「冬ポミ作戦は鎮守府には被害も損失も発生しない。気楽に構えよう」

「ハイ」

 

そして彼女から最初に受け取った資料を脇へ寄せた。

「これは、もう要らないな」

「はい」

 

(作戦目標に対しては前進あるのみ、か)

そこは大淀さんらしいと思った。

 

「ざっとで構わない。現時点で決まっている作戦内容を説明してくれ」

「はい」

彼女は自分の情報を検索して考えるような仕草をする。

これは案外、可愛いぞ。

 

「まず大枠としてストーリーを組み立てます」

「フム」

私は主菜に手を付けた。

 

「構成は起承転結で練ります」

「ん……それはマンガ向きじゃないね」

「え?」

意外そうな表情を見せた大淀さん。

 

「ダメですか?」

「いや、間違いじゃないけど」

私は頭に手をやった。

 

「それは漢詩と言うポエムの形式でね。いわゆるストーリーとはチョッと違うんだ」※

「……」

狐につままれた顔の彼女。この表情は貴重だ。青葉に見せてやりたい。

 

「まぁ案外、そう思ってる作家も少なくない。私も長年、そうだった」

苦笑した私に大淀さんもホッとした表情を見せた。

 

「実際には物語は4つではなく6段階で考えるんだ」

「……」

彼女は私の発言をメモリーに書き込んでいる感じだ。

 

「ちなみに風雲本人は今回のことは、どう思っているのかな?」

何気なく言った私に大淀さんは応えた。

 

「では本人に確認しましょう」

「え?」

気配を感じて振り返ると配膳トレーに夕食を入れた風雲がキョトンとした表情で立っていた。

 

 

※参考文献 

 まんがでわかる物語の学校

 大塚英志(構成),野口克洋(マンガ)

 角川書店 初版:2013/7/1

 

 

以下魔除け

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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほちん」とは
「美保鎮守府」の略称です。
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