日本皇国浪漫録   作:エヴァで3万負けました

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第3話「空の行く末」

6月21日午前7時00分

制空権確保のため、作戦が開始された。偵察衛星からの情報で第1目標である敵の防空レーダーの位置を確認し、そこを戦闘ヘリ部隊が強襲。レーダー網に穴を空けた。

15分後、各軍の航空部隊が空いたレーダー網をかいくぐり、事前の偵察により所在が判明した第2目標の指揮所、飛行場などを潰した。

また、艦隊からトマホーク巡航ミサイルや戦艦による艦砲射撃で基地に攻撃が行われた。

しかし、直ぐに敵は反撃に出た。各地の飛行場から大量の戦闘機が出撃した。

キャンベラから約100km離れた空で大規模な空戦が繰り広げられていた。

ここで皇国空軍の第102戦闘飛行隊はその厳しい状況を奮戦していた。

「カササギ3!後ろにつかれた!助けてくれ!」

「カササギ8!カササギ3、今助ける!」

「クソ!敵が多すぎる!」

「カササギ7!地対空ミサイルが来るぞ!」

地対空ミサイルが飛来する。

「全機、回避!回避!」

「振り切れない!」

「カササギ5、脱出しろ!」

この時点で第102戦闘飛行隊は3機撃墜されている。

「クソ!カササギ5、脱出する!」

カササギ5は脱出し、パラシュートを展開する。

「だいぶマズイぞ!」

「こちらカササギ1からフクロウ(AWACS)へ。増援を要請する!」

「こちらフクロウ。増援は期待できない。現状の戦力で対応せよ。」

「くっ………カササギ1、了解!」

「増援は!」

「増援は見込めない!」

「クソ!」

飛行隊は更に追い込まれていく。

そろそろ限界に近づいてきていた。

ここで一本の無線が入る。

「こちらスーパーマン。助けにきた。」

「スーパーマン?」

「米空軍です!」

米空軍のF-16、8機が増援に来る。

「こっちは方がついた。」

「ハッハァ!ヒーローの登場だぜ!」

スーパーマン隊が増援として加勢したため、一気に相手が不利な状況になった。

「よし、ケツについたぞ!FOX2!」

サイドワインダーが発射され、敵機を撃墜する。

「やったぞ!」

「よくやった。あとでビールを奢る。」

「よし!こっちも撃墜したぞ!」

「米軍に負けてられるか!お前ら、反撃開始だ!」

「了解!」

飛行隊の士気が上がり、奮戦した。

敵機は16機いたが、あっという間に全機撃墜された。

「増援に感謝する。」

「気にするな。」

「またな。」

スーパーマン隊と別れ、飛行隊は一時帰投した。

 

 

【挿絵表示】

 

制空権確保のため、作戦行動中のスーパーマン隊

 

 

 

 

6月22日午前10時45分 シドニー港

激しい空中戦が行われる中、輸送船によりオーストラリア人や在豪日本人、邦人を乗せる作業を皇旭軍事サービスが行っていた。

小銃を手にした傭兵達が避難民を輸送船まで誘導し、避難作業は順調に進んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

…と、思われた。

「大尉!あっちの方で問題が!」

「どうした?何があった?」

中隊長の大尉が走って来た隊員の話を聞く。

「どうやら西の臨時避難民キャンプの方で民間人が暴徒化しているようです!」

「はぁ!?こんなクソ忙しいときにィ!?」

「反戦デモを行っているとのこと!近くにいた米軍兵士と皇国軍兵士が対応しているも数が多く、抑えきれないため増援が欲しいとのこと。」

港から西へ1kmほど離れた臨時避難民キャンプで反戦デモが行われており、近くにいた兵士達が抑えていたが抑えきれなくなっているようだ。

「…まぁいい。お前はここで避難民を誘導していろ。俺は警備している第3小隊と暴徒を抑えに行く。」

「了解!」

大尉は急いで高機動多目的車に乗り、現場へ向かった。

「第3小隊へ。港から西1kmの地点で反戦デモが発生。第3小隊はゴム弾と催涙弾を持ってセンケイ(戦術軽装甲機動車の略)で向かえ。また、第4小隊は第3小隊の代わりに警備しろ。」

「第3小隊、了解。向かいます。」

「第4小隊、了解。」

ちょうどデモ隊から400m地点で5輌のセンケイに乗った第3小隊と合流し、一緒に走った。

「あれだ、見えたぞ。あれがクソッタレデモ隊か。」

兵士が必死に抑えているが、デモ隊に押されていた。数は多く、500名ほどいる。

暴徒を起こしているのはオーストラリアの左翼運動家と戦争反対派のようだ。

「2、3号車は前進し、ドライバーと機銃手以外は全員降車しろ。4号車はその場で待機し、後方を警戒しろ。もし、こちらに危害を加えるのであれば反撃し逮捕して構わない。」

「2号車、了解。」

「3号車、了解。」

「4号車、了解。」

センケイから第3小隊の兵士が降りてくる。

その兵士達はライオットシールドを持ち、ゴム弾や催涙弾を装備していた。

それでも怖気付くことなく、デモ隊は行進する。

「戦争反対!話し合えば必ず良い平和が待っている!」

「派兵軍は帰れ!平和なオーストラリアの地を汚すな!」

スピーカーやメガホン、プラカードを持って

叫んでいる。

「よし、突撃しろ!」

20名ほどの隊員達はライオットシールド片手に突撃を開始する。

「こんなふざけたデモを今すぐやめろ!」

「何だと!?貴様らこそこんな戦争やめろ!そもそも武器を持つからいけないんだ!だからアイツらもこっちに攻撃するんだ!話し合えば必ず解決する!」

「そんな綺麗事言ってる場合か!今お前達は訳のわからん国の軍隊に殺されるかもしれないんだぞ!いいからさっさと輸送船に乗れ!」

「火炎瓶だ!」

火炎瓶が投げられた。

「ぎゃああぁぁぁぁぁぁ!熱い!」

「おい消化器だ!誰か火を消せ!」

着火した火炎瓶が一人の米軍兵士に当たり、当てられた兵士は苦しんでいる。

「ゴム弾だ!各自の判断で撃っていい!」

「撃てぇ!」

ゴム弾が発射され、デモ隊に命中する。

「今だ!逮捕しろ!」

兵士に圧倒されたデモ隊は怯むも、まだデモをやめない。

攻撃したものは手錠をかけられ拘束された。

 

同日・午前11時16分 シドニー港から約800m離れた大通り

未だにデモ隊はデモを続けていた。その叫び声はシドニー港まで聞こえていた。

 

ヴウウゥゥゥーーーーーン

 

どこからか風を切るような、またはラッパのような音が聞こえてくる。

「何だこの音は…。」

1人の兵士がそう呟いた瞬間

 

ドオォォォォォォォン!!

 

デモ隊の真ん中で爆発が起きる。

「何だ!何が起こった!」

「敵襲です!空から敵の攻撃機が!」

「何だと!?クソッ!空軍は何をやっている!」

突然の空襲に現場は混乱し、さっきまでデモをしていた人達が全速力でシドニー港の輸送船に走って行く。

「民間人を殺すなんて…。これは戦争犯罪だぞ…。」

「大尉!先程の攻撃隊が港に向かっています!もしかしたら…。」

「マズイぞ…。総員、港に急いで向かえ!」

「了解!」

「敵来ます!」

 

ヴウウゥゥゥーーーーーン

 

ドゴオォォォォォォォン!!

 

「3号車と4号車がやられました!」

爆撃でセンケイ2輌が失われた。

「軍曹と曹長。俺と一緒にコウキ車(高機動多目的車の略)で行く。曹長、運転しろ。」

「了解。」

「あとは走って来るか2号車に乗れ!」

 

同日・午前11時17分 シドニー港

「何だ!爆発音がしたぞ!」

「事故か敵襲か。何があったんだ…?」

「あれは飛行機か?」

「飛行機がこっちに来る…。まさか!?」

 

ドオォォォォォォォォォォォォン!!

 

大きな爆発とともに輸送船は炎に包まれる。

「輸送船が!」

「マズイ、民間人を避難させろ!」

「小隊長!携行式対空ミサイルはどこに!?」

「あの倉庫に携行式対空ミサイルがあるはずだ!それで撃墜しろ!」

「了解!」

兵士達は応戦し、避難民はみなバラバラの方向へ逃げる。

「ここの倉庫だな。えっと…よし、あったぞ!」

「見つけたか!早く来い!」

「持って来たぞ!ロックオンする!…捉えた!」

「よし、撃て!」

敵機を捉え、対空ミサイルを発射する。

ミサイルは高速で向かうも回避されてしまう。

「クソ…外した。」

「チッ…。まったく空軍は何をやってやがんだ?」

「さぁな…。だがひでぇ有り様だ。」

輸送船は転覆している。数百体もの民間人や兵士の死体が転がっている。建物が崩れ、瓦礫と化している。

結局この日はこれ以外の攻撃はなく、死者・行方不明者合わせて1147名が死亡。負傷者は501名になり、輸送船が2隻。建物など16棟が全壊した。また1147名中104名が兵士であり、それ以外の全員は武装もしていないただの民間人だった。

この件は連合軍の逆鱗に触れ、パイロットや指揮官などは見つけ次第、捕まえてA級戦犯に処すということが決定している。

連合軍の逆鱗に触れ、逆に戦意を高めたことはある意味敵側の誤算だったと言えるだろう。

 

6月23日午前10時40分

連合軍は全体の3分の2の制空権を確保後、敵の地上部隊を損耗させるための敵基地への攻撃が1時間後には開始される予定だ。

 

同日・10時45分 空軍基地の会議室

「ブリーフィングを始める。まず、我々連合軍は制空権を確保した。それにより地上攻撃部隊が動きやすくなった。本作戦は敵機甲師団や装甲戦力の破壊だ。オーストラリアは砂漠だ。戦車があまり動きやすくない。それで俺らの出番ってことだ。そして今回の目標はここの敵基地だ。この基地は武器庫となっていて、戦車や装甲車、弾薬などがある。近くには敵の空軍基地もある。先の空戦で敵は酷く損耗しているから敵戦闘機からの迎撃はないものとされる。だが油断はするな。何があるか分からないから一応護衛はつけるつもりだ。そして何よりも敵の対空兵器に気をつけろ。情報によると特に敵の対空ミサイルは精度が良く、命中率が高い。優先的に対空ミサイルの発射台を叩け。それから他の地上目標を狙うんだ。何か質問は?」

「ミサイルがなくなったら?」

「補給しに戻ってきてもいいが…補給が終わり次第すぐ出撃してもらうぞ。」

「アヴェンジャーがあるだろう?ミサイルがなくなったら、アヴェンジャーを使えばいい。」

「いや、コイツのは持って10秒。すぐぶっ壊す。」

「お前のナニと一緒だな。」

「HAHAHAHAHA!一本とられたな。」

「他に質問は?……ないな。さぁ出撃の準備に取り掛かれ!」

パイロット達は席から立ち、急いで準備をした。

 

同日・11時40分

皇国空軍第404地上攻撃隊のA-10Jが敵基地攻撃の為に基地の滑走路から離陸した。

離陸後、高度4200mを飛行している。周りには護衛機が数機ほどいる。

「ペットショップからホルスへ。目標には対空ミサイル発射機が数基ほどある。十分に注意されたし。」

AWACSのペットショップから通信が入る。どうやら目標の敵基地には対空ミサイル発射機が配備されているようだ。

「こちらホルス、了解。ホルス1から全機へ。目標には対空ミサイル発射機が配備されている。ブリーフィングで聞いた通り、奴らの対空ミサイルは強力だ。十分に注意しろ。」

「「「「了解。」」」」

「それにしても、奴ら何でこのオーストラリアに侵攻を?地形的に地上の侵攻は向かないはず。」

「知るか。まぁ話を聞くに約76年前に滅んだナチスが蘇ったんだと。」

「そんなこと…有り得ない。」

「あぁ俺もそう思う。立派なクソを拵えやがって。」

「静かにしろ。あともう少しで敵の対空ミサイルの射程内だ。」

隊に緊張感が高まる。

「目標まであと120km。…対空ミサイルが来るぞ!」

「フレア!フレア!」

対空ミサイルは間一髪のところで何とか回避した。

「よし、対地ミサイルを発射する。Rifle!」

11式空対地誘導弾が目標の地対空ミサイルに高速で向かう。

 

ドオォォォォン!

 

全ての発射台に命中し、基地の防空能力を完全に無力化することができた。

「命中!やったぞ!」

「こちらペットショップ。全ての発射台の破壊を確認した。他の地上目標への攻撃に移れ。」

「ホルス1、了解。ホルス1から全機へ、発射台は全部破壊した。ターゲットを見つけ次第各個自由に攻撃していい。ただし無理はするなよ。危険となったらすぐ逃げろ。いいな?」

「「「「了解。」」」」

「対空機関砲だ!撃ってくるぞ!」

「大丈夫だ。この機体の頑丈さを見せつけてやれ。」

「行くぞ!タリホー!」

数機のA-10Jが基地に強襲している。

「Boms away。」

無誘導爆弾が投下され、基地にある車両に命中し爆発で次々に吹き飛んでいく。

「まだ撃ってくる…。先に叩くか。FOX3!」

基地防空用の機関砲が火を吹くもアヴェンジャーの前では一瞬にしてやられてしまった。

この攻撃で敵側に戦車やその他の車両、弾薬、兵士などに大きな損害が出た。修理するものが困難なものも沢山あり廃棄確定だ。

「南方に偽装された格納庫らしき建物を複数発見。」

「破壊しろ。」

「了解、攻撃します。」

連なって立っていた格納庫は対地ミサイルの的になり爆発。中には戦車や弾薬が置いてあったため誘導し、被害が大きくなった。

そして攻撃を受けて約20分。基地は基地としての能力を失っていた。

建物は80%以上が全壊ないし半壊し、基地は兵士の死体の強烈な腐臭に包まれた。

「こちらペットショップ。ターゲットは壊滅した。よくやった。」

「ホルス1、了解。全機帰投する。RTB。」

攻撃隊は全機帰投し、攻撃は終わった。被弾しているが撃墜された機はない。

そのうえ戦果は良く、勲章ものだ。

 

先の空戦で敵の航空兵力は壊滅し、3分の2の制空権はとられ、地上兵力も4日間の敵基地攻撃作戦で装甲戦力は半壊状態となった。完全とは言えないがこちら側が優勢となった。

しかし、高高度偵察機からの情報によると敵の航空戦力と地上戦力が増えつつあるという。増援として新たな戦力が送り込まれている可能性があるため警戒した方がいい、と情報局は示唆している。

でも敵がどこから湧いているのかわからない。

だが巨大な謎の黒い物体が鍵だ。そこから敵が現れたというのは確定している。ネットでは異世界からの侵略者や、宗教の教えにある終わりだと騒がれていた。

この物体さえ、解明できれば何とかなる。物体はパースから約100kmの海にあるため完全な制海権を確保次第、占領し調査する必要がある。そのため第2段階では制海権と物体の確保、敵主力艦隊の壊滅が目的となっていてる。

その第2段階が翌日の朝の艦隊出航とともに始まろうとしていた。

 

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